◼️あらすじ
十数年前、ナルは弟子のパルトナー=トルッペと共にオルガレノにて怪異の調査をした。怪異の原因はなんと弟子にあり、彼女はすでに怪異に憑依されていたことによるもので、その力が暴走しかけていたのだ。そこでナルは彼女を助けるのだが、怪異の根源である遺失魔導《輝ける仮初めの奇跡》と対戦することとなり、苦戦の末なんとかそれを魔道書に封印し決着した。その後、それは図書館の地下に封印されることとなる。
一方で遺失魔導により一時的な魔導の力を得ていたパルトナーは失意に覚えれるも、永遠に魔導の力を失うことを受け入れ、ナルの元を去る選択をした。ナルもまた彼女の意思を尊重し、彼女の未来を信じ未来を託す。パルトナーはその後、自らの力により行動する。いずれ彼女は彼女だけの本当の奇跡を手にすることになるだろう。
◯
パルトナー=トルッペが魔導の力との離別を決意してからしばらくして、彼女はあの忌まわしき町オルガレノに訪れていた。
パルトナー「本当はあまり気が進まないんだけどね」
ゴーシュ「そういうな。私だってお前を信頼したわけではないのだ」
そういいながらゴーシュは背中に携えた十字架を模した刀剣を構える。
ゴーシュ「この街に潜む怪異《荘厳なる絶縁の依り代》よ。我が血脈に紡がれし光り輝く道となれ!」
大剣を振りかざし一陣の風を街中に送り込むと、街を覆っていた畏怖するマナが消滅した。これで街には平和が戻ったのだろう。
ゴーシュ「…といったところだ。これがおれの怪異殺しの方法。どうだ?」
パルトナー「ふむ。完全に消滅したね。でもさ、遺失魔道はしかり魔道書に封印して魔道図書館に蔵書しないといけないのは知ってるよね?」
ゴーシュはため息混じりに答える。
ゴーシュ「それは魔道の民の教えだろう?おれには通用しない。おれはこの世から怪異を全て滅すること、それだけを望んでいるのだ」
そう告げると彼はパルトナーの前から姿を消した。
パルトナー「世界は広いもんだ。遺失魔道の厄災は世間では怪異として認識されている。そしてその対象方法も様々。彼の方法は…最悪の類だね」
彼女は腰元の袋からいくつかの輝鉱石取り出して見つめる。
パルトナー「この輝鉱石がパスファインダーに希望を与える。わたしにはできないけれど、この世界を救うための軌跡にならなれる。」
グロリアスレボリューション。
それは能力者(こと
シャカイナの力、以外により覚醒した能力者であるパスファインダー)にのみ適用される潜在能力活性化現象。
パルトナーのみに製造できる人造輝鉱石により開花する一時的な力。
通常では常人には太刀打ちできない遺失魔道に対してず絶大な力を発揮する。
どうやら未元粒子=マナの形質が特殊に変容することで起きるようだ。
パルトナー「早くこれをパスファインダーたちに渡さないと。先の男にはその資格はない!だって遺失魔道を消滅させちゃったから!憤慨!」
その後パルトナーはパスファインダーである十也や
ディック、
にろく達と出会い、それぞれに輝鉱石を手渡した。
しかし彼女は自覚していなかった。その人造輝鉱石がもたらす力が、どれほどの代償を秘めているのかを。
SIDE:P(パルトナー=トルッペ) Fin
最終更新:2019年07月08日 22:55