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  • ゼロのドリフターズ-22

あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのドリフターズ-22

最終更新:2013年05月10日 01:04

匿名ユーザー

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 ――オルテ帝国。新帝都『ヴェルリナ』。

「戦局は悪化の一途・・・・・・特に東方戦域は膠着状態も崩れつつあります」

 "貴族院"総力戦会議。一人の男が現状を語る。
「なにしろ兵士が足りません。かれこれもう40年近く戦い続けているのですから。占領地の維持兵まで使わざるを得ない始末。
 各種物資もまるで足りていない。本土・属領における税収及び収奪ももはや限界です。こうなっては和平をも視野に入れるべきでは?」
「何を言うか!!」

 別なる男が一喝する。それはその場にいる者殆どの代弁である。
「国父様のお考えになった万年帝国。それはこの国の"国是"だ、そう簡単にやめられるものか」

 今から半世紀ほど前、オルテ国父が突如ガリア領内にて出現。
人々を先導して反乱を起こし、首都まで行進。6000年続いたガリア王家を滅ぼしてオルテ帝国を建国した。
旧体制を一新し、メイジのみならず平民でも貴族となれるのは、今は滅びたゲルマニアに似ている。
根本から変わっていても、旧ガリアの民で大半は構成されていた。
新たに貴族となった元平民だけでなくメイジも少なくはない。
国父亡き後。"人間の視点のみ"で見れば、これも一つの平等に近い共和制国家とも言えた。


「やーもやーも、おくれちゃったわー。ごめんあさーせー」
突然傍若無人に乱入してきたのは、女――否、男であった。
華美な衣装に豪華な装飾品、髪をカールさせて睫毛がピンと伸び、アイシャドウに頬紅と口紅を色濃く。
とにかくゴテゴテと、これでもかと言うほど化粧を施した印象の――端的に言えばオカマ。

「おまたせしましただわさ。おひさー」
「サ・・・・・・サン・ジェルミ伯」
一人の男が驚きと戸惑いと鬱屈と面倒と、様々な思いが名を呼ぶと同時に漏れ出でる。
「いやもう遅くなって遅くなって。出掛けにイロイロとあったもんだわさ」
同じく似たような出で立ちのオカマ従者を二人連れたその貴族。
非常識を詰め込んだような彼女――彼に、文句を言える人間は貴族院の中に誰もいなかった。

 オルテ帝国の実に1/4にも及ぶ領土を所有する巨大貴族。
国父がオルテ国を建てるに際して、一番最初に寝返ったとされる人物。
彼が寝返らなければオルテは建国出来なかったとさえ言われるほどで、日々好き勝手に生きている御仁。
旧ガリアの頃から力を持っていた土メイジという話があり、年齢は不詳。
密かに名を継承しているだとか、謎多き漂流者だとか。
長命のエルフや、はては吸血鬼とも密かに疑われ、さらに不老不死なのではとの噂すらある大貴族。

「おくれたおみやげにいい話があるのよ。おどろくだわさにゃ」
サン・ジェルミは巨大なハルケギニア戦略地図の前に立つと、他の者達は静聴する。
従者から口紅を受け取ると、ゴリゴリとオルテからアルビオン大陸へ矢印を書く。

「あたしさぁ、この輸送口すっぱくして言ったわよね。無理臭くね? って。捕捉されて沈んだってばさ」
さらに書いた矢印の途中に大きくバツ印をつけて訴える。周囲から驚愕の声がいくつも漏れ出た。
「風石惜しんで、丸ごと奪われてちゃ本末転倒よね」
「た・・・・・・確かなのですか?」
「当然よ、マジも大本気。産地直送ホヤホヤ情報だわさ」

 旧ガリアからそっくりそのままオルテが吸収した"両用艦隊"への補給。
アルビオン大陸侵攻の為の、空と海の両方に対応可能な主力艦船の一角。
元々トリステインの十倍近い土地を誇り、さらに旧ゲルマニアへとその領土を拡げ、圧倒的だった国力。
されど長きに渡って各国へ戦力を分散させて攻め込み続けていては、目減りしていくのは当然であった。

