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マステマ

<タイプ> <聖戦士> タイプ デモン
種族 神族 ジョブ ディフェンダー
HP 300 ATK 5
DEF 10 コスト 10
アビリティ
召喚 ロードサポートA
覚醒 なし
超覚醒 なし

彼は目の前の光景に息をのみ、神に賜った剣を握りしめた。
そして、ついぞ思いつきすらしなかった行動に出た。

 * * * *

神の軍による地上の侵攻が始まった。

大天使の号令の元行われたそれは、彼が望み続けた光景のはずだった。
神の寵愛を受けながらも思い上がった子羊らと、神に逆らう悪魔らが、
天使たちによって神の所有物たる地上から一掃される――
穢れきった世界を浄化し、再び神の元へとおかえしする――
しかし、彼は疑問を抱かずにはいられなかった。

天使の軍団は、今も目の前で悪魔と共に、地上を穢した子羊らを蹂躙している。
それはいい、だが、その正義の槍は、それに限らず、小さな赤子、傷を負い動けなくなった天使、
その他、あらゆる生命に至り、矛先に捉えたものは全て貫いた。

――神への罪を負うものはもちろん、
神の正義、神の利となるもののために万物が命を捧げるのは構わない。むしろ当然だ。
しかし翻れば、それらもまた全て神の所有物。
我らごときが、およそ神の利とならざるものの命まで、
これほどまでに無作為に摘み取って良いことがあるのだろうか…。

心優しき神は、子羊らの肉は滅ぼそうと、その魂だけは救済されるはず。
そのあたたかな御手にて掬い上げ、新たな神の尖兵として徴用してくださるはず。
しかし、白き翼をもつ大天使は、この戦で死した子羊らの魂に、救いを与えようともしていない。

――彼の者の言は、果たして本当に神の言葉なのだろうか…?

そして、今また、彼の目の前で天使と悪魔らの手によって、子羊らが殺されようとしていた。
その子羊らはこのような絶望を前にして、今もなお、真摯に神へ祈り、正義の救いを求めていた。

――いや、神の所有物である子羊が、このようにかってに死すことなどあってよいわけがない!

その時だった。絶望渦巻く地上の一点に、彼は、信じられぬものを見た。


 * * * *


かしづいたまま断罪を受け入れる意志を見せる天使。

白き翼は目を閉じ、そして大きく見開くと、無慈悲な拳を天使に振りおろした。

「むぅぅ…!!」

光の飛沫が舞い、拳を押さえ、苦鳴を上げたのは白き翼の方であった。

「……“神の敵意”と呼ばれたキサマが、神への愛はどうした?」

その声は、天使にではなく、その前に立ちはだかる神剣を構えた天兵へと向けられていた。
天使は、白き翼の拳を薙ぎ払ったその美しき“翼無き背”を知っていた。

「マステマ…様…!?」

天兵は、天使の声には答えず、白き翼へと問うた。

「大天使よ、あなたは神の意志無く神の所有物を壊されるおつもりですか?」
「何を言うかと思えば… 私こそが神の声を聴く者――“神の耳”、私の言葉こそが“神の意志”だ」
「…そうですか――」

そう口にした天兵は、ゆっくりと口を覆う面を外し、天使にあるべき羽を隠す外套を外した。

「――神を、騙りましたね…」

その口には、聖なる天使にあるまじき、肉を穿つ“牙”、
そしてその背の翼には、聖き白羽はなく、黒々とした皮で覆われた“悪魔の羽”が――

「神は唯一、神は無二!
神の前には万物が等しく供物、その供物が神の意志を代弁などできるものですか!
ミカエルよ…神の偽りの言葉を語る大罪人よ!
私は断じます、浄化されるべきはあなただ、あなたこそがこの世界を蝕む邪悪な穢れ!
この私の剣と牙で、神を愛さぬ者らともども地獄の底へと封じてくれましょう!」


身長 神への愛は無限大です
体重 神への愛は無限大です
最高速度 神への愛は無限大です
信じるもの 神のみ
神を信じれば 悪魔でも許す
神に抗えば 天使でも殺す
イラストレーター 加藤 さやか
最終更新:2017年04月18日 16:03