北薩地域(ほくさつちいき)は、
日本の
鹿児島県にある地域である。
概要
北薩地域は、鹿児島県の北西部に位置し、豊かな山河と美しい海岸線に恵まれた地域である。県内最大の流域面積を誇る川内川が内陸部を潤し、東シナ海側にはリアス海岸や点在する島々が独特の景観を作り出している。古くから交通の要衝として栄え、現在は九州新幹線や南九州西回り自動車道が整備されるなど、鹿児島県の北の玄関口としての機能を担っている。出水市の「世界最大のツル飛来地」や長島町の「赤土ジャガイモ・ブリ養殖」など、全国に誇る農水産資源が極めて豊富である。また、川内原子力発電所を擁するエネルギー拠点としての側面を持つ一方で、ラムサール条約湿地の「藺牟田池」や各地の名湯など、豊かな自然と共生する観光資源も多い。阿久根の海の幸や、さつま町の竹林など、各自治体が際立った個性を持ちつつ、北薩地域全体で「食と自然の宝庫」を形成している。歴史的な武家屋敷群や伝統行事も色濃く残り、近代的な産業と古き良き日本の風景が共存する活力ある地域である。
基本情報
- 面積: 約1,502.82km2
- 人口: 約184,800人(2025年12月現在の推計)
- 人口密度: 約123人/km2(2025年12月現在の推計)
- 中心都市: 薩摩川内市(さつませんだいし、Satsuma-Sendai City)
- 隣接地域: 鹿児島地域、姶良・伊佐地域、熊本県
観光情報
市町村
北薩地域の市町村は次の3市2町で構成される。
川薩地域
- 薩摩川内市:県内最大の面積を誇り、本土部から風光明媚な「甑島列島」までを擁する、北薩の中心都市である。川内川の豊かな水系を活かした産業が盛んで、400年以上の歴史を持つ「川内大綱引」や、日本屈指の古湯・川内高城温泉など、深い歴史と文化が息づいている。エネルギー産業の拠点であると同時に、ラムサール条約登録の藺牟田池など、多様な自然環境を有する。
- さつま町(薩摩郡):北薩の内陸部に位置し、清流・川内川の恵みを受けた農業と温泉が街の誇りである。県内最大の竹林面積を活かした「竹の子」の生産や、ブランド牛「さつま牛」の飼育が盛んで、初夏には川内川沿いで幻想的なホタルの乱舞を楽しむことができる。名湯・宮之城温泉を中心とした静かな湯治場の雰囲気は、奥薩摩の原風景として多くの人々に親しまれている。
出水地域
- 出水市:「鶴の渡来地」として世界的に知られ、毎年1万羽を超えるツルが越冬する壮観な景色は、冬の鹿児島の風物詩となっている。江戸時代の面影をそのままに残す「出水麓武家屋敷群」は国内最大級の規模を誇り、国の重要伝統的建造物群保存地区として高い歴史的価値を有している。また、日本一の鶏卵・鶏肉の生産地の一つであり、食の供給基地としても重要な役割を担っている。
- 阿久根市:東シナ海に面した美しい海岸線を持ち、「アクネうまいね自然だね」のキャッチフレーズ通り、イワシや伊勢えび、ウニなどの新鮮な海の幸の宝庫である。歴史ある「ボンタン」の産地としても有名であり、肥薩おれんじ鉄道の観光列車が走る沿線ののどかな風景は、旅の情緒を誘っている。近年では、地域資源を活かした独自のデザインやブランディングによる街づくりでも注目を集めている。
- 長島町(出水郡):薩摩半島の北西端から橋でつながる島々の町であり、赤土を活かしたジャガイモ栽培と、日本一の生産量を誇るブリの養殖が産業の柱である。複雑に入り組んだリアス海岸が作り出す「黒之瀬戸」の急潮や、東シナ海に沈む夕日は、息を呑むほどの絶景として知られている。また、焼酎「さつま島美人」の故郷としても有名であり、豊かな海と大地の恵みが凝縮された活気ある島である。
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最終更新:2026年01月31日 07:28