あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「アクマがこんにちわ-13」で検索した結果
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アクマがこんにちわ
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アクマがこんにちわ-13
前ページ次ページアクマがこんにちわ 「まあ、それでは人修羅さんは異国から来られたの?ハルケギニアの地図にない国だなんて、とても遠いところからいらしたのね」 「遠いですよ。そりゃもういろんな意味で遠いです」 ヴァリエール公爵のの屋敷で、人修羅はカトレアの部屋に呼ばれ、他愛もない話をしていた。 噂でしか聞いたことのない東方の話ということで、カトレアの質問が続く。 二人を見守っているのが、カトレアの部屋に集まった大蛇や犬や猫や小型のバグベアーやら……とにかく沢山の動物達。 彼らはカトレアのお友達らしい、馬車で領内を移動する時は、馬車の中にお友達も沢山乗り込むのだとか、その様はまるで移動動物園だろうか。 それにしても、蛇の上にカエルが乗っていたり、ワシやフクロウがネズミを背に乗せて飛んでいる。 「お前ら動物の本能はどうした」と言いたかったが言って... -
アクマがこんにちわ-18
前ページ次ページアクマがこんにちわ ロングビルを肩に抱えた人修羅が、風のような早さで人気のない街道を走り抜けていく。 空を見上げると、シルフィードが常人には目視の難しい距離で旋回を続けていた、慌てた様子もないのを見ると、ルイズ達は今のところ無事なのだろう。 人修羅は建物の間にある階段が桟橋への道だと気付き、すぐさまそれを駆け上がった。 長い階段を上っていくと、カグヅチへ向かう塔を思わせる巨大な樹木が目に入った、四方八方に伸ばされた枝の先には船がぶら下がっていたが、小さな実のように見える。 途方もない大きさの木を見て、思わず「ファンタジーだ」と呟いた。 丘の上に出ると、木の根本に向かうルイズ達の姿が見えたが、ルイズとワルドの二人しかいない。 そこで人修羅に一瞬の迷いが生じた。やはり裏口にも待ち伏せがあり、キュルケ達が突破口を開きルイズとワルドだけが脱出したのだ... -
アクマがこんにちわ-15 A
前ページ次ページアクマがこんにちわ ラ・ヴァリエール家の屋敷、裏庭。 練兵場として使われている一角に、すり鉢状の穴があった。 その縁にはラ・ヴァリエール公爵夫人、カリーヌ・デジレが立ちつくしている。 彼女の着る、過度な装飾を廃した浅紫色のドレスは、貴族婦人と言うより、家庭教師を思わせる凛とした雰囲気を漂わせている。 「ここに居たのか」 公爵が、カリーヌの後ろから声をかけた。 カリーヌは返事をせず、じっと地面を見つめている。 「凄まじいものだな」 公爵が隣に並び、呟く。 数分の沈黙の後、カリーヌが口を開いた。 「……最初、ルイズが連れてきた使い魔を見たとき、ルイズが騙されているのではないかと思ってしまいました」 「わしもだ。…それどころか、今でも彼がルイズの使い魔なのか、疑問に思っている」 公爵はどこか寂しそうに呟く、そ... -
アクマがこんにちわ-11
前ページ次ページアクマがこんにちわ ガリアの王都リュティス。 トリステインとの国境から千リーグ離れた内陸部に位置し、人口は三十万を誇るハルケギニア最大の都市。 その東端にはガリアの王宮、ヴェルサルテイルがある。 広大な森を切り開き建てられた巨大壮麗な宮殿は、現在ではガリアの王ジョゼフ一世がその主であった。 中央に位置するは「グラン・トロワ」薔薇色の大理石で組まれた建物は政の中心。 そこから少し離れたところに、薄桃色の小宮殿があり、そこはジョゼフの娘、王女イザベラの住まう宮殿となっていた。 年の頃十七ほどの少女が、ベッドの下をのぞき込む、少女はベッドの下に何もないと知ると、体を起こしてきょろきょろとあたりを見渡した。 青みがかった紙の色と、瞳は、ガリア王家の血をひいている何よりの証であった、彼女は肩まで伸ばされ、よく手入れされた青髪を風に揺らせて... -
アクマがこんにちわ-15 B
前ページ次ページアクマがこんにちわ 翌日。 ルイズが授業を受けている頃、人修羅はコルベールの研究室にいた。 人修羅が小型の黒板に図を書き、コルベールがそれを元に練金していく…… 昼頃になると、投げやすい形のナイフが十数個、親指の先端ほどのくず鉄が両手に収まらぬほど出来上がった。 「やはり、焼きを入れた鋼で弓矢を作るのは無理でしたなあ」 コルベールが呟く、見ると、足下やテーブルの上には失敗作と見られる鉄くずが幾つも転がっていた。 「すみません、無理を言ってしまって。でもこれだけ武器があればだいぶ楽になります」 「いや、君の意見は斬新でとても興味深い、見聞を広める意味でもこういった機会が得られたのは嬉しいのだよ。しかし、手加減のために武器が必要だとは、何ともまあ…」 人修羅は苦笑いすると、投げナイフを手に取り、バランスを確かめてい... -
アクマがこんにちわ-12
前ページ次ページアクマがこんにちわ がたがたがたと音を立てて、馬車が進んでいく。 音の割には振動が少ないのは、貴族御用達の車体だからであろう。 その馬車に乗っているのは、人修羅とルイズ。 人修羅は魔法学院の制服と同じシャツとズボンを着用し、その上からジャケットを着ている。 傍らには杖の代わりにデルフリンガーが立てかけられており、すぐにでも引き抜けるようになっていた。 これで半ズボンなら英国に似てるかな? と考えていると、隣でうとうとしていたルイズが眠気に負け、こつんと人修羅の肩に頭を乗せてきた。 人修羅はその様子に微笑み、窓から外をちらりと見た。 ボルテクス界では見られなかった…いや、日本ですら見ることのできない、広大な草原や牧場が広がっている。 のどかな風景を見ながら、人修羅は今朝のことを思い出していた…… ■■■ ヴァ... -
