吸血鬼城(ミディアンズ・ネスト)

ニヴルヘイム第七層(破界“ハドマー”)に存在する巨大な城。
破界“ハドマー”は自分以外はすべて敵、見敵必殺(サーチ・アンド・デストロイ)の世界であるが、
その破界の食物連鎖ピラミッドの頂点に位置する魔物に吸血鬼(ミディアン)が存在する。
吸血鬼はその名の通り他者の血液を生命維持に用いる魔物で、アンデッドの特徴を有する高位魔族である。
吸血鬼の中には更にヒエラルキーとして爵位があり、基本的には五段階(公、候、伯、子、男)に分けられるのだが、
中には自らを大公と名乗ったり配下を(勝手に)準男爵に任じたりする者もおり、正確性に乏しい。
五爵位の上には吸血鬼の頂点、“生命無き者の王(ノーライフキング)”がおり、
こちらは長い間『永劫の』オデットが務めていたが、現在は空位になっている。

吸血鬼城(ミディアンズ・ネスト)はそんな吸血鬼たちの本拠地である。
第七層の最深部『不映の湖(うつらずのみずうみ)』の湖畔に聳え立つ、多数の尖塔や離れを備えた巨大な漆黒の城郭であり、
城そのものだけでなく敷地内にある数々の地形、付随する建築物等々を含めて吸血鬼城と呼ばれる。
内部は吸血鬼のみならず、多数のアンデッドモンスターや高レベル帯のエネミー(いわゆる猛者ザコ)がひしめいており、
『異邦の魔物遣い(ブレイブ)』を見るなり攻撃を仕掛けてくる。
闇属性の敵しか存在しないため、ガチガチの光属性で身を固めていくとよい。
光属性のデッキで固めたプレイヤーの中には、この吸血鬼城を狩り場としてレベリングやアイテム収集に勤しむ者も多い。
劇中で赤城 真一とリバティウムの『デュエラーズ・ヘヴン・トーナメント』で戦ったレアル=オリジンも吸血鬼城の出身で、
階級は子爵であった。

ゲームのシナリオでは、シナリオ最終盤に開放されるフリークエスト『吸血鬼城ドラクリア』の舞台となる。
プレイヤーは夜警局の吸血鬼狩りであるNPCジモン・ヴェルモンディの依頼を受け、
現在空位となっている“生命無き者の王(ノーライフキング)”の座を射止めるため鎬を削っている、
五人の公爵を討伐するために城へと赴くことになる。
普通にクエストを受領するとそのままジモンと共に吸血鬼を狩りに乗り込むのだが、
シナリオの中では五人の公爵が持ち掛けてくる交渉に応じることができる。
交渉次第ではジモンを裏切り、吸血鬼側に付くことも可能。
なお、吸血鬼狩り側でクエストをクリアする(五公爵を皆殺しにする)とクエスト報酬として吸血鬼狩りの鞭『ミディアンキラー』が手に入り、
夜警局の中でプレイヤーの評価が上がる。ジモンも仲間にすることが可能。モンスターではないがパーティー内NPCとして戦ってくれる。
吸血鬼側でクエストをクリアする(五公爵のいずれかと手を組み、王の座に据える)と、吸血鬼の魔剣『ノスフェラトゥ』を下賜される。
王になった公爵に準男爵の地位を与えられ、吸血鬼と同じ待遇を受けられるようにもなるため、報酬の好みでどちらサイドにつくか考えるのもいいだろう。
主要人物の説明は以下。

  • ジモン・ヴェルモンディ
夜警局の一員。吸血鬼狩りの名家ヴェルモンディ一族の戦士であり、先祖伝来の鞭『ミディアンキラー』を持つ。
年齢35歳程度の、ノースリーブの革鎧にスカート、生足、ブーツ姿のマッチョなおっさん
顔の造作も濃く、ケツ顎で総体アメコミ風の暑苦しい風貌である。
鞭に光属性を付与しての攻撃が得意だが、鞭以外にも聖水、斧、十字架、ロザリオなど多種多様なアイテムを使用する。
特にブーメランのように投げつけると途中で戻ってくる十字架は強力で、「なんで戻ってくるの?」と質問した『異邦の魔物遣い(ブレイブ)』に対し、
そういうものだから」と返答する姿は往年のゲーマーたちの失笑を買った。
また、ロザリオを使用すると数秒時間が止まるザ・ワールド!!
ステータスは全体的に手堅く纏まっており、特に弱点らしい弱点が見当たらない。
闇属性モンスターとの戦いでは無双の強さを見せてくれるだろう。

