【6】いとも簡単に切り刻んでは素知らぬ顔
※「〈〉」は中国語、「【】」は英語
ブロンド美少女、キャスリーン・エントウィッスルの命運はゲーム開始早々に尽きた。
廃墟の遊園地にて、九尾のオス狐に捕まり、服を引き裂かれ全裸にされ、激しく嬲られている。
「ノー! お、オウゥ……」
「〈良い締まりじゃのぅ! くぅう……〉」
九尾の狐は中国語で話す。
金色の毛皮、大柄な体躯、各所の赤い模様と、見た目だけであればかなりの荘厳さであるが、浅ましく腰を振り涎を垂らすその様はただの淫獣そのもの。
九尾のオス狐、全真はキャスリーンの豊満な乳房をまさぐり舐め回し無理矢理彼女にキスをしたりして存分に愉しむ。
「【うう、何でこんな、アッアッアッ、助けてレイチェルぅぅ】」
「〈何じゃ、友達でもこの殺し合いに居るのか? 安心せいそいつもワシが味わってやるからのぅ……ウッ! イくぞ、イくぞ、グオオォォオオ!!〉」
「【え? あ、嫌あああああああああ!】」
九尾が果て、ブロンド美少女の悲鳴があがった。
「〈はぁはぁ、良い塩梅じゃった……〉」
「【そんな……そんな……】」
「〈愉しめたぞ、それでは楽にしてやろうの〉」
全真は瘤の膨らんだそれをキャスリーンから引き抜き彼女から距離を取ると、口より狐火を吐き出し、キャスリーンを灼いた。
「――――――ッ!」
大げさに悲鳴を上げる間も無くキャスリーンは人の形をした炭になってしまった。
「〈さあて、次の獲物を探すとしようかの〉」
舌なめずりをしながら、全真は次の標的探しに向かう。
殺し合いに乗るのは勿論の事、好みの相手、それも男女問わず、を見付けたら片っ端から犯すつもりであった。
かなりの年月を生きている彼だが、昔より性欲旺盛であり、老成してから衰えるどころかますます性欲は増していた。
そんな全真にとって今回の殺し合いは打って付けのゲームと言えたのだ。
「【行った……?】」
全真が去った後、一人の獣人の少女が現れる。すぐ近くの物陰に隠れて様子を窺っていたのだが全真は気付かなかったようだ。
金髪に白の毛皮の猫獣人少女、レイチェル・マクナイト。
ついさっき殺されたキャスリーン・エントウィッスルの友人で一緒に日本に旅行に来ていた時に今回のゲームに巻き込まれた。
「【ああ、何て酷い。もうキャスリーンだったとは思えない】」
消し炭とかしたかつての友人を見て悲しげに言うレイチェル。
「【ごめんね、キャスリーン。でも、これである意味良かったのかもしれない。だって……私の手で殺すのはちょっと嫌だったから】」
自分の手で友人を殺さずに済んだ、とレイチェルは語る。
レイチェルは、殺し合いに乗る気でいた。
キャスリーンが九尾のオス狐に強姦され殺される一部始終も最初から最後まで見ていた。
しかし助けなかった。どっちみち殺していたから。
「【貴方は良い友達だったわ……さよなら】」
別れの言葉を紡ぎ、レイチェルは九尾狐とは別方向へと歩く。
【キャスリーン・エントウィッスル 死亡】
【明朝/C-6廃遊園地】
【全真】
[状態]健康
[所持品]基本支給品一式、不明支給品
[行動指針]殺し合いに乗る。好みの男も女も片っ端から犯す。
【レイチェル・マクナイト】
[状態]健康
[所持品]基本支給品一式、不明支給品
[行動指針]殺し合いに乗る。あの狐(全真)とは別方向に行く。
《キャラ紹介》
【キャスリーン・エントウィッスル】
金髪碧眼巨乳美少女。16歳の高校生。アメリカより日本への旅行中に今回のロワに巻き込まれた。明るく活発であった。
【全真】
ぜんしん
数百年は生きているらしい金色の九尾狐。狼にも似た風貌で若々しく見えるが中身はエロジジイ。両刀の変態。
【レイチェル・マクナイト】
金髪白猫獣人。巨乳。16歳の高校生。キャスリーン・エントウィッスルの友人で共に日本へ旅行中ロワに巻き込まれる。冷静な性格。
最終更新:2016年10月11日 21:17