概要
粟国村は、那覇から北西約60kmに位置する粟国島一島からなる村である。火山活動によって形成された独自の地形が特徴であり、特に島の西端にある「筆ん崎」の白い断崖絶壁は、荒々しくも美しい自然の造形美を見せている。かつては粟(あわ)の栽培が盛んだったことが名前の由来だが、現在は「粟國の塩」の産地として全国的にその名が知られている。また、初夏になると数千匹のギンガメアジが群れをなす「トルネード」が見られるため、世界中からダイバーが集まる聖地でもある。映画『ナビィの恋』の舞台となったことでも知られ、島内には古き良き沖縄の情景が色濃く残っている。観光化されすぎていない素朴な雰囲気が漂い、夜には遮るもののない満天の星空を堪能できる。ソテツの群生や石垣の小道など、散策するほどに島の深い歴史と自然の力強さを感じることができる。日常の喧騒を離れ、静かな時の流れに身を任せたい旅人にとって、かけがえのない体験ができる島である。
基本情報
- 面積: 約7.65km2
- 人口: 約670人(2025年12月現在の推計)
- 人口密度: 約85人/km2(2025年12月現在の推計)
- 隣接市町村:
観光情報
観光案内所
- 粟国村観光案内所:粟国港のフェリーターミナル内にあり、島の観光情報やパンフレットの提供、宿泊施設の紹介などを行う窓口である。島内移動に欠かせないレンタサイクルやレンタカーの手配も行っており、入島して最初に立ち寄るべき利便性の高い場所である。窓口のスタッフから、その日の気象条件に合わせたおすすめの景勝地や見どころを直接聞けるのも大きな魅力である。
現地へのアクセス
飛行機で
村内にある粟国空港(あぐにくうこう、Aguni Airport、IATA:AGJ)を利用する。以下の便が運行されている。那覇から短い時間で移動することができる。
- 沖縄(那覇)~粟国:第一航空
による運行で、所要約25分、目安運賃(片道)14,000円。月・火・水・土曜を中心に1日1往復運行。整備のための運休などが多いので確認すること。
船で
那覇市の
泊ふ頭
から粟国港の間に「ニューフェリーあぐに」が運行されている。所要時間は約2時間。運賃は大人片道3,470円、往復4,620円。運行頻度は1日1往復である。特に海の状態によって欠航しやすい航路でもあるため、渡航前には必ず粟国村のサイトなどで最新の運航状況を確認することが強く推奨される。
村内のアクセス
バスで
村内には
コミュニティバス アニー号
が運行されている。島内唯一の公共交通機関で、港や集落、主要なスポットを巡回している。1日4便の運行なので、時刻を確認して利用すること。運賃は大人100円、小人50円。空港や港では、飛行機やフェリーにそれぞれ接続するため待機する。
車で
レンタカー
粟国島は周囲約12kmとコンパクトな島であるが、集落から景勝地や沖縄海塩研究所までは距離があるため、自由度の高い観光には車両のレンタルが推奨される。電気EV車のレンタル料金は1日5000円~が目安である。港から徒歩数分の
粟島レンタカー 
などで行うことができるが、4~8月のダイビングシーズンなどは早めの予約が推奨される。
デマンドタクシー
島内に通常のタクシーは走っていない。
デマンド型乗合タクシー りかりか号
が運行されており、電話などで申し込めば乗り合いでタクシーが利用できる。運賃は1乗車大人200円、小人100円。
自転車で
島内の観光スポット巡りには自転車も便利である。レンタサイクルは
粟島レンタカー 
や村内の民宿などで可能である。特にアップダウンのある「筆ん崎」方面へ向かう場合は、レンタカーや電動アシスト付きのレンタサイクルが体力的にも楽である。電動アシスト付き自転車のレンタルは1日4400円~が目安である。
歩いて
港周辺の集落内を散策する分には徒歩でも十分楽しめる。昔ながらの石垣やフクギ並木、ソテツが並ぶ小道をゆっくり歩くことで、島の息遣いをより身近に感じることができる。
観光名所
沖縄海塩研究所
「粟國の塩」を生産する製塩工場であり、約1万5千本の竹を吊るした巨大な立体式塩田で、潮風と太陽の力を使って海水を濃縮している。自然の力を最大限に活用した独自の製塩工程を間近で見学することができ、塩の奥深さを学ぶことができる。隣接する売店では、ここでしか買えない出来立ての塩や関連商品を購入することも可能である。
洞寺(てら)
(紹介P)
約200年前に僧侶が修行のために籠もったと言い伝えられる、島北東部に位置する鍾乳洞である。内部には無数の鍾乳石や石筍が幻想的な空間を作り出しており、古くから信仰の対象として大切に守られてきた。現在は公園として整備されており、ひんやりとした静寂の中で島の歴史と自然の神秘を体感できる貴重なパワースポットである。
筆ん崎(ふでんざき)
(紹介P)
島の西端にそびえ立つ、高さ約90メートルの迫力ある断崖絶壁が続く粟国島を代表する景勝地である。火山活動によって形成された独特の白い地層が美しく、沈みゆく夕日を眺める絶好のポイントとしても知られる。初夏には付近の海域に「ギンガメアジのトルネード」を求めて世界中からダイバーが集まる、海の聖地でもある。
マハナ展望台
(紹介P)
筆ん崎の崖の上に位置し、周辺に遮るものが一切ないため、360度のパノラマビューを楽しめる展望スポットである。晴れた日には慶良間諸島や渡名喜島、久米島までを遠く見渡すことができ、足元に広がる海の青さと白い断崖のコントラストは圧巻である。夕暮れ時や星空観測の場所としても非常に人気が高く、島の雄大な自然を象徴する場所である。
買い物スポット
浜売店
(紹介P)
集落の中心部に位置し、食料品や日用品から島特産のお土産まで幅広く取り扱う、島民の生活を支える共同売店である。映画『ナビィの恋』のロケ地としても知られ、昔ながらの懐かしい佇まいが訪れる旅人に安らぎを与えてくれる。散策の合間に立ち寄って、冷たい飲み物を買ったり店主と会話を楽しんだりと、島の日常の空気に触れることができるスポットである。
最終更新:2026年01月24日 06:31