「アルビオンが引き付けて、トリステインが横合いから美事なまでに殴りつけてきた。
 ついこの前のアルビオンとトリステインの同盟の効果が目に見えて発揮されたってわけね。
 もっともあたしもまさかここまで、早く、スムーズに、やられるとは思わなかったけど」

 サン・ジェルミはアルビオンへの侵攻そのものに反対し続けてきた。
しかし頭の堅い貴族院は国是を盾に押し通してきた。
結果、今回重大な資源を損失する事態を招いた。

 とはいえ貴族達にも言い分はある。
元を正せばサン・ジェルミがトリステインへの侵攻を妨害していた所為であると。
トリステイン国の軍事力に余剰があればこその失敗になるのではないかと。
だがそれを今まさに本人を目の前にして言える度胸のある者はいない。
誰もが思っていても、自ずから進んで貧乏くじを引きたがる人間はいなかった。
それほどまでにサン・ジェルミの持つ影響力は大きい。

「同盟が必ず成功すると踏んでの行動だったのかもね。
 結婚した王子と女王、実は昔から相思相愛だったとか」
「そ・・・・・・そのような情報まで?」
「うんにゃ、女の勘だわさ」
誰もが「おまえは女じゃねーだろ!!」とツッコミたかったが、そんなことを言えばどうなるか。
考えるだけでおぞましく、身震いをせずにはいられない。

(まっ、実際は同盟が締結されなくても問題はなかったとも言えるけどね――)
領土侵犯などではなく、海洋上の襲撃である以上は理由も言い訳もいくらでも出来る。
アルビオン側からすれば、戦力を正面から使って消耗することも免れる。
トリステイン側も収奪物資の一部と共に、新たに同盟の交渉材料にしたことだろう。

「四方八方に戦争吹っかけて周ったツケね。オホホ、愚かなこと」
もしもオルテがトリステインと戦争状態になければ、外交的交渉の余地はあっただろう。
しかしオルテという国は旧ガリアからの国力・軍事力を過信し、あらゆる国と敵対してきた。
全盛期ならばそれでも多少なりと保てていたことだろう。
今は実際的な負担を考えれば、対エルフ東方戦線だけでも手一杯なのが現状である。
「そしていよいよ占領地では反乱――」
「そんなものはどうにでもなるでしょう。たかだか奴隷どもの一揆。それよりも東方の戦況が・・・・・・」

 遮ったその言葉を皮切りに各々は話し出す。これ以上サン・ジェルミ伯に、自由に発言させまいと。
現実から目を背けるのではなく、極々単純に現実が見えていない。
(ああやっぱり、だめだこいつら)
そんな状況をサン・ジェルミは冷ややかに眺めた。

 オルテは周辺を片っ端に攻めて拡張した。しかし同時に旧ガリアの領土もトリステインやロマリアに削られてもいる。
奪っては奪われてを繰り返し、占領した旧ゲルマニアまで拡がる各戦線は収拾がつかない事態となっている。

 ただでさえオルテ南部を東西に伸びる火竜山脈を挟んだロマリアへの侵攻。
ハルケギニアで最も信仰されているブリミル教の総本山がある国を相手にしていて、根源的に全軍の士気が高くない。
侵攻するだけでも大変な労力となる浮遊大陸アルビオンへの侵攻も、結局は思い出したかのように突っつく程度で留まる。
空中艦隊戦に於ける、練兵程度には役に立つものの、所詮それだけだ。
北東の旧ゲルマニアのオルテ支配領では、黒王軍によって壊滅させられている場所も多い。
何よりも最大戦力を投入している東方戦線では、エルフの先住魔法と技術を相手に、常に予断を許さぬ状況。
あくまでエルフ達が防衛に留まってくれているから維持出来ているだけに過ぎない。
もし反転攻勢に出られれば、あっという間に瓦解するだろう。

