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  • ゼロのドリフターズ-12

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのドリフターズ-12

最終更新:2013年03月20日 23:48

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「随分と派手にやったみたいだねえ」
キッドは見渡しながら軽く言った。姿は相当汚れてはいるものの、シャルロットに怪我はないように見受けられる。
とにかく大技をぶつけ合い、シャルロットが勝ったのだろうという程度の認識。
いつだったかのフーケ戦で披露した実力とあのインパクトたるや凄絶の一言。
よもやシャルロットが追い詰められたほどの死闘があったことは、露知るわけもなかった。

「はい・・・・・・まぁ」
シャルロットはなんとはないバツの悪さに返答を濁すも、キッドは特段気にした風を見せなかったのでそのまま続ける。
「ところでキッドさん、"スキルニル"の父様は?」
セレスタンと呼ばれた残党を捕えて、どこかに待たせてあるのだろうか。
一体どこで手に入れてきたのか、キッドだけが馬に乗って戻って来るのは少し不自然ではあった。
「ああ、それがちょっと面倒なことになってね――」

 キッドがどこから説明しようかと迷っていると、シャルロットが長くなりそうな気配に話を止める。
「いえ・・・・・・とりあえず後にしましょう。街道沿いで今まさに誰かがやって来るとも限りません」
「ん、そうだな。それと、この馬借り物だから・・・・・・――」
――『飛行』で飛んで行くことは無理だということ伝える。
「わかりました、急ぎましょう」

 シャルロット一人で『飛行』することも考えるが、正直しんどかった。
長年溜めた精神力そのものに未だ余裕はあるものの、心労が別として蓄積されている。
残党の元へ案内される手前、空を飛びながら歩調を合わせるのはなおのこときつい。

 無事に残っている馬を探す途中で、シャルロットは散乱する死体に目を向けた。
本来であれば敵だったとはいえ、死ねばそれで終わりだ。敵も味方もない。
無惨な亡骸を埋めて形だけでも整えてやろうかとも思うものの、後々のことを考えればそういうわけにもいかない。
時間的にも惜しい。放置していくしか選択肢はなかった。

 シャルロットはあれほどの大激闘の中でも暴走せずに、かつ生き残った、優秀で屈強な軍馬を馬車の裏側に一頭見つける。
多少火傷を負っているようだったので、治癒魔法を掛けてやると馬の鞍に跨った。
その間にキッドは、散乱したガーゴイルは放置して"スキルニル"だけを回収していた。

 "スキルニル"――血液を基に容姿に人格、その能力までも再現する魔道具。
古代の頃はそのスキルニルを使って、戦争ごっこに興じたという話もある。
今でこそ数は少ないが、スキルニルを使うことで今回の策は成り立ったと言って良かった。
旧ガリア王家の遺産。非常に希少で脅威のマジック・アイテム。
ウェールズと側近数名と、シャルルの血液を使って、スキルニルは魔法人形としてある種の"命"を保有した。

 『ミョズニトニルン』――魔道具を自由自在に操る能力。
それは当然魔道具が強力であればあるほどに、ミョズニトニルンが保有する戦力も強大なものとなる。
ガンダールヴは自身が地を駆け、眼前の敵を打ち倒す、一騎当千の猛者ならば――
ミョズニトニルンは道具次第で、文字通り一個軍団を、自由に扱える将軍なのだ。

 首都からのパレード。傭兵部隊の撃退。貴族派の情報入手。敵の捕縛。
これら全てが実質的に、シャルロットとキッドのたった二人によって挙げられた戦果である。
ミョズニトニルンとスキルニルが組み合わさったことで実現したこと。

