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ヒロ ◆MAJORHOeTY - (2006/10/22 (日) 11:45:28) のソース

*** 607 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/14(土) 12:11:14.69 au+Xtkqb0 
ゴォゥウウッ 
急に強い風が俺たちの間を吹き抜ける。思わず目を瞑る。 
「......ッ。スゴイ風だな」と言いながらヒロの方を見る。 
「本とだな。イテテ......目にゴミはいったかも」 
そう言いながら顔を上げたヒロ明らかに女だった。 
少し涙目の零れそうに大きな瞳にフサフサの睫。 
ふんわりと上気した頬にプックリとした唇。柔らかなマシュマロのような肌。 
どこから見ても女の顔だった。 

「!!!!???? 」 
俺は驚いて声を失う。 
「どうしたの?」キョトンした顔でヒロが尋ねる。 
その顔はいつも見慣れた人懐っこそうなヒロの顔だった。 
「えっ?!あっいや、なんでもない...... 」 
心臓の鼓動が激しく響いてる。今のはなんだ?目の錯覚?ありえない。 
そんなことが頭を駆け巡る。 
「なんだよ人の顔ジロジロ見て。なんかついてるか?」といいながらヒロが顔を撫でまわしている。 
「いや、マジでなんでもないんだスマン。あっやべえ遅刻だ!! 」 
「えっマジ!?走るぞっ!! 」 
そういって二人で全力疾走を始める。大丈夫いつもの朝だ。さっきのは目の錯覚だったんだ。 
俺はそう自分に言い聞かせるようにしてそれ以上は考えないようにした。 


***  608 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/14(土) 12:12:03.41 au+Xtkqb0 
キーンコーンカーンコーン 
平和な日常が始まる。 
「タカシ様ッ宿題見せてください!! 」 
「お前いい加減自分でやってこいよ! 」 
「自分でやっても解けないからやらななくていいんだよ! 」と何故か誇らしそうにヒロは言う。 
「ったくお前なぁ...... 」そう言いながらも渋々ノートを見せてやる俺は物凄く良い人だなと思う。 
「ありがとうな!昼飯奢るぜっ! 」そう言いながらせっせとノートを写すヒロを見ていると今朝の美少女を思い出した。 
「......あれはヒロだったのか? 」思わずそう呟いてしまう。 
「ん?何が? 」ノートを写しながらヒロが尋ねてくる。 
「あっいや......」思わず口ごもってしまう。ヒロが女に見えたとか言ったら何を言われるかわかったもんじゃない。 
「なんだよはっきり言えよ!今日のタカシ朝から変だぞ? 」そう言ってノートから顔を上げたヒロは、また女になっていた。 
ガタンッ!! 
驚いて椅子から落ちる俺。驚いた顔で何人かのクラスメイトがこちらを向く。 
「何やってんだよ。タカシ、熱でもあるんじゃねーの? 」そう言いながらヒロが手を差し伸べる。 
いつものヒロだった。女じゃない。男だ。 
「......マジで熱あるのかも。 」俺は混乱した頭でそう言った。 

結局俺は保健室に向かい熱は無かったものの1限だけ休息することにした。 
「俺どうしちゃったんだろなぁ......」 
そんなことを呟きながらベッドから天井を見上げる。 
ヒロが女に見えるとか有得ない。ヒロは男だ。まぁ女体化したら別だけど。 
女体化。それは突然変異とも言える現象。ゆとり教育の成果か特定の年齢を迎えた童貞の男子にだけ見られる症状で。 
誕生日の朝を迎えると同時に身体が女に突然変化すると言われる症状だった。 
全ての男子に見られる傾向は無く。まさに運。ちなみに現在16歳で童貞の俺だけど女体化には至っていない。 
正直15歳になる時も不安だったが16歳の誕生日は寝るのが恐くて前日からヒロに泊まりに来てもらい 
一晩中桃鉄をやり朝を迎えるという我ながら虚しい誕生日の朝を迎えた。 
朝を迎えても男で居られた喜びを泣きながらヒロと分かち合った。 
さっさと童貞を捨てれば良いと言うがそうもいかないのが現状。俺は未だに不安を抱えてるんだ。 


