SS暫定まとめwiki~みんなでSSを作ろうぜ~バキスレ内検索 / 「BATTLE GIRL MEETS BUSINESSMAN 55-2」で検索した結果
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BATTLE GIRL MEETS BATTLE BUSINESSMAN 55-2
今回の任務についての連絡を斗貴子が受けた、その数日後の夜。 斗貴子は待ち合わせ場所として指定された喫茶店に向かっていたのだが、 今は方向転換、全く違う場所へと駆けていた。 彼女の耳にはよく慣れた、馴染んだ声が聞こえたのだ。……死の恐怖に染まった悲鳴。 戦士として鍛えられている斗貴子の聴覚が捉えたのは、彼女のいた場所からはかなり 遠い、町外れにある建築中のビルの辺り。 体力もまた常人ではない斗貴子なので、数分で現場に到着した。もう夜更けなので 工事関係者もおらず、辺りは静まり返っている。月と星と僅かな常夜灯以外の明かりは なく、虫の声以外は何も聞こえないここにあるものといえば、 「捕食の跡……なのか、これは?」 まだ新しいと思われる死体が一つ。だが、素人が見てもそれは死体とは思えまい。 というのも、原型を全く残さないレベルで潰れているのだ。よくよく煮込んだトマトシチュー... -
BATTLE GIRL MEETS BATTLE BUSINESSMAN 55-3
余談ですが、『む~ん』でお馴染みの月は国連が軍事利用を禁じているんですけど、 商業利用については触れられておらず、いずれどこかの企業が何かに利用するのではと」 「わけのわからん屁理屈を言うな! 今、実際にお前たちの造ったホムンクルスが人を 食っただろうが! いや、それ以前に、そのバヅーを造るだけでも犠牲が出ているはずだ!」 丁寧に愛想よく説明している鈴木に向かって、斗貴子の怒声が飛んだ。殺気すら 混じっているそれを浴びても、鈴木は相変わらず物腰柔らかく応対する。 「そこは当社の古くからの裏事業でなんとかしましたよ。普通はこういう大人ではなく、 仕入れも販売先もアメリカがメインなんですけどね。新鮮な幼い少年少女を使用しての、 臓器分割販売やチャイルドポル……あ、いやいや失礼。若い女性の前で、こんな話を」 困った顔で頭をかく鈴木は、外見だけなら本当に、どこにでもいる中年サラリ... -
BATTLE GIRL MEETS BATTLE BUSINESSMAN 55-4
鈴木が指を鳴らし、命令を下した。 「いけバヅー! カビの生えた古臭い錬金術など遥かに超えた、我が『パレット』の 技術が生んだ最新最強ホムンクルスの力を見せてやるがいい!」 バヅーが大地を蹴って駆け、縦横に跳び廻って高速幻惑しながら斗貴子と山崎に迫る。 斗貴子はそのバヅーを冷静に見つめ、動きを読み取っていく。確かに速いが、斗貴子の目と バルキリースカートに捉えきれないほどではない。 「あのホムンクルスは私が引き受けた。あんたはあの鈴木って奴を抑えていてくれ。敵の強さ が予想以上だ、試作品のテストなんて悠長なことはしていられない」 「解りました。ではバヅーはお任せします。ワタクシは鈴木氏と、もう一体をお引き受けします」 「え?」 「ほら、バヅーが来ますよ。前方注意です」 という山崎の声を切り裂いて、周囲の空気も切り裂いて、バヅーの蹴りが飛来した。斗貴子は 側転して攻撃を... -
BATTLE GIRL MEETS BATTLE BUSINESSMAN 55-1
津村斗貴子という名の少女は、銀成市という場所で、運命の少年と出会う。 これは、その少し前。「二つの」運命の出会いの、少し前の物語。 人に隠れて悪を討つ……もとい、社会の裏で化物を退治する錬金の戦士。 錬金術の産物である武器「武装錬金」を用いて、同じく錬金術の産物であり錬金術の力 でしか倒せない人食いの化物「ホムンクルス」を退治する。それが彼らの使命である。 とはいえ、彼らとて猪突猛進で年中戦っているわけではない。というより、それで済む ような簡単な戦いをしているわけではない。 標的となるホムンクルスの捜索、武装錬金の元となる物質「核鉄」の確保、それらの為の 潜入工作や聞き込みや張り込みなどなど。戦闘以外にも錬金の戦士がやらねばならない ことは多岐に渡る。それら全てをこなせなければ、一人前の戦士とはいえないのだ。 そんな戦士たちの中にあって、まだ若いが上司から優秀さ... -
BATTLE GIRL MEETS BATTLE BUSINESSMAN 56-2
鈴木との戦いから数十分後。斗貴子と山崎は、斗貴子の現在の住まいである 安アパートの部屋にいた。 女の子はまだ気絶しているが、目立つ外傷はなく呼吸や脈拍にも異常はない。もうしばらく 様子を見て、何かあれば戦団に連絡して治療、何事もなければ帰すことにする。 「ホムンクルス二体を倒し、この子を救い出した手腕は見事だったと思う。だが、奴らに 核鉄を一つ奪われたことも事実だぞ」 斗貴子は不機嫌な様子で窓際に立ち、コツコツと指先で窓枠をつついている。 そんな斗貴子に、山崎(今は戦闘モードとやらではないらしく、普通の黒縁眼鏡をかけて いる)は落ち着いた口調で応えた。 「核鉄の解析には、我がNS社も悪戦苦闘中です。パレットの技術陣とて、一朝一夕には 何もできませんよ。彼らは今回、そんなものと引き換えにホムンクルスの試作品二体を 失ったのです。これは相当な痛手、出費、そして鈴木氏個人に... -
永遠の扉 第064話
話は、八月二十七日の夜──屋上で空を見上げて泣くまひろを秋水が見た頃──に遡る。 銀成学園の職員室で鐶は生徒手帳を広げ、沙織の写真と、それそっくりの顔を並べていた。 「……似てますか?」 「カッコは似てるけどさ、そのタルい話しかたは何とかならんワケ?」 「やっぱり? 私このコの喋ってるとこを無銘くんの忍法で見たけど、すぐ覚えるの無理みたい」 「……うーんとさ。うまいかもしれんけど、キャラかわりすぎじゃん」 突然の豹変に香美は鼻の頭にシワさえ寄せて困惑した。 「はぁ……でも……まだ定着しないというか……友達の呼び方を間違えてバレそうな……」 『ふはは!! その不備を補うべく僕たちはココにいる!! まぁ僕は人間関係について努力 しようとして挫折したクチだが!!』 「ところでさひかりふくちょー。あたしのマネとかできる?」 沙織に扮した鐶の口が明... - @wiki全体から「BATTLE GIRL MEETS BUSINESSMAN 55-2」で調べる