(姉さんに感謝・・・・・・)
遠くトリステイン魔法学院にいるイザベラを思う。本来"スキルニル"は彼女の私物だ。
シャルロットの持つ"地下水"と"土のルビー"。ジョゼットの持つ元オルレアン家の由緒ある"長杖"と"始祖の香炉"。
それらと同様に、伯父ジョゼフへと分けられイザベラに継承されたのがスキルニル他魔道具類。
ミョズニトニルンの話を聞いたイザベラは「どうせ使わないから」と、全部よこしてくれた。
最初こそ悪いと断ったものの、今回のアルビオンへの極秘特使の折。
「一応・・・・・・」と借り受ける形で、改めて預かってきた物がこれ以上ないくらいに役に立った。

 スキルニルとガーゴイルの混成部隊。実際の人間は僅かに二人のみ。
本物のウェールズは安全を確保しつつ、かつコピーの方がパレードで国を沸かせ貴族派を抑える。
それはある意味国民を騙す行為であった。本物だと思っているのが人形なのだから――
しかしスキルニルの精度は本物と遜色ないほどで、それもまた一つの命と言えるほどである。
ウェールズに扮したスキルニルの思考や態度は、本物のウェールズのそれとなんら変わらない。

 さらには偽物のウェールズは、それ自体が餌の役割を果たす意義もあった。
護衛の数も最低限にして、未だ明瞭としない貴族派を燻し出す試み。
それらがピタリと嵌まってくれた。ウェールズ人形が焼かれたのは想定外だったが、目的地は既に近く。誤魔化しはどうとでもなる。

 背に腹は代えられぬ――後顧の憂いを取り払う為にも、国と民の為にウェールズが決断したこと。
王党派はお世辞にも安定しているとは言えず、正直危うい状況であった。
言い方は悪いが、ウェールズはアンリエッタほど・・・・・・理想主義者でもなく甘くもない。
必要とあれば今回程度の措置は辞さないくらいの心持ちはあったのだった。


 シャルロットとキッドは用を終えるとすぐにその場を離れる。
相当な修羅場だった。派手なドンパチ、街道沿いである以上すぐに誰かしらがやって来る。
以降は問題ないだろう、皇太子一行が襲われたことは一目瞭然だ。
ウェールズの死体は影も形もない。真実を知る者は自分達しかいない。
メンヌヴィルの炎の所為で相当燃えて灰になったが、逆にそれがガーゴイルの多さなどを包み隠してくれる。

 後は襲われながらも無事ロサイスへと辿り着いたウェールズは、卑怯にも刺客を差し向けた貴族派を糾弾する旨のシナリオとなるだろう。
シャルロットが得た情報も役に立つし、残党の一人も尋問するか、スキルニルを使って記憶を引き出せばより明らかになる。
しかも『白炎』のメンヌヴィルは名の売れたメイジで、その部隊も精強で知られている。
そんな傭兵部隊を退け生き残ったウェールズは、強き英雄としてより一層の支持を得ることだろう。

 上手く行き過ぎていることに、シャルロットはなんとなく一抹の不安を感じた。
自分が死に掛けたものの――大局的・戦略的に見るならばあまりにも出来過ぎている。
(もし私が死んでいたとしても・・・・・・)
特に問題はなかった。メンヌヴィルはどの道、死を待つ状態だった。
キッドが残党を捕えている以上は、自分一人の犠牲でアルビオンは安定し、トリステインの利になった。


(神経過敏になっている、か)
一度は己の浅慮によって"己の死"を垣間見た。何事も警戒するのも無理はない。
シャルロットは深呼吸をしつつ、馬上でようやくはっきりと気を抜いた。
新鮮な酸素が体の先々まで駆け巡り、頭の中がクリアになっていく。

 ――戦場が遠く眺めるくらいまで馬を走らせ、その後はゆっくりと並走ならぬ平歩になる。
そんな頃にはようやくもって落ち着いてきていて、僅かばかりの心の安寧にシャルロットは浸った。

