あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「僕らは、恋をして生きていく」で検索した結果
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僕らは、恋をして生きていく-01
前ページ次ページ僕らは、恋をして生きていく 第0話 「君は、美少女使い魔」 この僕。ギーシュ・ド・グラモンが、彼女――ルイズの使い魔に最初に出会ったのは、春の使い魔召喚儀式でのことだった。 すぐ傍にいたモンモランシー(皆には内緒にしているけど、実は僕の彼女だ。おまけに幼馴染属性つき)には言えないけど、 第一印象は、中々、可愛い娘じゃないかだった。 「えっ、なんですか? ここ何所ですか? あ、あなた達は?」 多分年は僕達と同じか少し下くらい。やや長い黒髪で、おしとやかな感じ、胸は今後の成長に期待と言った所かな。 ルイズやタバサ嬢と違って、無いのではなく控えめな感じだ。どこがとは言わないけど。 「な、なななんなんなんですか!? も、もしかして私今ちょっとピンチですか!? 街を散歩していたら、眠らされて外国に売り飛ばさちゃったんですか!... -
僕らは、恋をして生きていく-03
前ページ次ページ僕らは、恋をして生きていく 第2話「アイさんざんと」 さて、そうこうした後に、ヴェルダンテと親睦を深めていたら昼休みのチャイムがなった。 ああ、ヴェルダンテ、君と居ると、つい楽しくて時がたつのを忘れてしまうね。 再会を硬く約束しつつ、アルヴィースの食堂に向かう。 やけに早くから混んでいると思ったら錬金の授業は、 途中で事故があって取りやめになったので早くから人が集まったらしい。 ……なんか、微妙に損をした気分だ。 ここは、美味しい物を食べて気を取り直そう。 今日のメニューは、っと、ああ、パインサラダがある。 そういえば幼い頃、モンモランシーが初めて僕につくってくれた手料理がやっぱりパインサラダだった。 ……はしばみ草が混じっていて、美味しそうに食べるのが大変だったけどね。 「なあ、ギーシュ! お前、今は誰... -
僕らは、恋をして生きていく-04
前ページ次ページ僕らは、恋をして生きていく 第3話「パインサラダは、涙味」 周囲の視線に耐えながら、昼食を食べることにする。 服に染み込んだワインが気持悪いけど、ここで部屋に帰ったら、なんか逃げ出したみたいだからね。 これが体面を第一に考えなきゃいけない貴族のつらい所さ。 しかし、このパインサラダは、やけに苦くって、しょっぱいなぁ。 まるで、はしばみ草が入っているようだよ。 ん、人ゴミをかき分けてやってくるのはルイズじゃないか。 顔を林檎のように真っ赤にして、体中を緊張で、危ないクスリの中毒患者のように震わせて僕の前に立つルイズ。 ……そうか、そういうことだったのか。 この様子は、間違いない。 僕の鋭い頭脳が、瞬時に答えをはじきだした。 なんてことだ。まさか、ルイズが、この僕に恋をしていたなんて! きっとルイズは、ずっと僕... -
僕らは、恋をして生きていく-02
前ページ次ページ僕らは、恋をして生きていく 第1話「こいわな」 春の使い魔召喚儀式から、一夜明けた朝。 今日は、土系統の魔法の基礎である『錬金』の授業の日だけど、僕は一年の時に単位を取っているので出なくて良い。 なので、本当はずっと寝ていられるんだけど、休みだと思うとウキウキして、かえって早起きしてしまったよ。 この機会に昨日召喚した、僕の愛らしいヴェルダンテ(使い魔になったグランドモールさ。土のメイジである僕にこのうえなく相応しいと思わないかい?)と親交を深めるため庭に朝の散歩+軽食としゃれ込んでいる。 おっ、どばどばミミズを見つけたのかい? ああ、大食らいな所も可愛いよ~中略~やっぱり君は、最高の使い魔だね!? 日差しもいいし、う~ん、今日は素晴らしい一日になる予感がするよ! おや? こんな朝からバルコニーに誰かいるね。女の子だ... -
僕らは、恋をして生きていく-05
前ページ僕らは、恋をして生きていく 第4話「ある休日の出来事」 「い、痛い。痛いですギーシュ様」 ヒカリがつい先刻、「う、生まれ初めて見ました。思ってより、黒くて大きくて硬くて熱いんですね。ちょっと、怖いです」と言って恐る恐る手を伸ばして触れていたモノの上にまたがりながら。僕にギュっと抱き着いて来る。 やっぱり、これが初体験であるヒカリには、少し厳しかったかも知れない。かく言う僕も、激しく揺れる中、ベニャっと押し付けられた膨らみの感触に冷静では居られなかったりする。 「ヒカリ! やっぱりこっちに乗りなさいよ。下手糞なギーシュと違って私は上手よ!」 隣からルイズが、そう声を張り上げる。 失敬な。確かにルイズは上手だけど、僕だって下手なわけじゃない。 子供の頃から鍛えられてきたんだ。ただ……後ろに乗っているのが可愛い女の子で、力一杯抱き着いてきてて、む、... -
僕らは、恋をして生きていく
「ホーンテッド!」より紀史元ひかりが召喚される話 第0話「君は、美少女使い魔」 第1話「こいわな」 第2話「アイさんざんと」 第3話「パインサラダは、涙味」 第4話「ある休日の出来事」 -
アカイロマジカル-01
アカイロマジカル ――ぼくとゼロと赤い色―― 「結局の所さ。何も持たない奴、いや、この場合平均的にしか達してない奴が一点に突出した才能を見分けることなんて出来るわけないんだよな」 それはそうかもしれない。自分を絶対的な平均に割り当て、それに劣る者を下に見ればそれが安心であるのだろう。 そうならば、宇宙の果てのなどの観測しようもない物を認めはしない。 それがどうしようもない劣情であると理解して行使できるか、行使出来ないのか。 まあ、このぼくに他人を測るなんておこがましい事は出来ないけれどね。 「はは、つまんねー奴だなお前。あたしは面白いが、お前や周りの奴からしたら最悪なんだろうな」 彼女は指をぼくに向け笑った。余計なお世話だ。 ぼくに似ているという人は、何をしていたのだろうか。自分が生きているという事を、どう思ったのだろうか。 「確認し... -
