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「個人的な遊興費に金は遣わねえ、とかはどうしたんだよ」
「お前に任せるとロクなところに連れていかんだろう。これは……商談みたいなものだ」
「無理がねえか」
「そういうことにしておけ。お前だって益があると思って来てるんだろう」
「別に考えてなかったけど、益があんなら受け取る」
「じゃあそういうことにしておけ」
「商人は建前が好きだな」
「別に好きなわけじゃない」
「……どうでもいいけどよ」
「ところで、その格好はどうにかならんのか」
「冒険者に無茶言うな」
「……俺の服では丈が合わんな。貸衣装……金がかかる……」
「めんどっくせえなあ、もっと気楽に飲めるとこにしろよ」
「…………」

「なんだ、普通の店知ってんじゃねえか」
「……奥の部屋を」
「お前なんかリルドラケンにこだわりでもあんのか」
「別にない。たまたまだ」
「どちらかっつうと人間不信か」
「それは否定しない」
「否定しろよ」
「なにも人間に限らん。エルフもドワーフも好きじゃない」
「リルドラケンとナイトメアはいいってのか。わかりやすい奴だな」
「お前も一度周囲で信頼できる他人が一人しかいない状況に置かれてみろ」
「一人いりゃ充分じゃねえか」
「まあな」
「それはそれとしてダチの一人や二人いねえのか」
「いない」
「言い切ったな」
「迷う要素がない」
「ま、それでいいならいいんじゃねえの」
「…………」









最終更新:2014年02月11日 03:34