重巡鋼艦ブリガンダイン

重巡鋼艦ブリガンダイン

アルフヘイム の海を荒らしまわる海賊団ガレオンズグレイブの旗艦。
放浪船ノートメア号に襲い来る海賊団と戦うクエストで攻略するダンジョンであると同時に、
クエストクリア後はグラススプリンター飛空船のように自由に乗り回せる海上移動手段となる。

全長150メートル、幅20メートルの巨大な船体は、地球で言うところの弩級艦船にあたる。
甲板も含め全体を鋼鉄で装甲し、黒錆に覆われた鋼の威容はまさに「黒船」。
排水量は2万トン超と、これも地球の戦艦と同等のサイズ感である。

魔法によってスクリューを回して推進力を得る魔法船であり、天候や風向きを問わず高速で航行可能。
さらに船体の両脇には魔法動力の外輪(パドル)が格納されていて、
これを展開することで喫水の浅い港の付近でも支障なく活動することができる。

武装も潤沢。両舷に十基ずつ備える砲門はおよそ15秒に1発のペースで発射でき、
砲撃による艦船同士の殴り合いでも無類の強さを誇っている。
加えて対空射撃用のバリスタ、捕鯨や敵船への接舷に用いるハープーン・キャノン、
焼夷瓶や岩塊、時には船員すら打ち出すカタパルトなども装備している。

そして当船の際たる特長が、自在に着脱できる分割装甲「スケイル」システムである。
ブリガンダインの装甲は無数の小片(スケイル)で構成されていて、ロープで船体に固定されている。
固定を解けばスケイルはロープに繋がったまま海面に落下するが、
魚系の魔物から採れる浮袋が取り付けてあるため水に浮く。
この状態でもロープは船体とスケイルを繋いでいるため、浮いた装甲を曳航しながら船を進めることができる。

当然、装甲を剥がした分だけ船体は軽くなり、航行速度は大幅に向上する。
曳航しているスケイルは、ロープを引き込めばすばやく船体に固定しなおせる。
つまり、平常時は軽快俊足な非甲船として、戦闘時は堅牢鈍重な装甲船として、
ふたつの船の状態を自在に行き来しながら航行することが出来るのである。

加えて装甲が分割されているため破損しても替えがききやすい。
スケイルごとの交換といったメンテはもちろん、戦闘中でも損傷個所へ他の部位から無事な装甲板を充当できる。
防御力そのものは完全被鋼の船に比べて劣るものの、それを補って有り余る航行性能と継戦能力を有している。

ガレオンズグレイブはブリガンダインの驚異的な航行性能によって八方七海を縦横無尽に駆け回る。
軽便な船足を活かして奇襲をかけ、被弾しようが即時補修でしぶとく生き残り、
本格的に旗色が悪くなればスケイルを分離して船体を軽くし高速撤退。
この戦術は各国の海軍相手にも覿面に効果を発揮し、軍隊すら手の付けられない海の覇者が誕生した。

アルメリア王国は大規模な討伐艦隊を結成し海賊退治に乗り出したが、
包囲網を形成する前にフェルゼン公国の領海まで逃げ延びられ、
越境のための国家間交渉を行っている間に水平線の向こうへ消えてしまった苦い歴史を持つ。

大規模艦隊が領海侵犯すればその余波でフェルゼンの漁業や通商が壊滅的な被害を受けるため、
フェルゼン側にとってもおいそれと越境を許可するわけにはいかなかったのである。
そしてブリガンダインの船長にして海賊団の女頭領キャプテン・エンケはアルメリア海軍の出身であり、
両国の航海事情についてよく知悉していた。

様々な海域で神出鬼没に略奪する当船は、同じく海域を超えて放浪するノートメア号に出会い、
彼らの持つサルベージ技術と引き上げた古代の財宝に目を付ける。
帆船相応の速力しか持たないノートメア号にとって、どこまでも付け狙ってくる海賊団の存在は脅威となった。
これに対処するためブレイブに助力を求めたのが一連のクエストの始まりである。

〇ダンジョンとして

ブリガンダインの迎撃クエストは、海戦パートと攻略パートからなる2部構成。
海戦パートは船同士の砲撃戦となるため、クエスト開始にはまず何かしらの船の所有が条件となる。
シナリオを中盤まで進めていれば中型帆船「キャデラック」を入手しているはずである。

ノートメア号のNPCを臨時乗員として雇い、キャデラックの操舵や砲手に各員を割り振る。
NPCはそれぞれ器用さや胆力など海戦に関わる固有のステータスを持ち、
砲撃の命中率を上げたければ器用な乗員を配置するなど割り振りを工夫する必要がある。

クエスト開始直後のブリガンダインは高速形態のためキャデラックでは追いつけない。
敵の砲撃の雨嵐をうまく凌ぎ、ある程度こちらの砲撃でダメージを与えると、
ブリガンダインはスケイルを纏って重装甲形態へと移行する。
こうなればキャデラックでも容易に先回りできるようになり、接舷することで内部へ乗り込めるようになる。

攻略パートでは通常のダンジョンと同様。
海賊や彼らの飼い慣らす水棲系の魔物が敵として登場する。
いずれも属性は水なので、地属性のパートナーや装備があれば楽に進められるだろう。

幸い内部もそこまで複雑ではない。
商船から奪った宝物などは奥まった場所に隠されているが、これは仮に取りこぼしたとしても、
ブリガンダインを乗っ取ってしまえばいつでも入手できるようになるので気にする必要はない。
探索は後でもできるということで一直線に艦長の元を目指そう。

艦橋ではダンジョンボスとしてキャプテン・エンケとバトルになる。
ヒュームでありながら周りの船員と合わせて水属性の準レイド級として扱われ、
相応のステータスを持つ。

エンケ本体はカトラスによる斬撃の他、水属性の魔法攻撃も撃ってくる。
また、数ターンごとに放ってくる「砲撃号令」で艦橋にも関わらず大砲をぶっ放す。
これがすこぶる痛い全体物理攻撃であり、軽減手段はしっかり準備しておこう。
手下の船員を先に倒しておくことで砲手が減り、ダメージも大幅に弱体化する。

エンケを倒すか捕獲(キャプチャー)すればクエストクリア。
制圧したブリガンダインを自分の船として乗り回せるようになる。
ついでにガレオンズグレイブの海賊たちも新たな頭領としてプレイヤーに従うようになる。

〇乗り物として

キャデラックと比較しても大型船とは思えない快速な航行速度が何よりの魅力。
さらにエンケをはじめ海賊団自体も傘下に収めているため、
海上でのエンカウントバトルでは海賊たちに指示を与えることで適宜援護してくれる。

敵全体に特大の物理ダメージを与える「砲撃」、
こちらの被ダメを大幅にカットしてくれる「装甲」、
その戦闘の間だけエンケがゲストメンバーとして参戦する「助太刀」など、
海の上の戦いを有利に進めるコマンドを自由に設定できる。

アルフヘイムの海にはセイレーンを筆頭に準レイド級以上の強敵が跳梁跋扈しているため、
海賊団の助力を得られれば海の旅はぐっと楽になることだろう。

さらに、航海中は内部を自由に探索することができる。
前述の宝物庫だけでなく、無料の宿屋やアイテムショップといった街の施設がコンパクトにまとまっており、
下手にどこかの都市へ行くよりよほど便利なロケーションにもなる。

キャデラックがあれば海を旅するのに不便はないが、
ブリガンダインに乗り換えればさらなる利便性と快適性が約束される。
なにかと海でやるべきことは多いので、サルベージに興味がなくてもクエストを進める利点はあることだろう。

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最終更新:2020年10月02日 19:45