30話 1.2. step to you
ラトと、彼が建設現場にて水晶に殺されかけていた所を救難した野原ひろしの二人は、
建設現場を離れ北に向かい、林の中に身を潜めていた。
ひろしの愛娘、ひまわりは、ラトと同じように首輪の爆破の見せしめとして殺された。
それも有って、ラトはひろしの事が他人事に思えなかった。
ラトは自分のクラスメイトの情報と一緒に以前の殺し合いについてもひろしに話した。
「つまり、お前は前にも殺し合いをさせられて、一度死んでいるってのか…」
「信じられないかもしれませんが……」
「……いや、信じるよ……ひまわりと同じ死に方をしたのか……」
「すみません、思い出させてしまって……」
そのつもりが無かったとは言え、ひろしに辛い場面を思い出させてしまった事を詫びるラト。
「いや、良いんだ。気にしないでくれ。
……死んだお前が生き返っているって事は、まひろの奴が言っていた事は本当なのか?」
「恐らくは……一体どんな方法を使っているのかは分かりませんが」
「……」
開催式の際にまひろが言っていた「死者の蘇生」。
そんな事有り得ないと思っていたひろしだったが、ラトの身の上話を聞いて少し考え込む。
「娘さんを……生き返らせられるかもしれないと思いますか?」
ひろしが何を考えているのか察したラトが尋ねる。
「……悪い、ちょっとだけ考えちまったよ。
でもな、その為には、しんのすけも、みさえも、シロも、お前も、他の全員も死んだ上で、
俺一人生き残って、優勝しなくちゃならないって事だ。
……そんな物は御免だ。
そんな、犠牲を払って、例えひまわりが生き返ったって、嬉しくも何ともねぇ。
ひまわりだって、そんなの喜ばねぇ筈だ……俺は、家族と合流して、この殺し合いを潰す。
じゅんぺいとまひろの二人をぶん殴ってやる!」
ひろしは自分の思いをラトに吐露する。
自分一人生き残って優勝して、それでひまわりを生き返らせたとて、
家族全員が揃わなければ一体何の意味が有ろう。
何より娘を殺した者共の言いなりになるような真似など出来る筈も無い。
そのような事をして、家族に顔向け出来ようか、と。
「野原さん……」
とても強い人だと、ラトは感心せざるを得なかった。
「僕も協力しますよ野原さん。一緒にこの殺し合いを潰しましょう」
「ああ」
「一先ず、もう少し明るくなったら、移動しましょう」
日が出て明るくなり視界が良くなるまで、ラトとひろしは待機する事にした。
【黎明/A-5墓場周囲の林】
【野原ひろし@アニメ/クレヨンしんちゃん】
[状態]背中にダメージ
[装備]コンバットナイフ
[所持品]基本支給品一式
[思考・行動]基本:家族を探す。殺し合いを潰す。
1:ラトと行動する。明るくなるまで待つ。
[備考]※銀鏖院水晶を危険人物と認定しました。
※ラトのクラスメイトの情報を彼より得ています。
【ラト@パロロワ/自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康
[装備]ワルサーPPK/S(6/7)@パロロワ/現実
[所持品]基本支給品一式、ワルサーPPK/Sの弾倉(3)
[思考・行動]基本:殺し合いを潰す。
1:野原さんと行動。明るくなるまで待つ。
2:クラスメイトも気になる。
[備考]※本編死亡後からの参戦です。
※銀鏖院水晶を危険人物と認定しました。
※能力の制限については今の所不明です。
最終更新:2014年09月07日 01:34