†

「人質?」
「あぁ、もちろん無事に済んだけどね。ただその時に――」
シャルルのスキルニルがやられたとキッドは説明する。

 セレスタンと言う名の残党はシャルルとキッドから逃げ切れぬと見るや、直近の森に入って撒こうとした。
森の中には村があり、しかもタイミング悪く住民らしい少女が人質にとられた。
脅えてうずくまる少女に残党は魔法の刃を突きつけた。

 キッドとしては別に見ず知らずの他人が死のうが構わなかった。
しかしシャルルとしてはそう割り切れるものでもなかった。ましてスキルニルであるから惜しむ命でもない。
性格まで反映されるスキルニルならではの人形の感情。
キッドはミョズニトニルンの力で無理やり"命令"を下すことも出来たが・・・・・・しなかった。
無関係な人間が死ぬのも仕方ないと思う反面、ウェールズへの心象は悪くなるだろうと。
どうせなら完璧に任務をこなした方が、何の負い目も気兼ねもなく報酬を要求出来る。

 シャルルは杖を捨て、素手の身を晒した。
当然残党は人質を解放する気などなく、杖に絡みつく刃でシャルルを貫いた。
刃を刺したことで止まった手を、キッドはクイックドロウで撃ち抜く。
さらにミョズニトニルンの効果で、機能を失いつつあるスキルニルを強引に動かした。

 手が撃たれたことで杖を落とした残党を、シャルルは体術によって組み伏せる。
魔法の刃も解かれ、穴が空いたスキルニルはそのまま機能を停止し、キッドはすぐさま追い打ちをかけて気絶させた。
人質だった少女は無事。セレスタンは縄で四肢を厳重に縛られた。
シャルルが既にいないのでキッドは迷った挙句、まずシャルロットと合流することにした。
残党はとりあえずそのまま捨て置き、村で馬を借りて戻って来た――というのが仔細であった。

「なるほど・・・・・・わかりました。最良の判断かと」
「連絡はどうする?」
キッドが懐から全く別の人形を取り出す。それもまたイザベラから預かった魔道具だった。

「ん・・・・・・そうですね、まずは残党を回収しましょう。伝達内容をまとめる必要もありますし」

†

 森に着くと、少し前までその身を置いていた戦場とはうってかわって、別空間であった。
木漏れ日が差し込み、木々の香りが漂う自然の音しか存在しない柔らかな森林。
どこかで荒みつつ震えていた心が、そこにいるだけで静けさを取り戻していく。
さらに進んでいくと、木々の合間に同化するように素朴な家がいくつか、寄り添うように建っていた。

「あ!! さっきのヒゲ!!」
「ヒゲだー」
「おひげ~」
するとたちまち小さい広場にいた子供達がわらわらと集まってくる。
キッドは何人もの子供に囲まれて、馬の上からでもたじたじのようだ。

「ねーちゃんだれ~?」
一人の好奇心旺盛な子供が寄ってきて、ピョンピョンッと飛び跳ねる。
両手を上へ万歳しながら、馬上のシャルロットに掴まろうとでもするように。
シャルロットはスタッと馬から降りると、子供の頭を撫でた。
「私はシャルロット、あなた達は?」
すると子供達は皆、素直に自己紹介していってくれる。純真な子供達であった。

 そしてもう一人、木の陰に隠れて様子を窺うように見ている人物に気付く。
「ティファニアお姉ちゃん」
「お姉ちゃん!!」
「テファお姉ちゃん何やってるの?」
シャルロットへと群がっていた子供達は、最後にそのティファニアと呼ばれた少女へと集まっていく。
お姉ちゃんと呼んで忙しなく動き回る姿を、シャルロットは微笑ましく眺めた。
昔の頃を思い出す――ちっちゃい頃の妹はよく「おねーちゃんおねーちゃん」と後ろをついてきたものだった。

「すまない。馬を返しに来たよ」
キッドがそう言って馬から降りる。つまり馬の持ち主が少女ティファニアなのか。
乱れ一つないストレートな金髪が陽光に美しく輝く少女。帽子を深めに被っていて顔はよく見えない。
少女は何故か帽子を手で抑えながら、ペコリと控えめにおじぎをした。どこかよそよそしさが残る。