***  609 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/14(土) 12:12:48.00 au+Xtkqb0 
「ヒロの誕生日はいつだっけなぁ」 
そんなことを考えてるうちに眠りに落ちていく。 

「......タカシ、タカシ! 」 
遠くで俺を呼ぶ声が聞こえる。 
目を開けるとあの美少女がこちらを見ていた。 
「......ウワァアッ!!! 」 
ビックリして叫び声を上げてしまう。 
「うわっってこっちまでビックリするだろ! 」 
そういってそこに居たのはいつものヒロだった。 
またしても幻覚か。俺マジでヤバくない? 
「あぁごめんごめんマジ寝してたわ」そういって起き上がるとヒロが心配そうにこちらを見ていた。 
「ホントに大丈夫かよ?今日やっぱうちに泊まりに来るのやめとくか? 」 
「え?そんな約束あったっけ? 」覚えのない予定を聞いて思わず聞き返す。 
「おいおいおい!明日は俺の誕生日だからタカシの時みたいに一緒に誕生日の朝を迎えようっていったじゃねーか! 」 
......思い出した。俺が無事に男で居られたあの朝に約束した、ヒロの誕生日にも眠らずに桃鉄するっって言ったんだ。 
すっかり忘れてた。明日が誕生日だったのか! 
「スマンスマン!真剣に忘れてたぜ。大丈夫だ今晩は徹夜で桃鉄だ! 」 
俺はすっかり忘れてた事を申し訳なく思いテンションを上げて答えた。 
「マジで頼むぜ!!!まさかお前徹夜に向けての仮眠か? 」などと言いながらヒロは嬉しそうに笑った。 



***  610 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/14(土) 12:14:11.48 au+Xtkqb0 
放課後ヒロと分かれて一旦自宅に帰り身支度をしてヒロの家に向かう。 
家が近所だからこんな時すごく助かる。 
「お邪魔しまーす。」 
「あらぁ、いらっしゃい。今日はタカシ君の為に沢山ご飯作ったから楽しみにしていてねぇ」 
そう嬉しそうに言いながら現れたヒロの母さん。いつ見ても美人だ。 
「ありがとうございます!期待してますっ」 
ヒロの母さんの料理はバツグンに美味い。なんでもたまに料理教室をひらいてるぐらいだとか。 
「ヒロは部屋ですか?」先ほどからヒロの姿が見えない。不思議に思い聞いてみる。 
「部屋で寝てるんじゃないかしら?帰って来るなり眠い眠いって言って部屋に篭ったままなのよ。」 
「そうですか、じゃぁ部屋行ってみます。」 
「あっじゃぁ起こしてきてもらえる?夕飯にしましょう。お腹すいたでしょ?」 
「わかりました!じゃぁ速攻で起こしてきますね。」 
俺はそういって階段を登る。 
ガチャッ! 
勢い良く扉を開けてヒロに声をかける。 
「おいっ!ヒロ起きろ!飯だぞ飯!!」 
そう言いながら部屋に入ってベッドで横になってるヒロの布団をはぐ。 
「ほらっとっとと起きろ!飯飯!」ヒロは昔から寝起きが悪いから起こす時はハイテンションでいかないといけない。 
「うぅー、まだ眠いから飯いらねぇ.......」もぞもぞと布団の中でぐずるヒロは本当に眠そうだった。 
「どうしたんだよ?眠いだけか?具合悪いんだったら言えよ?」少しヒロの顔が青い気がして聞いてみる。 
「あーちょっと気分も悪いかも。寝てりゃなおるから大丈夫だ......」言葉が終わらないうちにヒロは眠ってしまった。 
「ったくしょうがねーなぁ」そう一人ごちりながら俺はキッチンへと移動する。 