 その上駄目押しの反乱が起きている。それは伝播し――波及して、全占領地で不満が爆発しかねない。
しかもその発端となった漂流者達は、オルテの限界を、資料と檄文を通して言葉巧みに動かしつつある。
それはいずれ本国にも及び、そうなれば各所への兵站まで崩壊しかねない。
そして国家の中枢たる貴族院の連中を見れば、行き着く先は火を見るより明らかであった。

(この国、いよいよもって詰みね)
圧倒的なまでの自明の理。わざわざトリステイン王国への侵攻を、こっちでなるべく押し止めていたというのに。
結局は追い詰めに詰められた状況になってしまった。
豊富な国力にあぐらをかいて、皮算用で戦争を進めてきた結果。
もはや度し難い、腐敗したオルテの中心部。期待することが心底馬鹿らしい。

「アハッウフフオホホ、アタシ急用思い出しちゃったわん。それじゃ帰るわね、みなさん戦争がんばってね。それじゃごめんあそばせ」
さっさと帰ろうとするサン・ジェルミを引き止める者は誰一人としていない。
会議に夢中になっていたし、自由人の権力者がいても目障りにしか思っていなかった。

 歪みは・・・・・・ゆっくりと、しかし確実に、オルテを蝕み続ける。
その先に待つものを知るは――極々一握りの人間のみであった。

†

 小さな道の上をこれまた小さな箱が乗って動いていた。
道はテーブルの上に作られたもので、箱はその道の上をグルグルと通り、回り続ける。
「名付けて"走るヘビくん"だ」
「ネーミングはいまいちです」
「・・・・・・手厳しいな」

 『炎蛇』という本人が忌み嫌う二つ名を持ちながら、蛇にちなんだ名前をつけるよくわからない価値基準。
シャルロットは腑に落ちないながらも、どうでもいいと言えばどうでもいい。
ただ命名はともかく、蒸気を利用した玩具は非常によく出来ていた。

 これをスケールアップさせ、様々な難課題をクリアした暁には、きっと"鉄道"が完成するのだろう。
「あっ本当にいた」
何一つの遠慮なく、室内に来訪したのはキュルケであった。
ルイズのは無意識の無遠慮さだが、キュルケのそれはわかっている上での遠慮の無さである。

「おおミス・キュルケ、どうしたのかね?」
「あらミスタ・コルベール、それはこちらのセリフですわ。シャルロットにちょっかいをかけないでくださるかしら?
 そもそも教師が生徒に手を出すことを恥ずかしいと思わないなんて、独身男は惨めですわね」

「ちっ・・・・・・ちょっと待ってくれ! わたしは別に――」
「――狼狽えると変に怪しいですよ。・・・・・・キュルケ、別になんでもないから」
シャルロットはキュルケを宥める。誤解されるなんて正直こっちも迷惑極まりない。
一教師として、一研究者として尊敬はするがそれだけだ。
「そっ、ならいいけど」
キュルケとて、本当にシャルロットが篭絡されてるなんてことがあるなどと考えていたわけではない。
ただ男はケダモノの一面があることをよく知っているがゆえの心配である。

「でもあなた、最近通ってるって聞いたわよ」
それは事実であった。『白炎』を殺し、それを『炎蛇』に告げ、火のルビーを受け取って以来。
時折こうして足を運んでいた。傍から見ればおかしく見えるのも無理からぬことであった。

「理由の一つ目」
シャルロットは読んでいた本をキュルケへ手渡す。疑問符を浮かべる親友に説明を付け足した。
「ここにはちょっと他で見られないような本がある」

 コルベールが20年の歳月を掛けて集め続けた実用書の数々。それも主に"科学"に類するものに富んでいる。
アンリエッタやウェールズに頼んで、特別に入れてもらったそれぞれの王立図書館。
蔵書数はトリステインもアルビオンもそれぞれ凄まじいが、なにぶん有象無象で探すのも骨だ。