アクマがこんにちわ-08
前ページ次ページアクマがこんにちわ 実態を持たぬ、赤いもやのような何かが流れていく。 もやのような何かは、まるで川を流れる水のように、少しずつ少しずつ集まっていく。 それは海に流れ込む大河のようであった。 一つの世界が生まれ、そして滅び、また生まれる。 人間が母から生まれ、育ち、老いて死に、肉体が地球へと還される。 肉体を構成していた素材は大地に吸収され、水となり、草木となり、動物に食われる。 それをまた人間が食し、人間は子供を作り育てる。 それと同じように、あらゆる場所で、あらゆる宇宙で、あらゆる世界が生まれ変わり循環していく。 世界は可能性の数だけ存在しているが、その世界に住む人々のほとんどは、別世界の存在を知らないだろう。 しかし、そんな世界と世界を繋げる空間があった。 世界と世界の狭間、可能性と可能性の狭間にある空間には... -
アクマがこんにちわ-03
前ページ次ページアクマがこんにちわ ■■■ 朝食を終えた生徒達が、ばらばらに教室へと移動していく。 魔法学院の教室は、半円形のホール状になっており、円の中心に教壇が設置されている。 それを囲うようにして机が配列されており、外周に行くほど足場が高くなっている、最後列まで昇って教壇を見下ろすと、机の上がよく見える。 それはテレビで見た、どこか大きな大学の講義室のようであり、人修羅は大学という環境に憧れを持っていたので、ちょっとだけ得した気分になった。 その上、石で作られた建物なので、教室の雰囲気はどこか中世ヨーロッパの臭いが漂っている気もする。 ヨーロッパになど行ったことはない、想像上のヨーロッパに思いを馳せているだけだが、人修羅にとってはそれも新鮮で喜ばしいことだった。 人修羅とルイズが中に入っていくと、先に教室にやってきていた生徒たちが一斉に振... -
アクマがこんにちわ-19
前ページ次ページアクマがこんにちわ 「ロングビルさん、起きてください」 「う…」 「ロングビルさん」 「あ………うわあああっ!?」 目を覚ましたロングビルは、自分の顔を覗き込んでいる人修羅に気が付き、心臓を鷲づかみにされたような錯覚に陥った。 わたわたと両手両足を振り、逃げようと身体を動かしたところで、自分の身体が怪我一つしていない事に気が付いた。 白い仮面を被った男に脅迫され、ゴーレムと傭兵を使って『女神の杵』亭を襲撃したロングビルは、人修羅の一撃で返り討ちにあった。 その時自分は石の下敷きになったはずだが、なんの痛みも残っていない。 「怪我はもう無いはずですけど…大丈夫ですか?」 「えあ、ああ、ああ、だいじょう、ぶ、だけど…」 多少混乱しているせいかロングビルのろれつが回らない。 手を引いて身体を起こさせ、近な木箱に座らせる。... -
アクマがこんにちわ-14
前ページ次ページアクマがこんにちわ カチャリ、小さな音が静かな空間に響く。 かつて人修羅と共に戦った『だいそうじょう』は、人修羅にこう語った。 『汝中道を歩むべし。静寂を求む者は静寂に惑い、喧噪を求む者は喧噪に惑う……』 静かな空間では、その静かさのせいで小さな音にも惑わされる、自分の呼吸や心音にすら惑わされるという。 それでは喧噪の中にいるのと差はない。 大僧正の言葉を思い出しつつ、人修羅はびみょーな力加減でナイフを引く、柔らかく煮込まれた肉から動物性とは思えぬほどさらりとした肉汁が流れた。 その肉をフォークで刺そうとして、カチャリとまたもや音を立ててしまった。 「……………」 そーっとルイズの顔色を伺うと、ルイズは人修羅のことなど気にせず朝食を食べていた。 ほっとしたのもつかの間、フォークの先端に刺さった肉を口に運ぼうとした... -
アクマがこんにちわ-10
前ページ次ページアクマがこんにちわ 「おはよーございまーす」 「…ああ、人修羅かあ。今準備するからちょっと待ってくれ」 「はーい」 朝、いつものようにルイズを起こして着替えさせ、身だしなみを整える。 その後すぐ人修羅とルイズの二人は並んで歩き、朝食を食べに行く。 ルイズは食堂へ、人修羅は厨房へ。 いつもの朝、いつもの朝食、いつも気を遣ってくれるシエスタに挨拶される。 ……ところが、今日はシエスタの姿が見えなかった。 「マルトーさん、シエスタが居ないみたいだけど、どうしたの?」 食事を終えた人修羅が、マルトーに質問すると、マルトーは包丁を手入れしつつ答えた。 「いや、ちょっと風邪ひいちまったみたいなんだ」 「風邪?」 「厨房で風邪を流行らせるわけには、いかねえからなあ、しばらくシエスタはお休みだ」 「そうですか…... -
アクマがこんにちわ-16
前ページ次ページアクマがこんにちわ 港町ラ・ロシェールは山に囲まれており、いわゆる盆地になっている。 空に浮かぶ大陸アルビオンへの玄関口として知られているこの街へ行くには、峡谷に作られた道を通らねばならない。 数々のメイジが協力して道を切り開き、作り上げられた街道は、絶えず人と馬車が行き来していた。 ラ・ロシェールは人口三百人ほどの小さい街だが、交易の要所故か人通りが激しく、人口の十倍以上の人間がいるように見えるだろう。 巨大な一枚岩の岩壁を、優れたメイジ達が『練金』して、岩壁に埋め込まれた見事な建造物の数々を作り出した。 その見事な景観は、訪れた人にしか解らないだろう…… 「岩壁に建造物か…日本にも似たようなものがあったなあ、投入堂だっけ」 人修羅は、コルベールから聞いたラ・ロシェールの様子を思い返し、ちょっとしたホームシックを感じてし... -
