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大島地域


大島地域(おおしまちいき)は、日本鹿児島県にある地域である。

概要

大島地域は、鹿児島市と沖縄本島のほぼ中間に位置する奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の主要5島などから構成される。2021年には「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」として世界自然遺産に登録され、アマミノクロウサギに代表される固有種や多様な動植物が息づく亜熱帯の森が世界的に高く評価されている。青く澄み渡る「奄美ブルー」の海、独特の島唄や豊年祭、そして世界三大織物の一つである本場奄美大島紬など、琉球と大和の文化が融合した独自の伝統が今も色濃く残っている。産業面では、サトウキビ栽培や肉用牛の生産、さらには国内唯一の産地である奄美群島内でのみ製造が許されている「奄美黒糖焼酎」の醸造が極めて盛んである。また、冬の温暖な気候を活かしたタンカンやパッションフルーツなどの熱帯果樹栽培、本マグロの養殖など、豊かな自然資本を活用した農水産業が地域経済を支えている。近年では、LCCの就航や世界遺産登録による観光需要の高まりに加え、テレワークやワーケーションの拠点としても注目され、島外からの新しい風が吹き込んでいる。透明度の高い珊瑚礁の海から神秘的な原生林まで、地球の生命力と島人(しまんちゅ)の情熱が響き合う、日本屈指の多島域エリアである。

基本情報

  • 面積: 約1,240.28km2
  • 人口: 約98,500人(2025年12月現在の推計)
  • 人口密度: 約79.4人/km2(2025年12月現在の推計)
  • 中心都市奄美市(あまみし、Amami City)
  • 隣接地域鹿児島地域、沖縄県(沖縄本島北部

観光情報


市町村


大島地域の市町村は次の1市9町2村で構成される(郡はいずれも大島郡(おおしまぐん))。

奄美大島

  • 奄美市:奄美群島の行政・経済の中枢であり、中心街の名瀬は「離島最大の繁華街」としての賑わいを見せている。一方で、広大なマングローブ原生林や美しい海岸線、奄美空港を擁し、都市機能と雄大な自然が高度に調和している。本場奄美大島紬や島唄の伝統が色濃く、世界自然遺産の拠点都市として国内外から多くの客を迎えている。
  • 龍郷町:奄美大島の北部に位置し、空港と市街地の中間にあたる利便性の高さから、近年移住者にも人気の高い町である。本場奄美大島紬の代表的な柄「秋名バラ」や「龍郷柄」の発祥地であり、西郷隆盛の潜居跡などの歴史遺産も豊富に点在する。美しい円(まど)行きやハートロックなど、SNS映えする観光スポットも多く、伝統と新しさが共存している。
  • 大和村:奄美大島の北西部に位置し、東シナ海の荒波に削られた力強い海岸景観と、最高峰・湯湾岳の麓に広がる深い森に抱かれた村である。古くからの集落文化が大切に守られており、特産の「すもも」やタンカン栽培、本マグロの養殖など、自然の恵みを最大限に活かした農水産業が盛んである。世界遺産エリアの核心部に接し、静寂の中に野生生物の息吹を感じることができる。
  • 宇検村:「奄美の霊峰」湯湾岳を背負い、深く入り組んだ焼内(やけうち)湾を囲むように集落が点在する、神秘的な風情の村である。豊かな森はアマミノクロウサギの主要な生息地であり、清らかな水から造られる黒糖焼酎「れんと」の製造拠点としても知られている。手付かずの自然と温かな人情が残り、ゆったりとした島時間を求める旅人や移住者を惹きつけている。
  • 瀬戸内町:奄美大島最南端に位置し、大島海峡を挟んで加計呂麻島・請島・与路島を擁する、風光明媚なリアス式海岸の町である。日本有数のクロマグロ養殖基地として知られるほか、海峡の穏やかな海域はマリンスポーツの聖地となっており、独自の島唄や「諸鈍シバヤ」などの伝統芸能が今も大切に継承されている。

喜界島

  • 喜界町:年間約2mmという世界屈指の速度で隆起を続けるサンゴ礁の島であり、平坦な地形に一面のサトウキビ畑が広がる。日本一の生産量を誇る「白ゴマ」の栽培や、島を一周する一本道「シュガーロード」が象徴的な風景を作っている。歴史的には平家落人伝説が残り、島特有のガジュマルの巨木が守る静かな集落に、古き良き島の原風景が息づいている。

徳之島

  • 徳之島町:島の東部に位置する行政と商業の拠点であり、亀津市街地には飲食店や商店が集積し、夜まで活気にあふれている。世界自然遺産の核心地域を背後に抱え、希少種アマミノクロウサギの観察ツアーや、ダイナミックな景観の「金見崎」などの観光資源も豊富である。伝統の「闘牛」が最も盛んな地域の一つであり、牛と人が共に生きる力強い島の文化を象徴する町である。
  • 天城町:徳之島の北西部に位置し、空の玄関口である徳之島空港を擁する、交通と物流の要衝となっている。世界遺産に登録された険しい山岳地帯から「寝姿山」を望む海岸線まで、起伏に富んだ美しい自然環境が広がり、トライアスロン大会の舞台としても有名である。農業ではサトウキビのほか、馬鈴薯や熱帯果樹の栽培が盛んで、広大な農地を活かした力強い生産活動が行われている。
  • 伊仙町:島の南西部に位置し、全国トップクラスの合計特殊出生率を誇る「長寿・子宝のまち」として、その独自の福祉や共同体のあり方が注目されている。国内最古級の土器が出土した「面縄貝塚」などの歴史遺産があり、古くから人々が定住してきた豊かな風土が受け継がれている。闘牛文化への情熱も非常に高く、地域全体で子供や高齢者、そして牛を大切に育む温かな人情が息づいている。

沖永良部島

  • 和泊町:島の北東部に位置し、春には特産のテッポウユリ(エラブユリ)が海岸沿いを白く染め上げる「花と歴史の町」である。西郷隆盛が流刑生活を送り、独自の思想「敬天愛人」を深めた地として知られ、南洲神社などのゆかりの史跡が大切に守られている。平坦な大地には赤土の農地が広がり、高品質なジャガイモやサトウキビの生産が、島の経済を力強く支えている。
  • 知名町:島の南西部に位置し、東洋一の美しさと称される鍾乳洞「昇竜洞」をはじめ、200以上の洞窟が地下に広がる「ケイビングの聖地」として知られている。島の最高峰・大山(おおやま)の山頂付近には豊かな自然が残り、そこから湧き出す地下水が地域の農業や生活を潤している。伝統的な「字(あざ)」の文化が根強く、エイサーに似た踊りや独自の芸能が今も集落ごとに大切に継承されている。

与論島

  • 与論町:鹿児島県最南端に位置し、干潮時にのみ現れる白砂の「百合ヶ浜」に代表される、透明度抜群の「ヨロンブルー」の海に囲まれている。沖縄の影響を強く受けた独自の言語や、歓迎の儀式「与論献奉(よろんけんぽう)」といった独自の文化が今も大切にされており、リゾートとしての華やかさと島特有の素朴さが絶妙に同居している。

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最終更新:2026年01月31日 22:34