長編(五十音順)-06
... 23 (Fri) 僕らは、恋をして生きていく ホーンテッド! 紀史元 ひかり 2009-06-28 00 39 57 (Sun) ページ最上部へ -
Neverwinter Nights - Deekin in Halkeginia-88
前ページ次ページNeverwinter Nights - Deekin in Halkeginia ディーキンがゆっくりと詩歌を吟じ始め、他の皆はそれに耳を傾けた。 それは、人間とオークという2つの種族の、2人の王にまつわる物語だった。 ♪ 遥かなる時 遥かな処 これは人間の英雄王スレイと、オークの征服者グレイとの物語 一人は民草の祝福を受けて生まれた正当の王位継承者で、一人は誰にも望まれずに生まれて反逆者として成り上がった無頼漢 一人は美しく寛大で、一人は醜く狭量 一人は己の種族を護り抜こうとし、一人は他の種族への侵略を試みる ………… ♪ 最初に語られたのは、人間の王スレイの物語。 彼は王族の嫡子として生まれ、幼い頃から賢明で勇敢な子として皆に愛され、長じて王位を継いでからは... -
とある魔術の使い魔と主-09
前ページ次ページとある魔術の使い魔と主 「タバサ。今から出掛けるわよ! 早く支度しちゃって頂戴!」 「虚無の曜日」 キュルケは次の日、再びトウマにアプローチをしようと部屋を訪れたのだが、既にそこには誰もいなかった。 そして窓という枠組みから視界に入り込んできたのは、馬に乗って出ていく当麻とルイズの姿。 なによー、出かけるの? とつまらなそうに呟いたキュルケは、何か閃いたのかルイズの部屋を飛び出した。 そして、今に至る。 本当はタバサが読書に集中したくて無視し続けていた部分があるのだが…… タバサはキュルケの要求をその一言で断った。取られた本を取り返そうとしたが、キュルケは本を高く掲げる。 「わかってる。あなたにとってこの日がどんな日かあたしは痛いほどよく知ってるわよ。でも、今はね、そんなこと言ってられないの。恋なのよ、恋!」 その言葉に、タバサは本当に... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-53
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第53話 始祖という人 未来怪獣アラドス 登場! 長い、本当に長かった夜が明けようとしていた。 『メタリウム光線!』 『ガルネイトボンバー!』 ウルトラマンAとウルトラマンダイナの必殺技が、ゼブブとビゾームに炸裂する。 陽光取り戻したトリスタニアにあって、二大怪獣の最期が、そして破滅招来体の陰謀の終幕がやってきたのだ。 まずはビゾームがガルネイトボンバーの灼熱の奔流に焼かれ、微塵の破片に爆裂しながら焼き尽くされた。 そしてゼブブもメタリウム光線に貫かれ、断末魔の叫びをあげながら最期を迎えていた。 「ぐわあぁっ! ま、まさかぁっ。で、ですが覚えておきなさい。我らはただの使いに過ぎないということを。人間たちが愚かな行為を続ける限り、いずれ主がこの星をーっ!」 捨て台詞を残し、... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-54b
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 マギ族の精神的退廃はその後も急激に進み、彼らはもはや傲慢な支配者以外の何者でもなくなってしまっていた。 そして、彼らはついに戦争ごっこにも賭けにも飽きてきた。 もっと刺激を! もっと楽しいことを! 欲というものは満たされ続ける限り、無限に肥大化して終わりがない。そして歯止めの利かない欲望は、ついに彼らの良心を深奥まで蝕んでいった。 自分より多く領地を持っているあいつが憎い。嫉妬はついに爆発し、戦争ごっこはとうとう惑星の支配権を賭けたマギ族同士の本物の覇権戦争へと拡大していったのだ。 「武器は実弾に変わり、戦闘は完全に奪い合いに変わった。僕自身も例外じゃなく、自分の領地で近隣の同胞と争っていたよ」 ブリミルの領土はどこかの湖のほとりで、若い彼はそこで多くの同胞と同じように住民を駆り立てていた。それは現在の温厚な彼か... -
雪と雪風_始祖と神-12
前ページ雪と雪風_始祖と神 長門有希という存在は、もはやハルケギニアにない。 意識を取り戻すと、彼女は椅子に座り、アーハンブラ城とよく似た、灰色の空間に一人佇んでいる。 「閉鎖空間……」 そう言葉を漏らすのが早いか、どこからかミョズニトニルン、いや、ただの涼宮ハルヒが現れる。 「おはよう、有希。やっとあなたと、二人で話ができるわね」 「――わたしに何の用?」 「とぼけないで。あたしが話したいことは分かるでしょう?」 言葉の陰に棘を見せるハルヒに対し、長門は淡々と受け答える。 それは彼女なりの決意表明。神と観測者ではなく、一対一の人間として、彼女と勝負する態度であった。 「わたしは、わたしのしたい行動をとっただけ」 「有希は、説明しないとわたしの気持ちが分からなかったのかしら?」 「あなたが彼に恋愛感情... -
樹氷の王~虚無の魔女~後編
