あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ内検索 / 「孤独のグルメ・異世界編」で検索した結果
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孤独のグルメ・異世界編
俺は家具の買い付けにトリステイン魔法学院に来ていた。 ここでは使い古された家具でも、日本ではアンティークとして人気が出るのだ。 個人の貿易商にはおいしい取引先だ。ただ、さすがに商談でいちいち異世界まで召喚されるとヘキエキする。 俺はまたも腹をすかせていた。ささっと何かかき込みたいところだが、近場の王都でもかなり遠い。 帰りの時間までそれほどあるわけではないので王都までいくわけにもいかない。学食でもないものだろうかと探し回っていると、使用人の少女に話しかけられた。黒髪のメイド服の少女だ。……どこかで見覚えがある気もする。 「あ、出入りの商人さんですか? どうされたんです?」 「あ・・いえ、食事ができるところがないかと」 「まぁ、それじゃあ賄いでよろしければごちそうします。こちらへどうぞ」 断り切れず、俺は厨房の一角に連れてこられた。ガンコそうな料理人が気前よく賄いを分けてくれ... -
小ネタ-11
...世界 二式飛行大艇 孤独のグルメ・異世界編 孤独のグルメ トリステインの踏鞴法師 特定の原作を持たない だいだらぼっち おじいさんの古時計 TOSHIBA創業者、田中久重 理想的民主国家トリステイン社会主義連邦 「速水螺旋人の馬車馬大作戦」収録「ユートピア・カフェはあなたの友」 ユートピア・カフェ 国歌という概念が召喚されました 栃木・群馬の県歌 『トリステイン愛国行進曲』 『愛国行進曲』 ガンダールヴ伝説 あなたの近所の秋葉原! あの国の国旗がウェールズ皇太子に召喚されました 旗 邪気乳 邪気眼 零顧の礼 諸葛亮孔明 ブリミルの使い魔いろいろ トランスフォーマー/平成仮面ライダー/少年ジャンプ 大岡裁き 絶対可憐チルドレン 召喚!ナイトスクープ 探偵!ナイトスクープを召喚 白鳥の使い魔 ギリシア神話 ゼウス Battleship of Zero 特定の原... -
封仙娘娘異世界編 零の雷
「封仙娘々追宝録」の仙人和穂世界の殷雷刀 封仙娘娘異世界編 零の雷 第零章 その一 くちづけよりも熱い左手 封仙娘娘異世界編 零の雷 第零章 その二 くちづけよりも熱い左手 その二 封仙娘娘異世界編 零の雷 第一章 その一 その女の名は その一 封仙娘娘異世界編 零の雷 第一章 その二 その女の名は その二 封仙娘娘異世界編 零の雷 第二章 その一 薔薇の香りの大饗宴 その一 封仙娘娘異世界編 零の雷 第二章 その二 薔薇の香りの大饗宴 その二 封仙娘娘異世界編 零の雷 第三章 その一 どてらい魔剣のゆううつ 封仙娘娘異世界編 零の雷 第四章 その一 伯爵家、公爵令嬢誘拐(?)事件顛末 その一 封仙娘娘異世界編 零の雷 第四章 その二 伯爵家、公爵令嬢誘拐(?)事件顛末 その二 封仙娘娘異世界編 零の雷 第五章 その一 大地を乱す龍の影 その一 封仙娘娘異世界... -
小ネタ
...世界 二式飛行大艇 孤独のグルメ・異世界編 孤独のグルメ トリステインの踏鞴法師 特定の原作を持たない だいだらぼっち おじいさんの古時計 TOSHIBA創業者、田中久重 理想的民主国家トリステイン社会主義連邦 「速水螺旋人の馬車馬大作戦」収録「ユートピア・カフェはあなたの友」 ユートピア・カフェ 国歌という概念が召喚されました 栃木・群馬の県歌 『トリステイン愛国行進曲』 『愛国行進曲』 ガンダールヴ伝説 あなたの近所の秋葉原! あの国の国旗がウェールズ皇太子に召喚されました 旗 邪気乳 邪気眼 零顧の礼 諸葛亮孔明 ブリミルの使い魔いろいろ トランスフォーマー/平成仮面ライダー/少年ジャンプ 大岡裁き 絶対可憐チルドレン 召喚!ナイトスクープ 探偵!ナイトスクープを召喚 白鳥の使い魔 ギリシア神話 ゼウス Battleship of Zero 特定の原... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第一章 その二
二 ベッドから落ちる衝撃で、ルイズの意識は強引に覚醒させられた。 「朝だ」 傍らに立つのは使い魔・殷雷。 額と肩と腰が痛む。……私の寝相はこんなに悪かっただろうか。 いつになくはっきりとした意識。……私の寝起きはこんなに良かっただろうか。 「……あんたまさか、私を蹴落としたんじゃないでしょうね」 「まさか」 蹴落としたのではない。ただ転がしただけだ。 ……最高にして、最悪の目覚めだった。 * 部屋を出ると、キュルケと鉢合わせた。 「あら、おはようルイズ。インライもね」 ルイズは死ぬほど嫌そうな態度を隠そうともしなかった。 「……おはよう、キュルケ」 それでも一応挨拶するのは、貴族としての最低限の礼節だろうか。 キュルケは胸の前でぽん、と手を叩いた。 「そうそう。昨夜、約束してたわよね。使い魔を見せる... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第一章 その一
第一章 その女の名は 一 天に浮かぶ巨大な二つの月が、殷雷を冷徹に見下ろしている。 ……わざわざそんな表現をしてしまうのは、被害妄想故だろうか。 言うまでもないが、彼の居た世界では月は一つだった。 ……ここは本当に異世界なのだろうか。それとも幻覚を見せられているのか。 もしくは彼を陥れるために造り出された大掛かりな舞台装置か―― それらの状況を引き起こせる宝貝を、頭の中で列挙してみる。 甚来旗、望全界、緩終鎖、擬戦盤、塊邪星、廊虚夢、轟武剣―― 馬鹿馬鹿しい。彼は自嘲の笑みを浮かべ、本日三十八度目の溜息をついた。 ついでに二十三度目の舌打ちも付け加える。 それらの宝貝は全て、俺たちが苦難の末に回収した物ではないか。 今挙げた分だけではない。七百二十六――己を含めれば七百二十七――の欠陥宝貝は、 長い苦難の末、全て回収した。 ... -
