あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「ストームゼロ予告編」で検索した結果
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ストームゼロ予告編
EDF。 「私は逃げない!敵に後ろを向けないものを、貴族と言うのよ!」 だが、世界は非情だ。無力な者は踏みにじられる。力ある者でもより大きな力に打ち倒される。 だが、その理に立ち向かう者がある。彼らの武器は、絶望的な状況でも戦い続ける強靭な意志。 轟音と共にゴーレムの左足が吹き飛ぶ。ルイズの背が掴まれ、後方に投げ飛ばされる。 顔を上げた先には、破壊の杖を携え絶望に立ち向かう戦士の姿。 「もう大丈夫だ。貴族の誇り、立派だよ。君は退かなくていい、君の誇りは君が守るんだ。 その代わり君の命は僕が守る。それが僕たちEDFの、戦士の誇りだっ!」 The Earth Defense Forse ―連合地球軍― 「僕は、行けない。国家間の争いに、僕は手を貸さない。手を貸せない」 「すまない。君にも貴族の誇りがあるように、僕にも... -
小ネタ-03
...ーマー・シンプソン ストームゼロ予告編 The・地球防衛軍 カツオがルイズに召還されました サザエさん 磯野カツオ 平穏な日々 サザエさん フグ田サザエ 生春巻き作りの名人 the world of golden eggs 桂トリゾー ルイズが子山羊を召喚しました 三匹の山羊のがらがらどん 三匹の山羊 ジオブリーダーズから流星の・・・田波くん ジオブリーダーズ 田波洋一 使い魔は外道 地獄甲子園 外道高校監督 心剣士ソウマ短編 Shining Tears × Wind ソウマ シャドウゲイト・オブ・ゼロ シャドウゲイト 主人公「しんの ゆうしゃ」 使い魔の口上 シャドウハーツ ウルムナフ・ポルテ・ヒュウガ クヴァーシルは月輪に飛ぶ 邪眼は月輪に飛ぶ ミネルヴァ ゼログゥ ジャングルはいつもハレのちグゥ グゥ ゼロの素晴らしき使い魔 OVA版「ジャイアントロボ」 素晴らしきヒィッツカ... -
デュープリズムゼロ
PSソフト「デュープリズム」より女主人公ミントを召喚 デュープリズムゼロ-01 デュープリズムゼロ-02 デュープリズムゼロ-03 デュープリズムゼロ-04 デュープリズムゼロ-05 デュープリズムゼロ-06 デュープリズムゼロ-07 デュープリズムゼロ-08 デュープリズムゼロ-09 デュープリズムゼロ-10 デュープリズムゼロ-11 デュープリズムゼロ-12 デュープリズムゼロ-13 デュープリズムゼロ-14 デュープリズムゼロ-15 デュープリズムゼロ-16 デュープリズムゼロ-17 デュープリズムゼロ-18 デュープリズムゼロ-19 デュープリズムゼロ-20 デュープリズムゼロ-21 デュープリズムゼロ-22 デュープリズムゼロ-23 デュープリズムゼロ-24 デュープリズムゼロ-25 デュープリズムゼロ-26 デュープリ... -
デュープリズムゼロ-02
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二話『ルイズとミント』 「うぅ・・・カボチャが・・・はっ!!」 いつも何か嫌な目に遭うとミントは決まって大嫌いなカボチャに囲まれる夢を見る。 そうして思い出すのはあの陰険で陰湿なクソ生意気な妹マヤの姿。 「ここは・・・?」 最悪な目覚めの中意識を覚醒させたミントは自分がベッドで寝ていた事に気が付いた。 それは家出をしてからは久しく味わっていなかった天蓋付きの随分と上等なベッドである。 「気が付いたみたいね、ここはあたしの部屋よ。あんたが広場で倒れてから大変だったんだから、あの憎いツェルプストーにも借りを作っちゃうし・・・」 意識が戻ったミントの直ぐ横、ベッドに腰掛ける形でルイズは不機嫌そうに言う。 「・・・あんたがあたしを介抱してくれたわけ?」 「フンッ、使い魔の管理は主の役目だからね、当然よ... -
デュープリズムゼロ-03
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第三話『朝食を求めて』 「そう、よろしくキュルケ。ところで何?その微熱って。風邪引いてるんなら部屋でおとなしく寝てる事をお勧めするわよ。」 「え?・・・アハハ、違う違う微熱ってのはメイジの二つ名よ。私は炎のトライアングルだからね、どう驚いた?すごいでしょ?」 ミントの的外れな言葉にケラケラとキュルケが笑っているとキュルケの部屋から大型の赤い体表をしたモンスターがのそのそと表れ、キュルケの足下に寄り添う様に伏せる。 「何それ?モンスターみたいだけどあんたのペット?」 現れたヒトカゲに対してミントは敵意を感じる事も無い為腰を落として軽く頭を撫でてやるとヒトカゲも気持ちよさそうに目を細めた。 「あら?ペット呼ばわりはひどいんじゃ無い?一応あなたの同類なんだから。」 ミントの疑問にクスクスと笑ってキュルケ... -
デュープリズムゼロ-04
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第四話『爆発!黒色の魔法?』 ルイズとミントが揃って教室へと足を踏み入れるとほぼ同時に教室の一部からざわめきと明らかな嘲笑や侮蔑と言った感じの悪い笑い声が二人の耳に聞こえてきた。 (何かやな感じね・・・) その不愉快な笑い声が自分達に向けられた物だとミントは直ぐに気が付くとつまらなさ気に肩を窄めてルイズの様子を伺った・・・ 自分にはこの状況の意味が分からない以上ルイズに何かしらの要因があるのだろうと・・・ しかしミントの目に映ったルイズはその嘲笑を気にした風も無く堂々と自分の席へと歩いて行く。 いや…気にしていないのでは無く必死に堪えているのだ 「ミント、あんたは私の隣におとなしく座ってなさい。」 「へぇ、今回はあたしの席あるんだ?」 ミントはルイズに進められた通り椅子に座る。 するとルイズと... -
デュープリズムゼロ-01