「さて、これが成功するかどうかは運命の女神のみぞ知るってね。 ふふっ、君も相当な変わり者だね。 会って間もない僕と、命を賭けてまで契約を望むなんて」 「……目を閉じて」 コルベール達は、ただ見守り、祈るしかなかった。 動けない身体では、ルイズの誇りと存在をかけたこの儀式の成功を祈ることしかできない。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え、使い魔と成せ」 そう呪文を唱えると、ルイズは目を閉じ、少年に口付けた。 その瞬間、身体の凍結が始まる。 手足の先から感覚がなくなるのが分かり、 目を開けると先の方から急速に白い氷になっていくのが見えた。 ただ、痛みはない。身体は寒すぎてもはや何も感じられず、息もできない。 しかし、苦しいとい... -
ゼロギアス-02
「オールド・オスマン!こちらです!早く!」 「…ミスタ・コッパゲール、そんなに興奮すると、ほれ、頭皮に…」 「私の名前は…そんな事より!急いでください!」 必死な形相のコルベールに急かされながら、オールド・オスマンが学園の正門前まで来たとき… 強烈な風が吹いた。 否。 風など吹いてない。 ただ…圧倒的な力の奔流が吹き荒れ、それが暴風が如く威力で迫っただけだった。 そして… 十数メイル先…その荒れ狂う暴風の中心には… コルベールが言う、ミス・ヴァリエールの使い魔候補が…杖も無く宙に佇んでいる。 「…むぅ…」 オールド・オスマンが小さく唸る。 100年とも300年とも言われる程の長い人生。 当然、強敵にも出会ったし、常勝という訳でも無かったが… それでも、これほどまでに圧倒的な存在は見たことが無い。 しかも… 『これ』は、こちらに意識を... -
ツガイノツカイマ-前編
「――夜明けには、君を導く者がここに来る手筈になっている。 まずは彼らに従い、彼らの言う通りに動くんだ」 長い口付けの後、青年は青い瞳の少女に向け、そう囁いた。 少女はすぐには答えず、伏し目がちに、そっと傍らのベッドへと瞳を向けた。 月明かりに照らし出された純白のシーツの上には、小柄な青い髪の少女が、御伽噺の姫君のように静かに横たわっていた。 自分と全く同じ姿の、同じ色の瞳を持った、鏡映しのような少女。 生まれてからこの方、その存在すら知ることすら無かった、生き写しの双子の姉。 大国ガリアを統べる冠を抱く筈だった、うら若き王女、シャルロット・エレーヌ・オレルアン。 「明日からは、君が彼女の代わりになる」 穏やかな若者の言葉が、少女を色褪せた現実へと引き戻す。 振り向き仰ぐ視線の先で、若者の瞳が、それぞれに異なる輝きを放つ。 「……彼女は... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-47
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第47話 激闘! トリスタニア防衛戦 密輸怪獣 バデータ 登場 「全乗員退艦終了を確認。今、艦内にはわたしたち以外には誰も乗っていないことを確認しました」 「よろしい。では、これよりラグドリアン湖への潜行を開始する。水の精霊よ、この場所で間違いないのですね?」 「ああ、我らの都はちょうどこの真下に位置している。このまま潜っていけば、迷うことなく到達することができるだろう」 「わかりました……では、これより我らは、水の精霊の都のある、ラグドリアン湖の深部へ向かって、出発します」 広大なラグドリアン湖の中心部で今、巨大な船が猛烈な水泡を吹き上げながら沈んでいこうとしていた。 オストラント号。本来ならば空を駆け、光り輝く未知なる世界へと飛び立つために生まれたはずの船が、真逆の暗黒の淵、暗き水の底の... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-56b
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 「ブリミルさん! サーシャさんも……」 「みんな、遅くなってすまない。サーシャを頼む、後はまかせてくれ」 回復魔法の使えるメイジにサーシャを託し、ブリミルはガモスの前に立った。 仲間たちは、もう十人足らずにまで減ってしまった。バラバラに逃げた者がまだいるかもしれないが、数多くの仲間がこいつに殺されてしまった。 絶対に許せない。ブリミルは胸の奥から湧き上がってくる憎悪を込めて、奴にふさわしい呪文の詠唱を始めた。 「エオルー・スーヌ・イス・ヤルンクルサ……」 心の底から果てしない力が湧いてくるのをブリミルはわかった。旅の途中で出会った仲間たち、ほんの数ヶ月のあいだだったが、彼らからは多くの思い出をもらった。 「オス・ベオーク・イング・ル・ラド」 わずかな食べ物をわけあったこともあった。老人のうさんくさい武勇伝に付き... -
ウルトラマンゼロの使い魔-117a
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 幕間その八「ウルトラマンだった男たち」 伝説魔獣シャザック 登場 アンリエッタの命により、ティファニアをトリステインに案内するためにアルビオンに 発ったルイズたち。途中、才人の感情の改竄が発覚したり、ガリアからの刺客怪獣に襲われたりと 問題に見舞われたが、結果的には無事に全員で帰りのフネに乗ることが出来た。後はティファニアを アンリエッタの元まで連れていけば、任務は達成だ。 そのフネの中で、ルイズたちの任務に協力したタバサは、鏡に向かって自分の髪をいじっていた。 「……」 女の子なのだから髪くらいいじるものだろう、と思うなかれ。タバサは『タバサ』になってから この方、お洒落のような女の子らしいことには全く興味を示すことがなかった。ジョゼフに復讐を 果たすまで... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-54a