***  611 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/14(土) 12:14:44.27 au+Xtkqb0 
「あら、ヒロは?」 
「それが眠いって言ってまた寝てしまったんですよ。ちょっと気分が悪いみたいなことも言ってました。」 
「まぁ、折角タカシ君が来てくれてるのにしょうがない子ねぇ......」 
「寝てればなおるって言ってたしもうすぐ起きると思いますよ!それに小母さんのご馳走が食べれるだけで俺満足ですから」 
そんなことを言いながら食卓に座る。いつも通りに見た目からして美味いです!と主張してる料理の数々。 
味も勿論の事美味かった。うちの母さんにも見習って欲しいもんだ。 
食後に小母さんとお茶を頂いてると小父さんが帰ってきた。 
小父さんの食事も終わり晩酌の話し相手をしていてもヒロは起きてこなかった。 
さすがに心配になったのでもう一度様子を見に行くと言いヒロの部屋ヘと向かう。 

ガチャ 
「ヒロ?大丈夫か?」そう言いながらヒロの様子を伺う。 
「ん......大丈夫だ。ふぁあああよく寝たなぁ」そう言いながらヒロが起きる。 
「何が良く寝たなぁだよ。心配したじゃねーか!」 
「ごめんごめん無茶苦茶眠たくてさぁ。もう大丈夫だぜ!あぁ腹減ったぁ飯飯!」 
そう言いながらヒロが階段を降りていく姿を見て俺はなんとなく違和感を感じる。 
「......ヒロちょっと痩せたか?」 
「ん?勘弁してくれよ、これ以上痩せたくないって」 
「ハハハお前ちっさいもんな!」 
「バッカ!周りがちょっと俺よりデカいだけだよ!来年には俺もタカシ並みにデカくなってるんだって!」 
やたらムキになるヒロはいつも通りに見えた。 
「はいはい。期待してますよ~」 
安心した俺は軽口を叩きながら一緒に階段を下りた。良かった俺の気のせいだ。


*** 112 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/16(月) 10:50:02.64 K8e28lYy0 
前スレ>>613からの続きになります。 

************************************************************ 
結局ヒロはいつもより少な目の食事を済ませて部屋に戻った。 
本人曰く「寝起きにこんなに食えない」だそうだ。俺は小母さんの料理なら大丈夫だけどな。 
「よしっじゃぁ早速桃鉄やるか!」そう張り切りながらヒロはいそいそと用意を始める。 
「あいよー。今回も俺の独壇場だな」 
「今日は俺が絶対に勝つ!!」 
二人で勝利宣言をした矢先に小母さんが来てお風呂に入るように言われた。 
「戦意喪失だな。」そういいながらヒロは風呂に向かう。 
「俺家で済ませてきたからいいわぁ」と声をかけ転がっていた雑誌を手にとる。 
「えー、一緒に入ろうぜ!俺のこの逞しい男ボディともお別れかもしれないんだぜ!」 
訳の分からない事を言いながらヒロが騒いでる。なんだそれ、何処が逞しいんだ。 
「何処が逞しいんだよ、よし、俺が本当の逞しさを見せてやる!」 
俺も一緒になって騒ぎながら風呂に向かう。ヒロの家の風呂は広い。小父さんの趣味だそうだ。 
風呂に向かう途中に小父さんがいたのでヒロが声をかける。 
「オヤジも一緒にはいるか?」 
「いいねぇ裸の付き合いは大事だな。でも男3人はさすがに無理だなぁ」と言いながら千鳥足で寝室の方に行ってしまった。 
ヒロは普段から父親と風呂にはいるそうだ。うちでは考えられないな。窮屈で圧迫死しそうだ。 
風呂に入って散々二人でお互いの肉体美を自慢しあっては笑う。 
「あっシャンプー切れてる。ちょっととってくる。」そういってヒロは洗面所へ行ってしまった。 
「あぁ広い風呂はいいなぁ。」そんなことを言いながら俺は目を瞑る。 
昼間に見た幻覚を思い出す。幻覚にしてはリアルだったなぁ。なんでヒロが美少女に見えたんだよ...... 
今考えれば笑い話だしヒロに話してみよかな。 
ガラガラ 
そんなことを考えてるうちにヒロが戻ってきたようだ。 


