あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「使い魔はじめました-01」で検索した結果
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使い魔はじめました
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使い魔はじめました-01
前ページ次ページ使い魔はじめました どこかの国のどこかの広場 そこで水晶玉を持った吟遊詩人の少女が歌っていた 「……この物語の主人公は 魔法使いの家に生まれたのに 魔法の使えない女の子。 何をやっても爆発ばかり。 ついつい周りにも厳しくあたる。 物語の始まりは魔法学校。 使い魔召喚の儀式からよ。 彼女が呪文を唱えた後に 銀の鏡から出てくるのは何かしら? ドラゴンやグリフォンのような幻獣? ワシやフクロウや犬やネコ? それとも遠い国からやってきた ちょっと情けない男の子? それは呪文を唱えなくっちゃ分からない。 さあ、物語を始めましょう。 ラララ、ララ……」 ―使い魔はじめました 第一話― 「ふわぁあ、今日も疲れたぁ…... -
使い魔はじめました-02
前ページ次ページ使い魔はじめました ―使い魔はじめました 第二話― ルイズが打ちひしがれている間に、サララは鍋に駆け寄ると 倒れていた梯子をかけ直し、鍋に手を入れる どういう理論になっているかは分からないが、この鍋は、手を突っ込むだけで 中に入っている道具と、その数が認識できるのだ どうやら、無くなった道具も、壊れた道具もないようで胸を撫で下ろす 大切な商売道具だし、何より先祖伝来の品である 壊れてしまった日には顔も知らない先祖たちに申し訳が立たない 「さて、ミス・ヴァリエールと、そちらのお嬢さん。あなた方も、教室へ……」 「あの……ミスタ・コルベール」 軽く痛む頭を押さえながら、ルイズは彼に話しかけた 頭を押さえた拍子に取り落とした猫が騒いでいるがとりあえずスルー 「どうしたのですか、ミス・ヴァリエール?」 「……こ... -
使い魔はじめました-06
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第六話― 教室で爆発の起きた2時間後、目を覚ましたシュヴルーズは、 魔法を使わずに教室を片付けるよう命じた 「まったくもう、ゼロのルイズと来たら!」 「いい加減にしてほしいものだ!」 同級生達はざわざわと騒ぎながら、教室を出ていく 後に残ったのは、ルイズとサララ、そしてチョコだけである 「……はぁ……」 机を拭いているルイズがすっかり落ち込んでいる様子なのを、 サララはちらちらと横目に見ていた 「……分かったでしょ、私が『ゼロ』って呼ばれるわけ……」 どうやら自身が魔法を使えないことがバレたのにショックを受けたようだ 「私、魔法が使えないの。何をやっても、爆発しちゃうのよ……」 そうしてまたがっくりと肩を落としている 「ねえ、サララ。あなたも、魔法使えないのよね?」 サララに向き直った... -
使い魔はじめました-03
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第三話― どうにか部屋まで戻ってきた二人と一匹 もっとも、先程こけた際にルイズは後頭部をぶつけて気絶し、 二人を探しにきたコルベールに部屋へ運び込まれた、 という顛末があったため、すっかり夜中になってしまっていた 「ううー……」 まだ痛む頭を撫でつつ、メイドに持ってこさせた サンドイッチを食みながら、ルイズは改めて自分の召喚した 使い魔とその使い魔に目を向ける 二人はぽかんと口を開けたまま外を眺めていた 「ねえねえ、見てサララ!月が二つあるよ!」 窓から身をのりだした猫が驚愕の声をあげている 「何当たり前のこと言ってるのよ」 「だって、ボクらの居たとこには月は一つだけだったもの」 こくこくと頷き、それに同意するサララ 自分が育った村でも、店を開いていた町でも月は一つだった 「もしかし... -
使い魔はじめました-07
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第七話― 「あ、サララさん!」 厨房の入り口で、シエスタが声をかけてきた 配膳を手伝いにきた、と告げると同時に、 くぅ、と可愛らしくサララのお腹が鳴った 「あらあら。先にお昼にしましょうか。 デザートを配るまでは、まだ少し時間がありますよ」 シエスタの言葉に従って、先に昼食を取らせてもらうことにする その前に、と辺りをきょろきょろと見回した 「ボクならここだよー」 いつの間にか足元に擦り寄っていたチョコが、にゃあ、と声を上げる 「ゴハンなら、ちゃんとお腹いっぱい食べたよ。 ルイズは、まだ食堂にいるみたい」 そう告げた後で、チョコはちらちらとサララを見る どうしたの、と尋ねると何か言いたげにしていたが、 ふるふると頭を横に振ると笑って返事をする 「うーん……何でもないよ。ただ、サラ... -
使い魔はじめました-09