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第54話 ここは夢の星だった カオスヘッダー 登場! この物語は、地球の少年平賀才人が、ハルケギニアの魔法使いルイズに召喚され、ゼロの使い魔となったことから始まった。 彼らは数々の冒険や戦いを乗り越え、幾たびもハルケギニアを救ってきた。 しかし、そもそも……なぜ彼らの冒険は始まらなくてはならなかったのだろうか? なぜ彼らの前に、宇宙を揺るがすほどの危機が次々と訪れなくてはならないのか。 それは突き詰めれば、ハルケギニアという世界があるためだ。 この世に、舞台なくして起きる出来事などはない。畑がなければ作物はとれず、空がなければ鳥は飛べず、水がなければ魚は泳げず、大地があるからこそ人は歩ける。 かつて地球で無数の怪獣が暴れる怪獣頻出期があったのも、地球にそれだけの怪獣が生息できるだけの環境が... -
ゼロと損種実験体-17
前ページ次ページゼロと損種実験体 ルイズは、学院長から受け取った一冊の本を前に、呆然としていた。 それは、『始祖の祈祷書』と呼ばれる国宝で、トリステインの王族の婚姻の時、巫女に選ばれた貴族の娘はこれを手に詔を詠み上げる習わしになっているらしい。 結婚する王族とは、ゲルマニアの皇帝に輿入れするアンリエッタで、彼女は巫女にルイズを指名したのだという。 そこまでは良い。いや、恐れ多いとは思うが、姫さまの指名なら否やはない。巫女は式の前より、始祖の祈祷書を肌身離さずに持ち歩かなければならないというのも、詠み上げる詔を自分で考えねばならないというのも、まあいいだろう。 問題は、部屋に持ち帰って何か詔の参考になることが書いてないかと開いてみた本の内容である。 本のページを開いた瞬間、指にはめたままの指輪、水のルビーが輝きだし、その光を浴びた始祖の祈祷書が同... -
ゴーストステップ・ゼロ-20
前ページ次ページゴーストステップ・ゼロ 一行を乗せたイーグル号は拿捕したマリーガラント号を曳航しながら、アルビオンの外周に当たる海の無い海岸線に沿って、 雲に紛れながら進む。 そうして三時間ばかり進んで丁度日が天頂に差し掛かった頃だろうか、大陸から突き出た岬が視界に入ってきた。その岬の先 に、高い城がそびえているのが見える。 ルイズ達の後ろで指揮を取っていたウェールズが岬を見ながら一行に話しかける。 「あれがニューカッスル、我等王党派最後の地だ。」 ゴーストステップ・ゼロ シーン20 “Parting salutation / わかれのことば ” シーンカード:カブト(庇護/父性。男性ゲストの協力。精神的な恩恵を被る。) イーグル号はゆっくりと進路を下方に取っていく。丁度、岬の下側へと潜り込む形だ。 「なぜ、下... -
ゼロの超律-01
前ページ次ページゼロの超律 「出来損ない」と呼ばれることには慣れていた。 勉強はそれほど得意ではなかったし、元が孤児で字も読めなかったことを考えれば、講堂で講義を受ける自分が滑稽ですらある。 周囲の席に座る名家の子弟に比べれば、道端の塵のような自分だ。成績が底辺を這うようなものでも誰も気にしない。 さすがにそれだけでは癪なので、枯葉のような自尊心のために選択科目の剣術に精を出したが、成績の悪いおちこぼれ寸前と言う評価は変わらなかった。 子どものころ、孤児だった彼は、道端で石を拾った。きれいな石だ。 後にその石がサモナイト石と呼ばれる召還の触媒であることを学ぶのだが、その場では関係ない。 手の中で転がる石が綺麗で、何度も何度も石を転がした。 そして、光る石に少しだけ願をかけた。 それが過ち。 石から閃光がほとばしり、異界への門を開き... -
長編(話数順)-02
... 18 (Tue) 僕らは、恋をして生きていく ホーンテッド! 紀史元 ひかり 2009-06-28 00 39 57 (Sun) 真白なる使い魔 舞乙HiME 嵐 マシロ君 2009-10-11 14 03 12 (Sun) 使い魔オーフェン 魔術士オーフェン・無謀編 オーフェン 2007-07-27 20 27 59 (Fri) ドSな使い魔 魔人探偵脳噛ネウロ ネウロ 2008-03-01 19 34 05 (Sat) ”舵輪(ヘルム)”の使い魔 マップスネクストシート ミュズ 2009-09-22 12 38 52 (Tue) 魔法陣ゼロ 魔法陣グルグル ニケとククリ 2009-01-02 23 21 46 (Fri) ゼロの守護月天 まもって守護月天! シャオリン 2007-08-15 23 31 08 (Wed) ルイズ・キングダム!! 迷宮キングダム 『小鬼小王』クロビ... -
ゼロの使い魔はメイド-03
前ページ次ページゼロの使い魔はメイド シャーリー・メディスンが魔法の世界ハルケギニアに召喚されて、数日がすぎた。 少しずつ新しい環境にも慣れ、少女は元気に毎日を生きている。 召喚主であり、雇い主であるルイズのメイドとして。 本来はメイジを守る使い魔と召喚されたわけだが、凡庸な十三の少女にそんなものを求めるほうが間違っている。 というわけで(ルイズにすればやむなく、だが)、シャーリーはメイドになった。 元もとメイド志望であった少女は、予期せぬことながらも、一応希望通りの職につくことができたわけである。 ある意味結果オーライというやつかもしれない。 時刻はお昼前。 まだ主人が授業を受けている間、シャーリーは洗濯にはげんでいた。 ルイズの分は早朝時に終わっている。 これは、他のメイドの手伝いだ。 他の使い魔は主人と一緒に教室にいるものも... -
ゼロの騎士-02