アクマがこんにちわ-23
前ページ次ページアクマがこんにちわ 戦場と化したはずのアルビオンの首都ロンディニウムで、略奪にいそしむ傭兵達の姿があった。 貴族派は王党派打倒のため、手柄のあった傭兵部隊に大金を支払う約束をしていた。多数の傭兵は目立った手柄など立てられなかったが、その穴は略奪で埋めるというのが常套手段であった。 積極的に城を攻め落とし、残された財宝を手に入れようと戦う者もいれば、早々に町中の裕福そうな館に押し入って略奪を行う者もいた。 「何か、物はあったかよ」 「ろくなものはねえ、くそっ、ハズレか」 首都ロンディニウムの家々を物色していた盗賊が、いらだちを隠さずに声を上げた。 本業は盗賊で副業が傭兵、そんな彼らは攻城戦を早々に離脱し略奪を行っていた。 金目の物が残されていないとわかると、盗賊は不満そうに空の食器棚を蹴りつけた。 裕福層にと... -
アクマがこんにちわ-01
前ページ次ページアクマがこんにちわ 「あんた誰?」 はじめに視界に入ったのは、抜けるような青空だった。 そのとき自分は呆けていたのだろう、口を半開きにして、頭にクエスチョンマークを浮かべていた気がする。 「ちょっと、何か言いなさいよ?」 空は青い。 ボルテクス界の淀んだ明かりではなく、敵意を含んだ光でもなく、ひたすら重く暗い闇でもなく、ただひたすらに青い。 「ちょっと!聞いてないの?」 「ミス・ヴァリエール、下がりなさい」 視線をほんの少し下げると、ほんの三メートルぐらい向こうに、ピンク色の頭髪を持ちマントを付けた少女がいた。 その少女の肩に、おでこと頭頂部を中心に肌色が見える細面の中年男性が手を置いて、少女を下がらせようとしていた。 「で、でも、召喚が」 「下がりなさい」 男性は先ほどよりも静かな、それでいて... -
アクマがこんにちわ-17
前ページ次ページアクマがこんにちわ 港町ラ・ロシェールを見渡す岩山の上に、人修羅の姿があった。 「手がかりは無いか」 昨日ルイズ一行を襲った物盗りは、偶然ルイズ達を襲ったのではなく、何者かによって手引きされていた。 手がかりを得るため、幾つかの店や酒場で話を聞いたが、結果は芳しくなかった。 人修羅の身なりはルイズが用立てたもので、純白や漆黒を避けてはいるが仕立ては魔法学院の学生と同レベルのものであった、マントでも着けていればメイジだと思われたかもしれない。 ちぐはぐな身なりの男が酒場で多少聞き込んだところで、仮面を付けた男の足取りなど調べようもなかった。 ただ、人修羅もその点は理解している、そこで重要なのが『心眼』と呼ばれる殺気を感じ取る技術だった、他人の心を読む程ではないが、殺気や懐疑心には特に敏感に反応する。 「眩しいな…」 太陽は既に水平線を離れて... -
アクマがこんにちわ-22
前ページ次ページアクマがこんにちわ 貴族派の戦艦が、ニューカッスル城の城壁に向けて大砲を放つと、崩された城壁の間から人間・亜人の傭兵が城内へと突撃した。 数の激減した王党派は、抵抗むなしく無残にも殺されていった。 そしてあらかた城内が制圧された頃、どぉーん…と、大砲のような音が何処かから聞こえてきた。 多くの者は大砲の音だとして、気にもとめなかったが、幾人かは違和感に気づいていた。 その音は、地面から響いてきたのだ。 ■■■ ニューカッスル城から少し離れた、秘密港の奥。 ワルドに人質にされていたルイズは魔法を放ち、凄まじい閃光と衝撃波を作り出した。 その凄まじさは、アルビオン大陸の一部に地響きとなって現れたのである。 「うぐあっ!」 吹き飛ばされたワルドは、紙くずのように宙を舞い縦穴の壁に背中を打ち付けた。 杖を手放さないのは流石と言う... -
アクマがこんにちわ-24
前ページアクマがこんにちわ ルイズと人修羅の二人が、ロンディニウムを脱出してから丸一日。 遠くまで広がる草原と、牧草地を隔てる林という、のどかな景色を眺めつつ、轍のある街道を進んでいた。 街道は見渡す限り起伏のある草原が広がっており、見晴らしが良い。 時々、荷物を積んだ馬車や、兵士の駆る軍馬が通りすぎていくが、ぼろぼろの服を着て、革袋を背負った二人には目もくれない。 ルイズに背負わせた革袋は、藁を詰めて膨らませてあるので軽いが、慣れぬ長歩きに疲れはある。 夜になれば人修羅が背負って走るが、昼間は人目があるため、人一人を背負って馬よりも早く走るなど目立つ真似もできない。 「……ふうっ……」 時々、隣を歩くルイズが呻きとも取れる吐息を漏らす。 人修羅はそれを気にしてゆっくり歩こうとするが、それに気づいたルイズが持ち前の負けん気を発して頑張って足を速める。と、... -
アクマがこんにちわ-02
前ページ次ページアクマがこんにちわ 「わたしは二年生のルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。今日からあんたのご主人様よ。覚えておきなさい!」 こんにちは人修羅です。 前回、やさしく掴んだはずの右手で思いっきりぶん殴られ、こんなことを言われました、人修羅です。 なんか俺、俺を呼び出した少女に思いっきり嫌われたみたいです、鬱です…。 「……なんで平民のあんたは、のこのこ召喚されたの?」 「学院長室でいろいろ話を聞いてたんだが……目の前に今のゲートが表れてね。コルベール先生が召喚のゲートだと教えてくれたんだ、誰が俺を呼んでるんだろうか見るつもりでくぐり抜けたんだけどね」 俺がそう言うと、ルイズさんは思いっきり落胆したようで、はぁ~と長いため息をついた。 長い息の猫がいたら気が合ったかもしれない。 「このヴァリエール家の三女が……。由緒正しい旧い家柄を... -
アクマがこんにちわ-05