 その点この研究室にあるものは、既にコルベールが厳選して、実際的に役立つ物が多く、内容に申し分がない。

「理由その二、私の専攻」
「『土』系統だったわね」
シャルロットは首肯する。使い魔召喚の義の後に呼び出した使い魔の性質から、属性を固定して専門課程へと進む。
火トカゲのフレイムを召喚したキュルケは当然『火』であり、元から『火』が得意だから言うまでもない。
『風』系統に選ばれ、風韻竜イルククゥを召喚したジョゼットは『風』である。

 得意な系統もなく、キッドという漂流者を召喚したシャルロットは、結局自分でただ選んだだけとなった。
ルイズは"姉を見習う"とかで『水』を選んでいたが、虚無に目覚めた以上は無駄な専門履修となっている。

「そういえばなんで『土』なのよ?」
「興味があったから。特に『錬金』とか」
「ふ~ん」
何の面白味もない理由に、キュルケは聞いておいて興味なさそうな相槌。
本当のところは、強いて言えば地下水が最も不得意とする系統だったというのが一番の理由であった。

「で、それがなんで"理由その二"なわけ?
「ミスタ・コルベールが卓抜してるから」
「『火』なのに?」
キュルケはコルベールの方へと向いて会話を振る。
「あぁ、分析などは好きだし、我ながら得意と言えるだろう」

 20年前を境の研究者気質。彼が『土』系統に選ばれていたのなら、それこそ史に名を残していた可能性もある。
否――むしろ『土』に選ばれなかったからこそ、ただ純粋な研究者としての今があるのだろうか。


 それにしたって身近にこれほどの逸材がいたとはシャルロットも思ってもみなかった。
王立魔法研究所実験小隊長だった頃も含めて、人は見掛けによらず。人に歴史あり・・・・・・だと。

「その三」
そう言ってシャルロットは『走るヘビくん』を指差した。

「なぁにこれ?」
「よくぞ聞いてくれたミス・キュルケ! これは――」
「――私が説明します」
確実に長くなるであろうコルベールに代わって、シャルロットが端的に説明する――


「――ふーん、こんなもんがねぇ・・・・・・」
話半分に聞いて、さらに半分程度の理解にキュルケは走ってる物を見つめる。
キュルケにとっては単に物珍しい程度のもので、キュルケに限らず普通のメイジに真価はわからない。
平民であってもその道に通じた職人でないと理解し難いものだろう。
しかも『火』を使ってこんなチャチなことをやることに、キュルケは冷めた心地すらあった。

「私は"科学"に興味があるからここにいる」
「"カガク"ねぇ・・・・・・」

「どうかね、ミス・キュルケ。『火』とは破壊だけではないのだよ」
「わたくしには到底理解の埒外ですわね。むしろそんな日和った考えは唾棄すべきものと思いますわ」
キュルケは軍人の家系、今は没落したツェルプストーの血を引いている。

 『火』とは戦場において最も貴く誉れ高き系統であると思っていたし、そう教えられてきた。
彼女自身も己の『火』をもって功を挙げ、ツェルプストー家の再興をする気でいる。
それゆえにコルベールの主義・主張とは相容れない。
「・・・・・・キュルケ。私はミスタ・コルベールに"も"同感」
「なっ・・・・・・」
やや裏切られたような気持ちにキュルケは詰まる。シャルロットはさっさと二の句を紡いだ。

「彼は彼なりの"果て"を見ている。その上で選択した意志を私は尊敬する」
「果て?」
シャルロットはコルベールへと視線を移すと、炎蛇はゆっくりと頷く。
コルベールは自身の過去と向き合わねばならぬと考えていたし、それが教育に繋がるなら尚のこと。
そして大まかにシャルロットの口からキュルケへと語られる――