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第九話― 虚無の曜日の朝 ルイズはサララを連れて厩舎へとやってきていた 「サララ、トリスタニアまでは馬で三時間くらいだってのは、 昨日説明したわよね? あなた、馬、乗れる?」 「乗れないと思うよ。僕も一緒だし」 サララの返事を待たず、チョコがそれに答える 実際、乗れないのでサララもうんうんと首を縦に振った 「そうよね。じゃあ、私の後ろに一緒に乗りましょうか」 ルイズがそう言って厩舎に入ろうとした その時、バサバサと大きな羽ばたきが聞こえてきた 何事か、とサララは音の出所を探し、空を見上げる 「あ、ドラゴンだ。確かあの子は……シルフィードだったっけ」 「何で名前を知ってるのよ」 「授業の合間に、結構おしゃべりしてるんだ って、あれ? こっちにくるよ?」 シルフィードと呼ばれたドラゴ... -
使い魔はじめました-04
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめましたー第四話ー 差し込む日差しに、サララは目を開く 一度ベッドに入ると六時間程ぐっすり眠りきっちり目を覚ますという 自身の性と照らし合わせれば、ちょうどいい頃合だろう 自身の『ご主人様』はまだ夢の中のようである 「ふわあ……おはよ、サララ。どうする?店を開け……って、ああ」 少し遅れて目を覚ましたチョコが、辺りを見渡してため息をつく 「そういや、サララは使い魔になったんだっけ。で、どうするの?」 その問いに、サララは床に転がったルイズの洗濯物を差し出して答える 「ああ、洗濯するんだ。マメだねえ、サララも。けどさあ」 チョコはサララの頭部を見ながら、呆れたように呟いた 「ひどい寝癖だよ。せめて、直してからにしなね」 サララは慌てたように、ひどいことになっているであろう髪を押さえる 普段使っているブ... -
使い魔はじめました-05
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第五話― トリステイン魔法学院の食堂に辿り着いたサララとチョコは言葉を失っていた 長いテーブルが三つ並んでおり、百人は優に座れそうだ それぞれのテーブルに幾つも蝋燭が立てられ、花が飾られ、 フルーツの乗った籠が並んでいる 幾度か訪れたことのある王城の中と並ぶくらい、あるいは それ以上に豪華な施設に、ただただ目を丸くする一人と一匹 その様子を見たルイズが、鳶色の目を輝かせながら自慢げに語りだす 「魔法学院で教えるのは、魔法だけじゃあないのよ。 貴族たるべく教育を存分に受けるのよ。 だから食堂も、貴族の食卓に相応しいものでなければならないの」 「ふーん……ねえじゃあさあ」 この食堂は貴族のもの、という趣旨の言葉を聞いたチョコが疑問を口にする 「ぼくたちのご飯はどーするのさ?」 「あ」 ... -
使い魔はじめました-08
前ページ次ページ使い魔はじめました 伝説の使い魔はじめました―第八話― サララが使い魔生活を始めてから一週間程度が経過した ふわ、と寝ぼけた声をあげてサララは寝床から起き上がる 寝床は小さな平民用のベッドだ これは、ルイズが注文して設置してくれた 「べべべ、別にあんたのために買ったんじゃないんだからね! ただ、私のベッドが狭くなるのが嫌だったんだからね!」 頬を紅く染めながらそう言ったので 素直じゃないなあ、と思いながら満面の微笑を返しておいた それにしても、ベッドが二つに巨大な鍋一つ さらに大きなタンスを置いてもなお余裕があるのだから この部屋の広さと、貴族の凄さに改めて驚く 起き上がったサララは、ルイズが先に起きていないことを確認する チョコを起こし、いつもの服装に着替える 夜着は、ルイズには小さくなったものを譲り受けている 鏡... -
使い魔はじめました-15
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第15話― ルイズは、自分のベッドの上で夢を見ていた。 生まれ故郷のラ・ヴァリエールの屋敷が舞台だ。 その夢の中で、ルイズは今よりもずっと幼い姿をしている。 「ルイズ、ルイズ、どこへ行ったの? まだお説教は終わっていませんよ!」 母が騒ぐのが聞こえる。魔法の成績のいい姉達と比べられ、 物覚えが悪い、と叱られている途中に逃げてきたのだ。 召使達が姉と自分を比べ、哀れむ発言をするのが聞こえた。 たまらずに、ルイズは『秘密の場所』へと逃げ出した。 ルイズ以外には、誰からも忘れられた中庭の池。 そこに浮かぶ小船に乗ると、あらかじめ用意していた毛布にもぐりこむ。 こうやって、ほとぼりが冷めるまで隠れているのだ。 そんな風にしていると、誰かが近づいてくるのが分かった。 大き... -
使い魔はじめました-13
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第13話― 「はっ! そんな斧一本でどうこうできるもんか!」 そんなフーケの嘲りの言葉も聞かず、サララは斧を構える。 狙うのは本体ではなく足元。 巨大な分、足が崩れればたちまち倒れるだろう、そう読んでの行動だ。 走った勢いをぶつけるように、斧を横に構え、薙ぐ。 ざしゅり、と鋭いような鈍いような音がして、ゴーレムの足を抉る。 その拍子にバランスを崩し、ゴーレムがぐらりと揺れた。 「……へえ、結構威力はあるようだね。それもマジックアイテムの類かい?」 落ちないように足をふんばりながら、フーケが笑った。 必死に斧を振るうサララには、その声が聞こえていない。 サララの構えた斧は、土や霧、あるいは溶岩などで体を構成する『巨人』と呼ばれる モンスターを攻撃する際に威力を発揮する... -