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第一話『デュープリズムゼロ』 「あ~・・・もうっ!!折角ここまで来たのに何なのよ、結局ここには遺産の『遺』の字も無いじゃ無い!!あの情報屋いい加減な事言って、街に戻ったらボコボコにしてやるんだから!」 憤りを隠す事も無く、吠える様に叫んだミントが遺跡の古びた祭壇の上で地団駄を踏む。その度に朽ちかけた天上からはパラパラと風化した砂等が零れ落ちた… 「ハハハッ、まぁまぁ落ち着きたまえ、残念だが仕方ないよミント君。宝探しなんてそんなものさ。さて、それじゃあみんなも心配してるだろうからそろそろ外に戻るとしようか。」 「クラウスさんの言う通りだよミント、それにもしかしたらベルやデューク達の方で何か新しい情報を掴んでるかも知れないよ?」 お人好しな考古学者クラウスと最大最強のエイオン、ヴァレンに作られた人形の少年ルウが苦笑い... -
小ネタ
...ーマー・シンプソン ストームゼロ予告編 The・地球防衛軍 カツオがルイズに召還されました サザエさん 磯野カツオ 平穏な日々 サザエさん フグ田サザエ 生春巻き作りの名人 the world of golden eggs 桂トリゾー ルイズが子山羊を召喚しました 三匹の山羊のがらがらどん 三匹の山羊 ジオブリーダーズから流星の・・・田波くん ジオブリーダーズ 田波洋一 使い魔は外道 地獄甲子園 外道高校監督 心剣士ソウマ短編 Shining Tears × Wind ソウマ シャドウゲイト・オブ・ゼロ シャドウゲイト 主人公「しんの ゆうしゃ」 使い魔の口上 シャドウハーツ ウルムナフ・ポルテ・ヒュウガ クヴァーシルは月輪に飛ぶ 邪眼は月輪に飛ぶ ミネルヴァ ゼログゥ ジャングルはいつもハレのちグゥ グゥ ゼロの素晴らしき使い魔 OVA版「ジャイアントロボ」 素晴らしきヒィッツカ... -
デュープリズムゼロ-08
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第八話『買うわ!デルフリンガー。』 「今日は授業は休みよ。街に買い出しに行きましょう。」 虚無の曜日の朝一番に朝食を取り終えたルイズはミントにそう提案した。 「街か…丁度良いわね。行きましょう。」 二つ返事の了承、それはミントとしても断る理由の無い提案である。 何せミントはハルケギニアに召喚された際は着の身着のまま、リュックにはミントの世界の通貨と各種コイン、後は最低限のサバイバルキット位しか持ち合わせていない。 それに寝間着や普段着等も出来れば確保しておきたいし何より様々な人々の集う街などで情報を集める事は冒険者の基本だ。 早速支度を済ませてミントとルイズは一路王都トリスタニアに馬を走らせた。 因みに今日はミントはいつもの服を洗濯へ出してルイズの制服のスペアを借りている。 (少々胸元が窮屈ではあったが入... -
デュープリズムゼロ-23
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十三話『タルブと土鍋と時々カボチャ』 「うわぁぁぁぁ~~~~~っ!!!助っ!助けてくれっ~!!」 今ギーシュは情けない悲鳴をあげながら全力で木々が生い茂る森の中を走っていた………そう、三匹のオーク鬼を引きつれて。 「何で僕がこんな……目にぃっ!?」 そもそもこんな事になった理由はキュルケがミントを宝探しに誘い、そのミントがギーシュを半ば無理矢理拉致するかのように宝探しに連れ出したのだ。 ギーシュは魔法学園の中でもミントとは付き合いの深い方に入るしルイズとオスマンを除けばミントが異世界の王女だと知る唯一の人物だ。だが、だからこそミントが良い笑顔で自分を誘った時嫌な予感しかしなかった。 無論、拒否と抵抗を行ったがミントに通用する筈も無く問答無用で連れてこられ、今は宝が眠る寺院からオーク鬼を誘い出す為の囮をや... -
ブレイブストーリー / ゼロ
「FINAL FANTASY TACTICS」より、ムスタディオ・ブナンザを召還 ブレイブストーリー/ゼロ 1 ブレイブストーリー/ゼロ 2 ブレイブストーリー/ゼロ 3 ブレイブストーリー/ゼロ 4 ブレイブストーリー/ゼロ 5 ブレイブストーリー/ゼロ 6a ブレイブストーリー/ゼロ 6b ブレイブストーリー/ゼロ 7 ブレイブストーリー/ゼロ 8 ブレイブストーリー/ゼロ 9 ブレイブストーリー/ゼロ 10 ブレイブストーリー/ゼロ 11 ブレイブストーリー/ゼロ 12 ブレイブストーリー/ゼロ 13 ブレイブストーリー/ゼロ 14 ブレイブストーリー/ゼロ 15 ブレイブストーリー/ゼロ 16 ブレイブストーリー/ゼロ 17 ブレイブストーリー/ゼロ 18 ブレイブストーリー/ゼロ 19 ブレイブストーリー/ゼロ 20 ブレイブスト... -
デュープリズムゼロ-09
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第九話『土くれのフーケ参上』 ミントを召喚してからルイズの周りには少しずつではあるが確実に変化が起きてきていた。 今までルイズをゼロと罵っていたクラスメート達はギーシュとミントの決闘を見た事によってルイズの使い魔の力をその目に畏怖の心と共に焼き付けた。 メイジの実力を計るなら使い魔を見ろと言われるがミントの力を見ればその主であるルイ ズは只者では無い事になる。 その為公然とルイズを蔑む様な真似をする様な者は明らかに減っていた。 またそのミントが意外にもキュルケやタバサを始め、他の生徒や使用人達にも交友関係を地味に広げているのだ。 ただしミントに喧嘩を吹っかけたりその逆鱗に触れた事でボコボコにされた生徒も何人かはいるが… またルイズの方でもミントを介してキュルケとタバサと過ごす時間が増えた為今までの様にくだらない揉め事を起... -
デュープリズムゼロ-13