前ページ次ページアクマがこんにちわ 人修羅がルイズの使い魔となり、魔法学院で暮らし始めてから三日目。 初日は召喚されたり下着を洗ったりで大変だった。 二日目は授業で爆発しそうになったり大変だった。 今日はどうなるかなぁと思いながら欠伸をすると、よっこいせと呟いて立ち上がり、両腕をぐるぐると回して身体をほぐす。 窓から外を見ると、日が昇って間もない時間らしく、朝の清浄な空気が自分を招いている気がした。 「…まだ起こすには早いな」 小声で確認するように呟くと、人修羅は寮塔の外へと出て行った。 魔法学院の敷地は広い、正五角形の壁に囲まれた範囲だけでなく、その周辺も魔法学院の管理下にあるらしい。 人修羅はいくつか確認したいことがあったので、裸足のままつま先を立てて、地面をトントンと蹴った。 大地の感触を確かめると、「フッ」と短く息を吐いて身体に力を入れ、... -
アクマがこんにちわ-09
前ページ次ページアクマがこんにちわ 「あ゛ーーーーーーーー!?」 ズドン!と地面を揺るがすような音が響いた。 ルイズは草原の一角にできた人型の穴を見て、口をあんぐりと開いて固まっている。 キュルケはわざとらしく手で顔を覆い、あちゃぁと呟いた。 そしてタバサは、シルフィードの背から地面を見下ろして「失敗」と呟いた。 時刻は夕方……高度100メイルから落下した人修羅は、地面の中でモグラの気持ちを味わっていた。 ■■■ 「いやぁ土の上に落ちるなら痛くないと思ったけど、けっこう痛いね」 地面にできた穴から、人修羅がはい上がると、そんなことを呟いてルイズ達を呆れさせた。 「無茶するわね、それで『レビテーション』は使えた?」 地面に座っている人修羅に向かって、キュルケが中腰になり質問すると、人修羅は両手を左右に開いて首を振った。 「ぜーんぜん駄目。タバサ... -
アクマがこんにちわ-21
前ページ次ページアクマがこんにちわ ウェールズと固い握手を交わした人修羅は、一人、バルコニーで風に当たっていた。 ビルに囲まれた都会の風とも違い、ボルテクス界の命を感じられぬ風とも違う自然の風は、心地良く頬をなでていく。 ところで、アルビオンは富士山より高いのだろうか?確認してはいないが、かなりの高度に浮かんでいるのは確かだ。 それなのに下界との温度差に乏しい、それが不思議だ。 「魔法の世界か」 視界を遮るビルもなく、夜空を照らさんとする町の明かりもない。二つの月は地球の満月よりも少し明るく雲を照らしているが、それでも星はよく見える。 人修羅はバルコニーの手すりに手を置くと、軽く身を乗り出すようにして城下町を見つめた。 ニューカッスル城を囲む外壁の、更に向こうには街道が見え、その街道を囲うようにして扇状に城下町が広がっている。 トリスタニアに... -
アクマがこんにちわ-06
前ページ次ページアクマがこんにちわ ルイズの部屋では、人修羅が数冊の本を前にして頭を抱えていた。 ハルケギニアの言葉はなぜか理解できるが、文字の判らない人修羅は、ルイズに文字を教わっているのだ。 「じゃあ今日はここまでにしましょ」 そう言ってルイズが本を閉じる、その本は『イーヴァルティの勇者』という絵本で、ハルケギニアの人間なら誰もが知っていると言われるおとぎ話だった。 「不思議だな、すらすら頭に入ってくるよ。英語は赤点ばかりだったのに」 人修羅は両手を上に上げて背伸びのポーズをした、ううんと唸って背中を反らすと、深呼吸してだらんと腕を下げる。 「英語?」 「うん。俺がいた世界じゃ、国が違うと言葉が違うのが当たり前だったんだ。外国の言葉を学校で習うんだけど、物覚えが悪くてさ」 「とてもそうは思えないわ、見たこともない文字を、貴方三日で読めるようになったの... -
アクマがこんにちわ-04
前ページ次ページアクマがこんにちわ ■■■ 魔法学院の教師陣では中堅でありながら、変わり者だと揶揄される一人の男がいる。 もう二十年以上、教壇に立つ傍らで独自の実験を繰り返しているその男は、『炎蛇』のコルベールと呼ばれている。 生徒達にとっては、ミスタ・コルベールはあくまでも変わり者であった、『火』の系統を得意としながらも魔法を見せることはごく少なく、魔法を使ってがらくたを作り、失敗を繰り返しているのだとか。 ルイズと人修羅がシュヴルーズの授業を抜け出した頃、コルベールは図書館で書物を開いていた。 ルイズが呼び出した人修羅は、今はまだ問題も起こさず、ルイズの使い魔として大人しく従っている。 しかし内包している力はオールド・オスマンを遙かに超え、当に天災のレベルであると言っても差し支えはない。 何か事件が起こってからでは遅いのだと自分に言い聞かせ... -
アクマがこんにちわ-20
前ページ次ページアクマがこんにちわ ルイズ達はアルビオン所属の軍艦『イーグル』号へ招かれた。 変装を解いたウェールズは、船長室の床に転がっていた魔法の杖を腰に下げる。 ルイズはその杖を見て、改めて眼前の人がウェールズ皇太子である確信を得た。 アンリエッタの杖とウェールズの杖は、細かい意匠こそ異なるが、魔力を蓄積する水晶だけは共通しているのだ。 ルイズがごく自然な動作で跪くと、それに習って人修羅もデルフリンガーを床に置いて、ルイズの斜め後ろで跪いた。 ワルドはルイズの傍らで、魔法衛士隊の帽子を脱いで胸に当て、直立している。 「大変、失礼をば致しました…」 空族の変装をしていたとしても、人修羅が皇太子殿下に剣を突きつけた事実は覆らない、ルイズは心底申し訳ない気持ちでウェールズに謝罪した。 対照的に、ウェールズは清々しさを感じる笑顔をルイズに向けた... -
アクマがこんにちわ-07