使い魔はじめました-12
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第12話― 袋にアイテムを詰めて戻ってきたサララを乗せて、 五人と一匹は馬車に揺られていた。 御者は、ミス・ロングビルが買って出ている。 「手綱なんて付き人にやらせればいいじゃないですか?」 キュルケの言葉に、ロングビルはにっこりと笑った。 「私は、貴族の名をなくしたメイジですから。 そういえば、ミス・サララも平民になったメイジだと聞きましたが?」 眼鏡の下の目を怪しく光らせながら、ロングビルが問う。 まあ、そんなものです、とサララは答えた。 「でも羨ましいですわ。ミス・サララはマジックアイテムを たくさん持っていらっしゃるとか……」 別に魔法のかかった道具ばかりを持っているわけではないですよ、と笑う。 例えば、と言いながらサララは袋を漁る。 取り出した... -
使い魔はじめました-17
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第17話― 翌朝。ルイズとサララは朝もやの中佇んでいた。 ルイズの額には、血管が青白く浮き出ている。 「遅いわね……! 何をしてるのよギーシュは!」 その声に明らかに怒りを含ませながらルイズは呟いた。 きっともうすぐ来ますよ、とサララはとりなしつつ、ため息をついた。 約束の時間は過ぎているのだが、ギーシュは待ち合わせ場所へ来ない。 「ああもう、姫様から承った大事な任務だっていうのに、 何をしているのかしらあいつったら!」 頬を膨らませてブーブーと文句をこぼす。 「彼なら来ないよ」 「何ですって!」 朝もやの中から聞こえた声に、ルイズは不機嫌さを隠さずに返した。 現れたのは一人の長身の貴族だった。羽帽子を被っている。 ルイズの顔がさあっと青ざめ、ついで瞬時にり... -
使い魔はじめました-19
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました――第19話―― 参ったなあ、とサララは頭を抱えたくなった。 今、彼女の目の前に立つのは数十人程の傭兵の群れである。 「おうおう、ようやく出てきたようだな!」 頭に氷の入った袋を乗せた男は、確か昼間戦った傭兵だ。 彼を先頭にして、腕っぷしの強そうな奴らがそれぞれの得物を構えている。 「もー、あいつら何でここが分かったんだろー」 横で盛大なため息と愚痴をチョコがこぼす。 彼女が何故こんな目にあっているのか、それは時を少し遡る必要がある。 宿に帰ったサララ達は、ルイズと一緒に夕食を取った。 ワルドに結婚を申し込まれたと聞いた衝撃でワインを吹き出しで怒られたり、 恋愛対象は居ないのか? と聞かれてそんなのは居ないと答えたサララを見て、 数人の知人をチョコが心の中で慰めたり、 ゲルマニアの噂を聞いて... -
使い魔はじめました-14
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第14話― 「……盗む以外で手に入れた品をあんたに流すこと? それが、あたしを逃がす条件?」 サララが告げた条件を聞いて、他の面々はきょとんとしていた。 「さ、サララ! こいつは盗賊なのよ! そんな約束守るわけないじゃない! 泥棒はうそつきだって昔っから言うわ!」 「……うそつきは泥棒の始まりとはいうけど、その発想はなかったよ」 ルイズの言葉にチョコは思わずツッコミを入れた。 サララはただ、彼女なら信じられる気がする、と笑顔を崩さなかった。 その笑顔をフーケは睨んでいたが、やがて観念したように息を吐く。 「分かった分かったよ。その条件も飲むし、あんたらに攻撃もしない。 それでいいんだろ? 全く、そんな顔で見られちゃあ、 嘘もつけないし、悪いこともできないじ... -
使い魔はじめました-25
前ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました――第二十五話―― 「ゲコゲコ」 「……ヴァレリー、これ、カエルよね?」 「ええ、カエルよ」 今は、ルイズとサララが湖から学院に帰りついたその翌日の朝である。 むぅ、と口を尖らせてエレオノールは水槽に入ったカエルを見つめるていた 「いくらなんでもカエルを鍋で煮込んで、なんてやらないわよねアカデミーでは?」 ひょい、と取り出してバンザイさせてみる。 「しないわね」 掌に乗せて引っ繰り返し、腹をぐりぐりと撫で回す。 「ゲッ、ゲコッ、ゲコゲコッ」 焦ったようにカエルがとんちんかんな声をあげる。 「じゃあ、なんでここにカエルがいるのかしら?」 元の体勢に戻すと、よしよし、と頭を指先で撫でる。 「……エレオノール、私、あなたがカエルが好きだなんて知らなかったわ」 「このぬるっとぬめっとしてるのが可愛... -