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十三話『二人の姫殿下』 ルイズは夢を見ていた。まだ小さい頃、トリステイン魔法学院に行く前の時の事だった。 「ルイズ、ルイズ、どこに行ったの?まだお説教は終わっていませんよ!」 ルイズは自分の実家である、ラ・ヴァリエールの屋敷の中庭を逃げ回っていた。 騒いでいるのは母、追ってくるのは召使である。 理由は簡単で、デキのいい姉達と魔法の成績を比べられ、物覚えが悪いと叱られていた最中逃げ出したからだ。 幸い、中庭には迷宮のような埋め込みの陰が多々ある。その中の一つに隠れてやり過ごそうとしたのだが…… 「ルイズお嬢様は難儀だねえ…」 「まったくだ。上の二人のお嬢様はあんなに魔法がおできになるっていうのに……」 召使の会話を聞いて、ルイズは奥歯を噛み締める。それがどうしても悲しくて、悔しくて、落ちこぼれの自分... -
デュープリズムゼロ-06
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第六話『東天王国第一王女』 「だったらあたしも魔法を使うわ。」 決闘を見守っていたルイズは我が耳を疑った… ミントがそう言った瞬間、握られていた二つのリングはその手を離れ その場でそのまま宙に浮くとミントの左手の掌を軸に不思議な事に高速で回転を始めた。 そしてその中心はあらゆる色の光が複雑に、又絶妙に混合された様な輝きが螺旋を描く様に蠢きながらミントの手に収束していく。 それを見てギーシュが、ルイズが、キュルケが、オスマンが…ミントの姿を見ていた誰もが共通した認識を抱く。 『あれは決して始祖の授けた系統魔法では無く全く異なる魔法だ。』…と そうして高速回転するデュアルハーロウを媒介にミントの手元の魔力の螺旋から光り輝く 『白い』魔力の弾丸がまるで弓矢を射る様にして連続して打ち出さ... -
デュープリズムゼロ-11
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十一話『カノンオーブ』 ルイズはミントから預けられた紅蓮の宝珠の収められた箱を抱いてシルフィードの背中から森の中に潜んで居るであろうフーケをタバサ、キュルケと共に探していた。 「おい、嬢ちゃん見てみろよ、相棒の奴すげぇ事やってくれてるぜ!!」 「何よ?て言うかあんたもフーケ探しなさいよ。」 フーケの捜索に集中していたルイズの背中でついでに回収していたミントが使用を放棄したデルフリンガーがカチカチと鍔を鳴らす。 デルフリンガーの声にルイズはゴーレムと対峙しているミントへと視線を向けた。 「えっ?」 その視線の先にはミントは居なかった… 厳密にはルイズには見つける事が出来なかったのだ。 ミントの仕業なのかいつの間にかゴーレムの足下は真っ黒な煙の様な物で埋め尽くされ、 ゴーレムはその煙の中に残った右腕... -
デュープリズムゼロ-15
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十五話『ワルドのプロポーズ』 「止めて下さい!!死んでしまいます!!」 「痛い!!痛い!!」 「ありがとうございます。ありがとうございます!!」 すっかり日の暮れたラ・ロシェールへの街道沿いの崖の上に男達の悲痛な悲鳴と嬌声が響き渡る… 「ほら、ほらっ!だったら!素直に吐いて!!楽になりなさいよ!!何であたし達を襲ったのよ!?」 タバサ達と合流したミントは今先程捕らえた盗賊達を綺麗に横一列に並べ、自分達への襲撃について尋問を行っていた。 平手打ちにデュアルハーロウによる殴打、男の泣き所への容赦の無い蹴り… 既に何人かは泡を吹いて意識を手放していたり恍惚の表情でぼんやりとしていたりする。 「ハァ…ハァ…こいつら意外と口が堅いわね。」 ちょっと面白そうだからと言う理由でミントと同じく盗賊達を片っ端から... -
デュープリズムゼロ-26
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十六話『虚無のルイズ』 静寂… そう…それはまさに静寂… 戦場にいた全ての人間の視線を釘付けにする眩い閃光が残したのは唯、絶句と静寂だけだった… どれ程その静寂が続いたのだろうか?ミントはライトニングクラウドをも飲み込んで空を走った雷光に焼き尽くされ、跡形も無く消滅したワルドがつい先程までいた空間を見つめてツインテールの髪を掻き上げ、風に遊ばせる。 「アルビオンじゃルイズが近くにいたから使わなかったけど。これがこのミント様の切り札よ。」 『黄色』の魔法タイプ『ハイパー』『まばゆき閃光』と呼ばれるそれはミントの習得している魔法の中でまさに切り札と呼ぶに相応しい、ミントを中心として優に半径100メイルを軽く超える凶悪なまでの破壊力を誇る雷の魔法。 消費する魔力はそれに伴い、掛け値無しの残... -
デュープリズムゼロ-05
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第五話『ギーシュからの挑戦』 「ぶへぇ……この僕を足蹴にするとは…」 観衆の中、ミントの跳び蹴りによって無残にも食堂の端にまで吹っ飛ばされたギーシュがヨロヨロと起き上がり鼻血を拭ってミントを睨む… 「…君は確か…ゼロのルイズが召喚した平民の使い魔だったね。フフフ…成る程…流石は平民、 子女でありながら気品の欠片も無いまさに蛮行と呼ぶに相応しい振る舞いだ。」 だいぶミントの蹴りが答えているのだろう。ギーシュは足をガクガクと震わせながら精一杯の強がりと共に再び他の生徒達に囲まれた騒動の中心まで何とか歩いて来ると胸元から取り出した造花の薔薇の杖をミントに突きつける。 「このギーシュ・ド・グラモンいかに君が女性とて君の無礼な振るまい許すつもりは無い!!覚悟したまえ!!」 「シエスタ、大丈夫?あんた全然悪くな... -
デュープリズムゼロ-24
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十四話 『開戦』 タルブ村からミント達がヘキサゴンを接収して戻ってきて数日が過ぎた。 今日はトリステインとゲルマニアの同盟調印式の日である。つまりはアンリエッタとアルブレヒト3世の結婚式の日でもある。 それは取り敢えず置いておいて… やはりミントが予想していた通り、オスマンが保管していたカノンオーブはタルブのヘキサゴンに合致していた為、ミントの交渉術によってカノンオーブは何事も無く無事オスマンから譲り受ける事に成功した。 問題のヘキサゴン自体はオスマンが施していた固定化の御陰で劣化も少なくコルベールとギーシュを筆頭に大勢の人間がガンダールブの能力を発揮したミントの指示によって整備と改修を行っていた。 そして… ___魔法学園 早朝 「やぁ、おはようギーシュ。…今、君はそれは一体何をし... -
