麒麟立志伝①~KIRINが小説を書くなんて~
エルセリア暦X38年、旧ルダツィスカ市国領クラウドエンド――
先の大戦で国家としての役割を果たせなり滅亡。
さらに、そのはずれに位置したクラウドエンドの秩序は崩壊。
辺境の農村は貧困の極みにあった。
さらに、そのはずれに位置したクラウドエンドの秩序は崩壊。
辺境の農村は貧困の極みにあった。
その貧しい農家から、長男坊として一人の赤ん坊が生まれた。
"KIRIN"と名付けられた赤子はすくすくと成長し、5歳から農業を手伝うようになる。
その家では彼を含め、男の子二人・女の子二人が生まれたが、長女は生後間もなく病気を持った蚊に刺され死亡。
残りの三人は、無事に育っていった(これでも、農村の中では死亡率が低い方だった)。
"KIRIN"と名付けられた赤子はすくすくと成長し、5歳から農業を手伝うようになる。
その家では彼を含め、男の子二人・女の子二人が生まれたが、長女は生後間もなく病気を持った蚊に刺され死亡。
残りの三人は、無事に育っていった(これでも、農村の中では死亡率が低い方だった)。
KIRIN、14歳の時。
病気がちであった祖父が死亡し、続いて母も病に倒れ、寝たきりとなる。
3歳下の弟は、この年ですでに許婚の相手が決まっていたが、KIRINとその弟のどちらが畑を引き継ぐかを決めていなかった。
病気がちであった祖父が死亡し、続いて母も病に倒れ、寝たきりとなる。
3歳下の弟は、この年ですでに許婚の相手が決まっていたが、KIRINとその弟のどちらが畑を引き継ぐかを決めていなかった。
父はこの事について、深くは言及しなかった。
こんな小さな畑を取り合っても仕方がなかったろうし、仲良く分け合えばどちらも今以上に貧しくなる。
KIRINは口を開く。
「……おらぁ出稼ぎに行くから、畑は全部やるよ。
母ちゃんを医者に見せる金もねえからよ、ちょっくら一稼ぎしてやるべ。
お嫁さんと一緒に仲良く暮らせや。」
弟「あんちゃん、すまねえだ……。」
こんな小さな畑を取り合っても仕方がなかったろうし、仲良く分け合えばどちらも今以上に貧しくなる。
KIRINは口を開く。
「……おらぁ出稼ぎに行くから、畑は全部やるよ。
母ちゃんを医者に見せる金もねえからよ、ちょっくら一稼ぎしてやるべ。
お嫁さんと一緒に仲良く暮らせや。」
弟「あんちゃん、すまねえだ……。」
無論、理由はそれだけでなかった。
ただ離れたかった、この未来のない農村から。
なけなしだが金はある。
教養も最低限はわきまえたつもりだ。
何より畑で鍛えたこの二の腕がある。
ただ離れたかった、この未来のない農村から。
なけなしだが金はある。
教養も最低限はわきまえたつもりだ。
何より畑で鍛えたこの二の腕がある。
(まずは王都だ。あそこまで行けば、何かしら仕事はある。)
KIRINは呪われた農村に別れを告げ、北へ、ファーレン王国の国境を目指した。
エルセリア暦X50年のことである。
KIRINは呪われた農村に別れを告げ、北へ、ファーレン王国の国境を目指した。
エルセリア暦X50年のことである。
麒麟立志伝①~KIRINが小説を書くなんて~ (2/15 23:49)
文章:KIRIN
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