異世界症候群
「涼宮ハルヒの憂鬱」から、朝倉涼子を召喚 異世界症候群-1 異世界症候群-2 -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第零章 その二
二 わけが分からない。 私は確かにその剣を召喚することに成功した。……爆発が起きたのはイレギュラーだったが。 そして、確かに契約のキスをした。無機物相手にファーストキスは適用されるか否か、などという話は この際どうでも良い。 ……何故そこで爆発するか。 召喚で爆発したのだから、契約の際にも爆発するのが道理、とでも言うのか。 そんなふざけた道理は野良犬にでも食わせてしまえ。 それより何より不快なのは、今まさに、己の首を締め上げているこの『腕』だった。 * 今度の爆発は先ほどに比べればずっと小規模だったため、爆煙もすぐに消えた。 だが、状況は一変していた。 突然現れた謎の男が、ルイズを背後から拘束している。 男は射抜くような視線で周囲を見渡す。 周りの生徒達の中にも、この特異すぎる状況を理解できる者は居ない... -
異世界BASARA
「戦国BASARA」のキャラが召喚される話。 参考リンク:戦国BASARAの登場人物 異世界BASARA-01 異世界BASARA-02 異世界BASARA-03 異世界BASARA-04 異世界BASARA-05 異世界BASARA-06 異世界BASARA-07 異世界BASARA-08 異世界BASARA-09 異世界BASARA-10 異世界BASARA-11 異世界BASARA-12 異世界BASARA-13 異世界BASARA-14 異世界BASARA-15 異世界BASARA-16 異世界BASARA-17 異世界BASARA-18 異世界BASARA-19 異世界BASARA-20 異世界BASARA-21 異世界BASARA-22 異世界BASARA-23 異世界BASARA-24 異世界BASARA-25 異世界BASARA-26 異世界BASARA-27... -
異世界使い魔學院紀
九龍妖魔學園紀から皆守甲太郎を召喚 異世界使い魔學院紀-01 1st.Discovery 『謎の異邦人』 異世界使い魔學院紀-02 2nd.Discovery 『ゼロの少女』 Scene.1 異世界使い魔學院紀-03 2nd.Discovery 『ゼロの少女』 Scene.2 異世界使い魔學院紀-04 2nd.Discovery 『ゼロの少女』 Scene.3 異世界使い魔學院紀-05 3rd.Discovery 『あの腕をくぐれ!』 Scene.1 -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第四章 その二
三 世の中というのはかくも不平等に出来ているものか。 衛士は大きな溜息をついた。 我々が夜を徹して警備に勤しむ中、親愛なる旦那様はいい女とお楽しみ中、と。 まぁ、それで給金を貰っている以上、文句を言っても仕方のないことなのだが…… ……しかし夜風が身にしみる。せめて屋内担当だったらまだ暖房が効いているのに。 それでいて外と中で給金が同じというのは、まったくもって納得がいかない。 「なぁ……そう思うだろ、あんたも?」 近くに立つ同僚に声を掛ける。 ……返事がない。 元々愛想の良い奴ではなかったが、声を掛ければ返事くらいは寄越すはずだが……聞こえていないのか? 「おい」 唐突に同僚の身体が揺れ、その場に倒れた。 「! おい、どうした!?」 カタリ。 仲間の元へ駆け寄ろうとしたところで、背後から微かな物音。 咄嗟に振り向くと、目前に覆面を被った人間が立っ... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第五章 その二
三 学院長室。 オスマン氏は帰還した四人の報告を聞いていた。 「申し訳ありません。『破壊の槍』は奪還したものの、土くれのフーケは取り逃してしまいました」 「一応、周辺に非常線を敷くように連絡しましたので、捕まるのは時間の問題だとは思いますが……」 メイジ三人娘は深々と頭を下げる。 オスマン氏は良い良いと手を振り、頭を上げさせた。 「構わんよ。『破壊の槍』を取り戻せただけでも御の字じゃて。 それに、誰一人フーケの正体は見抜けなかったのじゃからな。 ……しかし、まさかミス・ロングビルがのう」 隣に控えるコルベールが尋ねる。 「一体、どこで採用されたのですか?」 「ん、まぁ……ゴホンゴホン。そういうこともあるわい。男の子じゃもの」 果てしなく苦しい誤魔化し方である。 ――街の居酒屋で、やけに愛想良く言い寄ってくるからつい、などと言えるか。 「ゴホン。ま... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第二章 その二