  • 傀儡大公コッペリオン
ブレモン界一の引きこもり。ぼっち・オブ・ぼっち。
自身の下僕として多数の人形を操る吸血鬼であり、誰もその素顔を見た者はいない。
プレイヤーとも玉座に腰掛けた人形を通して会話し、決して姿を現さない。仮にコッペリオンに味方し王の座を射止めても、
頑ななまでに姿を見せない重度のコミュ障。
コッペリオンが王になると、吸血鬼城でエンカウントするエネミーがすべて人形系になる。
好みの話題(人形・フィギュア関連)になるとやたら早口になる。

  • 妖夢大公アザトー
常に紫色の妖しい霧を周囲に纏わせている、ピンク色のくるくるカールしたロングヘアにゴスロリドレスを着た外見十歳程度の幼女。
美しいもの、可愛いものに対して偏執的なほど執着を抱き、醜いものの存在を決して許さない。
王となった暁には吸血鬼城内の醜いものを一掃し、自分好みのものだけを侍らせようと画策している。
外見、セリフ、仕草、やることなすことすべて可愛い。可愛いを通り越してあざとい。
一見ロリカワ美少女だが、その正体はざんばら髪に骨と皮だけのどこからどう見てもバケモノ。
纏っている霧の魔術で自らを可愛らしく見せかけている。

  • 轟腕大公デストラク
アザトーが外見にパラメータを全振りしたなら、デストラクは外見にパラメータをまったく振り分けなかったパターンである。
身長3メートルのゴリゴリのマッチョで、なおかつハゲ。遠目にはトロールと見分けがつかないゴリラぶり。
当然INTもない。破界“ハドマー”のルールに最も忠実であり、とにかく目についたものは片っ端から張り倒そうとする。
プレイヤーが最初に接触した際も問答無用で襲い掛かってくるため、交渉を持ち掛けるには一度倒して無力化させる必要がある。
デストラクが王になれば、第七層はますます修羅っぷりに磨きがかかることだろう。
こんなの王にしちゃっていいの?

  • 蠱惑大公インモラ
ザ・エロ女。
妖艶な黒いイブニングドレス姿の、長い黒髪を持った妙齢の美女。エロこそすべてと考えており、
四六時中エロいことしかしていない。日夜自身の領域に様々な種族を招き入れ、目を覆いたくなるような乱痴気騒ぎを繰り広げている。
「私達は良いことをしているだけよ? 気持ちイイことが悪いことな訳ないでしょう?」と嘯くド淫乱。
もちろん具体的な内容は(表向き)伏せられており、何をしているのかは分からない。ブレモンは全年齢対象だからね!
エンジョイエロ勢の第六天魔王あたりが見たら、鼻血を噴いて倒れること間違いなし。

  • 膨満大公オルクルス
豚のように肥え太った醜い容貌の吸血鬼。というか豚
貴族風の衣装を着た巨大な豚頭の人物で、自身の領域はすべて厨房とそこで作られた料理を食べるための食堂になっている。
本人も常に何か食べている。しかもクチャラー。ボイス付きで喋るときはそのクチャクチャSEで多数のプレイヤーが悶絶した。
とにかく食うことだけが楽しみで、破界“ハドマー”にある何もかもを食いたいと願っている。
プレイヤーのことも食べ物としか思っていないが、何か他の食べ物を食べているときだけはまともな交渉が可能となる。
オルクルスが王となった暁には、第七層は遠からず未曽有の食糧不足に襲われることになるだろう。


ロクな奴がいないな!
そりゃオデットもこんな連中を長年従えることに嫌気が差すというものである。

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最終更新:2022年11月29日 11:59