「――・・・・・・そうだ、わたしはかつて『火』によってその手を血に染めてきた」
「あなたがねぇ・・・・・・」
嘘っぽいが、嘘を言っているようには見えなかった。
キュルケとて人を見る眼はあるつもりである。授業でのひょうきんな態度や普段の人格はどうあれ・・・・・・。
目の前の教師が、確かにその道を通ってきたということは認識出来た。
「わたしは思い知ったのだよ。だけどそれを君に強要はしない。ただ心の隅にでも留めておいて欲しい」


(まっ・・・・・・私としては――)
両方選べばいい、とシャルロットは考える。どちらも活かす道だ。
戦は早々根絶するものではない。少なくとも今は力が求められる時代。
破壊と同時に創造をも司る"火"。発展のために必要な分だけ注げば良いのだ。

 戦はそれ自体が経済にも深く関わり、発展や進化を促す。
近年ではマスケット銃などがそれであり、"異世界の技術"にしてもそうだ。
他国や種族に負けんとする競争意識、危機的状況が閃きを生むのを否定は出来ない。


「・・・・・・まぁ、少し見ていけば?」
キュルケの複雑な表情にシャルロットは提案し、ささやかな一押しをしてみた。
コルベールとしても教師が生徒に道を指し示す折角の機会である。

「そうだ、是非とも見学していってくれ」
「・・・・・・じゃ、少しだけ」
逡巡した後にキュルケは決める。シャルロットがいる間くらいは監視も兼ねて良いだろうと。

「何か質問があったら遠慮無く何でも聞いてくれたまえ」
そう言うとコルベールは別の蒸気カラクリを手にとって作業へ入る。

(・・・・・・ふゥ~ん)
ひとたび集中して取り組んでいる姿は、あながち研究者という側面も頷ける。
そしてなんともはや、なかなかどうして、一つのことに信念をもって打ち込んでいる男とは――

(なかなかサマになるものね・・・・・・)
などと考えながらキュルケは教師を眺めていた。

†

 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは片肘をついて、始祖の祈祷書をめくっていた。
水のルビーを指に嵌め、女王陛下から譲り受けた大切な秘宝を。
詔も無事に終えて、結婚式はつつがなく執り行われた。

 姫さまの心底嬉しそうな眩しい笑顔。愛するウェールズに寄り添っていた情景は、目を瞑れば容易に浮かぶ。
自分のことのように嬉しかった。国の為に働けたという実感も含めてだ。

「はぁ・・・・・・」
ルイズは憂いを帯びたように息を吐く。本当に美しかったアンリエッタ姫さま、もとい女王さま。
いずれは自分も・・・・・・などと考える。

 今までまともに考えたことのなかった将来のこと。
トリステイン王家の為に、この新たに目覚めた力を使いたいと考えていた。
しかしアンリエッタさまは大きな戦争は今のところないこともあり、虚無を率先して使う気がないようだった。

 シャルロットやジョゼットは、世話になっているトリステインの為にその実力を振るおうとしている。
キュルケはツェルプストー家の再興するという大望がある。


(わたしには・・・・・・)
――何もなかった。以前は魔法が使えなかったからガムシャラだった。
そしていざ使えるようになったのが虚無の系統。おいそれと公にも出来ない。
上の姉のように・・・・・・、"下の姉のように"・・・・・・、明確にやりたいことが無いのだ。

 何故だか一人取り残されたような気持ち。
始祖の祈祷書はあれから、うんともすんとも言わない。
書にある始祖ブリミル直々の言葉――"聖地の奪還"? なんてことにも実感が湧かない。


 ラ・ヴァリエール家の末娘として悠々自適に、何不自由なく過ごす?
(そんなの・・・・・・)
昔ならいざしらず今は――・・・・・・


 目覚めた"力"・・・・・・別に何かを傷つけたいわけではない。
されど割り切れない。とめどなく溢れる感情に・・・・・・ルイズは苦悩していた。


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