126.魂を継ぐ者
私には双子の姉さんが居た。
強く、聡明で、幼い頃から私の憧れだった。
それに対して私は姉さんほどの能力が無く、顔は同じなのにと周囲に何時も比べられて、自分は要らない子なのだと枕を濡らしていた。
そんな私を優しく、力強く慰めてくれたのも、また姉さんだった。
時にはそんな姉さんに反発もしたが、それでもなお根気強く私を支え続けてくれた。
そんな姉さんが、私はずっと、ずっと、大好きだった。
強く、聡明で、幼い頃から私の憧れだった。
それに対して私は姉さんほどの能力が無く、顔は同じなのにと周囲に何時も比べられて、自分は要らない子なのだと枕を濡らしていた。
そんな私を優しく、力強く慰めてくれたのも、また姉さんだった。
時にはそんな姉さんに反発もしたが、それでもなお根気強く私を支え続けてくれた。
そんな姉さんが、私はずっと、ずっと、大好きだった。
ある日、ノービスとして冒険を始めたばかりの頃、姉さんが連絡も入れず数日家に帰ってこない日があった。
姉さんと一緒に生きてきて、そんなことは今まで一度たりとも無かったのに。
どこか遠くへ冒険に行ってオークに食い殺されたのではないか。誰か悪い冒険者に騙されたのではないか。
姉さんの安否が気になり夜も眠れず、少しの物音でも帰ってきたのではないかと思い、迎えに出て、落胆する。
失踪して六日目、夕暮れの中やっと姉さんは帰ってきた。
体中ボロボロで、手には何処で手に入れたのか大きな金塊と使い込まれた剣士の証を握っていた。
そして何よりも、あの優しかった姉さんの目が、とても辛そうな目になっていた。
どうしたのか、何があったのか、何を聞いても姉さんは全く答えてくれなかった。
それから姉さんは変わった。何かに追われる様に剣士としての腕を磨き、家に帰ってくることも少なくなった。
私がノービスから剣士となる修練を終えた日から、姉さんは二度と家に帰って来なかった。
そして私も冒険者として修練を重ねていった。そうすれば何時か姉さんに会える気がしたから。
やがて私は剣士としての修練を全て終え、聖堂騎士となった。
姉さんと一緒に生きてきて、そんなことは今まで一度たりとも無かったのに。
どこか遠くへ冒険に行ってオークに食い殺されたのではないか。誰か悪い冒険者に騙されたのではないか。
姉さんの安否が気になり夜も眠れず、少しの物音でも帰ってきたのではないかと思い、迎えに出て、落胆する。
失踪して六日目、夕暮れの中やっと姉さんは帰ってきた。
体中ボロボロで、手には何処で手に入れたのか大きな金塊と使い込まれた剣士の証を握っていた。
そして何よりも、あの優しかった姉さんの目が、とても辛そうな目になっていた。
どうしたのか、何があったのか、何を聞いても姉さんは全く答えてくれなかった。
それから姉さんは変わった。何かに追われる様に剣士としての腕を磨き、家に帰ってくることも少なくなった。
私がノービスから剣士となる修練を終えた日から、姉さんは二度と家に帰って来なかった。
そして私も冒険者として修練を重ねていった。そうすれば何時か姉さんに会える気がしたから。
やがて私は剣士としての修練を全て終え、聖堂騎士となった。
私が聖堂騎士となってから暫く経ったある日。
北の森で大発生した魔物を退治したと言う派遣騎士団の凱旋があった。
住人達から歓声を浴び、誇らしげに歩く姿はなんとも気持ちよさそうだった。
そんな中に唯一人、剣士の制服を着た人物が混じっていた。
他の騎士達と違い、どこか辛そうな目をしている。最後に別れたあの時と同じように。
間違いなく、姉さんだった。
だが追いかけようにも私は群集に押し流され、結局姉さんを見失ってしまった。
それから、風の噂で何度も姉さんの話を聞いた。
人に害成す女王蟻を倒した、モロクの王の財宝を見つけた、魔王退治のパーティーに居た、等々。
騎士叙勲を受けず数々の冒険をこなすその変わり者は、冒険者の間では有名だったらしい。
北の森で大発生した魔物を退治したと言う派遣騎士団の凱旋があった。
住人達から歓声を浴び、誇らしげに歩く姿はなんとも気持ちよさそうだった。
そんな中に唯一人、剣士の制服を着た人物が混じっていた。
他の騎士達と違い、どこか辛そうな目をしている。最後に別れたあの時と同じように。
間違いなく、姉さんだった。
だが追いかけようにも私は群集に押し流され、結局姉さんを見失ってしまった。
それから、風の噂で何度も姉さんの話を聞いた。
人に害成す女王蟻を倒した、モロクの王の財宝を見つけた、魔王退治のパーティーに居た、等々。
騎士叙勲を受けず数々の冒険をこなすその変わり者は、冒険者の間では有名だったらしい。
あのスタート地点、そこで思いがけない顔を見つけた。
間違いなく、姉さんだった。だが、憎しみの篭った瞳であのゲームマスターを見つめていただけで、私には気づいていないようだった。
その後声をかける間もなく、闇ポータルで各地に飛ばされ、私は聖堂騎士として動くことを決めた。
弱いものをこのゲームから守り抜く。何時か、姉さんが私にしてくれたように。
きっと、この偽りの世界のどこかで姉さんもそうしているはずだから。
間違いなく、姉さんだった。だが、憎しみの篭った瞳であのゲームマスターを見つめていただけで、私には気づいていないようだった。
その後声をかける間もなく、闇ポータルで各地に飛ばされ、私は聖堂騎士として動くことを決めた。
弱いものをこのゲームから守り抜く。何時か、姉さんが私にしてくれたように。
きっと、この偽りの世界のどこかで姉さんもそうしているはずだから。
だから……。
だから、姉さんは誰かを守るために死んだんだろう。
横では同じように放送を聞いた♂ローグが何か苛立たしげな顔をしている。
多分、彼も誰か見知った人を失ったのだ。
そしてそれを顔に出さないようとしているのだ。
私も今、彼のような顔をしているのだろうか?なんだか、妙に頬が熱い。
横では同じように放送を聞いた♂ローグが何か苛立たしげな顔をしている。
多分、彼も誰か見知った人を失ったのだ。
そしてそれを顔に出さないようとしているのだ。
私も今、彼のような顔をしているのだろうか?なんだか、妙に頬が熱い。
「おねえちゃん、どうしたの?」
足元からアラームだと名乗る少女が心配そうに声をかけてきた。
「泣いてるの?」
知らずに頬を流れていた熱いもの、それは涙だった。
だが、私には泣いている暇なんか無いのだ。
だが、私には泣いている暇なんか無いのだ。
「大丈夫だ、泣かないさ……」
少女にではなく自分にそう言い聞かせ、涙を拭い去る。
そうだ、姉さんが守れなかった分まで私が、絶対にみんなを守りぬく。
そうだ、姉さんが守れなかった分まで私が、絶対にみんなを守りぬく。
<♂ローグ組変化なし、第三回放送直後>
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