前ページ次ページゼロの騎士 「本当にここはイヴァリースでも、オルダリーアでも、ロマンダでも、ゼラモニアでもないんだね?」 「だからここはトリステインだって何回もいってるでしょうが!」 その後ラムザはルイズに対して一時間も質問責めを続けハルケギニアのことをなんとなくではあるが把握しはじめていた 「じゃあここはイヴァリースとは別次元…クラウドの世界なのか?」 「はぁ?クラウド?どこそこ?」 「あぁ、クラウドっていうのは場所じゃなくて僕の世界に別次元からきた異邦人のことなんだ」 「別の世界?またそんな嘘ついて…」 それに反してルイズはラムザの言うことを信じない 別世界からの来訪者というものに出会ったことがあるラムザは既に自分が別世界にいるということを受け入れ始めているが、これまでそんな経験をしたことがないルイズに所詮それは... -
ゼロの女帝-00
前ページ次ページゼロの女帝 明日はトリステイン魔法学校生徒全員によるサ-ヴァント召喚の儀式があるという日。 虚無の日である今日、生徒達はある者はくつろぎ、ある者は予習と準備を行い、そして・・・ ある者は魔法の基礎を記した書物を図書館にて読んでいました。 そんな彼女にかけられたひとつの声。 「よろしいですか、ミス・ヴァリエール」 「コルベ-ル先生・・・」 陰気な表情で教本に穴を開けんばかりに読み込んでいた学園始まって以来の劣等生と 称されるルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは 気分を変えたかったのでしょう、教本を閉じて恩師に向かい合う。 「ひとりで唸っていてもどうにもなりません。明日に備えてここはひとつ、補習といきませんか?」 「先生がみてくださるのですか?」 「はい。あなたの魔法の性質や個... -
るいずととら-9
>>back >>next ある晩のことである。 シルフィードは夜の散歩を楽しんでいた。月の光を浴びながら、楽しそうに歌うシルフィードの姿は、まさにおとぎ話の中から出てきたようであった。 (たまにはこうしてひとりで飛ぶのも悪くないのね、きゅいきゅい) 普段はタバサを乗せているから、シルフィードが全速力で飛ぶことはほとんどない。 しかし、シルフィードも人間に換算すれば10歳ほど、ちょうど遊び盛りの年頃であった。 (よし、どれだけ高く飛べるかやってみるのだわ! るー! るるーる!) シルフィードの青いうろこに覆われた強靭な翼が、夜の闇を切り裂いていく。強力な速さを誇る風竜である。 ぐんぐんと速度を上げ、あっという間に、シルフィードは雲を突き抜けて飛んだ。 (気持ちいい! やっぱり、人間の服はきゅうくつ。でも、言葉つかえな... -
ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-28
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 28.見捨てられし白の国の王子 外に出たルイズは、とりあえず杖を取り出して精神統一を計る。 何も考えず目を閉じて、呪文を紡ぐ。 「ユビキタス・デル・ウインデ…」 呪文を唱え終わり、目を開けると――。 「えぇえええええええ!?」 20人を超える桃色髪の女の子がそこにいた。平賀才人がいたら夢みたいな状態だろう。 吉夢か悪夢か?後者じゃないだろうか。ルイズならどれが本物!?等と彼に聞くと思われる。 マーティンは、おそらくオリジナルだろう慌てているルイズの方を見た。 他のルイズも慌てている。 「まずおめでとうルイズ。ところで、体の方に何か異変はあるかい?」 「えーとえーと、あ、ありがとうマーティン。いい異常はないわね」 ふむ。とマーティンは... -
The Legendary Dark Zero 21b
前ページ次ページThe Legendary Dark Zero 上級悪魔の生命力は、人間はおろかそこらの幻獣や巨大な竜を遥かに凌ぐ。 故にちょっとやそっとの傷はすぐに癒えてしまうし、心臓を貫かれたり脳天を撃ち抜かれたり、人間なら致死量の血を流しても死ぬことはない。 もっとも、痛みはそこそこ感じるのだが。 己の四肢を四つの槍で串刺しにして縫われ、腹を巨大な槍に、そして心臓を愛剣が豪快に貫いている状況の中、スパーダは深く溜め息を吐いた。 そして、心底不快感を露にしながら横目で左手を睨みつける。 このルーンは実に邪魔な存在だ。もはや奴隷を服従させるための枷にも等しい。 常日頃から自分を洗脳しようとしつこく力を働きかけてくるので集中力が削がれる上、戦闘になればルーンが勝手に自分の体を動かそうとするので、スパーダ自身が慣れた動きで剣を振るうことができない。 ガンダールヴ... -
ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-29
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 29.失われた歴史 「…何か、様子が変になったというかな。 サハラから帰ってきた弟は大人しくなった。 悪いことではない。むしろようやく王家としての自覚を持ったのか。 その時は皆そう思ったよ」 ふぅ。とジェームズはため息をつく。 「仕事の方もしっかりやるようになった。 どこかへ勝手に出かけなくなったし、 いい加減嫁でももらえと私は言ったのだが、 何故かあやつはうんとは言わなかった。 おそらく、君の母君がいたからだろう。 分かってしまったらどうしようもなかったからな」 肩を落とし、ジェームズは続けた。 「四年前の事だ。ある日モードに仕えている使用人が、血相を変えて王宮に来た。 モードがエルフの女と暮らしていて、子供を設けてい... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-56a