*** 113 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/16(月) 10:51:03.31 K8e28lYy0 
「シャンプーあったかー?あのさ今朝の話な......」 
目の前にあの美少女が立っていた。しかも一糸纏わぬ霰な姿で。 
陶器のように艶々でもマシュマロのように白く柔らかそうな肌。 
芸術とも思える見事な形の胸。どこまでも滑らかなくびれを持った腰。 
思わず俺は硬直してしまう。目が逸らせない。 
「あぁあったよって何ボーッとみてんだよ?」 
チリンと鈴が鳴るような可愛らしい声に似合わない乱暴な言葉使い。 
「......ヒ、ヒロか?」俺は声を振り絞って尋ねる。 
「はぁ?何言ってんだよ俺がヒロ以外の誰だっての」その声は普段のヒロの声。 
見た目も男に戻ってる。なんだ、なんなんだ!俺は思わず湯船に潜る。 
湯船の中で俺の目に飛び込んできたのは立派にそそり勃った俺の息子だった。 

風呂から上がった俺はヒロの部屋に戻ると今までのことを話す事にした。 
「なあ、俺、たまにヒロが女に見えるんだ。しかも物凄い美少女に。」 
「へ?何言ってんだよ。俺の何処が女なんだよ。しかも美少女ってなんだ?」 
ヒロが困惑した顔で聞いてくる。 
「俺もわかんねーよ。でもたまにお前が美少女になるんだって。学校でも、さっきの......風呂でも」 
「全然意味がわかんねーよなんで俺が女なんか......」そう言いながらヒロの語尾が消えていく。 
「ヒロ?どうした?」 
「......眠い」そう言うとヒロはそのままベッドに倒れて眠ってしまった。 
「おいおい......」でも俺もこんな日は眠ってしまうのが一番かもしれない。 
そう思い電気を消し、ヒロに布団をかけて自分も床に敷いてあった布団に転がる。 
ヒロが美少女になる。可能性はある。もう一度、あの美少女に逢いたいな。などと思いながら眠りについた。 



*** 114 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/16(月) 10:52:17.89 K8e28lYy0 
ジャンジャンジャーン♪ 
俺は次の日携帯の音で目を覚ました。 
ったく誰だよこんな朝からと思い携帯を見るともう10時だった。 
メールは母さんからで「今日は何時ごろ帰ってくるの?」そんな内容だった。 
そういえば今日の予定まだ決めてないんだったヒロはもう起きてるのか?と思いベッドの方を見る。 

ベッドにヒロはいなかった。 
その代わり俺が何度も何度も幻覚の中で見た美少女が眠っていた。 

また幻覚か?俺はまた幻覚を見ているのか?そう思い俺は少し震えてしまう。 
そして少し躊躇しながらも少女に近付き触れてみようと思う。 
少し震える指先で少女の絹の様に艶やかでさらりと流れ落ちている髪に触れる。 
「ん......」少女がピクリと動いた。 
今までのように少女が消えてヒロに戻るような事はなかった。 
ヒロが女体化した......?まさか、そんな...... 
俺はこのヒロを起こしていいものかどうか真剣に悩みはじめた。 
ヒロは女になった自分をどう受け入れるのか、俺はなんて言葉をかければいいのか、そんな事が頭をぐるぐると駆け巡る。 
「んーなんだよタカシそんなとこに突っ立って......」そう言いながらヒロがもぞもぞと起き始めた。 
「あっいや、おっおはよう」最高の挙動不振ぶりで俺は挨拶をする。 
「何キョドってんだよ。って俺声変じゃね?」と言いながら起き上がろうとしたヒロは 
盛大にベッドの上でつんのめった。どうやら髪の毛を踏んだまま起き上がろうとしたらしい。 
「いってぇ!!!......なんだこれ!? 」自分の髪を見て驚いたヒロがタダでさえ大きな瞳を見開いて驚いている。 
それからヒロはおもむろに自分の身体をまさぐりはじめる。 
そしておそおそる俺のほうを向いて震える声で俺に尋ねる。 