前ページ次ページアクマがこんにちわ 「ひっ…」 目を覚ましての第一声は、悲鳴のような声だった。 「おお、気がついたかね、ミス・ロングビル」 「え?あの…えっ…と?」 ロングビルの目に映るのは天井と、自分を見下ろすオールド・オスマンの姿。 体を起こしてあたりを見渡してみると、ここは学院長室、自分はいつのまにかソファに寝かされていたようだ。 よく見るとオールド・オスマンの後ろには、水系統を担当している教師の姿もあった。 60代後半と思わしきその教師は、つるつるの頭をてからせつつロングビルに近づき、こほんと咳払いをした。 「ミス・ロングビル。気を失っただけで体に別状はないと思いますが…どこか変わったことはありませんか?」 「は、はい。特にありませんわ」 「そうですか…では、オールド・オスマン。私はこれで」 「うむ、ご苦労... -
お絵描き掲示板/お絵かき掲示板ログ/151
アクマがこんにちわ!私、この作品、モット伯が一番、好きです。では、 -- : (2009-02-01 22 28 28) これは立派な地図だ魔法で書いたか? -- 名無しさん (2009-02-01 22 29 23) もちろん夜寝ている間に決まってる モット -- 名無しさん (2009-02-01 22 35 38) なぜか忍者ハットリくんを思い出したw そしてこんな見事な地図を書くキャラがほかにもいたような…… -- 名無しさん (2009-02-01 23 30 06) ああ、波濤ってそういう意味で… -- 名無しさん (2009-02-02 12 04 31) 尿の面積すげえ! -- 「」 (2012-07-30 22 41 09) 人類の限界に挑戦しよったか…… -- 名無しさん (2012-11-09 14 45 39) ... -
お絵描き掲示板/お絵かき掲示板ログ/185
これを食えと?www -- 名無しさん (2009-04-01 18 23 54) 3マーラ様型のゴマプリン、エイプリルフール記念発売絵!アクマがこんにちわとご立派な使い魔の奇跡のコラボレーションが今ココに実現された!!!お求めはこちらまで:ご立派-ご立派ご立派ご立派 -- : (2009-04-01 18 27 01) 召し上がるときには是非ミルクをかけて・・・。 -- 名無しさん (2009-04-01 18 48 36) 食べるとどんな効果があるのか教えてください。 -- 名無しさん (2009-04-01 19 25 34) 精力増強は間違いないね -- 名無しさん (2009-04-01 21 03 27) これは男が食べると股間がキューッてなりそうな御菓子ですねwww -- 名無しさん (2009-04-01 21 20 33) ご神体三つ目... -
テスト空間
砂場 選択肢 投票 アイテム1 (278) アイテム2 (38) という風に (39) カンマで区切って (50) ね (56) 画廊用ページテスト 水兵服 鬼哭街/Zero 使い魔のカービィ サテライト60 しえすた imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 ルイズさんのアイコン imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 使い魔くん千年王国tree test 表の... -
お絵描き掲示板/お絵かき掲示板ログ/144
ご立派な絵を見ていたら、描きたくなったので描きました。後悔はしてない! -- : (2009-01-20 20 36 12) やめぃw -- 名無しさん (2009-01-20 20 39 15) 確かにナニかが突然現れて……いやあれはご降臨なされてしまったのでは?まあ、マラ様が現われた時点でルイズの何かはすべて壊れたきがするがwww -- 名無しさん (2009-01-20 20 46 00) これの次の絵はルイズが木にもたれてリバースしているシーンですね?わかります -- 名無しさん (2009-01-20 21 04 53) なんてイヤすぎる絵面だw -- 名無しさん (2009-01-20 21 49 15) こんな禍々しいシルエットなのに可愛らしいと感じるなんて -- 名無しさん (2009-01-20 21 56 37) 素晴らしい。ときめき... -
さよなら使い魔、こんにちわ
あれから、もう二週間が経つことになる。 わたしの使い魔が――――ゴーレムに踏み潰されて死んでから。 ☆ 学院生活二年目に入ってしばらくが経過した、よく晴れたある日のこと。 「あんた誰?」 春の使い魔召喚儀式で呪文を唱えたルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール (つまりそれはわたしのことだ。16歳の魔法学院2年生。身長はかなり小柄、体格はかなり細身、顔はかなり可愛い……と自分で言ってみる。愛称は特に決まってないけど、『ゼロ』とかいう超ありがたくない二つ名が広まっているようだ) は、平民の女の子を召喚した。 トリステイン魔法学院のものとは違った制服を着ている。 身長は平均ぐらい、髪型は耳にかかる程度のショートカットで、スレンダーな肢体。 わたしほどでは無いけどかなり整った顔立ちの、ちょっと吊り... -
長編(五十音順)-03
さ行 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 虚無の使い魔と煉獄の虚神 円環少女 グレン・アザレイ 2009-01-01 17 29 32 (Thu) PSYFER THE BLAZE サイファー 炎修太 2010-11-07 00 27 24 (Sun) 機械仕掛けの使い魔 サイボーグクロちゃん クロ 2012-02-08 20 35 19 (Wed) 化け猫の使い魔 サイボーグクロちゃん マタタビ 2007-08-02 17 10 42 (Thu) サイボーグ 0009 サイボーグ009 島村ジョー 2010-09-14 18 18 56 (Tue) 使い魔は妖魔か或いは人間か サガ フロンティア アセルス 2014-07-12 00 04 04 (Sat) 時の使い魔 サガ フロンティア 時の君 2010-08-12 13 26 39 (Thu) ゼロの使い魔・ブ... -