「お騒がせしてすみません。村長さん・・・・・・? は、いらっしゃいますか?」
「あっ・・・・・・一応わたしが代表者です」
透き通るようでいて、芯に嵌まるかのような声が耳まで伝わる。
「そうでしたか、人質にとられたのも・・・・・・?」
「彼女だね」
キッドが先に答える。それを聞いたシャルロットは少女へと頭を下げた。

「この度はこちらの不手際で危険な目に遭わせてしまい、大変申し訳ありませんでした」
シャルロットに倣うようにキッドも頭を下げる。
実際に人質をとられた失敗は、自分とシャルルにあった。
問題なく助けられたものの、シャルロットだけに頭を下げさせるのは憚られた。

「つきましては、何らかの形で追って慰謝料が支払われると思いますので――」
アルビオン王室に言えばそれくらいは出してくれるだろう。
こっちの落ち度でもあるので個人的に出しても良かった。

「そ・・・・・・そんな、困ります――」
少女は"とある理由"から断ろうとした。森の外から来られると色々と面倒なことになりかねない。
"その理由"は・・・・・・、少女が焦って顔を上げた時に帽子の端からふと見えてしまっていた。

 今までに実際に直接見たことはなかった。しかし知識としては、ハルケギニアの殆どが知っていることだろう。
取り巻く子供達とも違う――"特徴的な耳"が見えたのだった。
「エルフ・・・・・・!」
意識せず言葉を漏らし、左手でナイフに指を掛けていた。
ティファニアは目を鋭く睨むシャルロットの態度に気付いて、帽子をまたギュッとかぶって俯く。


 ――エルフ。東の砂漠、サハラに住む亜人の一種。
始祖ブリミルが降誕してより6000年に及ぶ長い歴史の中。
互いが互いを理解せず、互いに仇敵。人類とエルフは種族同士で相争ってきた。
容姿は基本的に人間種族と同一だが、人の価値基準で見れば例外なく見目麗しい。
そして区別出来る身体的特徴というのが長く尖るような耳。ゆえに素のままであれば見分けるのはそう難しくない。
『先住魔法』という系統魔法とは違う魔法に長けていて、数は人間より少なくてもその力は強大。

「・・・・・・どうした?」
不穏な空気に対して、わけがわからないキッドがぶち壊すように聞いてくる。
召喚されて最初の頃にある程度説明はしていただが、詰め込み気味であったので覚えていなくとも無理はない。
「なになに?」
「どうしたの?」
子供達も不意な態度の変化にざわつきだす。

 停滞した状況で、シャルロットの尖った感覚が徐々に丸みを帯びてくる。
先住魔法で既に罠に嵌められている・・・・・・――可能性はあっても、どうにも考えにくかった。
ティファニアという少女に毛ほどにも敵意が感じられなかったからだ。子供達も懐いている。
「ごっ、ごめんなさい! その・・・・・・わたし"混じりもの"で・・・・・・」
まるで小動物のような雰囲気にシャルロットも毒気を抜かれた。一人だけ糞真面目に対応している自分が馬鹿みたいに思うほどに。

 それに待ち伏せをするのであれば、耳は隠して然るべきだ。
先住魔法であればそれも容易いことをシャルロットは知っていた。
人間社会に溶け込み潜む吸血鬼と同様、エルフも紛れようと思えば顔ごと変えて隠れることが可能だ。
そうしなかったということは、つまるところその気がないということだ。
「純粋なエルフではない・・・・・・と?」
「はい、母がエルフなんです」
聞かれたティファニアはおずおずと帽子を脱ぎ取りながら答えた。

