1-363 - 綾波・長門・ルリルリが３姉妹だったら@WIKI

「…ッ！」
深夜、私は布団から身体を行きよいよく起こしました。
なぜかは解らない、ものすごく悲しい気分です。
寝室には3枚の布団を並べて、姉さん達と川の字で寝ています。私はその真ん中。
しばらく天井を見ていると姉さん達が起き上がるのが解りました。
「…………どうしたの」
無表情ながらも瞳に心配そうな色を浮かべる有希姉さん。
「涙…………ルリ、泣いてるの？」
無表情ながらも、私の事を心配する声をかけてくるレイ姉さん。
「夢を…………見たんです」
そう大切な人との別れ、愛するあの人との離別。
あの人も私を大切に思ってくれているのに、私達は別れてしまった。
私にもう少し、勇気があれば彼と一緒にいることが出来たのかもしれない。
けれど、全てはすでに手遅れ…。
そんな、悲しい夢を見みました。
いや、この『世界』の異常性を考えればソレは「かつて実際ににあった事」や、「これから体験する事」なのかもしれない。
そこまで考えて、続きを考えるのは止めた。正直に言えば怖くなったんです。
私が夢の内容を話すと二人の姉は黙ってしまいました。
姉たちはどうして良いのか解らず、無表情のままオロオロしているのでしょう。
これ以上姉に心配をかけてはいけない、そう思い何かかを言おうとしました。
だけどその時、突然有希姉さんが私を抱きしめました。
「…………大丈夫、そんなことはさせない。アナタの大切な物は私達が守る」
その時有希姉さんがどんな顔をしているかは、胸に抱きしめられた私からは解りませんでした。
突然の行動に私が驚きから抜け出せないでいると、今度は後ろから抱きしめられました。
「…………私達は家族。だからアナタを悲しませたくない。ずっと一緒に居たい」
レイ姉さんが優しい声でそう言いいました。
二人に抱きしめられて、正直ちょっと苦しいです。でもこれは幸せな苦しさだ。
気がつけば私は、また涙を流していました。
さっきとは違う、とても温かい涙を。