デュープリズムゼロ-19
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十九話『裏切りのワルド』 昨夜ルイズと喧嘩別れをしたままミントはニューカッスル城からの脱出準備の為城の中を駆け回っていた。 そう、火事場泥棒だ。 脱出船が出発する時間まではまだまだ余裕がある。それまでにありったけのお宝を回収しなければならないのだ。 (今頃結婚式始めてるのかしらね………風のルビーはルイズがウェールズから預けられるだろうし…ワルドが何か企んでるっぽいのは気になるけど。) 多少気にはなるが今は時間が無い…今はお宝だ。 ___礼拝堂 ルイズは戸惑っていた、今朝方早くにいきなりワルドに起こされ、ここまで連れてこられたのであった。 昨夜のミントの言葉と滅びる王家のショックもあり殆ど眠れていなかったルイズはワルドにこれから結婚式を挙げよう等と突然言われて戸惑い、混乱した... -
デュープリズムゼロ-10
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十話『森の廃屋の死闘』 ルイズ達は現在ロングビルが手綱を握る馬車に揺られながら紅蓮の宝珠奪還の為に学園から離れた森を目指していた。 「ところでさー、紅蓮の宝珠って何な訳?」 荷台でシエスタに用意させた弁当をムシャムシャと頬張りながらミントは誰にと言う訳でも無く問いかけた。 「余り詳しくは分かりませんが私が学園長から聞いた話ですと宝石の様な物らしいですよミス・ミント。」 「まぁ、宝石ですの?詳しくお聞きしたいですわミス。」 ロングビルが後ろへと視線を送りそう答えるとキュルケが露骨に瞳を輝かせた。 「えぇ、らしいですわ。やはり私も土メイジの女性ですから宝石には興味がありまして学院長に色々と聞いてみたのです。 紅蓮の宝珠は強力な炎の魔力が込められているらしいのです。 でも誰がどの様に作ったかもその使用方法も一切分から... -
デュープリズムゼロ-12
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十二話『~幕間~人形と主』 ___ガリア王国首都リュティス トリステインには正統なる始祖ブリミルの血を祖とする三つの王家が存在する。 『トリステイン』『アルビオン』そして『ガリア』 現在ガリアの首都リュティスにある王の住まう宮殿グラントロワの一室にて、とある重大な話し合いが行われようとしていた。 国にとって?…………いえいえ。 貴族にとって?…………そんなまさか? そう…それは隣接する異世界にとっても無関係とは言い切れぬ程この世界を揺るがす大事な大事なお話… 今その玉座の間に一人の人物が通された… 「ミョズニトニルン、ジョゼフ様の忠実なる僕シェフィールド参りました。」 恭しく言って名乗りを上げた女、シェフィールドは上質な絨毯の敷かれた床に膝を突くと顔を覆う様に被っていたフードを外... -
デュープリズムゼロ-16
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十六話『年増再び』 「くそぅ!!」 ワルドは一人酒場でワインを一気に煽り、沸き上がる怒りに毒づいて乱暴にテーブルにグラスを置く。 それというのも朝一番のミントとの立ち会いでワルドはルイズの目の前でミントに圧勝したのだ。だが、それが不味かった… (異国の王族か何かは知らぬがガンダールブめ……) 御陰でルイズの心象はかなり悪くなってしまった。 これではまるで自分を悪役に仕立てる為の茶番だ。ただワルドの内心が荒れているのは何もその事だけでは無い。 ワルドは気づいていた。ミントが実力を見せぬ様にわざと自分に敗れた事も、自分に対して僅かながらにも警戒心(というよりは不信感)を抱いていると言う事も。 だがなんと言う事は無い。魔法衛士隊隊長のエリートである自分が冷静になれば小娘一人御する事など造作も無い… ワルドは自分の本当... -
デュープリズムゼロ-27
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十七話 『特製ワインは恋の味』 トリステインに置ける戦勝ムードに落ち着きが見え初めてきた頃、ルイズとミントもまた魔法学園にて、いつもと変わらぬ平穏を取り戻していた。 しかし、それは『取り敢えず』であって何もかもが以前のままとは行く訳が無い。 ルイズは『虚無』の力に覚醒した。それは夢の中で出会ったミントの世界の魔法使いファンシーメルがルイズへと向けたかつての予言道理に… とにもかくにもタルブ戦役の祝勝パレードとアンリエッタの女王就任式の後、当然の如くミントとルイズはアンリエッタから城へと招かれ、直々に感謝の言葉を向けられた。そしてその場で幾つかの案件が決定される事になる。 艦隊を消し飛ばしたルイズの虚無、それと単身一騎当千の力を振るったミント、特にマザリーニの士気を呷る為の出任せのせいで一気にその存在を... -
デュープリズムゼロ-07
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第七話『夢の世界のファンシーさん』 ルイズとミントはそれぞれもの凄く悩んでいた… それというのもミントの肩書きを聞いた後ルイズはハルケギニアに召喚される以前のミントの話をずっと聞いていたのである。 実家での王位継承権の剥奪から二年の放浪の旅、カローナの街での冒険から砂漠の遺跡の冒険。ルウの事、エイオンの事、遺産の事、クラウスの事、ベルとデュークの事、様々な事。 そして妹マヤの事。 最初ルイズはミントの王女であるという言葉を信じられなかった…というよりはまだ正直信じていない。だがミントの語る冒険の話は余りにリアルで嘘とはとうてい断じる事が出来ない。 ミント自身それを証明するアイテムの様な物を持っている訳でも無し、ルイズにはその東天王国の存在を知る事すら出来ない。 もしやと東天王国というのが遙か東方にあるというロバ... -