三 ヴェストリの広場は魔法学院の敷地内、『風』と『火』の塔の間にある中庭である。 日中でも余り日の差さないこの場所は、まさに決闘にうってつけと言える。 そして今、二人の男が己の誇りを賭けた真剣勝負に挑もうとしている。 ……と、言うことになっているようだ。 「……で、何でこんなことになっちゃってる訳……?」 丸一日振りの食事を終え、幸せの絶頂にあったルイズだったが、一気に不機嫌へと引き戻されてしまった。 殷雷はポリポリと頭を掻いた。 「まぁ、ありのまま起きたことを話すと、だ。 そこのギーシュって奴が落とした小壜を拾ってやったと思ったら、いつの間にか決闘を挑まれていた」 「何を言ってるのか全然分かんない」 「……俺にもさっぱり分からねえ」 まぁ、ギーシュの方が一方的に絡んできた、と言うことなのかもしれない。 にしては、... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第四章 その一
第四章 伯爵家、公爵令嬢誘拐(?)事件顛末 その一 一 魔法学院の本塔を照らす二つの月。 二重の光は、外壁に垂直に立つ黒い人影を浮かび上がらせていた。 その位置は内部で言うと五階――宝物庫にあたる。 人影の名は、『土くれのフーケ』と言った。 トリステイン中の貴族を恐怖に陥れている、神出鬼没の怪盗である。 『土くれ』の二つ名は、秘宝を守る壁や扉などをその強力な『錬金』の魔法で土くれに変えてしまうと言う、 盗みの手口に由来する。 すなわち、土くれのフーケはメイジである。それも、凄腕の。 そのフーケが、今はギリギリと歯を鳴らしていた。 「さすが魔法学院の宝物庫と言うべきなのか……ふざけた話だわ」 足の裏から伝わる壁の感触。優れた『土』系統のメイジであるフーケにとって、そこから外壁の厚さを測ることなど 造作もない。 だが、それを破壊できるかどうか... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第三章 その一
第三章 どてらい魔剣のゆううつ 一 『雪風』のタバサは虚無の曜日が好きだった。 趣味である読書にいくらでも没頭できる、貴重な時間だからだ。 邪魔する者には、問答無用で『ウィンド・ブレイク』を叩き込む。 それが彼女のルール。 まぁ、一部の例外を除いて、であるが。 そして都合の悪いことに、『それ』は数少ない例外に属する人間だった。 ドンドンドドン。 静寂を破る無神経なノック。 タバサはとりあえず無視した。 後で「本に集中してて気づかなかった」とでも言い訳すれば問題ない。 デンデケデケデケ、デケデケデデン。 ノックが止む気配はない。むしろ激しくなっている。と言うか何やら珍妙なリズムを刻み始めた。 少しばかり気にならないでもなかったが、それでもやはり読書の方が大事。 『サイレント』で音を消してしまおうと、机に立て掛けた杖を取ろうとしたその時。 ... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第五章 その一
第五章 大地を乱す龍の影 その一 一 伯爵家での騒動より一日経過。 つまり翌日の夜。ルイズの自室。 「聞いたわよぉ。大活躍だったそうじゃない」 ――突然、キュルケが踏み込んできた。ノックも無しに。 「何でお前がそのことを知ってる」 「――て言うか、何勝手に部屋に入ってんのよ!!」 などと立て続けに突っ込まれても、キュルケは平然としたものだ。 「ま、色々とね」 どちらの答えにもなっていない。 誰から聞いたのかは分からないが、あまり言いふらされて欲しい話題ではないのだが。 「――で、結局そのホーインテキ? とか言うのはどうしたの?」 「……どこまで知ってるんだお前」 「色々と、よ」 答えになっているような、なっていないような。 「で、どうしたの?」 「破壊したよ」 殷雷は嘘をついた。本当は学院内の林に埋めたのだが、それを教えればまた厄介なこ... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第零章 その一
第零章 くちづけよりも熱い左手 一 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは今まさに、人生の転機を迎えようとしていた。 サモン・サーヴァント。すなわち使い魔召喚の儀式である。 召喚された使い魔は主人と一生を共にするのが定め。 使い魔次第で、主人のメイジとして、また貴族としての人生はどうにでも左右するのだ。 失敗は、許されない。 「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ! 強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」 ――呼びかけに応えたのは、いつもの爆発だった。 周囲を包むのは「あぁ、やっぱりな……」という空気と、言うまでもないが爆発による煙。 だが、失敗ではない。 ルイズは確かに、いつもとは違う手応えを感じていたのだ。 煙が、晴れる。 ……そこには何... -
封仙娘娘異世界編 零の雷 第二章 その一
第二章 薔薇の香りの大饗宴 一 「大変です、オールド・オスマン!」 コルベールが学院長室に踏み込んで最初に見たのは、白い髪と髭を振り乱し恍惚の表情を浮かべる老人。 そして、その老人の尻を蹴たぐり回す眼鏡の女性。 コルベールは一度瞬きをした。 「――騒々しいぞミスタ・コッパゲール。君ももういい歳なのじゃ。少しは落ち着きたまえ」 窓際に立ちコルベールを迎える老人。その声と表情は威厳に満ちている。 この老人こそがトリステイン魔法学院の学院長、オールド・オスマンであった。 眼鏡の女性は机に向かって何かの書類を作成している。 彼女はその秘書、ミス・ロングビル。 まさに瞬く間の出来事だった。 コルベールは特に気にした風もなく、本題に入った。 いつものことである。 「コルベールです。――この本、見て下さい」 オスマン氏は眉を顰めた。 「『... -
異世界症候群-2