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第56話 守れなかった希望 四次元怪獣 ブルトン 残酷怪獣 ガモス 地底怪獣 テレスドン 鈍足超獣 マッハレス 毒ガス怪獣 メダン カオスバグ 双子怪獣 レッドギラス 双子怪獣 ブラックギラス 登場! 滅び行く文明、破壊されゆく世界の中で二人は出会った。 ブリミルとサーシャ、いずれハルケギニアという世界を築き上げる偉大なメイジと使い魔。 しかし、彼らは最初から英雄だったわけではない。むしろ、望まぬ力を突然与えられて戸惑い悩む旅人であった。 日々を生き抜くこと。今の彼らはそれだけを考えて前に進む。 その道中で、同じように生き残っていた人々を集め、彼らは希望を強めて旅を続ける。東へ、東へ。 だが、西遊記において玄奘三蔵は旅路で弟子を集めて天竺で望みを叶えたが、... -
ウルトラ5番目の使い魔、第二部-27
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第二十七話 魅惑の妖精亭は今日も繁盛! 知略宇宙人 ミジー星人 合体侵略兵器獣 ワンゼット 潜入宇宙人 ベリル星人 登場!! 月も替わって、トリステインもめっきり冷え込む日が多くなってきた。 「うー、さぶさぶ」 トリスタニアでも、店の窓ガラスにつゆがつきはじめる中で、夏服のまま外に出た店主が鳥肌を立てている。 ハルケギニアは北方のアルビオンをのぞいて全体的に温暖で、雪が積もるほど冷え込むことは滅多に ないけれど、そろそろ厚着をするのが必要そうである。 しかし、街の雰囲気は冷え込む気温とは裏腹に、日を追うごとに熱気を増していっていた。 「家の飾り付けや、紙吹雪の用意はしたかい? 窓から掲げるトリステインとアルビオンの国旗、これも 必需品だ。急いで買った買った... -
ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア-45
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 45.ジャックとオリヴァー ルイズがタルブから出発してしばらくしてから、 ティファニアがタバサの薬を完成させた。 笑顔でタバサの下へやって来たティファニアは、 やはりピンク色の液体が入ったビンを二つ持っている。 「これでおそらく大丈夫です」 タバサはおそらくという言葉がひどく頭に引っかかったが、 そんな事を言い出したらきりがない。 タバサは礼をしてそれを受け取って寝室に行き、 未だグッスリ眠っている自身の使い魔をたたき起こす。 悲鳴を上げて飛び起きたシルフィードの目には主人が映る。 頭をさすりながら、うーと唸ってタバサを見る。 なにしやがりますのねこのちびすけは。とは言わず、 正論で訴えることにした。 「今日は、帰んないって、お姉様はいいましたわ」 杖で頭を思... -
とある魔術の使い魔と主-50
前ページ次ページとある魔術の使い魔と主 当麻は気がつくと、シルフィードの背中に乗せられていた。 とぎれとぎれの記憶は、あまりあてにならない。 断片的に残っているといえばワルドを殴った後倒れたこと、ルイズ達が何やら叫んで駆け寄ったこと、彼女らがフーケと敵対していたこと。 そして今に至る。 たったそれだけでは、意味がわからない。 (いったい……) なにがあったのだろうと、ぼんやりとしている頭をゆっくりと起き上がらせる。 「トウマ!」 突然耳元で叫ばれ、驚き、細目だったのを見開く。 横には、自分を看病していたのだろうか、ルイズがいた。 周りにはタバサやキュルケ、ギーシュにアンリエッタ。 そして、 当麻と同じく横たわっているウェールズ。 「……つ~!?」 「まだ怪我が治ってないんだから……安静に... -
ゼロと聖石-22
前ページ次ページゼロと聖石 「店長、オーダー入りました」 「うーん、ルイズちゃん頑張るわねぇ。でも、ミ・マドモワゼルと呼んで頂戴?」 「はい。お世話になってるのに何もしないのは気が引けますから、ミ・マドモワゼル」 シエスタとの旅立ちから一週間。 途中の追っ手を振り切って預けられた場所は『魅惑の妖精亭』という場所。 「私が囮になって、振り切った後に迎えに来ます」 そう言って、私はここに預けられた。 最初は抵抗があったが、スカロンさんはいい人だ。 それと――― 「ルイズ、十番のテーブルお願い」 「はーい」 従業員のまとめ役のジェシカも気が合う。 彼女はチップを集めるのがうまく、私とは年季が違う。 私も見習おう。 「ワインをお持ちいたしました」 「お、ルイズちゃんか」 この人はいつもの常連さん。 私が働き始... -
ルイズと無重力巫女さん-66
前ページ次ページルイズと無重力巫女さん 彼女は失ってしまった。心から良かったと叫べるほどの゛幸福゛を。 あの狭い箱庭のような世界で限られた自由しか与えられず、常に血の匂いを漂わせていた彼女が唯一欲していたもの。 それと触れ合う時だけ心の底から自由だと思い、血生臭い自分を一時の間だけ忘れさせてくれるような、そんな存在を求めていた。 しかしそれは、彼女に戦う事を強いらせた者からなし崩し的に手渡された、胡散臭い゛幸福゛であった。 一度はそれに抵抗を示してしまい距離を取ろうとしたが、結局のところ彼女自身がそれを快く受け入れてしまう。 何故なら、憎い相手から受け取った゛幸福゛は戦う事しかできなかった彼女にとって、唯一の生きがいとなっていたのだから。 常に自分の傍に居続け、喜怒哀楽を共にしてくれる゛幸福゛に、彼女は生き続けていて良かったとその時思った... -
トルネコの大冒険・不思議な使い魔-02
前ページ次ページトルネコの大冒険・不思議な使い魔 学園の責任者であるオールド・オスマンは、美しい秘書をからかうという至福の時を過ごしていた。 秘書のロングビルは清楚で実務能力に優れた才媛であり、さらに目に楽しい曲線を描く腰の線を冷やかしても本気では怒らないという、まさに男にとってひとつの理想の結晶だった。 そんなオスマンのもとに難題を持ち込んだのは、学園の教師の一人であるミスタ・コルベールその人だった。 オスマンは軽く片眉をあげると少し考える表情をし、件の難題と直接向き合うことをコルベールへと伝えた。 つまり、使い魔となった平民、武器屋トルネコとの直接交渉に乗り出したのである。 *** 「なるほど」 トルネコの主張を一通り聞いた後、オールド・オスマンはヒゲをしごきながら思案の表情をして見せた。 場所はトリスティン魔法学園の学園長... -