デュープリズムゼロ-22
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十二話 『帰還~邂逅』 ____ 魔法学園 中庭 『やめろっやめろ~!!やめっ!!!ギャアァァァァ~~~……………………!!!!』 魔法学園の平和な昼下がり…静寂を引き裂いて響き渡ったのは男の絶叫と一発の落雷の轟音。 「別に吸収出来るんなら良いじゃ無い。…で、実体を伴った衝撃までは消しきれないみたいだけど電撃何かは問題なしね。 これであたしの魔法も一通り試したけどあんた意外とやるじゃない。」 アルビオンでその真の姿を見せたデルフリンガー…ミントはその力をこの数日で試していた。友人となった他のメイジの魔法、自分の魔法。全て例外なくデルフリンガーは吸収してみせる。 相変わらず記憶は曖昧な為ブリミルや生きた古の情報は得られなかったが… 「褒めてくれるのは嬉しいがよ相棒。お前さんほんとやる事が無... -
デュープリズムゼロ-18
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十八話『亡国の宴』 ルイズ達一行にその正体を明かした空賊の頭。その正体は部隊を偽装し、貴族派への補給部隊を襲撃していたウェールズだった。 極限られた人間しか知るものは無い秘密の航路を使用し、アルビオン最後の軍艦イーグル号は硫黄を積載したマリーガラントと共にルイズ達の最終目的地であるニューカッスル城へと到達する事が出来た。 その優れた航海術と秘密の軍港を褒め称えたワルドに対しウェールズは「最早我等はまさしく空賊なのだよ。」と自嘲めいた冗談を溢しながら… 現在そのウェールズに案内され、ルイズ達はニューカッスル城のウェールズの自室へと招き入れられていた。 「…宝物なんだ。」 ウェールズはそう言って愛おしそうにアンリエッタの肖像が描かれた小箱から件の手紙を取り出してルイズへと手渡す。 ルイズの手に収まった手紙は... -
デュープリズムゼロ-34
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第三十四話『戦う理由』 「ねぇ…まだ食べちゃ駄目なの~?早かろうが遅かろうが結局はあたしの胃袋に入るのは変わらないじゃん…」 ミントは目の前に並ぶ豪華な料理を前にうんざりとした様子でルイズに問う。 「我慢なさい…それともあんた、あのお母様のお叱りをまた受けたいの?」 ルイズも又小声でミントにそう注意をするとチラリと母カリーヌを見やった…厳しい視線はバッチリとミントを捕らえている。 その様子に同じく厳しい視線を送るのはミントをまだ唯の異国のメイジとしか認識していないエレオノールで柔らかくニコニコと見つめるのは一つ下の姉カトレア。 ミントがルイズの実家を訪れて既に一夜が明け、ミントは朝食を摂る為に既に豪華な料理が並んだダイニングルームに招かれルイズと並んで席へと着いている。と、扉が開かれ一人の男性が堂々とした態度で現... -
デュープリズムゼロ-17
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十七話『囚われの王女様』 宿を飛び出したミント達は桟橋を目指してラ・ロシェールの街を走る。 「見えたわ!あそこよ。」 世界樹と呼ばれる巨大木の麓に作られた階段を前にしてルイズが指さしたのはカンテラの明かりに照らされた壁面に掛けられた看板。その看板には確かに『アルビオン行き船着き場』と書かれていた。 その先に伸びる狭く古ぼけた階段を船着き場を目指してワルドを先頭にミントが最後尾を警戒しながら三人は駆け上がる。 と、先頭を進んでいたワルドが突然その足を止め、杖を抜いて臨戦態勢をとる。 「何者だ!?」 険しい表情を浮かべるワルドの目の前にはその行く手を阻む様に怪しげな黒いローブを纏った仮面のメイジが杖を構えて立っていた。 「ここから先には行かせん。」 抑制無くそう言って問答無用とばかりにワルド... -
デュープリズムゼロ-31
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第三十一話 『ゆうきのひかり』 「全く、キリが無いわ!!」 命のやり取りが続く最中、ギリギリの精神力でキュルケは額に汗を浮かべたまま思わず心内を溢して悪態をとる。 「えぇ、だけど私達は負けられないのよ…絶対に!!」 叫んだルイズが巻き起こした爆発が今、魔法を唱えようとしていたアルビオンのメイジの身体を直撃し、大きく吹き飛ばす。 「でかしたわ、ルイズ!!」 ルイズの牽制に合わせてキュルケの魔法がアルビオンのメイジの一人を炎で包んだ… この場に居るアルビオンのメイジ達はウェールズ含め、全員が生命を司る水の力そのものアンドバリの指輪の力で肉体を蘇生され、操られている。現在の彼等は肉の身体を持っているとは言え、本質的には水の精霊に限りなく近く、受けた傷は即座に修復する。 これに対し、通常の攻撃では明確なダメ... -
デュープリズムゼロ-28
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十八話 『ラグドリアン湖の激戦』 「はぁ…」 水の精霊の涙を求めてラグドリアン湖を目指しているミントは一つ溜息を漏らして何故自分が今こんな目に遭っているのかと考え、その馬鹿馬鹿しさに改めて悲観に暮れる… 「おぉ、どうしたんだい僕の愛しき麗しの女神!その憂いを秘めた「うるさい!くだらない事言ってないであんたは馬の操作に集中しなさい…」」 ミントは自分の馬の手綱を代わりに操っているギーシュがやたらとキラキラした瞳で自分を見つめてくる事にうんざりしながら力無くギーシュを睨み付ける。 「うぅ…ギーシュ…」 「我慢なさい、そもそもあんたが全部悪いんだから。」 「うっ…それは…分かってるわよ…」 ミントとギーシュのやり取りを恨めしげに見ていたのはそもそもの原因であるモンモランシー、そしてミントに無理矢理... -