自称異世界人、というどこかで頭を打ってそのまま放置したのかと心配したくなるカミングアウトをしてそのまま私を見つめる朝倉涼子。 彼女はアレか。 思春期に突入した少年少女にみられる実害はないが大人になって振り返ってみれば悶絶すること間違いなしな病気の患者なのだろうか。 そんな些か失礼な印象を私が抱いているのを感じているのかいないのか、朝倉涼子は微笑みを崩さずに続ける。 「信じられない? まあ、普通はそうだよね。でも、事実なの。 それを信じるかどうかはあなた次第。どちらを選んでも事実は変わらないけどね」 どうする? と首を傾げる仕草が媚びを感じさせないのは彼女の持つ雰囲気故か。 それはさておき、正直に言わせてもらうと私は彼女の言うことを全く信じていない。 考えてみてほしい。突然拉致されて突然現れた少女に私は異世界人です、と言われて何を信じろというのか。 はい信じます... -
異世界BASARA-44
前ページ次ページ異世界BASARA 異世界BASARA-44 『女神の杵』亭の一室…… 大きい欠伸をし、キュルケはベッドから起き上がった。 見回してみると、タバサの姿がない。窓から外を見てみると、もう朝のようだ。 キュルケは身なりを整えると、部屋を出て下に向かった。 酒場に下りてみると、タバサがテーブルに座ってサラダを食べている。 同席にはギーシュとその使い魔、氏政もいた。 しかし、その顔には生気がない。目は充血し、大きな隈が出来ていた。 「や、やぁ。おはようキュルケ……」 「どうしたのその目……あなた寝てないの?」 「いやぁウジマサに説教していたら長くなっちゃって……ついさっき終わったんだよ……」 そう言って軽く笑った後、氏政とほぼ同じタイミングでテーブルに突っ伏した。 しばらくすると、大きなイビキが2人の口から漏れてきた。 ギーシュ... -
異世界BASARA-43
前ページ次ページ異世界BASARA 異世界BASARA-43 翌日、目を覚ました幸村は外に出て槍を振るっていた。 「早いな幸村」 そこに、大振りの三叉槍を持った前田利家もやって来た。 「前田殿か。そなたも鍛錬にござるか?」 「最近はあまりやっていなかったからな。武士たるもの、鍛錬を怠ってはならん」 利家は槍を中断に構え、突き、斬り払いの動作を行う。 「うむ、ルイズ殿やアンリエッタ姫の為にも、我等尽力して働かなければなりませぬな!」 と、ここで利家は槍を振るう手を止め、幸村を見て言った。 「……幸村、お前はこの世界でずっとルイズに仕えるのか?」 利家は普段と違い、真面目な顔つきになって問い掛ける。 「何を今更!拙者はもう甲斐には帰れぬ身。それを使い魔としてルイズ殿が置いて下さったのだぞ」 「帰れる方法があるかもしれんぞ」 ... -
『使い魔な電王 異世界で俺、誕生!』
「仮面ライダー電王」の野上良太郎とご一行 『使い魔な電王 異世界で俺、誕生!』 第一話 『使い魔な電王 異世界で俺、誕生!』 第二話 -
異世界BASARA-03
前ページ次ページ異世界BASARA 気絶した男…真田幸村は夢を見ていた。 『お館様あぁー!』 『幸村あぁー!』 『お館様あぁぁぁぁぁーっ!』 『幸村あぁぁぁぁぁーっ!』 武田軍にとっては日常になっている熱血師弟の殴り合いである。 『ふはは!強うなったのぅ幸村!』 『なんの!この幸村、まだまだお館様に遠く及びませぬ!!』 『旦那~大将~朝御飯出来たよ~~早く食べちゃって~』 『うむ!行くぞ幸村っ!』 『待って下されお館様!お館様ぁー……』 「お館様ああああああっ!!」 叫び、起きてみれば、そこは自分の見知った甲斐ではなかった。 ランプ、西洋風のテーブルが目に映る。 「ゆ、夢だったのか…だがここは…確か俺は気絶して…あ…ぬぉぉ!あ、あのような事を…!」 「やっと起きた?」 「うおぉあっ!?」 ... -
異世界症候群-1
もう何度目かも分からない爆発。周囲の生徒達も飽きてきたのかもう何も言わない。 それでもルイズは諦めずに杖を振り、またも起きる爆発。ただ、今度の爆発は今までのものとは違い、一際大きいものだった。 巻き起こる砂煙に騒然とする生徒達。 ただ一人、原因となったルイズだけは静かに爆発の中心点を睨んでいた。 今のはこれまでの失敗とは違う手応えを感じた。これで何も居なければ…… しかし、現実は無情だった。砂煙が晴れたそこには何もおらず、聞こえてくるのは嘲笑だけだった。 結局、自分はゼロなのか。付き添いの教師が何か言っているが、ルイズにはもう何も聞こえなかった。 皆が自分を嘲り、学院へと空を飛んで帰っていくのを地上から唇を噛み、涙をこらえて見ているしかなかった。 やがて誰もいなくなり、ルイズの目からは涙が零れた。 惨めだった。皆が空を飛ぶのに、自分だけが飛べず、それを眺... -
異世界BASARA-41
前ページ次ページ異世界BASARA ラ・ロシェールに向かう道を、ルイズ達は馬で走っている。 とは言っても、馬に乗っているのは幸村、ギーシュ、氏政の3人で、ルイズはワルドのグリフォンに乗っていた。 「も、もう半日も走りっぱなしだ……どうなっているんだ……」 ギーシュは馬に体を預けたまま、1人呟いた。 「どうしたギーシュ殿!この程度で音を上げるとは!」 隣で走っている幸村が、ギーシュに激を飛ばす。 既に疲れ果てているギーシュと違い、幸村はまだまだ余裕という感じであった。 次にもう一方の、並んで走っている氏政に目をやる。 彼の顔は余裕というより、鬼気迫るような顔になっていた。 そしてその恐ろしい顔でワルドの背中を見ている。 「ぬぬぬぬぬぬ……許さん……許さんぞ、よくもわしの可愛いケティを……」 どうやら、今朝の一件の事を根に持っているよ... -
異世界BASARA-04