使い魔はじめました-11
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第11話― 「随分と買い込んだわねー」 帰路の空の上、パンパンになった袋を見ながら、キュルケが笑った。 武器屋に行った後、サララたちは市場に寄って様々なものを買っていた。 薬草や瑞々しい真赤なリンゴ、不思議な音色を鳴らすオルゴール。 サララは、売り手と交渉して、それらを提示された値より安く買っていた。 この指輪のおかげだろうな、と指先にはめた指輪を撫でる。 家具や建材にも使われる、弾力のある木材を加工したものだ。 幸運を呼ぶといわれて、着けているモノの交渉を有利にする力がある。 「スゴいわよね、その指輪。えーっと……トルネコの指輪だっけ?」 「トネリコでしょ。なにその東方の計算機で敵をぶん殴りそうな名前は」 ボケたキュルケに対して、呆れたようにルイズが訂正する。 「い... -
使い魔はじめました-10
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第10話― ルイズ、サララ、キュルケにタバサにチョコは トリステインの城下町を歩いていた シルフィードは町に入れないので、少し離れたところで待機している 「うわぁ、人が多いねえ! でも、道が狭くない?」 チョコが感嘆の声をあげながらも首を傾げる サララも、自分が居た町よりずっと人間が多いのに、 道が狭いことを疑問に思って、ルイズに問うた 「ここはブルドンネ街。トリステインでも一番大きな通りよ。 この先に宮殿があるから、道が狭いのよ」 ますます分からない、と言うように一人と一匹はさらに首を傾げる 「サララったら、随分平和なトコから来たのね。 ほら、道が狭かったら、敵が一度に攻めてこられないじゃない」 キュルケの説明に、ようやく合点がいく 確かに、広くなってい... -
使い魔はじめました-20
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました──第20話── 仮面の男以外の追っ手が来ることもなく、サララ達はフネに乗り込んでいた。 フネを動かす風石が足りない分は、ワルドが魔法で助力することで、 どうにか貨物船を一隻、出航させることが出来た。 「サララ、えっと、怪我とかない?」 心配そうに問いかけるルイズに、大丈夫です、と笑みを返す。 「……サララは強いわね。私、人質にとられても、何も出来なかった」 しょんぼりとした顔を見せるルイズ。 自分は何も出来ない、サララの邪魔かもしれない、その事実が辛かった。 サララは、そんな彼女の表情に見覚えがあった。 時々、本当に極稀にだが、彼女だってまともに魔法が使いたかった。 箒にまたがって空を飛ぶ友人達を見ては、羨ましいと思っていたことがあって、 そんな時、自分はきっとこん... -
使い魔はじめました-18
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第18話― 「おはよう、サララ。よく眠れた? 今日は気持ちのいい天気だよ!」 チョコに声をかけられて、サララは瞼をこすりながら起き上がった。 あまりに質のいい布団なので起き上がりたくなかったが、 ルイズを起こさないわけにはいかない。 そう思って隣のベッドに寝ているルイズに声をかけた。 「ん……今日は、もうちょっと寝てたいの。今日一日自由でいいわよ」 ぼーっとした様子で、布団を被ったままルイズは答えた。 昨日の夜何かあったのだろうか、とサララは考えたが、 あまり追求して欲しくなさそうなので、はい、と答えておいた。 着替えて階下に下りる。酒場と食堂を兼ねたそこでワルド子爵を探すが見つからない。 「あれ? 子爵様いないね。出かけたのかな。どうするサララ?」 チョコが問うた瞬... -
使い魔はじめました-22
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました――第二十二話―― 「その剣は魔法を吸収するようだね、傭兵との戦いで見せてもらったよ」 杖を構えた三人のワルドが、呪文を唱える。 レイピアの形をした杖が、風の刃をまとう。ブレイドの呪文だ。 「だが、恐らくこの手の魔法は吸収できないのではないかね?」 ワルドがしたり顔でサララを見下ろす。 「……その通りだよ」 「こらー、馬鹿剣! 何バラしてるんだよ!」 思わず答えてしまったデルフリンガーに対し、チョコが憤る。 けれど、ルイズは少しほっとしていた。直接の斬り合いなら、まだまともに戦える。 サララは魔法が使えない。そのせいか、敵の魔法を上手く防ぐことができないのだ。 だから、遠距離からの攻撃魔法を使わない、という彼の宣言は正直ありがたかった。 思わず口元に笑みが浮かんでしまう。 「何を笑ってい... -
使い魔はじめました-16