デュープリズムゼロ-21
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十一話 『脱出アルビオン』 礼拝堂に並ぶ石柱の一本が半ばから上下に分断され、崩れ落ちる… (何だこれは!!??……間違いなくエアニードル程度では受ける事すら叶わんぞ!?) ワルドは目の前で繰り広げられた衝撃的な光景に思わず戦慄し歯をぎりと食いしばった。 つい先程、ミントの手によって振り抜かれた黒い靄を纏ったデルフリンガーの切っ先はワルドの鼻先数サントを僅かに掠め、斬撃はそのまま脇にあった石柱へと叩き込まれていた。 常識的に考えていかな剣の達人であれど少女の腕力で大柄な成人男性以上の胴回りを持つ石柱を剣で切断するなど到底不可能だ。 ワルドはその常識を持って戦法を選択し、ミントの剣が石柱に弾かれるにしろ、食い込むにしろその瞬間に確実に生まれるであろう隙を突く為に確実な回避を選んだ。 だが、ワルドの想... -
デュープリズムゼロ-30
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第三十話『愛に全てを』 「で…アンリエッタが消えてから直ぐにここに来たって訳ね…」 「はい、女王陛下からは何か有事の際にはあなた方を頼れと…城内の誰よりも、あなた方お二人は信ずるに値する唯一無二の親友であると私は聴いております…故に、恥を忍んでお願いしたい!どうか、女王陛下の捜索にご助力を!!」 惚れ薬の解毒も完了し、先日のラグドリアン湖での一件がようやく片付いたと思えば間を置かず現れた新たな面倒事にミントは露骨に肩を落として項垂れた… 双月が空を彩る頃、魔法学園のルイズの部屋にアンリエッタ消失の報を持って突然訪ねてきたのは女王近衛隊、通称『銃士隊』の隊長であるアニエス・シュバリエ・ド・ミランだった。 元平民にして先のタルブ開戦の武勲からシュバリエの称号を承けて、現在、メイジ延いては貴族不信に半ば陥っ... -
デュープリズムゼロ-33
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第三十三話『ミントとルイズの家族』 「はぁ~…」 「あの…溜息なんて吐かれてどうかなされたんですかミス・ヴァリエール?」 多くの生徒及び関係者がそれぞれ故郷や実家に帰る魔法学院の夏期休暇も半分が過ぎた。もう二週間もすれば再び学生として勉学と友人関係に奔走する日々が溜息を漏らしたルイズにとっても始まる事になる。 そんなルイズを心配そうな目で見るのは学園に残って仕事に勤しむシエスタだった。夏期休暇が始まると同時にミントと共に何処かに行っていたと思えばつい先日、何やら酷く疲れた様子で戻ってきたルイズ。 中庭で何やら重要そうな羊皮紙の束を手にしたままシエスタが煎れた紅茶を口に運んだと思えばルイズはしばらくその味と香りを吟味した後で眉をしかめたままティーカップを空にした。 「シエスタ。」 「は、はい。」 ... -
デュープリズムゼロ-35
前ページデュープリズムゼロ 第三十五話 『逃げろ!!脱兎の如く。』 「ちょっと、ミント…あんた正気?」 母カリーヌに向かっての交戦の意思を露わにしたミントに対してルイズは召喚して何度目かは覚えていないが思わず正気を疑ってしまう。生きる伝説烈風カリンに挑むと言う事はハルケギニアのメイジにとっては死に等しい行いだ。 「あったりまえでしょ。第一ちょっと前まであんた貴族は敵に背中は見せないって偉そうに言ってたじゃないの。」 「うぐ…確かにそうだけど…」 「諦めろ、嬢ちゃん。俺様だって腹は括ってんだからよ。」 カチャカチャと鍔を鳴らしてデルフはルイズを何処か的外れな言葉で励まそうとする。ルイズは内心「腹なんて無いじゃない」と思ったがそれを口に出す元気がもう無い。 互いのやり取りの間にも母親から刺さる厳しい視線…それだけでルイズからは生きた心地が消えていく…... -
デュープリズムゼロ-20
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十話『新たな魔法』 「ワルドォッ~~~~~~~~~~~~!!!!!!」 窮地に陥っていたルイズの耳に聞き慣れ親しんだミントの声が聞こえた。 何故アルビオンを発っているはずのミントが此処に居るのか?何故ワルドを既に敵視しているのか?等、疑問を浮かべようとすれば幾らでも思い浮かぶだろうがルイズは今そんな些末事を気になど出来ない。 ルイズの視界の先で礼拝堂の扉を蹴破ったミントは脇目もふらず走り出すとワルド目掛けて跳躍し、必殺の跳び蹴りを放つ。 (ミント…来てくれた。) その勇ましい姿が安堵を与えルイズのギリギリまで張り詰めていた緊張の糸を緩め、目からはまるで関を切ったかのように止めどなく涙が溢れ出した。 ミントの跳び蹴りをワルドは半身を反らせる様に最低限の動作で回避し、驚きもそこそこに油断無く目の前の少女... -
デュープリズムゼロ-25
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十五話 『閃光』 「フム…圧倒的ですな陛下。」 眼前にて繰り広げられるトリステイン軍と神聖アルビオン王国軍の戦闘を見やり裏切りの子爵ワルドは冷酷な笑いを浮かべて同じく戦場を見つめるクロムウェルへと声をかけた。 「あぁ、だが予想よりもトリステイン軍は健闘しておるようだな。どうやら王女自ら前線に立っている事が奴らの士気を高めておるのが大きいか。」 「ですが既にレキシントンある限り制空権は絶対的に我等の物です。それに…ククク…私よりも腕の立つ幻獣のりはトリステインには居りませんからな。」 「ハハハ、頼もしいな子爵。」 ワルドの言にクロムウェルは上機嫌に笑う。神職に就いていたこの男には戦の事はよく分からない部分であったが自軍が圧倒的に有利なのは素人目から見ても理解が出来る。 もはや制空権を奪われたトリステイン... -
デュープリズムゼロ-29