*** 115 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/16(月) 10:53:49.32 K8e28lYy0 
「タカシ......俺、女になってるのか?」 
「あぁ、どこからどう見ても非の付けようもないほどの美少女になってる」 
「嘘だろ?だってタカシは男のままだったじゃねーか!!」 
そう言いながらヒロはどんどん瞳を潤ましてゆき大きな雫を落とし始めた。 
「嫌だっ俺......女になんかなりたくねよ......」 
そう言いながら泣いている姿はヒロには申し訳ないが見るもの全てを虜にしてしまいそうなぐらい可愛かった。 
「ヒロ......」俺はどうしていいかわからずおろおろするばかりだった、こんな時どうしたらいいのか検討もつかない。 
頭をなでてやりたい衝動に駆られるが女扱いするなと言われそうだ。 

コンコン 
「ヒロ?タカシ君?起きてる?」 
そういって小母さんが部屋のドアを開ける。 
「入ってくるな!!!!」そういってヒロは布団に包まって隠れてしまった。 
「今の声......ヒロまさか女体化したの?」 
そう言って小母さんはあっさりとヒロが包まっていた布団をはいでしまう。 
「あらぁ、私の若い頃そっくりじゃなぁい」と嬉しそうに小母さんは微笑む。 
確かに小母さんほどの美人なら若い頃は相当に可愛かったに違いないな。と妙に納得してしまう。 
「女体化ぐらい気にすることないわよ、ほらっ降りてきてご飯食べましょう。」 
そう言って小母さんは嬉しそうに階段を下りていってしまう。 
取り残された俺たちは「女体化ってそんなに驚く事じゃないのか」と妙に安心してしまう。 
「まぁ降りて飯食おうぜ。」そうヒロに声をかけると 
「お、おう。」と素直に返事をして着替え始めた。 


*** 116 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/16(月) 10:54:49.98 K8e28lYy0 
「ちょっ!!!!!」俺は激しく戸惑った。 
美少女がTシャツを脱ぎ始める光景など見たことがないしかもその下は素肌だ。 
「おおおおお俺が着替えてから着替えてくれ!!!」 
そういっておれは猛スピードで着替えて急いで部屋を出た。 
バタンッ! 
俺はヒロの部屋の前でまだ激しく動揺してる心臓の音が周りに聞こえてるんじゃかと不安になる。 
「焦った......」冷静になれ!などと思ってるといきなりドアが開いた。 
「服がどれもブカブカなんだよな。」などとブツブツ言いながらヒロが出てきた。 
TシャツにGパン。なんの変哲もない格好なのにブカブカ感が妙にエロイ。 
Tシャツにはぷくっとした蕾が二つ浮いてるように見えるが見ないようにする。 
「まっまあしょうがないんじゃね?下降りようぜ!」と上ずる声でヒロに声をかけ階段を下りる。 