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました―第16話― 「ユビキタス・デル・ウィンデ……」 ギトーと名乗った教師が呪文を唱える。 それが完成した瞬間、ギトーが二人に増えた。 生徒達からは、げえっ、と不満そうな声が上がった。 サララはそんな情景を見て驚いて声を上げそうになった。 「「さて、これが風の『遍在』だ。風の魔法が最強たる所以の一つだな」」 二人のギトーが声を重ねながら説明した。 だが次の瞬間には片方のギトーが掻き消えた。 「もっとも、最強とはいえ弱点もある。遍在は精神力の消耗が激しい。 こういった授業の時に、あまり長く出しておくわけにもいかない」 一人に戻ったギトーが淡々と説明を続ける。 「さて、この『遍在』だが意志によって存在する距離を伸ばすことができる。 当然だな。魔法の強さは精神の強さによってその威力が変わる。 ... -
使い魔はじめました-23
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました――第二十三話―― アルビオンでの戦争を、済し崩し的に終結させたルイズとサララ。 彼女らは、救国の英雄としてアルビオンの王党派から、盛大に称えられた。 しかし、あまり長く滞在する訳にもいかず、出来るだけ足早にトリステインへ戻った。 杖を取り上げ、縛り上げたワルドを連れて王城へルイズ達が現れた時には、 一触即発になりかけたが、アンリエッタの一言により騒ぎは収束。 そうして、ワルドを別室に監禁した後、アンリエッタの私室へと移動した。 チョコは、ワルドを見張る、と称し、めんどくさくなりそうな話から逃げている。 そこで、ルイズとサララは事の顛末を、アンリエッタ、マザリーニ、マリアンヌに告げた。 「まあ、まあまあルイズ! 私のお友達! あなたには感謝してもしきれませんわ!」 感極まったアンリエッタは、ぎ... -
使い魔はじめました-21
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました――第二十一話―― キラキラした宝石が散りばめられた小箱。 開いた内側には、アンリエッタの肖像画が貼られている。 「宝箱でね……」 はにかんで笑う青年は、アルビオン王国の皇太子ウェールズだ。 その中から取り出した手紙を、じっと見つめた後で、 未練を振り切るように、ルイズにそれを手渡した。 「では、これをアンリエッタにお返ししよう」 「ありがとうございます」 それを神妙な面持ちでルイズは受け取った。 今、彼女達が居るのはアルビオンにあるニューカッスル城である。 正体を明かしたウェールズに連れられ、秘密の通路を抜けてここを訪れたのだ。 手紙を懐にしまいこみ、しばらく視線を彷徨わせた後、ルイズは問うた。 「殿下。王軍に勝ち目はないのですか?」 「無い、だろうね。何しろ向こうには悪魔がついている... -
使い魔はじめました-24
前ページ次ページ使い魔はじめました 使い魔はじめました――第二十四話―― 「ここまでは順調だったのに!」 アカデミーの一室で、エレオノールが悔しげにるつぼの中の液体を見つめていた。 ゲルマニアに蔓延する『カエルの呪い』の特効薬――になる予定のものである。 「まさか、『水の精霊の涙』の在庫が切れてるなんて……」 ヴァレリーもまた、困り切った様子で液体を見つめている。 この世界には『水の秘薬』という水の魔法の効能を高める薬が存在する。 『水の精霊の涙』の涙はその秘薬の中でもとてつもなく希少なもの。 水の精霊との交渉役を務める家から、極々稀に市場に出回るだけであった。 「あんまり出回ってないとは聞いたけど、ここまでとはね」 「あなたの荷物の中に代用が出来そうなものはないの?」 エレオノールに問われ、サララは考える。 考えたが、それに該当するものは今は... -
わかりました-01
前ページ次ページわかりました 「十分間、時間をやろう」 昔々と言うほど昔ではなく、今と言うほど新しくない。 日本の古典文学的に言えば、「今となってはもう昔の話」 世界は二つに分かれ戦争をしていました。 始まりは歴史の必然なのか一人の男の狂気か、今でも議論されるその戦争中に、一つの部隊が出来上がりました。 歴史的に見れば新興国である国の女兵士によって集められたその部隊は、その戦争を終わらすのに多大な貢献をしました。 「人生最高の十分間にしよう」 そのお陰もあり、世界を二つに分けた戦争は終わり、また世界二つに分けた戦争が始まりました。 ただし、前の戦争とは全く違いました 戦車が兵士を蹂躙するわけではない 軍人が列を為して突撃するわけではない。 英雄が現れるわけでもない たった一つのボタンが世界を破滅... -
使い魔は神様?-0
前ページ次ページ使い魔は神様? 昔々― トリステインに使い魔として召喚された1匹の犬がいました ラ・ヴァリエール公爵家が三女、ルイズ・フランソワーズによって召喚されたその犬は あちらこちらを無遠慮に徘徊し、他の使い魔たちとじゃれあったり、食べ物をひっきりなしにせがんだりと それはもうたいへんなお調子者でした アマテラスと名付けられたその使い魔は 雪のように白く(※1)、俊敏で(※2)、どこか抜けた、しかしどこか憎めない愛嬌のある性格をしていたそうな アマテラスは主ルイズによく尽くし、その学友たちと騒がしくも穏やかな日々を送っていました ※1 アマテラスの風体については諸説あり。 平民の目にはただの白い犬にしか見えなかった。 メイジの目にはその真っ白な体に赤い化粧が施されていた。 という説が長年信じられてきたが、 この説は当時の平民と貴族の格差を... -