前ページ次ページ異世界BASARA こうして幸村は使い魔としてルイズに仕える事となった。 ところで、他に召喚された3人はどうしているのであろうか? ――キュルケの部屋 「某、にわかには信じられん、このような面妖な世界からキュルケ殿に呼ばれたなど…」 「私だってそんな別の世界があるなんて信じられないわよ」 キュルケは今、自分が召喚した男…前田利家から話を聞いていた。 「まさか私まで平民を召喚しちゃうなんて…これじゃルイズを馬鹿に出来ないじゃない…それにしても…」 キュルケは男の体を見る。着ている物は腰布以外殆んどない、体は傷だらけだ。 また、持っていた物といえば腰に付けた瓢箪に大振りの三叉槍、なぜかマンドラゴラの入った茶碗… 「あなた、ここに来る直前に何をしていたの?」 「うん?慶次と一緒にまつの鍋を食おうとしていたぞ。まつと... -
秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)
「日露戦争物語」より「秋山真之」を召喚 秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-01 秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-02 秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-03 秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-04 秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-05 秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-06 秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-07 -
異世界BASARA-55
前ページ次ページ異世界BASARA ――ウェールズ・テューダーの愛の証を貰う―― 松永は手に持った剣の切っ先をウェールズに向けてそう告げた。 「私の愛の証だと?」 「そうだ。ああ、だがその前にもう1つ……」 と、松永は懐に手を入れると何かを取り出した。 松永が取り出した物を見て、ウェールズの目が大きく見開かれる。 彼が出したのは1本の杖。それも、見覚えのある物だった。 父、ジェームズ1世の持っていた杖だ…… 「卿の父から“誇り”を貰っていたのを忘れていた。しかし、既に朽ちかけの誇りだったのでね」 松永はジェームズ1世の杖を地面に放り投げる。そして 「もう飽きてしまったよ」 足で踏みつけ、杖をへし折った。 「貴様あぁぁ!!」 ウェールズの顔が、怒り一色に染まる。その様子を見ていた氏政は、はっと我に返った。 「いかん!そやつは一... -
異世界BASARA-09
前ページ次ページ異世界BASARA 「あんた正気!?本気でギーシュと闘うつもりなの!?」 「そのつもりでござる」 半ば動揺しながら問うルイズに幸村は静かに答える。 「あんた何も分かってない!平民は貴族に…メイジには絶対勝てないの!怪我で済む保証もないのよ!」 「心配しておられるのか?」 「んなっ!?!?」 「ルイズ殿は、優しき心を持っておるな」 「ち、ち、違うわよ!自分の使い魔がボコボコにされるのを見たくないだけよ!」 突然掛けられた幸村の言葉にルイズは少し戸惑う。 (大声で騒ぐ馬鹿だと思っていたのに…いきなり優しいだなんて…) 「シエスタ殿、ヴェストリの広場とは何処でござろうか?」 そんなルイズを他所に、幸村は広場の場所をシエスタに聞いていた。 が、それを教えれば彼がどうなるかぐらい想像していたのだろう。 「ダ... -
異世界BASARA-15
前ページ次ページ異世界BASARA 「ひょわあぁー!持病の腰痛じゃあぁぁ!!!!」 夜、ほとんどの学院の生徒は夕食も終わって部屋に戻っていた。 グルルウウゥゥゥゥ… と、誰もいない筈の廊下から、唸り声のような音が聞こえてくる。 「…くっ、空腹がこれ程辛いものとは…」 音の根源は真田幸村の腹からだった。 昼間のルイズの言葉通り、彼は昼食を食べる事が出来なかったのである。 さらに夜になってもルイズの許しは出ず、夕食にも有り付けなかったのだ。 グウウゥゥゥゥ~ 苦しんでいる幸村へ追い討ちを掛けるようにもう一度腹が鳴った。 「い、今なら前田殿の気持ちが分かりそうな気がするぞ…」 「あの、ユキムラさん…大丈夫ですか?」 そんな幸村を心配したのか、シエスタがやって来た。 「シ、シエスタ殿か……何の、断食もまた鍛錬の1つと思え... -
異世界BASARA-53
前ページ次ページ異世界BASARA 城内は凄惨を極めていた。 押し寄せた敵に斬り裂かれた者、最初の大砲で吹き飛んだ者…… 討ち死にした王軍のメイジの死体が転がり、城内からは戦いの音が今なお響いている。 ジェームズ1世はただ1人、パーティーで設けられていた玉座に座り、静かにホールの大きな扉を見つめていた。 遠くから爆発音と、悲鳴が聞こえてくる。爆発の音は次第に大きくなり、振動がホールの中にまで伝わってきた。 彼はその音を聞いて悟った。これは大砲の音ではない、だが火の魔法とも違うと。 そう思ったその時、ホールの扉が轟音と共に吹き飛んだ。 火が燃え広がり、黒煙が濛濛と立ち上る。 その煙の中から、1人の男が現れた。 見た事のない服を着た男であった。このアルビオンでも……いや、ハルケギニアのものではなかった。 ただその眼が、男の凶悪さ、狡猾さを表... -
異世界BASARA-05