遅めの朝食というか早めの昼食というかそんな食事をとりはじめる。 
「タカシ君おかわりは?」 
「あっお願いします!」 
もりもりと食べるおれを尻目にヒロは余り食欲がないようだ。 
「良く食うな......」ヒロが恨めしげな目でこちらを見る。 
「いつも通りだぜ。ヒロは食欲ないのか?」 
「いや、腹へってたんだけどすぐ腹いっぱいってさ」 
「当たり前よぅ女の子の身体になったんだから胃も小さくなるわよ」と小母さんが当たり前の様に言う。 
「......母さんはなんでそんなに普通なんだよ!俺が女になったのにショックじゃねーのかよ!」 
ヒロがかわいらしい顔で精一杯母親にすごんでいる。 
小母さんが俺の前におかわりを入れた皿をコトリと置いて椅子に座る。 
そしてヒロの方を凛とした表情で見つめはきっぱりと言う。 
「ヒロが男の子でも女の子でも私の子供という事に変わりはないわ。少しは驚いたけど女の子のヒロも可愛いわよ。」 
そう言って小母さんはこっちを向いて「ね?」と俺に微笑んだ。 
「小母さんの言うとおりだぜ。ヒロはヒロだから安心しろよ」俺もそう言ってヒロに微笑んだ。 
ヒロはまた少し涙目になって下を向き、「ありがとう」と小さな声で言った。


***  150 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/20(金) 17:33:42.94 kSDsbDgP0 
復活記念に投下したいと思いまうす! 
多分前スレ>>112の続きです。 


そう言えば親父は?」ヒロがふと思い出したように言う。 
「パパはまだ寝てるわよ。先週は休みもなかったしね」 
「そっかー俺のこの姿見たら親父ビックリするかな?」 
「そうねぇきっと私の若い頃に似てるって言うと思うわ」何故かおばさんは自信たっぷりにそう言ってニッコリ微笑んだ。 
そんな二人のやり取りをみて俺は微笑ましく思う。 
傍から見ればどこからどう見ても仲の良い母子にしか見えない。 
ただちょっと女の子が男っぽいだけだ。 
「それより、ヒロ。その格好をどうにかしなくちゃいけないわね」 
いきなりの指摘にヒロはビックリした顔をする。 
「あーいいよ。このまんまで。」 
「そんなわけには行かないわ。だらしなく見えるわよ」 
「そんなこと言ったって服は全部ブカブカだししょうがないだろ」 
「ちょっと待ってなさい。ママのお洋服貸してあげるからそれでお買物行きなさい」 
そういうと小母さんはいそいそとリビングを出て行った。 
「あーあ、面倒くさい事になったなぁタカシも一緒に来てくれるよな?」 
「あぁいいぜ。でもさ何処に買いに行けばいいんだろな?俺女物の服売ってる店に詳しくないぜ」 
「えーもうウニクロとかでいいんじゃね?サイズさえあってればいいんだろ?」 
「おいおい勿体無いだろそんな美少女になったんだから楽しめよな」 
「はあ?他人事だと思いやがって楽しめるかっつーの」 
ムっとした表情でブツブツ言うヒロ。そんな表情でさえ可愛く見えた。俺も末期かな。 



***  151 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/20(金) 17:34:47.46 kSDsbDgP0 
「はぁい。お待たせ。向うの部屋に用意したわよ。着替え手伝うからこっちいらっしゃい」 
「んなもん一人で着替えられるよ子供じゃあるまいし」 
「いいからほらこっちきなさい」 
「なんだよもー」 
そういいながらヒロは小母さんに連れて行かれた。 
それから数分。 
「タカシ君見てみて!ほらっヒロこっち入りなさいよ」 
ご機嫌な小母さんがドアの向うから入ってこようとしないヒロをしきりに部屋へ入るよう催促する。 
「絶対嫌だって!!なんでこんな服なんだよ!!!」 
一体どんな格好なんだろうと俺はドキドキする。 
「ほらっ早くタカシ君も待ってるんだから」 
そういわれたヒロが渋々といった表情で部屋に入ってくる。 
ヒロはセーラー服だった。しかも某有名お嬢様学校のものだ。 
ヒロの小柄な体型にしっくりと馴染んだ深緑のセーラー服。 
下品に短くしていなプリーツのスカートから伸びる真っ白でほっそりとした足。 
恥ずかしさからか頬を上気させ俯いている姿はまさに可憐な乙女そのものだった。 
「......可愛い」俺は思わず本音を言ってしまう。 
「馬鹿野郎!!タカシまで何言ってんだ!!!!」とヒロは顔を真っ赤にして怒鳴り散らしてる。 
「ほら、私が持ってるお洋服はヒロには大人っぽすぎでしょ?サイズも違うし。制服なら大丈夫かと思って」 
「これは小母さんの制服ですか?」 
「当たり前よぉ。そうじゃなかったら持ってるはずないでしょ?」と小母さんは笑った。 
超難関学校なのにさすがと言うかなんと言うか...... 


