Eamcsの拡張機能として、TeXでのレポート作成を楽にするための、YaTeX(やてふ)がある。ここでは、Carbon EmacsとYaTeXで編集し、TeXShopでプレビューする環境を構築する。
前提条件
- MacPortsで、UTF-8版のpTeXをインストール済みであること。
Carbon Emacsのインストール
Carbon Emacsパッケージのページから、ディスクイメージをダウンロードし、インストールする。基本的には、Mac OS Xの他のアプリケージョンと同じように起動できるが、ターミナルやxterm上などから通常のEmacsと同様に起動できるようにするために、.bashrcに以下の記述を追加すると、使いやすくなる。
#Carbon Emacs
alias emacs='/Applications/Emacs.app/Contents/MacOS/Emacs'
なお、"#"で始まる行は、コメント文と見なされるので、設定に影響しない。
YaTeXのインストール
CarbonEmacsを起動後、メニューから,
Help -> Carbon Emacs Package -> Net-Install -> YaTeX
でインストールできる。その後、emacs.elに、以下を追記する。
(setq auto-mode-alist (cons (cons "\\.tex$" 'yatex-mode) auto-mode-alist))
(autoload 'yatex-mode "yatex" "Yet Another LaTeX mode" t)
(setq tex-command "~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-utf8" dvi2-command "open -a TexShop")
TeXShopのインストールと設定
TeXShopの公式ページから、最新のTeXShopをダウンロードする。zipなので、解凍し、その中にあるTeXShopのアイコンを、アプリケーションフォルダに入れたりすれば、インストール終了。
TexShopを起動して、環境設定を開き、以下の操作を行う。
- 「設定プロファイル」からTexShop標準を選択し標準のプロファイルをロードする。
- 「エンコーディング」をUTF-8に変更する。
- 「プレビュー」タブの「外部エディタ」「プレビューの自動更新」にチェックを入れる。
- 「内部設定」タブの「パス設定」(pdf)、Distiller(Ghostscript)両方を/opt/local/binに変更する。
- 「TeX + dvips + distiller」の「TeXプログラム」を~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-utf8に変更する。
- 下の「LaTexプログラム」を~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-utf8にする。
- 「タイプセット」タブを開いて「ディフォルトのスクリプト」を「TeX + Ghostscript」に変更する。
TeXShopを終了後、ターミナルを開いて
$cp ~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-euc ~/Library/TeXShop/bin/ptex2pdf-utf8
$cp ~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-euc ~/Library/TeXShop/bin/platex2pdf-utf8
以上で、Carbon EmacsとYaTeXとTeXShopを使った、便利な日本語TeX環境を構築できた。
最終更新:2009年08月07日 15:10