 見ればまるで名画の中から出てきたように完璧で、この世のものとは思えない妖精のような美しさ。
あどけなさを残しつつも、少女らしさと同時にどこか高貴な雰囲気まで備えている。
エルフはただでさえ綺麗所揃いと聞くが、その中でもさらに抜きん出ているような気がした。
「つまりハーフというこ・・・・・・と――」
シャルロットは言葉に詰まる。すらりと立った少女。"それ"が何なのか認識出来ずに目を疑った。
さっきまで俯いていてわかりづらかったものの、最初から"それ"はそこにあったのに気付けなかった。
エルフ特有の耳、妖精のような美しさ、そしてそんなものすら霞むほどの"巨大な胸"。

 いや胸と言っていいのかも疑問に思うほどに主張する大双子山。
到底人が持ち得るものではないと思わせ、神が創りたもうたと言われれば納得し頷いてしまえるほどの奇跡。
シャルロットよりも三回りは大きいキュルケですら、彼方に霞みゆく"おっぱい"。
女性としての魅力云々――勝ち負けすらどうでもよくなるほどの産物。

「やっぱり驚くよな」
釘付けになっていたシャルロットの視線を察して、キッドから発せられた言葉。
「・・・・・・セクハラですよ、キッドさん。それに失礼です」
シャルロットはジトっと冷ややかな目を向ける。
「いっ、いやいやまだ何とは言ってないだろう!?」
されどキッドは責められない。老若男女問わず驚愕しない人間がいる筈はない。
既存の常識をぶち壊される。エルフであることすら些末に感じるほど。

「・・・・・・コホンッ、まぁその・・・・・・ごめんなさい」
種族同士としての確執こそあれ、個人はまた別である。
謝辞を示すべき相手に対して払った無礼に、シャルロットは改めて謝る。
「いえ、わたしが変わってるのは知ってますから」
「そう言って頂けるとありがたいです。私の名前はシャルロット。ティファニアさんでよろしいですか?」
「はい、その・・・・・・よろしくおねがいします」
「これはご丁寧に」

 シャルロットは会釈し返す。一段落が着いたところでシャルロットはキッドへと頼む。
「キッドさん、捕えた残党を連れて来てもらえますか?」
「オーケー」
キッドはすぐに縛り上げてある傭兵を連れに、シャルロットが乗っていた軍馬と交換して置き場所へと行く。
「馬、ありがとうございました」
「はい」
シャルロットはややくたびれた馬を引いて手綱を渡す時に、ティファニアの指で光る物に気付く。

 少女のたおやかな指にある、二つの指輪の内――無色の宝石が嵌められた片一方。
透明な宝石そのものに覚えはないが、指輪そのものの意匠にはとても見覚えがあった。幼き頃から見てきたから見紛う筈もない。
それはルイズが嵌めていたものとも同じ。シャルロットの持つものとも同じ。
石の色が違うだけ。――ルイズのそれは鮮やかで全てを包み込むような青色。――シャルロットのそれは深く雄大な茶色。
「・・・・・・?」
動きが止まったシャルロットに疑問符を浮かべるティファニア。

 シャルロットは無言のままに、ガリア王国に伝わっていた"土のルビー"を取り出すと、指に着けて見せた。
一瞬呆気にとられたティファニアもすぐに察したようであった。
同時に思わずはっとして指輪をしている手を後ろに隠す。
「・・・・・・すみません。エルフのこと――込み入ったことかと思って聞かないようにと思っていました。
 しかし少々事情が代わりました。貴方の指にあるそれは・・・・・・"風のルビー"で間違いありませんね?」

 ルイズがアンリエッタ王女から賜ったのは、トリステイン王国に伝わる"水のルビー"。
ロマリア皇国に伝わる"火のルビー"は燃え盛る炎を閉じ込めたような紅色と聞く。
そしてアルビオン王国に伝わるのが、澄み切った透明色の"風のルビー"。

「あの・・・・・・わたしの家で、お話します」
ティファニアは観念したような――それとも逆に聞きたいことがあるのか――複雑な表情を浮かべていた。


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