前ページ次ページ異世界BASARA 長い夜が終わり、トリステイン魔法学院に朝が訪れた。 「ルイズ殿!朝になりましたぞ!」 「んん…?」 幸村の大声にルイズは目を覚ます。 「…あんた…誰?」 「真田幸村にござる!」 ああそうだ、確か自分が召喚した使い魔…昨日色々あって忘れてしまっていたようだ。 ベッドから起き上がり、幸村の顔を見ると、彼の目がひどく充血しているのに気づいた。 「どうしたのその目、真っ赤じゃない」 「い、いえ何も!気になさるな!」 結局、幸村は一晩眠る事が出来ずにいたのである。 そのおかげでルイズをちゃんと起こす事が出来たのだが。 「ならいいけど。じゃあ朝食に行くから、服を着せて」 「承知いたした!この幸村、お供いたし………は?」 少し経ってから幸村はルイズの言った事に耳を疑った。 「ルイズ... -
異世界BASARA-08
前ページ次ページ異世界BASARA 現在の状況はまずい、非常にまずい。 ギーシュがケティとモンモランシー2人に平手を喰らった。それだけならただの笑い話で終わっただろう。 だがそこに幸村の右ストレートが炸裂した事で事態は一変した。 さっきまでギーシュを笑っていた他の生徒も、皆驚いて言葉を失っている。 「何て事してるのあんたはあぁー!!」 当然、彼の主人は怒り心頭になって詰め寄ってくる。 「貴族に手を上げるなんて…謝って!今すぐギーシュに謝りなさい!」 無論、それで許される保証はない。 平民が貴族を殴る……この世界では前代未聞の所業を幸村はやってしまった。 今更謝った所で事態は好転するとは思えないが、それでもルイズは今ならまだ間に合うかもしれないと思ったのだ。 「断り申す!」 「なんですってぇー!?」 しかし... -
異世界BASARA-49
前ページ次ページ異世界BASARA ルイズ達を乗せた軍艦、「イーグル号」は、浮遊大陸アルビオンのジグザグした海岸線を、雲に隠れるように航海していた。 3時間ばかり進んでいくと、大陸から突き出た岬が目に止まった。 岬の突端には高い城がそびえている。 「ウェールズ殿、あの城が?」 「ああ、あれがニューカッスルの城だよ」 「ふ、ふむ……少しは立派な城を持っておる。まぁわしの小田原には適わんがの!」 氏政がニューカッスルの城を見て悔しそうに言い放った。 イーグル号はさらに雲の中を進んで行く。 大陸の下に入ると、辺りは打って変わって真っ暗になり、視界が悪くなった。 しかし、水兵達はまったく動じる事なく、船を進めて行った。 その働きを見て幸村は感心した声を上げる。 「見事な航海術にござるな」 「まるで空賊だがね」 ウェールズは自嘲気味に応えた。 し... -
異世界BASARA-24
前ページ次ページ異世界BASARA 幸村が戦っているのに、ルイズはただ見ているなんて出来なかった。 呪文を唱え終わり、幸村に加勢するべく杖を振るったのだ。 しかし、ファイヤーボールを唱えたものの出たのは火の玉ではなくいつもの失敗魔法。 塔の壁近くでいつものような爆発が起こったのだった。 「ぐあああぁぁぁぁ~!!!」 …しかも幸村を巻き込んで… 「ユ、ユキムラ…大丈夫!?」 黒焦げになって落ちてきた幸村にルイズは心配そうに言う。 ゴーレムの肩からそれを見ていた女は鼻で笑った。 「はっ、あれのどこがファイヤーボールなんだい?やっぱり何も出来ないメイ…」 そこまで話していた女は、塔から何か崩れるような音がして振り向く。 驚いた事に、ゴーレムでも壊せなかった壁にひびが入っているではないか。 (ゴーレムでも破壊出来なかった... -
異世界BASARA-31
前ページ次ページ異世界BASARA トリステインの朝は早い。 日が昇り始めた頃、通りは店の準備などで活気付く。 「んん~!今日も清々しい朝ねぇー!」 今日の話はチクトンネ街にある『魅惑の妖精亭』、大衆酒場兼宿場であるこの店から始まる。 「さ、今日も可愛い妖精さん達と一緒に頑張るわよぉー!」 “彼”の名はスカロン、この『魅惑の妖精亭』の店長である。 「もう、あんまり大きな声出すんじゃないよ!まだ寝ている人だっているんだからね!」 次に2階の窓が開き、黒髪の美しい娘が顔を出した。 彼女はスカロンの娘であるジェシカ。父と共にこの店を切り盛りしている。 ズシン…ズシン… と、店の裏から地響きが聞こえる。 スカロンはそっちに目を向けると、パアッと顔が明るくなった。 「まぁボブちゃん!もうゴミの片付けやっちゃったの?」 「……... -
『使い魔くん千年王国』 第三章 異世界
前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 「異世界というのは、やはり本当にあったのか…」 春の夜空に浮かぶ二つの月が、(月並みに)ここが異世界であることを松下に教える。 あの後、気絶したルイズを抱えてコルベールが飛び上がり、他の生徒たちも飛翔して学院へ戻っていった。 残念ながら松下は単独では空を飛べない。魔法のホウキは持ってきていない。 コルベールは「悪魔だから飛んできて追いつくだろう(なんか怖いし)」と判断し、彼を広場に置いてきたのだ。 マイペースな松下は、見物がてら地上を歩き回り、夕方になってようやく学院に到着した。 そして、二つの月を見たのである。 「それで、ぼくが帰る方法はないのですか?」 ルイズは治療が終わり、自分の部屋に寝かされているらしい。 松下は先ほどの禿頭(コルベール)を探し出し、この世界の... -
異世界BASARA-47