使い魔は四代目
使い魔は四代目-01 使い魔は四代目-02 使い魔は四代目-03 使い魔は四代目-04 使い魔は四代目-05 使い魔は四代目-06 使い魔は四代目-07 使い魔は四代目-08 使い魔は四代目-09 使い魔は四代目-10 使い魔は四代目-11 使い魔は四代目-12 DQ2 エニクス版ゲームブックより竜王のひ孫召喚です -
使い魔は鉄拳王-01
前ページ次ページ使い魔は鉄拳王 「お願い!子猫でも小鳥でも虫でも良いから!私の使い魔に!」 二年生へ進級するために必要な『使い魔』召喚の儀式 その儀式において、少女ルイズは、始祖に祈りながら、ルーンを唱え、杖を振った。 だが、いつものごとく、起こったのは何度目かの激しい爆発だった 「けほけほ、おい、ゼロのルイズ!やっぱり失敗か!!」 「これで何回目だ!?」 周りの生徒の野次が飛ぶ。しかし何かの影が見えた。 「おい!ゼロのルイズ、何か、何かいるぞ!」 一人の生徒が影に気付いた。 「あ、あれは・・・」 周りの生徒達が目撃したのは黒こげた老人の死体である。生徒達は皆、同じ事を言った。 「ゼロのルイズがとうとう失敗魔法で人を殺した!」 これに一番ショックを受けたのはルイズである。 「う、うそ・・・私・・私・・人を・・人を殺したの・・・?」 しかしコルベール... -
ゼロの使い魔はメイド
「シャーリー」からシャーリー・メディスン召喚 ゼロの使い魔はメイド-01 ゼロの使い魔はメイド-02 ゼロの使い魔はメイド-03 ゼロの使い魔はメイド-04 ゼロの使い魔はメイド-05 ゼロの使い魔はメイド-06 ゼロの使い魔はメイド-07 ゼロの使い魔はメイド-08 ゼロの使い魔はメイド-09 ゼロの使い魔はメイド-10 -
使い魔は漆黒の瞳
「ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁」より、主人公召喚 使い魔は漆黒の瞳-00 使い魔は漆黒の瞳-01 使い魔は漆黒の瞳-02 使い魔は漆黒の瞳-03 おまけ:設定等 キャラ名は基本的に小説版に準拠。 リュカ :主人公 スラりん:スライム スミス :腐った死体 ドラきち:ドラキー ピエール:スライムナイト コドラン:ドラゴンキッズ イエッタ:イエティ クックル:クックルー ガンドフ:ビッグアイ プックル:キラーパンサー マーリン:魔法使い イエッタ・クックルは諸事情により追加。 装備品 リュカ :パパスの剣 鋼鉄の鎧 マジックシールド 鉄兜 所持:刃のブーメラン スラりん :刃のブーメラン 亀の甲羅 マジックシールド 貝殻帽子 スミス :鉄の杖 毛皮のマント うろこの盾 毛皮のフード ... -
使い魔は剣士カエル-02
前ページ使い魔は剣士カエル 使い魔は剣士カエル 第2話=サイトとカエル= ドモ。サイトです。永遠に17歳です(オイオイ)。 アルヴィーズの食堂を出てすぐ、俺とルイズは声をかけられました。 「ミス・ヴァリエールですね。はじめまして」 そいつはどこから見ても直立したカエルでした。 サラマンダーの次はカエル人間か。つくづく異世界ファンタジーだなぁ。 「か、かかかカエルが私に何の用よ! ち、近寄らないでくれる!?」 声がうわずってる。ルイズよ、カエルがそんなに恐いのか? ドラゴンとか欲しかった奴がカエル恐くてどうするんですか。 「う、うるさいわね。カエルだけは昔からダメなのよっ!」 小声でルイズが返してくる。しかも俺の後ろに隠れて。 ちょっとかわいいかも・・・ってこんな風に思ってるから流されてるんだよなぁ、俺。 「使い魔の彼に話がありまし... -
使い魔は剣士カエル
クロノ・トリガーよりカエルを召喚 使い魔は剣士カエル-01 使い魔は剣士カエル-02 -
わかりました-02
前ページわかりました 突然のキスに、ボスは少し驚きました。 ですが、次の瞬間そんなことはどうでも良くなりました。 左手の甲が熱いのです 「あなた、何をしたの」 ボスの、一喝で周りの生徒は萎縮しました。 恐いです。何というか、怖いです。 「な、何って、使い魔のルーンが刻まれているだけよ。少しの間、我慢なさい」 その、声に使い魔の主は少し驚きましたが、それでも尊大に答えます。 女性は、手袋を外しその左手を見ました。 「使い魔?ルーン?何の話だ」 痛みが治まったのか、自分の左手に刻まれたルーンを見ながら女性は聞きます。 使い魔の主である、ルイズは {何処の田舎者のおばさんよ} と、思いましたが口には出しませんでした。恐いからです 「あなた、そんなことも知らないの?」 そして、言葉を、やれ平民だからとか... -
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「大神」のアマテラス 使い魔は神様?-民間伝承 使い魔は神様?-1 使い魔は神様?-2 使い魔は神様?-3 使い魔は神様?-4 -
