「緊急避難くらいは、できますかね。その間に別の守りの剣を……はぁ、楽観論だな、僕も」(#10) 「それはそれで色々……ま、うん。何とかなるものですよ」(#10) 「…………友人に、なってもらえますか?」 「……僕は、彷徨う幽霊も生きた死体も嫌いですけど。生きてる人は、だいたい嫌いじゃないですよ」(#11) 「でも……申し訳ないけど、少しだけ、安心した。アイリでも、こんなに落ち込むことがあるんだな、って」 「捨てた……わけじゃ、ないと思います、けどね。少なくとも……後悔はしてないと思いますよ」 「……うん。それは結局、夢で。アイリは、姉上とは違う。重ねてたのに、やっと気付いた。誰かを誰かの代わりにすることは、できない、けど……。それでも、今は……アイリと友達になれて、よかったと、思う」 「誰かに誰かの影を重ねると……その人自身の姿が見えなくなってしまうと思うんですよ。だから、その本人と向き合う……か、無理なら、イメージを見ないように努力するか、しないと、その……ちゃんと人付き合いができないんじゃないかと……思います」 「……そうだね。自分が嫌いじゃ、なくなりたい……」 「……アイリとか、他の誰かの役に立てるのなら……そういう自分は、嫌いじゃない、かな」 「……なんだか、やっと、取り戻せた気がする。言葉にするのが、難しいけど……、生きてる、って……これからも生きていくんだって、実感、かな……」 「ありがとう、本当に。……これからもきっと、落ち込んだり後悔したり、動けなくなったりするのは、変わらないけど。でも……生きていけると思う」 「まぁ、不幸じゃないなら、幸せなんじゃないですか」 「僕こそ……なんていうか、毎日が憂鬱じゃなくなった、よ。ありがとう」 「……なんか、今、負けたような気がする」 「……増やして、くれる?」 「周りの人、特に仲間のことを、そういう大事な、自分がどんなに駄目でも助けてくれる、かけがえのない人だと思って、大事にして下さい」(#19) 「囚われのお姫様を助け出すとか、白馬の王子様が迎えに来るとか。そういうのじゃなくてさ。ただ、理解したくて、理解できる相手に出会うってこと……姉上が言う、運命ってのも、そういうことなのかもしれない」(11/15キャラチャ)