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第二十九話 『アンドバリの指輪』 「来るとしたらそろそろかしらね。」 ミント達が水の精霊の依頼を引き受け数刻、ラグドリアン湖には既に夜の蚊帳が降りていた… そうして襲撃者を待ち、湖畔の森の茂みの影に一行が身を隠したまましばらくの時間が経過した所で精霊の情報通りローブを纏った怪しげな二人の人物が現れた。 一人は小柄な体格で身長を上回る大きな杖を持ち、もう一人は背の高めな女性。ローブを纏っていてもその女性らしい体型で女生と十分に判別できる。 「来たわね…さっきも説明したけどギーシュはワルキューレで陽動、襲撃者の注意を引いてる間にあたしが裏から攻めて一気にけりをつけるわ。」 「任せてくれたまえ、君の為ならば僕はど「それじゃあ、あたしはもう行くわよ。ルイズとモンモランシーはギーシュが役に立たなかったら片方を何とか引... -
デュープリズムゼロ-32
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第三十二話 『夏期休暇は割と大忙し』 「トレビア~~~ン!!と~ってもよく似合っていてよミントちゃん!」 「はいはい、どうも…」 心底げんなりとした表情でミントは自分のウェイトレス姿を褒めてくれた酒場『魅惑の妖精亭』のマスタースカロンを軽くあしらうと足早にカウンターに向かい、客の待つテーブルに運ぶべきお酒と料理の乗ったトレーを両手と頭の上に器用に乗せてみせた。 その様子を厨房から見ていたスカロンの娘ジェシカが感心した様子でミントに声をかける。 「ミントほんと、あなたって器用ね~。それ、全部6番テーブルだから溢さないようにお願いね。」 「オッケー」 今日も返事は朗らかに、足取りも軽くミントは魅惑の妖精亭でウェイトレスとしてのアルバイトに精を出す。全ては自分に会えるのを楽しみにしてお... -
デュープリズムゼロ-14
前ページ次ページデュープリズムゼロ 第十四話『アルビオンへ行こう。』 涙ながらに語ったアンリエッタの抱える悩み。 それは現在アルビオンで行われている貴族派レコンキスタと王党派の戦争の大きな流れの中での政略結婚とトリステイン、ゲルマニアの軍事同盟締結、そしてその政略結婚の障害になりうるアンリエッタのウェールズへ宛てた手紙の存在。 何とかして回収しようにも自分の周りにはそれを任せられる様な人物は居らず近く王党派は壊滅するだろう… そこまでを話し、アンリエッタは絶望に暮れる様に両手で顔を覆い泣き崩れた。 「姫様、私にお任せを!!その件の手紙、わたくしがアルビオンに回収に赴きます。 姫様の為ならばこのルイズ・フランソワーズ、例え竜のアギトの中であろうが地獄の釜の中であろうと厭いません」 熱のこもった口調でルイズは言ってアンリエッタの手を強く握る。 「ルイズ... -
ブレイブストーリー/ゼロ 1
表紙へ戻る / 次ページ ――モット、チカラヲ。 それが、ムスタディオが最後に聞いた声だった。 聖天使とは名ばかりの血塗られた悪魔、その囁くような断末魔。 後方から支援狙撃を行っていたムスタディオにも何故か届いた。 「音」ではなく、心に響く類だったのだろう。 背骨が凍りつくような悪寒と共に、魔法を修めていない彼でも瞬時に理解する。 聖天使アルテマは、ムスタディオ達が今まで戦ってきたルガウィ達とは一線を画した、絶望的な力を引き出そうとしている。 ――しかしそれは、彼が客観的に戦況を見る立場にあったからそれを理解できたものだった。 最前線に立ち、斬り合う仲間達にはそんな余裕はない。 朽ち果てた飛空挺の甲板の上、動きを止めて小刻みに震え始めた巨躯を前に、彼らは剣を握り締め、次に起こる事態に備えて緊張を漲らせ... -
ブレイブストーリー/ゼロ 6
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ 「ギーシュが決闘するぞ! 相手はルイズの平民だ!」 ヴェストリの広場は、魔法学院の敷地内、『風』と『火』の塔の間にある、中庭だった。西側にある広場なので、そこは日中でも日があまり差さない。決闘にはうってつけの場所であるとギーシュは考えていた。 予想通り、噂を聞きつけた生徒たちで、広場は溢れかえってる。 その中心に佇むギーシュは、優雅な物腰を心がけながらも内心ややイラついていた。 「あの金髪の平民、随分な口を叩いていたけど、まさか逃げたんじゃないだろうね」 食堂から付いてきた取り巻きの一人が言う。 そう、決闘の相手が中々やってこないのだった。 しかし、ギーシュは彼が逃げたとは考えていない。 「それはないだろうね。この場合、使い魔の行動は主の行動だろう。あれだけの侮辱を行なっ... -
ゼロのアトリエ-19
前ページ次ページゼロのアトリエ 裏口の方にルイズたちが向かったことを確かめると、 キュルケはヴィオラートにもらった太鼓を叩き始めた。 「これで…一体何が起こるのかしら?」 あたりに規則正しい太鼓の音が鳴り渡る。 ゼロのアトリエ ~ハルケギニアの錬金術師19~ その音を聞き流して、タバサは三叉音叉を見つめていた。 破壊の像が盗まれた時、一撃で土ゴーレムを崩壊させた道具。その使用法から推察するに、 おそらく、これであの岩ゴーレムを壊せという事なのだろうが、 これを安全に、確実にあのゴーレムに叩きつける方法が見つからない。何か簡単な方法がありそうなのだが… 答えを探しつつ風のルーンを唱え、飛来する矢を逸らし、太鼓の音を風に乗せる。 「ひえっ!」 飛来し損ねた矢と巻き上がる突風に、思わず声を上げたのはギーシュ。 デニッシ... -
ブレイブストーリー/ゼロ 15
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ 最初、ルイズは怒っていた。 仲直りをするための方法を、ルイズは考えに考え抜いた。自分だけでは分からないので他人を参考にした。 例えばギーシュ。この間あくまでさりげなく観察したところによれば、モンモランシーに張り飛ばされた彼は、彼女にひたすら尽くすことでまあ許してやらなくもないわよ? という雰囲気まで持っていっていた。 ……参考に出来たのはその件だけだったが、ルイズはやはりこちらから謝罪の意思を見せる必要があるのだと悟る。 何度も謝ろうと思った。以前からあれだけ謝ろうと思っていたのだ。 なのに、できなかった。いざムスタディオが手の届く位置に戻ってくると、二の足を踏んでしまう。 ――正直、ルイズは謝るのが怖かった。 ムスタディオが帰って来た時のことは、鮮明に覚えている。 彼は自分の非を認... -