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『Rosen maiden』より真紅召喚 使い魔は紅き薔薇‐01 使い魔は紅き薔薇‐02 使い魔は紅き薔薇‐03 使い魔は紅き薔薇‐04 使い魔は紅き薔薇‐05 -
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「ドスペラード」のエイジを召喚 ゼロの使い魔は魔法使い(童貞)-01 ゼロの使い魔は魔法使い(童貞)-02 ゼロの使い魔は魔法使い(童貞)-03 ゼロの使い魔は魔法使い(童貞)-04 -
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METAL GEAR SOLID 3より the.BOSSを召喚 わかりました-01 わかりました-02 -
使い魔は Hの王様
『使い魔は Hの王様』 殿(しんがり)、それは 撤退する味方を無事に逃がす為 己を犠牲にしても敵を食い止めねばならない 非情の役目。 迫り来るは 七万の軍勢。 迎え撃つは 彼一人。ぼろぼろのマント、得物は 背中の錆びた刀 一振り。 それだけの筈だった。 「ルイズ。何故 此処にいる。」 友軍と共に在る筈の 誰よりも戦場から遠ざけておきたかった筈の、彼の主人がそこに居た。 「しっ 真の貴族は 敵に後ろは見せられない…のよ。つつっ使い魔一人を残していくなんて 出来るわけ無いじゃない!」 声は震えていたが 決意は固いようだ。言って効く様な娘ではない。それに 今からでは、逃がすにも遅すぎる。 彼の驚異的な身体能力を持ってすれば、絶望的な数の敵を相手にしても 生き残ることは出来るやもしれない。彼 一人なら… だが 今は。 さて どうするか? ... -
長編(五十音順)-04
た行 作品タイトル 元ネタ 召喚されたキャラ 更新日時 T-0 ターミネーター2 T- 800 2009-01-01 17 21 23 (Thu) 悪魔の虹 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 冷凍怪獣バルゴン 2010-10-05 18 59 46 (Tue) ルイズ伝・ゼロと竜と世界の話 太公望伝(諸星大二郎) 竜と誰か 2007-10-05 20 51 18 (Fri) THE GUN OF ZERO 第3次スーパーロボット大戦α クォヴレー・ゴードン 2009-05-16 18 58 48 (Sat) 大使い魔17 大鉄人17 17(ワンセブン) 2011-07-06 15 49 15 (Wed) ゼロの平面 大乱闘スマッシュブラザーズDX Mr.ゲーム&ウォッチ 2007-09-02 06 10 01 (Sun) 虚無の魔術師と黒蟻の使い魔 戦う司書シリーズ モッカニアの本 ... -
使い魔は四代目-01
前ページ次ページ使い魔は四代目 「…何でよ…」 ルイズは力無く呟いた。使い魔召喚の儀式、サモン・サーヴァント。他の全ての生徒達が問題なく使い魔を召喚し、コントラクト・サーヴァントを済ませたのに対し、ルイズだけが失敗を繰り返していた。 それがようやく成功し使い魔となるものが召喚されたのである。本来なら喜んでしかるべきだ。だが、ルイズの表情は暗かった。 そこに立っていたのは、紫のローブを身に纏い、髪を二本の角の様に立てている奇妙な老人だった。その肌は青白く、どことなく不健康そうだ。 だが、それよりも重要なのは、その老人が持っているドラゴンをあしらった杖の存在だった。 杖を持っているという事は、多分メイジなのだろう。あるいは…貴族? だとするとこれは…かなり不味い状況なのかもしれない。 ルイズのそんな焦燥を他所に、老人は興味深そうに辺りを見渡して... -
使い魔は変態執事
「魔術士オーフェン・無謀編」のキース・ロイヤル 使い魔は変態執事-1 使い魔は変態執事-2 使い魔は変態執事-3 使い魔は変態執事-4 -
使い魔は鉄拳王-06
前ページ使い魔は鉄拳王 鉄拳6 教室へ着くとルイズは席につき、平八は教室の一番後ろの壁に腕を組み寄りかかる。 周りの生徒と言い合っているルイズを見た後、軽く周囲を眺めた。 周りには様々な使い魔がいる、蛇に今朝みたサラマンダー、あれはドラゴンか? 窓の外に青くて大きいドラゴンが飛んでいる。前に見たドラゴンより大きいが温和な生物のようだ。 ここに居る使い魔はおとなしい。使い魔の契約をすると、凶暴な生物もおとなしくなるのか?ならばこれをオーガに利用出きるかもしれん。 だが、わしは魔法など使えんしこれは保留だな。 次に生徒達をみてみると、今朝、話しかけて来た女に、あれは…ずいぶんと小さい女だなルイズより小さいがこの学校は実力主義なのかもしれんな。 教壇に中年の女が現れた、おそらく教師なのだろう、一旦教室が静かになる 「皆さん。春の使い魔召喚は、大成功の... -
使い魔は闇の守護神