黄金の使い魔-01
前ページ次ページ黄金の使い魔 嘆きの門を前に黄金の鎧に身を包んだ12人の戦士達が今、最期の時を迎えようとしている。 「今一度 今一度言わせてくれ 若き青銅の少年達よ」 「地上の愛と」 「正義の為に」 「我等は往く」 「「命と魂の全てを注ぎ込んで」」 「「「「「「今こそ燃えろ黄金の小宇宙よ」」」」」」 「「「「「「「「「「「「アテナ、この暗黒の世界に一条の光明を!!」」」」」」」」」」」」 迸る光、薄れゆく意識の中で戦士達は女神の声を聞いた。 何度目かの大きな爆発音。 ここはトリステイン魔法学院、春の使い魔召喚の儀式の真っ最中である。 「また爆発かよ!!」 「サモン・サーヴァントすらマトモにできないのかよ!」 「さすがはゼロのルイズだな!」 「ヴェルダンディイイイイイイイイイイイイイ... -
ゼロの騎士団外伝-02a
前ページ次ページゼロの騎士団 生き物は何かしらの思いを持って生きている。 「お姉さまったら、本当にひどいのね」 タバサの友人である、シルフィードは自身の友人の事で憤慨していた。 「最近扱いがひどかったけど、あの青トンガリが来てから、更に酷くなったような気がするのね」 最近現れた、タバサの使い魔を頭に浮かべながら、矛先をそちらに向ける。 数年前、自身が森で怪我した際に、彼女はタバサに助けられた。タバサの両親はシルフィードを快く迎え、大事に扱われた。 シルフィードはタバサとその家族を好きになり、彼女達と生きていく事を選んだ。 そして、今の境遇に置いてからは、更に彼女の元にいたいと思った。 「だいたい、なんなのね、アイツは召喚された上にお姉さまの騎士気取りなんて」 タバサの使い魔であるゼータの騎士としての振る舞いが何より鼻持ちならなかった。 シルフィードが見たこ... -
ウルトラマンゼロの使い魔-054
前ページ次ページウルトラマンゼロの使い魔 ウルトラマンゼロの使い魔 第五十四話「共生の空」 共生宇宙生命体ギラッガス 宇宙鳥人アイロス星人 登場 行商人と翼人の女から、宇宙生命体の正体を晒した「ギラッガス」というコンビ。人間の姿に 化け直した二人を捕らえたミラーとタバサは、尋問を続けて様々な情報を聞き出した。 「俺たちの種族は定住の地を求め、大宇宙を放浪している。地球人には「ギリバネス」という名前で呼ばれている」 「私たちは二人で一人を構成する、共生生命体よ。吸血生物の私が彼から血をもらう代わりに、 飛行能力を授ける「翼」の役割をこなすの」 ギラッガスの二人が語った自分たちの生態に、タバサは若干関心を持った。違う種の生物同士が 足りないところを補い合って生きていく『共生』は知っているが、知的生命体でそれを行う... -
アクマがこんにちわ-08
前ページ次ページアクマがこんにちわ 実態を持たぬ、赤いもやのような何かが流れていく。 もやのような何かは、まるで川を流れる水のように、少しずつ少しずつ集まっていく。 それは海に流れ込む大河のようであった。 一つの世界が生まれ、そして滅び、また生まれる。 人間が母から生まれ、育ち、老いて死に、肉体が地球へと還される。 肉体を構成していた素材は大地に吸収され、水となり、草木となり、動物に食われる。 それをまた人間が食し、人間は子供を作り育てる。 それと同じように、あらゆる場所で、あらゆる宇宙で、あらゆる世界が生まれ変わり循環していく。 世界は可能性の数だけ存在しているが、その世界に住む人々のほとんどは、別世界の存在を知らないだろう。 しかし、そんな世界と世界を繋げる空間があった。 世界と世界の狭間、可能性と可能性の狭間にある空間には... -
とある魔術の使い魔と主-46
前ページ次ページとある魔術の使い魔と主 「えぇ!? 姫さまがさらわれた!?」 「あくまで可能性だけど、畜生ッ、状況があまりにも悪すぎるぞ!」 王宮に出来るだけ早く行く為に、シルフィードに乗った当麻はその間、同じく乗っているルイズ達に自分が考えている事を説明した。 クロムウェルがウェールズに偽りの命を与えたという事を。 当麻の話を聞いたルイズは、顔色を変えてまだ目的地につかないかとタバサに迫る。 「ねぇタバサ! 王宮まではまだなの!?」 「もうすぐ」 一分にも十時間にも感じられた空の旅は、タバサの一言で終わりを告げた。 王宮にたどり着いた一行は、以前と同じように中庭に降り立った。 当麻の予想通りと言わんばかりに辺りは騒然としている。しかし、それでも本来の職務を忘れてはいない。彼らは素早く立ち入り禁止区域に侵入してきた人間を取り囲ん... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-05
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第五話 王者の情 超古代怪獣 ゴルザ どくろ怪獣 レッドキング 登場! ギジェラとの戦い以降、タバサと離れ離れになってしまったキュルケとシルフィードは、タバサの母と共にジョゼフに捕らえられていた。 幽閉されること数ヶ月。しかし外の世界の異変を察知した彼女たちは、キュルケの機転でなんとかシルフィードだけは脱出に成功させた。 シルフィードは、いまだ囚われの身であるキュルケとタバサの母を救うために、タバサの恩師であるジルに助力を求めに向かう。 だが、ジョゼフはシルフィードのわずかな希望の芽も摘み取らんと怪獣ゴルザを差し向ける。 追い詰められるジルとシルフィード。しかし、ジルはゴルザを山に誘い込み、切り札を発動させた。 爆薬で崩れ落ちる山、その中から現れる巨大な影。ジルの切り札とは、山に眠って... -