***  152 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/20(金) 17:35:25.08 kSDsbDgP0 
「なんの騒ぎだい?」 
「あら、あなた。おはようございます」 
大騒ぎしてたせいか小父さんが起きてきたようだ。 
「ん?君は.......?」 
おじさんがヒロの変化に気づいたようだ。 
「お父さんの若い頃そっくりじゃないか!」 
「それはないだろ!!!」 
ヒロと俺が思わずつっこんでしまう。 
「はっはっはっ嘘だよ嘘。ママが若い頃にそっくりだな。その制服も懐かしいなぁ」 
そう言って小父さんはヒロの頭を撫でた。 
「女扱いすんなよ!」と突っぱねるヒロに対し 
「ハハハ、女扱いじゃなくて子供扱いだよ」とサラリと言う。 
「なっ!......もういいよ」と言いながらヒロは疲れた顔でフラフラとソファーに座る。 
「大丈夫か?買物行けるか?」と俺が声をかけると 
「あー」と力なく返事が返ってきた。この先大丈夫だろうか。 

「靴も用意しておいたから、いつでも出かけなさいね。ママはもう行くから」 
「んーいってらっしゃい」 
「いってきまーす。買物メモとカード置いておいたから使いなさいね」 
「んーわかった。ありがと」 
そんなやり取りを交わして小母さんは出かけていった。 
「小母さん何処行くんだ?」 
「今日は料理教室の日なんだ。ったく母さんが服でもなんでも買って来てくれたらいいのに......」 
そう言ってヒロはソファにゴロリと横になった。 
「しょうがないだろ小母さんも忙しいんだから。とっとと買物行って終わらせようぜ!」 
「そうだなぁ。いつまでたっても現状は変わらないしな」 
そう言って俺たちは街へと出かける事にした。 


***  153 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/20(金) 17:36:46.13 kSDsbDgP0 
「さーてまず何買う?やっぱ服か?」 
「そうだな。ちょっとまってメモ見てみる」 
そういってゴソゴソとメモを出して読むヒロは青ざめる。 
「どうした?」 
「しっ下着とか書いてる......!」 
「そりゃ下着ぐらいいるだろう。ブッブラジャーとかさ......」 
俺は普段使わない言葉に少しドキマギしながら答える。 
「おっ俺そんなの買った事ねぇよ!」 
「いやいや、あったらヤバイだろ。これが初体験だなぁ。良い経験じゃねーか」 
「他人事だと思いやがって!勿論タカシもついて来てくれるんだよなぁ?」とヒロが意地悪な顔で言う。 
「バッバッカお前!!!男がそんな場所に入れるかっての!」 
「何言ってんだ俺も男だ!」 
「何処からどう見ても良い女だッ!!!」 
「なんだとっ!も一回言ってみ......」 
「はいはいはい、タカシもそこの可愛子ちゃんも喧嘩はやめや~目立ちすぎやでぇ~」 