前ページ次ページ異世界BASARA 異世界BASARA-47 いきなり現れた空賊の船により、ルイズ達の乗った船は行き足を弱めて停船した。 無抵抗の船員達はあっけなく捕らえられ、自分達のものだった船の曳航を手伝わされていた。 同じように捕らえられたルイズとワルド、ギーシュは船倉に閉じ込められ、杖を取り上げられた。 杖を取り上げられたメイジはただの人間であり、無力である。 元々魔法が不得意なルイズはあまり関係ないが。 部屋には酒樽やら穀物の詰まった袋、火薬樽が雑然と置かれており、重そうな砲弾が部屋の隅にうずたかく積まれている。 ワルドはそれらを見て回って脱出に使えそうな物がないか調べていた。 「いっそ玉砕覚悟で戦うか……いやもし死んだらモンモランシーと会えないし……」 ギーシュは床に座って何やらブツブツと呟いている。 「ユキムラ……大丈夫かしら」 ... -
異世界BASARA-16
前ページ次ページ異世界BASARA 「あんたねぇ!こっちが誤解するような事してんじゃないわよ!」 洗い場から戻った後、幸村はルイズの部屋でこってりと説教されていた。 「せ、拙者は少しでもお役に立とうと!」 「だからって、何でそこまでして洗濯が出来るようになりたいの?」 正座している幸村にきつく問いかける。 幸村はルイズに睨まれながらも話し始めた。 「拙者は…ルイズ殿の目となり耳となる力はありませぬ。秘薬の知識も持ち合わせておりませぬ」 「……………」 ルイズは幸村の言葉を黙って聞いている。 「使い魔本来の役目を果たせぬ愚か者。ならば雑用だけでもこなす事が出来なければこの幸村、元の世界のお館様にも顔向け出来ぬ!」 確かに幸村以外に召喚された3人、前田利家も本多忠勝も…最近では北条氏政もケティやギーシュに言われたのか渋々と雑用をこなし... -
異世界BASARA-14
前ページ次ページ異世界BASARA 時間は流れて昼。 ギーシュと幸村が決闘を行った広場に、幸村と利家が対峙している。 2人とも自分の得物の槍を構え、微動だにしない。 彼らは待っているのだ、もう少しで聞こえてくる声を… 「うわああぁぁぁ持病の頭痛じゃああああああ!!」 「「うおらああぁぁぁぁぁ!」」 その声を合図に2人の槍が激突する。 昼の空いた時間、彼等はこのように手合わせを行っている。 武士にとって鍛錬は常に怠ってはいけない事の1つ、その内容が強者との仕合ならこれ程喜ばしい事はない。 ギリギリギリ… 「「ぬううぅぅぅぅぅっ……!!」」 両者お互いの槍を受け止め、力比べに入る。 この硬直状態を先に破ったのは幸村であった。 「でええりゃああああ!」 彼の左手が光った瞬間、利家を上空に打ち上げ、追撃を仕掛ける為に自身も跳躍する。... -
異世界BASARA-38
前ページ次ページ異世界BASARA 朝… 教室に現れたルイズを見て生徒達は目を丸くした。 何やら紐に括ったでかい芋虫を引きずって現れたのである。 いや、芋虫ではない。シーツで誰かが簀巻きにされ、それを紐で縛られている。 よく見ると、ルイズの使い魔である幸村であった。 「ルイズ、あなた何でまた…使い魔にそんな事を…」 モンモランシーが若干引き気味にルイズに尋ねる。 「私の部屋のドアを壊したのよ。だから罰として動けなくしたの!」 「あなたが外に締め出したから寂しかったんじゃない?」 と、会話の中に誰かが割り込んでくる。ルイズの天敵、キュルケだ。 「可哀想に…知ってた?ウサギって寂しいと死んじゃうのよ?」 そう言って簀巻き状態の幸村を抱き締める。 丁度頭がキュルケの豊満な胸に埋まるような体勢になっていた。 「むうぅぅ!!むぐうぅっ!!」 ... -
異世界BASARA-30
前ページ次ページ異世界BASARA 食堂の上にある大ホール、そこでフリッグの舞踏会は開かれていた。 ホールにはドレスやタキシードで着飾った生徒が大勢おり、テーブルには豪華な料理が並んでいる。 それは別世界から来た幸村達にとってはとても珍しいものであった。 そんな中で幸村はそわそわしており、何度も自分の着用している物を見る。 「どうした相棒、やけに落ち着きがねぇじゃないか」 幸村と共に来ていたデルフが幸村の様子を見て言った。 「やっぱあれか?慣れねぇのかそれ」 「うむ…拙者、このような着物を着るのは初めてだ…」 幸村が戸惑うのも無理はない。彼はいつもの具足ではなく、タキシードを着用しているのだ。 「まぁ似合っているからいいじゃねぇか。あっちは形だけなら良いんだがな…」 次にデルフはあるテーブルに目(?)を向けた。 そこに座ってい... -
異世界BASARA-39
前ページ次ページ異世界BASARA 「ごめんなさいルイズ・フランソワーズ、こんな夜更けに来てしまって……」 ルイズのベッドに腰掛けたアンリエッタはルイズと、未だに簀巻きにされている幸村に言った。 「お気になさらないで下さい。でも……何故1人で学院に?」 アンリエッタはいつもの明るい笑顔でなく、寂しそうに溜め息を吐いて言った。 「……結婚するのよわたくし……」 「……おめでとうござ……」 「けけけ結婚!?結婚とは破廉恥いぃぃぃぃっ!!!」 「あんたはちょっと黙ってなさいっっ!!」 叫ぶ幸村にルイズの拳が炸裂する。 幸村は再びボインボインと転げ回った。 「ハァッ……ハァッ……!……も、申し訳ありません姫様、本当に無礼な使い魔でして……」 「い、いえ、良いのですよ……おかげで、少し緊張が解れました」 アンリエッタは一度... -
異世界BASARA-06
前ページ次ページ異世界BASARA 「ルイズ殿!やはり、あれはあまりにも!」 「何よ!本来使い魔は朝食の時は外で待機しているのよ?それを特別に一緒にいさせてあげたんじゃない!」 朝食が終わり、2人は中庭に出ていた。 今日はルイズ達2年の授業はなく、召喚した使い魔とのコミュニケーションをとる日となっている。 その為、中庭では多くの2年生が使い魔と一緒にお茶を楽しんでいた。 「あら?」 口論しながら歩いている2人の前に褐色の肌をした女が現れる。 炎のように紅い髪と見事なスタイル。ルイズにとっては天敵のゲルマニアの女、キュルケであった。 (こ、この女子なんと破廉恥な格好か!いかん…気を抜くとまた鼻血が…) (確かルイズの使い魔ね、昨日はあまりよく見なかったけど…顔は結構いいじゃない) 「…っ!何してるの!お茶でも用意してきなさい!」... -