長編(話数順)-03
長編(ページ数順15P~) ※総ページ数をカウント(例:第○話が前後編なら2ページ分、外伝や幕間も加算) 長編(話数順01~04P)へ 長編(話数順05~14P)へ 80P~ 60~79P 50~59P 40~49P 35~39P 30~34P 25~29P 20~24P 15~19P 80P~ 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 マジシャン ザ ルイズ Magic the Gathering(マジック・ザ・ギャザリング) ウルザ 2010-11-06 23 52 26 (Sat) ソーサリー・ゼロ ゲームブック「ソーサリー」 主人公「君」 2014-01-14 22 18 54 (Tue) ウルトラ5番目の使い魔 ウルトラマンシリーズ ウルトラマンA 2020-08-13 22 58 15 (Thu) ゼロの黒魔道士 ファイナルファンタジー9 ... -
Persona 0-13
前ページ次ページPersona 0 ペルソナ0 第十三話 「くそっ、なんだってあたしが!」 トリステイン魔法学院の廊下でやつあたりに壁を蹴り飛ばしながら、蒼い髪の王女は悪態をついた。 その側に控えるのは同じく蒼い髪をショートカットにした無表情な少女、ただの護衛だと分かっていてもその眼を見ていると何故かイライラが湧きあがり余計にイザベラは荒れ狂う。 「こんな辺鄙な魔法学院に留学しなきゃいけないんだい!?」 「命令」 淡々と告げられた言葉にイザベラは声を荒げる。 「五月蠅いね、そんなことはわかってるんだよこのガーゴイル!」 イザベラはタバサにずいと指を突きつけた。 「肝心なのはお父様が何を考えてあたしをわざわざ糞忌々しいあんたと同じところに留学させようと考えたかってことさ」 胸を張ってイザベラは告げる。 「ガリアの魔法力は世界一ィィィィ... -
雪風のパレット
「――正直、難しいだろうな。 例え記憶が喪われたとしても、わずかなりにでも意思疎通が可能なら、 それを足がかりにする事が出来たのだが……」 「――ふぅ。わかった、引き受けよう。君には私の母共々とても大きな借りがあるしな。 だが、話を聞く限りでは、どうやらまずは理性を持たせるところから始めなければならないようだ。 相当な長丁場になることだけは、覚悟しておいてくれ」 27 days あら珍しい、お客様かしら? うふふ、ようこそ可愛らしいお嬢さん。 何にも無い処だけれど、ゆっくりしていらしてね。 ――ほら、シャルロットもご挨拶なさい。 …………あらあら。ごめんなさいね、この娘ったら人見知りが激しくて……。 ――あら? お茶とケーキだわ。まあ、丁度三人分。きっとベルスランが気を利かせてくれたのね。 さぁお嬢さんも一... -
ZERO-FACE-01
前ページ次ページZERO-FACE ルイズは、呆然としていた。 幾度の、幾十度もの使い魔召喚の儀式の末に現れたものが・・・・・・・アレだったからだ。 一言で言うと 人間 二言で言うと 眼鏡をかけた人間 三言でいうと 眼鏡をかけて黒いコートを羽織った人間 何やら妙にゴツゴツした、鉄の筒らしきものを大量に詰め込んだ鞄を両手に持って、周囲を オロオロと見回している。 しかしあの服はいったい何なのだろう。 襟元から覗くシャツは、どうやら最高級の絹で出来ているようだ。 ヴァリエール家の娘である自分すら、いや当主である父ですら恐らくは着た事が無さそうな質の絹だ。 ひょっとしたらどこかの王家の人間だろうか? しかし杖を持っていない。 今気づいたが鞄に詰め込まれている筒はどうやら銃のようだ。 見た事の無い形をしているがまず間違い有... -
ゼロのペルソナ-13
前ページ次ページゼロのペルソナ 始祖ブリミル像が置かれた礼拝堂には3人の人物がいた。 一人はウェールズ皇太子。3人だけの結婚式を取り仕切っている。 一人はワルド子爵。この結婚式の新郎。 最後の一人はルイズ。新婦である。 ルイズはぼんやりと考え込んでいた。 なぜ自分は姫さまの手紙を受け取りに来た戦場で式を挙げているのだろう? 式の執り行いをしているウェールズはアンリエッタ姫の大切な人、おそらく、いや間違いなく恋人であろう。 なぜ彼はにこやかに他の人間の結婚を祝福をしているのだろう? 彼がこれから向かうのは恋人のいるトリステインではなく死を敷き詰めた戦場だというのに。 傍らに立つのはワルド。ちらりと見ると、彼はにこりと笑いかけてくれる。 なぜ自分は結婚するのだろう? 「新郎、子爵ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。汝は始祖ブリミルの名において、こ... -
双月の女神 第十章1
繁華街から離れれば、そこは貧困層の平民達が住む裏通り。 あちらこちらに葺かれていないあばら家が散見され、ゴミが散乱して不衛生な通りはぬかるみ、 その道に身体が不自由な老人が腰掛けて物乞いをする。 「・・・・・っ。」 目を背けたくなる衝動を抑えながら、ミカヤ、シエスタと共に歩を進めながらルイズは思考する。 自身の故郷であるヴァリエール領では、このようなことは無かっただろうか? 父たる公爵はどのように領内の政を行っていただろうか? その様子を見るミカヤの視線は、彼女の貴族として、一人の人間としての成長を傍らで見守る優しいものだった。 暫く歩くと、一枚の銅製の看板が見つかる。 「あちらが私がお世話になっている武器屋です。」 見つけたシエスタが一軒の家屋を指す。 そこには剣の形の看板を下げた、如何にも武器屋といった佇まいの一軒屋。 「そう言えば... -
