麦芽(malt:モルト)
大麦の種子を発芽、乾燥焙煎させたもので、酒造ではウイスキーや
ビールなどを造る時に用います。
発芽した種子は、芽と根を出して光合成によりエネルギーの合成ができるようになるまでの間、種子に蓄えられた澱粉を糖化してエネルギーを得るための糖化酵素(アミラーゼ)を持ち、発芽により酵素が活性化します。
とくに大麦の種子にはアミラーゼが多く含まれ、また栽培も比較的容易なため、古くから穀物を用いた
複発酵の酒造に利用されてきました。
麦芽は酵素が活性化した状態で発芽を止め、貯蔵を可能にするため乾燥焙煎させますが、煎り方によって酒の味に影響が出ます。
ベースモルト
発芽した大麦を乾燥させ後に低い温度で焙煎した麦芽。
糖化後に醗酵させることによって、アルコールができる。
淡い色のものから濃い色のものまであるが、淡い色のものが使用頻度が高い。
【淡い色】ピルスナーモルト,ペールエールモルト,ウィーンモルト,ミュンヘンモルト【濃い色】
ローストモルト/チョコレートモルト/ダークモルト
発芽した大麦を乾燥させ後に高い温度で焙煎した麦芽。
ビールの色を暗くし、焦げた麦の香ばしい香を付けるために使用する。
熱によって糖化酵素は失われているので、ベースモルトに混ぜて使用する。
茶色っぽいチョコレートモルトと黒っぽいダークモルトがあり、ダークモルトのほうが焦げた苦味が強い。
カラメルモルト/クリスタルモルト/デキストリンモルト
発芽した大麦を乾燥せずに蒸らし、大麦内で糖化とカラメル化を済ませた後で、乾燥させた麦芽。
蒸らしの工程で糖化酵素は消費されているので、糖化酵素は含まれない。
ビールの色をやや暗くし、甘味のあるカラメル風味を付けるために使用する。この甘味は醗酵でなくならないので、アルコール精製には寄与しない。
明るい色のものから暗い色のものまである。
その他の特別なベースモルト
- ラオホモルト,スモークモルト
- 燻煙した麦芽。煙で燻すことによって、独特の香がついている。
- ウィートモルト,小麦モルト
- 通常の麦芽は大麦から作られるが、これは小麦から作られた麦芽。小麦特有のフルーティーな風味になる。
最終更新:2010年10月08日 15:05