ブレイブストーリー/ゼロ 7
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ 二つの月が照らし出す夜の底。 ヴェストリの広場は、昼間の喧騒が白昼夢だったかのような静寂に包まれている。 その外れで、ムスタディオはぼんやりと寝そべっていた。傍らにはブレイズガンと整備してそのままの工具、打撲だらけの体に塗りたくったポーションの空壜が転がっている。よく効く物は焼けてしまっていたため、気休め程度にしか傷は癒えていない。 ムスタディオは決闘の後すぐに部屋に戻り、自分の装備品の一切を持って出てきた。頭が空っぽだったが、とりあえず誰とも――特にルイズとは――顔を合わせたくなかった。人気のない場所へ移動し続けていたら、最終的にこの場所に落ち着いたのだった。 その瞳には色の違う双月が映り込んでいたが、ムスタディオは何も見ず、節々の痛みと気だるさにだけ身を任せていた。 あれだけ全身を巡っていた... -
ブレイブストーリー/ゼロ 16
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ あとは実行に移すだけだった。 はずなのだが、『土くれ』のフーケは思わぬところで足止めを食らっていた。 双月の光を受けて浮かび上がった魔法学院の本塔。その五階には宝物庫が備えられている。 まさにその壁面に、フーケは重力を無視した形で垂直に立っていた。腕組みをしながら。 キュルケという生徒の素行を真似してみただけなのだが――コルベールは少し気のある素振りを見せてやっただけで見事なまでの女性への免疫の無さを発揮し、宝物庫にまつわる情報を好きなだけ教えてくれた。 それによれば強力な『固定化』の魔法が施してある宝物庫の壁は、唯一物理衝撃に弱く――フーケは荒事になるがゴーレムによって壁を破壊し、中にある宝を強奪しようと画策していた。 しかし今測量したところでは、いかんせん壁が厚すぎる。彼女のゴーレムでは... -
ブレイブストーリー/ゼロ 6a
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ 「ギーシュが決闘するぞ! 相手はルイズの平民だ!」 ヴェストリの広場は、魔法学院の敷地内、『風』と『火』の塔の間にある、中庭だった。西側にある広場なので、そこは日中でも日があまり差さない。決闘にはうってつけの場所であるとギーシュは考えていた。 予想通り、噂を聞きつけた生徒たちで、広場は溢れかえってる。 その中心に佇むギーシュは、優雅な物腰を心がけながらも内心ややイラついていた。 「あの金髪の平民、随分な口を叩いていたけど、まさか逃げたんじゃないだろうね」 食堂から付いてきた取り巻きの一人が言う。 そう、決闘の相手が中々やってこないのだった。 しかし、ギーシュは彼が逃げたとは考えていない。 「それはないだろうね。この場合、使い魔の行動は主の行動だろう。あれだけの侮辱を行なっ... -
ブレイブストーリー/ゼロ 13
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ その夜。 ルイズの部屋は、奇妙な沈黙に包まれていた。 いや、静かなのはいつものことだ、とムスタディオは思う。 思えば夜にこの部屋で会話らしい会話をしたのは、自分が目を覚ましたその日と装備品をコルベールから返却された時くらいだ。 そのどちらも半ば口論だった。 それを鑑みると落ち着いているのは良いことだとすら思う。思うが。 何故だか、今日の静けさはいつもと違う意味で息苦しい。 「…………」 ルイズは湯浴みから帰って来てというもの、ずっと机にかじりついている。 手元には教科書やノートを広げている。 話を聞くとここ数日ろくに勉強や体調管理をしていなかったらしく、湯浴みも三日ぶりだったらしい。 恥ずかしそうに「……今日から色々しっかりしなくちゃいけないわ」と言っていたが、そ... -
ブレイブストーリー/ゼロ 3
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ ――とはいえ、未知への恐怖というのは長続きしないこともままある。 未知を既知へと変える作業がたやすい状況なら、なおさらである。 しかし、既知になったそれが恐怖の対象でないかと言われれば、それは別の話。 建物内部の案内が一通り終わった後、医務室に戻ったムスタディオはコルベールと保険医による診察を受けた。 翌日からの定期的なリハビリは必要だが、取り合えず安静な日常生活は送れると診断され、今日からは使い魔としてルイズの部屋で寝泊りするように言われた。 混乱したままのムスタディオは、使い魔についての詳しい説明をルイズよりはとっつきやすそうな印象のコルベールに尋ねようとしたが、 『つべこべ言わない。話なら後で私が少しなら聞いてやるから、さっさと行くわよ』 ルイズに一... -
ブレイブストーリー/ゼロ 14
前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ 「ルイズがおかしい?」 キュルケは目をぱちくりさせて鸚鵡返ししてしまった。 放課後、コルベールの小屋の前である。ムスタディオとコルベールが作業をしているところへお邪魔し、もはや恒例となってしまったお茶会を催しているところだった。 お茶を一口飲んで、キュルケはムスタディオをまじまじと見た。 あの夜キュルケの部屋で見せた鋭い眼光はどこへやら、落ち着きがない。 「あの子が変な子なのは前からだし、ムスタ、あなたが召喚されてからはずっとあの調子よ。というかむしろ、少し落ち着いたんじゃないかしら」 「ああ、それはそうなんだろう。対応はすごく変わったよ」 ムスタディオは歯切れが悪い。言葉を捜すように視線が宙をふらふらしている。 この一週間でムスタディオの性格は随分把握したつもりだ。 竹を... - @wiki全体から「ストームゼロ予告編」で調べる