***  154 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/20(金) 17:37:23.94 kSDsbDgP0 
突然割って入ってきた関西弁に驚いて顔を上げるとヤスがいた。 
「なんだヤスか。ビックリしたぜ」 
「ビックリしたちゃうわ、こっちがビックリしたっちゅーねん!こんな美少女相手に何喧嘩しとんねん!」 
そう言って俺だけがヤスに怒られる。 
「ちょっとまてよ何で俺ばっかなんだよヒロだって怒れよ!」 
「はぁ?ヒロ?このベッピンさんヒロって名前なん?はじめましてーヤスって呼んでなぁ」 
「何言ってんだ!俺だよ俺!ヒロだって!!!」 
「はて?こんな可愛らしい女の子忘れるはずないんやけどなってお前もしかしてヒロ?」 
「だーかーらー!何回も言ってるだろ!ヒロ!お前の友達のヒロだって!」 
「ハハハごめんごめん!お前女体化したんかぁえらいベッピンさんなったなぁ」 
「うるさい!そんな事言われても嬉しくねーんだよっ」 
「怒った顔まで可愛いやん、なあタカシ?」 
「うん。マジで可愛いよな」思わず俺とヤスは本音を語ってしまう。 
ヒロは顔を真っ赤にしたままキッ!とこちらを睨みつけたままでいる。 
「ごめんて!自分らここで何してるん?」 
「ヒロの服とか買いに着たんだけどな......なんか慣れない事で困ってたんだよ」 
「あぁそれやったら俺のオカンの店案内したるわ。ついておいで」 
そう言ってヤスはさっさと歩き出してしまった。 
「ほらっヒロはぐれるぞ」 
「うーん、まぁヤスの小母さんの店ならまだマシか......」などと言いながらヒロは大人しくついてくる。 
「ってかヤスの小母さん服屋さんとかやってんだ。すごいよなぁ」 
「あぁでもヤスの小母さんなら納得できるよな色色すごいし」とヒロは少し遠い目をしながら言う。 


***  155 名前:>>1 ◆MAJORHOeTY 本日のレス 投稿日:2006/10/20(金) 17:38:16.15 kSDsbDgP0 
あれは俺たちが初めてヤスの家に遊びに行った時の事。 
ヤスの部屋で皆でゲームをしてると突然ドアが開きやたらセクシーな人が乱入してきたかと思うと 
早口の大阪弁でヒロをまくし立ててあれよあれよと言う間にヒロに女物の服を着せコロコロと笑いながら 
嵐のように去っていくと言うなんとも謎な行動でヒロを戸惑わした伝説の小母さんだ。 
ヤス曰く「いつもの事」らしいが......餌食にならなかった俺は心底ホッっとしていたのは内緒だ。 

そんな事を思い出しながら歩いているとヤスが少し先で俺たちを待っていた。 
「ほら、ここここ。ちょっと俺オカン呼んでくるから先に商品見といて~」 
そう言いながらヒロはさっさと店に入ってしまった。 
「マイペースだよなぁ」 
「ほんとにな」 
俺たちはそういいながら店に入る。 
俺たちの目の前に広がるのはシンプルな作りの店だった。 
商品もとても見やすくゆっくりと見れるだけの広いスペースに大きな鏡。これならあまり緊張しなくて済みそうだ。 
どちらかというと大人しい感じの服がディスプレイされており意外な感じがした。 
「結構普通というかシンプルだな」 
「俺てっきり昔着せられた服みたいな凄いフリフリな服とか売ってると思ってた」 
そう言いながらヒロは心底ほっとした表情を見せた。 
「ヒロ君ッ!」 
いきなり大きな声がしてビックリしてそちらを向くとヤスのおばさんが立っていた。 
「いやあああ、すっごい可愛いやんっ!お肌つるつるやし、いやっ!この睫みて!めっちゃ長いやないのぉ~」 
そう言って小母さんの機関銃のようなトークが始まった。 
こうなれば誰も彼女を止めることなど出来ない。ただ待つしかない。ヤスはそう言ってニヤニヤしながらヒロを見ている。 
俺はオロオロしながらも良い様にこねくり回されてるヒロを見て不覚にも萌えていた。 
「さっ!ヒロ君いやヒロちゃんやな!早速お洋服合わせよねぇ」そう言って小母さんはヒロを連行して裏にひっこんでしまった。
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