夜警局

やけいきょく

アルメリア王国が保有する軍事組織のひとつ。
王国正規軍とは根本から異なる組織であり、指揮系統や装備、仮想敵も違う。
正規軍は対国家戦争や国内外の動乱の鎮圧、大型魔獣の討伐などを扱う同国の主戦力だが、
夜警局は戦術目標をニヴルヘイムとその眷属に絞っている。

アルフヘイムの覇権国家たるアルメリアの王宮が大陸守護の為に組織した、
『対ニヴルヘイム迎撃専門機関』。それが夜警局である。

主な人員は正規軍からの選抜に加え、民間から雇い入れた退魔師やバウンティハンターなど。
このほか冒険者やプネウマ聖教僧兵といった魔物との戦闘に長じた人材が多い。
一騎当千を有する隣国フェルゼン公国から派遣された群青の騎士も在籍している。

これら人件費や装備費をはじめ局の運営費用は全て、軍事費とは別に確保された特別予算によって賄われる。
『アルメリア王国』ではなく『アルメリア王宮』の直轄と表現するのが正しいだろう。
あらゆる面で、特別な敵を相手にする特別な部隊と言うべき存在である。

隊伍を組んで軍団単位で行動する正規軍と違い、夜警局の実働員は基本的に個人で活動する。
散発的に発生するニブルヘイムの侵略行為には小回りの利く少数精鋭で即応しなければならず、
対象が市井に潜伏している場合、やはり隠密裏に動く必要がある為である。
高位の魔族ほど単独で行動する傾向にあるため、大部隊ではかえって懐に入り込まれる恐れもある。

したがって、夜警局に所属する者の『最低条件』は単独で部隊規模の戦闘行動を完結させること。
具体的には偵察から拠点築営、補給、敵勢力の殲滅、事後撤収に至るまでを一人で行えなければならない。
文字通りのワンマンアーミーであることが求められ、事実彼らは例外なく条件を満たしている。

少数であるためか装備が充実しており、正規軍よりもワンランク上の武具が与えられている。
また、知性の高い魔族や魔神を相手にする都合上、正面から挑めば討伐前に逃亡される可能性が高い。
そのため隠密性を重視して鎧は着用せず、強化魔法を付与した衣服や外套を着こむ。
武器も隠し持てるサイズの物が多く、戦闘スタイルとしては暗殺に近い。

侵攻しに来たニブルヘイムの眷属に気付かれる前に敵の居所を突き止め、
単独で強襲して逃がさず仕留める。これが夜警局の基本戦術である。
無論正面から戦っても強い。掛け値なしに大陸最強戦力の一角と言えよう。

十二階梯の第二位『真理の』アラミガは夜警局に所属するバウンティハンターであり、
同局でも最高クラスの実力者。本職の異端審問官と二足の草鞋を器用に履きこなし、
ニブルヘイムの魔族たちを狩りまわる死神めいた存在として彼らに恐れられていた。
金払いの良い夜警局は彼にとっても懇意にしたい上客だったようだ。

指揮系統は正規軍とは独立しており、最上位の裁量権は王宮政府が直轄している。
宮廷魔術師だったバロールが事実上のトップであり、
彼が裏切る際には夜警局の動きを封じるよう巧妙に根回しがされていたようである。

また夜警局は王宮直属の特務機関という性質上、王宮からの特命なしには活動できない。
王が死に、その権限を代行すべき王宮魔術師は出奔と当時の王宮は混乱を極めており、
局員たちは事態を察知していながら追撃に打って出ることが出来なかった。

『黎明の』ゴットリープがアラミガを伴って王都に駆け付け、
臨時の指揮系統を構築することでようやく出動することが出来たが、
その頃にはバロールはニブルヘイムへと姿を消し、足取りが途絶えてしまっていた。

この致命的な『敗北』によって夜警局はその存在意義すら問われるものとなり、
汚名を濯ぐべく局員総出で東奔西走することになる――というのが、
王国編以降の夜警局がらみのクエストの大体のいきさつである。

プレイヤーは一時的に雇われるかたちで夜警局に力を貸し、
中盤から本格化し始めたニブルヘイムとの因縁を追っていく。
メインシナリオ含むニブルヘイムに関連するクエストではほぼ夜警局の局員たちが同行すると言っていいだろう。

共闘可能なNPCにも前述のアラミガをはじめ、『至道剣サドゥ』や『禍つ蜂ティーシャ』といった、
いわゆる二つ名持ち(ネームド)の強者が数多く登場する。

シナリオ前半でイマイチ影が薄かった分、前評判通りの戦力を発揮してくれる。
このまま夜警局内で成り上がるか、霊銀結社群青の騎士など他の戦力と関わりを深めていくかは、
プレイヤーの好み次第である。

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最終更新:2022年02月25日 12:32