ゼロの女帝-19
前ページ次ページゼロの女帝 その一撃に青ざめるミョズニトニルン。 見ると、その女が迫ってくるではないか。 『フライ』じゃない もちろん『レビテーション』でもない 純粋に脚力(あるいは『神の頭脳』たる自分さえも知らない何か)による跳躍で まっすぐこの船に迫ってくるのだ。 「こんにちわー」 その女はレキシントン号ブリッジの壁にぽっかりとあいた穴から入ってきた。 妙にゆったりした、まるで床の吹き掃除をするかのような長いスカートをはいている。 「な、なにものだ!」 数人のメイジが杖を構える・・・・もとい、構えようとする。 だが彼らは即座に、なにも何も起こらず倒れこんで行く。 そんな彼らの足元に小さな石が転がってるのには誰も気づかなかった。 「き・・・・・・・キサマ・・・・・」 「キシャマー!」 銀髪おかっぱの... -
小ネタ-06
は行 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ ルイズの日記~二年生からの内容~ バイオハザード T-ウイルス 暴君の零 バイオハザード2 タイラント 死刑囚だった使い魔 バキ ドリアン 壺の使い魔 ハクション大魔王 ハクション大魔王 待つのと待たせるのとどちらが辛いね 走れメロス メロス 発明使い魔イッシン 発明軍人イッシン 市奥一真 華の使い魔 花の慶次 -雲のかなたに- 前田慶次 ゼロのバイオリン弾き ハーメルンのバイオリン弾き ハーメル+オーボウ ゼロの執事 ハヤテのごとく! 綾崎ハヤテ スキスキおじいさんガンダールヴ ハレのちグゥ ダマばあさん ゼロダマインパクト ハレのちグゥ ダマばあさん Trick or treat ハロウィン 殺人鬼(サイコキラー)ブギーマンことマイケル・マイヤーズ 臆さないものを、貴族と呼ぶのよ!! パンプキンシザーズ ランデル・オーランド伍長 狂... -
スクライド・零-14
>>back >>next 長く2回、短く3回のノックにルイズがはっとして居住まいを正す。 カズマは床に寝そべったまま興味なし。 ルイズが開いた扉から転がり込むように部屋に入ってきたのは すっぽりと黒いフードをかぶった少女であった。 「…まさかあなたは」 入ってきた少女はしっ、と指先を口元に持ってくると何事かつぶやく。 と、光が部屋の隅々に広がり、消えた。 「ディティクトマジック?」 「どこに耳が、目が光っているかわかりませんからね」 そういって、ようやくフードを取った下の顔は果たして、 アンリエッタ王女その人であった。 「姫殿下!」 「お久しぶりね。ルイズ・フランソワーズ」 一瞬パッと顔を明るくするルイズ、だがあわてて膝をつく。 そのルイズをアンリエッタはかがんで抱きしめた 「ああ、ルイズ、ルイズ、懐かしいルイズ!」 「姫殿下、いけません。こんな... -
デモゼロ-13
前ページ次ページデモゼロ ぱからん、ぱからん 馬車が駆ける ぱからん、ぱからん 空が、ゆっくりと、星空から明け方へと変わっていく時間帯 馬車は、学院に向かって駆け続ける すやすや、すぅすぅ 馬車の中では、疲れ果てた少女たちが、穏やかに寝息をたてていた 奥には、布で体を包まれた状態で、かつて化け物の姿となっていた人間たちが転がっていて …さて、どうしたらいいものか 馬車を操るロングビルは、小さくため息をついたのだった 学院についたのは、夜が完全に明けた頃 …学院は、大騒ぎとなった 当たり前だ キュルケとロングビルの、二人が負傷 そして、馬車の中には身元不明の(ほぼ全裸)の人間多数 何事か、と大騒ぎ ルイズたちも、どう説明したらいいものか、わからず とにかく、キ... -
お絵描き掲示板/お絵かき掲示板ログ/135
使い魔のカービィ!デルフがカービィに吸い込まれる様子をデルフ視点で描きました。では、 -- : (2009-01-09 21 58 08) すごいなこの絵 -- 名無しさん (2009-01-09 21 59 40) デルフの恐怖はさぞかし凄まじいものだったでしょうねvV -- 名無しさん (2009-01-09 22 08 46) 2枚の絵はこれか -- 名無しさん (2009-01-09 22 12 26) 面白かった。続きも待っています。 -- 名無しさん (2009-01-09 22 13 50) これなんだか怖すぎるぞ。 -- 名無しさん (2009-01-10 02 27 12) 使い魔のカービィか久々だな -- 名無しさん (2009-01-10 02 28 06) ウルトラスーパーデラックスは面白かったな。このSSのおかげで。 -... -
使い魔の夢-13
偵察兼囮役としてタクミとミス・ロングビルが廃屋に入ってから早一刻。 森の茂みで奇襲のタイミングを伺っていたルイズは今か今かとその瞬間を待ちわびていた。 「遅いわね あいつら。何のんびりやってるのかしら」 「そうピリピリしないの。来る時には来るんだから、じっくり待っていればいいのよ」 戦いの専門家と自称するキュルケは手鏡で髪を整えつつ余裕を崩さない。 「……」 年下の癖にシュヴァリエなんて称号を持つタバサは相も変わらず無表情に読書を続けている。 あーイライラする。 ねぇ、あんたたちには緊張感ってものがないの。 自分達だけ涼しい顔しちゃってさ、こんなに気を張ってる私がバカみたいに見えるじゃない。 「いや、あんたはバカでしょ、バカそのものじゃない」 キュルケが頬を突き呆れた顔で言った。 「!? 何であんた、私の考えてる事がわかったのよ!? 」... -
