概要
岩手県は、北海道に次いで全国第2位の広大な面積を誇り、北上山地と奥羽山脈の間に広がる豊かな盆地と、ダイナミックなリアス海岸を有する県である。 県庁所在地の盛岡市は、歴史ある城下町と近代都市が融合し、2023年にはニューヨーク・タイムズ紙で「行くべき場所」に選ばれるなど国際的な注目を集めている。 世界文化遺産の「平泉」に象徴される奥州藤原氏の歴史や、遠野に伝わる民話の世界、宮沢賢治や石川啄木といった文豪を育んだ、深い精神文化が息づく地でもある。 産業面では、肥沃な大地を活かした酪農や、最高級のブランド牛「前沢牛」などの畜産、そして三陸の豊かな海の幸を背景とした水産業が極めて盛んである。 また、世界最高水準の素粒子物理学実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致を進めるなど、先端科学技術による未来志向の地域づくりにも取り組んでいる。 現在は、震災からの復興を力強く進めつつ、広大な土地を活かした「ワーケーション」や、豊かな食を軸としたサステナブルな観光の推進に注力している。
基本情報
- 面積: 約15,275.05km2
- 人口: 約1,120,000人(2025年12月現在の推計)
- 人口密度: 約73.6人/km2(2025年12月現在の推計)
- 県庁所在地: 盛岡市(もりおかし、Morioka City)
- 隣接都道府県: 青森県、宮城県、秋田県、
- 県の木・花・鳥: それぞれナンブアカマツ、キリ、キジ
観光情報
地方
岩手県の市町村は33(14市15町4村)で構成される。このガイドでは、県を以下の4つの地方に分けて説明する。
- 岩手県央(盛岡市、八幡平市、滝沢市、岩手郡(雫石町、葛巻町、岩手町)、紫波郡(紫波町、矢巾町)): 県庁所在地の盛岡市を中心とした政治・経済の中枢であり、岩手山を望む城下町の情緒と、わんこそばや冷麺などの豊かな麺文化が息づくエリアである。八幡平の壮大な山岳リゾートや、雫石の温泉・スキー場、さらに紫波の先進的なエコタウンなど、都市の利便性と豊かな自然体験が高度に融合している。
- 岩手県南(花巻市、北上市、遠野市、奥州市、一関市、和賀郡(西和賀町)、胆沢郡(金ケ崎町)、西磐井郡(平泉町)): 世界遺産の平泉や遠野の民話など、深い歴史と伝統が息づく地域であり、北上川流域には自動車や半導体関連の高度な製造業が集積している。花巻が生んだ宮沢賢治の童話の世界、最高級の前沢牛、さらには西和賀の豪雪文化など、文化的な豊かさと産業の活力が調和した岩手の経済を支える重要エリアである。
- 岩手沿岸(宮古市、釜石市、陸前高田市、大船渡市、気仙郡(住田町)、上閉伊郡(大槌町)、下閉伊郡(山田町、岩泉町、田野畑村)): 三陸復興国立公園のダイナミックなリアス海岸と、世界有数の漁場を背景に、水産業や港湾産業が力強く展開されている地域である。龍泉洞の神秘的な地底湖や「奇跡の一本松」といった象徴的なスポットがあり、現在は震災からの復興を経て、三陸鉄道や三陸沿岸道路を核とした新たな広域観光の拠点となっている。
- 岩手県北(二戸市、久慈市、下閉伊郡(普代村)、九戸郡(軽米町、野田村、九戸村、洋野町)、二戸郡(一戸町)): 「北限の海女」で知られる久慈の海岸線から、日本有数のブロイラーや雑穀の産地である二戸の内陸部まで、素朴で力強い風土が広がるエリアである。漆器の「浄法寺漆」や世界遺産の「御所野遺跡」など、古くからの手仕事や縄文文化が大切に受け継がれ、琥珀の採掘や独特な食文化など、独自の魅力が光っている。
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最終更新:2026年01月07日 13:45