異世界BASARA-56
前ページ次ページ異世界BASARA 松永がイーグル号に乗り込んだ頃…… 「うおらああぁぁぁっ!どけどけどけええぇぇーー!!!」 立ちはだかるレコン・キスタ兵を力任せに吹き飛ばし、ルイズを背負った幸村が港を目指してニューカッスルの城内を駆け抜けていた。 「がんばれよ相棒!あともうちょっとだぜ」 「おう!……っぐ……」 力強く返事をする幸村だったが、受けた傷に痛みが走り、脇腹を手で押さえる。 「相棒!?大丈夫か!」 「……な、なんの。これしきの傷、何ともござらぬ!」 心配するデルフリンガーに幸村は応えた。 「それに、拙者はここで膝をつくわけにはいかん」 幸村は自分の背中で眠っているルイズを見る。 自分の為にデルフリンガーを届け、その結果ワルドの攻撃を受けたルイズ…… 今、自分はそのルイズの命を背負っている。ここで倒れる事は即ち、ルイズの死を意... -
異世界BASARA-02
前ページ次ページ異世界BASARA 「そ、そんな馬鹿な…何だあれは…」 この世界に来て、男はどれだけ走ったのだろうか。辺りは既に夜になっていた。 場所もトリステインからかなり離れ、今は空のよく見える草原にいる。 そして空を見上げ、男は我が目を疑った。 月…それだけなら自分のいた国でも見られる。しかしそれが2つも並んで輝いているとなると話は別だ。 自分のいた甲斐には月が2つもない。 いや、甲斐だけでなく最北端から最南端の九州まで行っても月が2つも見える場所などないだろう。 それはここが日本ではない事を、自分の知らない世界である事を裏付けるのに充分だった。 「で、ではここは…ここは何処なのだ…」 「やっと追いついた!!」 呆然と立ち尽くしていると、背後から声が聞こえた。振り返ると息を切らした少女が立っている。 「…お主は…確かさっ... -
異世界BASARA-18
前ページ次ページ異世界BASARA 虚無の曜日。 この日は授業がなく、学院の生徒は思い思いの休日を満喫する日だ。 キュルケもまたその1人である。 「♪~、今日はどう過ごそうかしら♪」 口紅を塗りながらキュルケはこの日に何をしようか考えていた。 …ドドドドドドドドドドド 「キュルケ殿~~!!!!」 そんなご機嫌なキュルケの元に、使い魔の前田利家が勢いよく入ってきた。 「トシイエ、廊下を走っちゃダメって言っているでしょ。どうしたの?」 興奮気味の利家を落ち着かせ、何事かと尋ねる。 「キュルケ殿、それがし町に行きたい!」 ――異世界BASARA番外編「ゼロの胃袋」―― 「町?何で行きたいのよ?」 「うむ、今日町で大食い大会があるってシエスタから聞いたぞ!」 事の発端は今日の朝だった... -
異世界BASARA-12
前ページ次ページ異世界BASARA 「お館様ああぁぁぁぁぁぁ!!!」 決闘が終わったその夜、幸村は絶叫しながら目を覚ました。 だが、そこはヴェストリの広場ではなく、ルイズの部屋であった。 「ここは…」 「目が覚めた?」 と、ルイズの声が聞こえてくる。 「あんたを運ぶのはこれで2回目よ。まったく…本当に主人に面倒をかける使い魔なんだから…」 「も、申し訳ありませぬルイズ殿。拙者…まだまだ未熟者でござった」 そっぽを向いているルイズに幸村は片膝をついて謝った。 「…で、でも…」 『この世界で拙者に住む場所を、飯をくれた恩人を……ルイズ殿を馬鹿にするのだけは許せぬ!!』 「わ、私の為に戦ったのはほほ褒めてあげるわ。だ…だから今回の事は許してあげる」 「おお、なんと有り難きお言葉…この幸村、さらに精進してルイズ殿のお役に立っ... -
異世界BASARA-28
前ページ次ページ異世界BASARA 「た、忠勝殿!?」 突如空から降って来た忠勝に、タバサを除く一同は驚く。 だがフーケはその顔に笑みを浮かべると、破壊の杖を忠勝に向けた。 「今更あんたが来て何になるの?こっちには破壊の杖が有るんだよ!」 そう言ってフーケはスイッチに手を掛ける。 ところが、忠勝は一歩踏み出した。 そして「撃ってみろ」と言わんばかりにフーケを見下ろしている。 その様子にフーケは苛立った。 「そうかい、そんなに吹き飛びたいならお望み通りにしてやるわ!!!!」 吐き捨てるように言い放ち、フーケはスイッチを押した。 再び砲弾が発射され、忠勝に直撃する。 この時、フーケ及びキュルケやルイズは誤解をしていた。 忠勝が単に「空を飛べるゴーレムもどき」と勘違いしていた事である。 そう、思い起こせば忠勝はト... -
異世界BASARA-62
前ページ次ページ異世界BASARA “自分は……まだ夢を見ているのか?” 幸村は目を擦ってもう一度目を開く。 だがそこには間違いなく自分の主……甲斐の虎と呼ばれた男、武田信玄が立っていた。 「目が覚めたか幸村よ」 信玄は戸惑う幸村に対して、温かみのある声で言った。 「お、お、おおおお、お館様あああああぁぁぁぁぁぁ~~~!!!!」 感極まった幸村は涙と鼻水を垂れ流しながら叫んだ。 「幸村よ、わしの元に戻って来るがよい」 「は、ははぁぁっ!!この幸村、お館様の御上洛を力の限りお助けする所存にあります!!」 信玄はそれを聞くと、満足そうに大きく頷く。 「そうか、よく言うたぞ幸村よ。それでこそ日本一の兵じゃ」 「おおぉ……お館様あぁ!!」 感嘆する幸村に信玄は一度微笑んだ。 「などと……………言うと思ったかああああああ... - @wiki全体から「孤独のグルメ・異世界編」で調べる