ゼロの使い-13
前ページ/ゼロの使い/次ページ 「悪党はお互い様じゃないか?隊長殿。」 その言葉に思い当たる節があるのか、コルベールは顔をしかめた。 「まあ、村一つ焼いた程度の事で戦場から身を引く程度じゃあ、俺のが悪党としては上か・・・」 言いながら、メンヌヴィルの姿が変容していった。 盛り上がっていく肉体が身に着けていた衣服を引き裂き、全身は赤い体毛に覆われ、額が裂けて目玉が現れた。 変容が終わった時、そこに立っていたのは2メイル程のグリフォンを直立させたような炎のように赤い化け物である。 彼が元は人間だったと言われたとして、信じる者は皆無であろう。 「さあ隊長殿、あんたが焼ける匂い、たっぷりと嗅がせてもらうぜ。」 言い終わると、化け物は息を大きく吸い込み、激しい炎を吐いた。 先程同様、魔法で相殺しようとするがドラゴンのものに... -
夏休みの使い魔-2
ハルケギニアで最大の人口を誇るガリア王国の首都、リュティス。 先刻までの晴天が嘘であったとでも言うように、闇色に輝く緞帳が天を覆っていた。 市民は唐突な凶事に眉を顰め、信仰深き者は思わず始祖ブリミルへの祈りを奉げて天を仰いだが、 その中でたった一人、歓喜に打ち震えて闇に語りかける者が居た。 気まぐれに召喚の儀式を行い、この闇を召喚した『無能王』ガリア王ジョゼフその人である。 「どうだ、シャルル……一目見てわかるだろう?おれの使い魔は漆黒の闇だ……。 くくく……はははははははははは!闇だ!闇だと!?そうか、そうだったのか、始祖ブリミルよ! 貴様の望み通り、おれはこの世界を手のひらに載せて遊んでやろう! あらゆる力と欲望を利用して、人の美徳と理想に唾を吐きかけてやる! 心優しいシャルル!お前の言った通り、おれは目覚めたぞ!虚無だ!伝説だ! お前をこの手にかけた時より心が痛む... -
GTA-0_7
クソッ、ルイズを甘く見過ぎた……。ここの空気に慣れすぎて頭が間抜けになったか? さっきは『 運良く 』爆発を避けれたが次はどうなる? 地球の常識など此処では生ゴミ以下の価値も無い。それを頭に叩き込まなければ、死ぬ。 「だ、大丈夫ですか!?」 黒髪のメイドが俺に駆け寄って来る。確かこいつは…シエスタという名前だったか。 「怪我は無いですか?」 「多分大丈夫だ。もろに当たって無い」 「そ、そうですか」 「そこの君っ!!」 何なんだ、今度は…。 声のした方に向くと、金髪の胸をはだけたガキが興奮した様子でこっちに近づいて来ていた。 「君だよ、君! ルイズの使い魔! 君の主人であるルイズのせいでモンモランシーの服に紅茶がかかってしまったじゃないか! 一体どうしてくれるんだね!!」 知るかそんな事。…だがこいつも多分メイジだ。... -
ブレイブストーリー/ゼロ 13
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ その夜。 ルイズの部屋は、奇妙な沈黙に包まれていた。 いや、静かなのはいつものことだ、とムスタディオは思う。 思えば夜にこの部屋で会話らしい会話をしたのは、自分が目を覚ましたその日と装備品をコルベールから返却された時くらいだ。 そのどちらも半ば口論だった。 それを鑑みると落ち着いているのは良いことだとすら思う。思うが。 何故だか、今日の静けさはいつもと違う意味で息苦しい。 「…………」 ルイズは湯浴みから帰って来てというもの、ずっと机にかじりついている。 手元には教科書やノートを広げている。 話を聞くとここ数日ろくに勉強や体調管理をしていなかったらしく、湯浴みも三日ぶりだったらしい。 恥ずかしそうに「……今日から色々しっかりしなくちゃいけないわ」と言っていたが、そ... -
ゼロの夢幻竜-13
前ページ次ページゼロの夢幻竜 ゼロの夢幻竜 第十三話「使い手の剣」 ルイズとラティアスは大通りであるブルドンネ街から外れた裏路地を進んでいく。 というのは、あれだけ注意したにも拘らず、ラティアスはしょっちゅうルイズのマントをくいくいと引っ張っては「あれは何?」といった感じで質問したからだ。 その度にルイズは彼女の耳元で囁く様に説明をしなければならなかった。 それにいい加減疲れてしまったルイズは目的の場所へさっさと向かうことにしたのだ。 さて、ここまで来ると表の華やかさはどこへやらといった雰囲気。 思わず息を止めたくなる様な悪臭が忽ち二人の鼻腔を襲う。 それに数歩ごとに嫌な感触が襲ってくる足元にも目をやりたくないものだ。 暫く歩くと四つ角に出る。幸いここは日も当たるし臭いもそこまで酷くはない。 ルイズは周囲をきょろきょろと見回す。 「ピエモンの秘... -
異聞零魔郷 ~ Servant of Interstice-1
>>next ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、目の前に現れた存在を見て落胆した。 数度にわたる『サモン・サーヴァント』失敗の末に出てきたものが人間であったからだ。 二年の新学期に行われる春の使い魔召喚で、魔法を使えぬ事を理由に平生より 自分を馬鹿にしている周囲の人間を見返すために、意気軒昴と望んだ結果がコレである。 ルイズは深く溜息をつくと自らが召喚したモノに意識を向けた。 やけにヒラヒラとした派手な服装に見慣れぬ形の帽子(?)を被った金髪の美しい少女。 年の頃は自分と同じか少し上程度だろう。 見た目からしてどこかの貴族を呼び出してしまったのだろうか? その少女はしきりに周囲を見渡し、続いて空を見上げて何やら頷いている。 全く此方を気にしない様子にルイズは段々腹が立ってきた。 「ちょっと貴女」 ... - @wiki全体から「アクマがこんにちわ-13」で調べる