ゼロの黒魔道士-48
前ページ次ページゼロの黒魔道士 「――ほんっと!一体、どういうことなのかしら!!」 そういう風に、ルイズおねえちゃんに言われると、ボクも困ってしまう。 「え、えっとー……」 夏休みの1日は、早起きしてがんばったお日さまが、 疲れて眠りにつくオレンジ色の光ですぎようとしていたんだ。 ゼロの黒魔道士 ~第四十八幕~ 黄昏街の気だるい午後 ルイズおねえちゃんが困っているから、みんなで、思いだすことにしたんだ。 「――夏休みに入ったってんで、お姫さんに呼び出されたんだろ?」 そもそものきっかけは、デルフの言うとおり、アンリエッタ姫だったんだ。 トリステイン魔法学院が夏休みになったその日の夜にお手紙が届いて、 お友達に送る軽い手紙の内容の中に、会いに来てほしいってそれとなく書いてあったんだ。 「……うん、『街の人達の生の声が聞きたい』って言ってて... -
疾走する魔術師のパラベラム-08
前ページ次ページ疾走する魔術師のパラベラム 幕間 ――ある少女の渇望 驚いた。 少女はただ、親友である少女に付き合ってここに来ただけだ。決闘にも騒動にも大した興味も無かった。 だが。 「紹介するわ、これが私の『使い魔』よ」 『ゼロ』と呼ばれた少女の『使い魔』。 『彼女』はあっという間にゴーレムとの距離を詰め、破壊した。 目で追うのがやっとの凄まじいスピード。青銅のゴーレムを容易く砕いたパワー。 彼女はその力を振るって、次々とゴーレムを破壊していく。 ――あんな『力』が欲しい。 少女は優れたメイジだ。風と水のトライアングルクラスで、実戦経験も豊富。 それでも足りない。 力が足りない。だから憧れる。種類を問わず、善悪も問わず、強大な力を。 それがあれば、守れた人がいた。それさえあれば、守れた大切な人がいた。 これ以... -
ゼロの夢幻竜-34
前ページ次ページゼロの夢幻竜 ゼロの夢幻竜 第三十四話「告白」 さて時間はラティアスがレコン・キスタの夜営を襲う凡そ三時間ほど前まで遡る。ルイズは静寂に包まれた城の臨時医務室で蝋燭の明かりを頼りにある物を探していた。 昼間ラティアスが担ぎこまれた際、ここにならあるだろうと見当をつけた物である。しかし、目当ての物は棚や引き出しの中を幾ら探しても見つからない。 考えが甘かったのだろうか?もっとよく探してみようと手近な引き出しを開けようとした。その時である。 「何をしているんだい?」 驚きのあまりルイズは蝋燭の乗った台を落としかける。落ち着いて振り返ると、そこにはナイトガウン姿をしたウェールズが立っていた。 普段からも勇ましそうな外見をしているが、今着ている深紅のガウンはそれをより一層引き立てていた。突然の皇太子登場にルイズは慌てふためく。... -
ウルトラ5番目の使い魔、第三部-58a
前ページ次ページウルトラ5番目の使い魔 第58話 この星に生きるものたちへ カオスヘッダー カオスヘッダー・イブリース カオスヘッダー・メビュート カオスダークネス カオスウルトラマン カオスウルトラマンカラミティ カオスリドリアス 友好巨鳥 リドリアス 登場! 「泣かないで、ブリミル……」 自分の体が冷たくなり、意識が深い眠りの中に落ちていく中でサーシャは思っていた。 あなたをひとりにしてごめんなさい。けれど、わたしはいなくなっても、あなたは残る。あなたには、人が持っていない特別な力がある。その力を正しく使えば、きっと多くの人を救える。 さよなら……わたしの大嫌いな蛮人。さよなら、わたしの大好きなブリミル。 けれどそのとき、サーシャの心に不思議な声が響いた。 「君は、本当にそれでいいのか... -
力を求める使い魔 Re-01
前ページ次ページ力を求める使い魔 力が欲しかった。 誰にも怯えることがない絶対の力が欲しかった。 そして――手に入れたはずだった。 無敵の力を、無限の力を。もう誰にも負けないはずだった。 「夢……だったのか……?」 大きく胸を切り裂かれ、血が止まらない。 手が、足が、体が――崩れていく。 悪魔と合体してまで手に入れた、彼の力の象徴たる体が崩れる。 回復魔法でも戻らない不可逆的なほどの傷が全身に深く刻まれている。 「悪い……夢……」 いや、違う。 「いや……いい夢だった……」 ただ、平和な街角でおびえるだけだった自分。 ただ、強者にいたぶられるだけだった自分。 何ももたず、虐げられるままだった……昔の自分。そのままきっと消えるはずだった。 だが今はどうだ。 何も持たなかったはずの自分が、かけがえのない友を得て、力を得て、信頼を得て……… 本当にいい夢だ... -
ルイズと無重力巫女さん-34
前ページ次ページルイズと無重力巫女さん 「…なんだか気色悪い奴ねぇ―――…っと!」 霊夢は気味悪そうに呟きつつも、右手に持っているお札をクワガタキメラに向かって勢いよく投げつけた。 投げられたお札は軌道を変えることなく一直線にキメラの方へと飛んでいく。 「ギ…ギィッ!」 キメラは痛みにもだえつつも再度行われる攻撃を視認すると両足に力を込め、勢いよく飛び上がった。 瞬間、先程までキメラが立っていた場所にお札が勢いよく突き刺さり、小さな爆発を起こした。 攻撃を避け、地面へと着地したキメラはもはや自身のダメージを気にすることなく上空にいる霊夢の方へとその頭を向ける。 そして自分の体を傷つけたのが彼女だと判断し、キメラは威嚇するかのように顎を動かしながら金切り声を上げた。 常人なら聞いただけで腰を抜かしそうな金切り声に、霊夢はうんざりするかのように溜め息をついた。... - @wiki全体から「僕らは、恋をして生きていく」で調べる