神話は生まれる。 伝説は語られる。 歴史は、ただ記される。 「こ、これが……強大で、神聖で、美しい、私の……使い魔?」 召喚された使い魔を見ながら、ルイズは引きつった顔でつぶやいた。 失望、不安、恐怖、期待。 様々な感情が交じり合い、内心の動揺はわかりやすく顔の表情となって表れる。 召喚によって出現したそれは、生物とは見えなかった。 美しいという部分は該当するようであった。 人間の頭ほどの大きさで、形状は正八面体。 微かに粒子状の光をまとわせた〝それ〟は、黒曜石で作られた人工物のように見えた。 確かに美しい。 一個の美術品として見れば、かなりのものではないかと思う。 空中にふわふわと浮遊しているところを見ても、単なる宝石の類ではないだろう。 大体宝石にしては、あまりにも大きすぎる。 一瞬やり直しを要求しようかとも思... -
使い魔は神犬
それは、ある夜のこと。 トリステイン王国の王女、アンリエッタは誰にも言えぬ想いを胸に秘めて、はらはらと涙を流していた。 彼女には、愛する男性がいた。想い人の名は、ウェールズ・テューダー。 トリステイン王家とは縁戚関係にあるアルビオン王国の皇太子である。 彼女は彼を愛し、彼もまた彼女を愛していた。 だけど、運命は二人を結び付けてはくれない。 それは、アルビオンで起こった内乱が原因。 貴族連合レコン・キスタを名乗る逆賊による反乱。貴族派と呼ばれる者たちと王党派の戦争。その勝敗は、いまだ決していないが、王党派が敗れるのは時間の問題である。 そうしてアルビオンを支配したレコンキスタが、次に狙うのがトリステインであるのは火を見るよりも明らか。 だから、トリステイン政府は、その対策として、王女であるアンリエッタとゲルマニア王アルブレヒト3世の婚姻によって同盟... -
使い魔は漆黒の瞳-01
前ページ次ページ使い魔は漆黒の瞳 1 トリステインの誉れ高き魔法学園。 その春の使い魔召喚の儀で、ある一つの珍事が起こっていた。 ある生徒がサモンサーバントで奇妙なものを呼び出したのだ。 「馬だ…」 「いや、馬車だろ?」 そう、馬車だ。幌に覆われ、長旅にも耐えうるような確りとした作りの物だ。 大きさもかなりのもので、大の大人が10人以上乗り込めるように見える。 その馬車を引くのは見事な白馬。逞しい体つきとつややかな毛並みは、馬車としてより遠乗りに騎乗しても問題の無いものだ。 「ゼ、ゼロのルイズが魔法を成功させるなんて!」 「う、嘘だ! 僕は信じないぞ! そうだ、これは夢だ! 夢に違いない!」 「…ゼロのルイズが馬車付とはいえ馬を召喚したってのに…なんで僕の使い魔はスベスベマンジュウガニなんだ!?」 悲鳴にも似た叫びを後ろに... -
モニカがルイズに召喚されました-03
前ページ次ページモニカがルイズに召喚されました 注意事項 極左と極右で言い争っているので下手を打つと世界観バッシングに見えます。 気に入らない人はスルー推奨。 原作の世界観は尊重しますが順守しません。 好き勝手に書きたい事を書いているので作品として軸がぶれています。 ネタばれですが当面ガンダールブ出て来ません。いらない子です。 でもデルフは出すかも? どうやって出すかは考えてないけど 前話の魔砲の人との類似点は気にしない。 (作者の人は『ゼロと魔砲使い』を応援しています) 風邪が流行っているようだから各自注意する事。 最近ギーシュの株が上がっている。 彼本人は別に何をやったわけではないのだが、騒ぎを起こしているのはルイズの使い魔…つまりモニカである。 事の発端はモニカが『メイジの実力を知りたければ使い魔を見よ』と言う言葉を知った所に始まる。 いい加... -
使い魔は鉄拳王-02
前ページ次ページ使い魔は鉄拳王 いきなり老人が叫び、ルイズ達は耳を塞ぎました。 叫んだ後、老人は周りの異変に気付きました。それは何処かの病院のような施設に自分が居る事です。 ふむ、誰か親切な者がわしをここに運んだのだな。一様、礼はしておくか。 老人の前に、ピンクの髪の少女が居る。 「娘、お前が、わしを手当てしてくれたのか?」 老人は尋ねました。ルイズは耳の無事を確認した後に老人に怒鳴ります。 「ちょっと!あんた、私の鼓膜を破る気!?」 目の前の少女は怒っているようだ、たぶん、わしの寝言がうるさかったのだろう。 しかし、この娘は日本人ではないな、あの頭が寂しい男に医師らしき男も日本人に見えんな? 「娘よ、すまんな。」 老人の謝罪にルイズは落ち着きました。とりあえず自分が呼び出した事など色々教えておかなくては。 「あなたを呼び出したのは私よ!それに傷は高価な... -
使い魔は鉄拳王-03
前ページ次ページ使い魔は鉄拳王 ルイズの部屋で平八は窓から二つの月を眺めていた。 月がふたつも悪くないものだな・・・しかし、この娘は厄介な者だ・・・ 平八の横にルイズの衣類が近くに置いてある。ほんの少し前の出来事。 「ねえヘイハチ。あんたの話、本当なの?」 「そうだ、わしは別の世界から来た。」 「でも、信じられない。別の世界って何よ? そんなもの本当にあるの?」 ルイズの疑問は普通の反応だ、平八はともかく普通の人間は異世界に来れば混乱するだろう。 「ふむ、わしの世界では月はひとつだ」 「月がひとつしかない世界なんて、聞いた事がないわ。ねえ、やっぱり嘘ついてるんでしょう? 平民が意地張ってどうすんのよ」 「うそをつく必要性がわしには無い、しかし信じられんのなら信じなくてよい。」 この手の話は無理に言わないほうが良い、よけいな混乱をまねくだけだ。 「まあ... - @wiki全体から「使い魔はじめました-01」で調べる