**ウォー・ハンマー ~War Hammmer~ &bold(){基本スペックと定義} ---- #image(warhammer01-01.jpg,blank,left) |全長|50~200cm| |重量|1.5~4.5kg| |地域|ヨーロッパ| |年代|13~17世紀| 戦闘用の金槌をウォー・ハンマーと言う。 ハンマーの語源は「石で作られた武器」であり、流木に石をくくりつけただけの、石器時代の武器がウォー・ハンマーの祖先である。 広義の意味では木槌とかもウォー・ハンマーになるのだが、今回は中世ヨーロッパで使われた金属製の槌頭を持つウォー・ハンマーを解説する。 柄と直角になった柄頭のどちらかがハンマーのような槌頭に、もう片方が鉤爪のように尖っているのが特徴である。 先端に槍のような穂先と、槌頭が大きくなると「ホースマンズ・ハンマー」に、鉤爪部分が鶴嘴(つるはし)のように細長くなると「ウォー・ピック」となる。 更に、「ホースマンズ・ハンマー」、「ウォー・ピック」の両方の特徴に加え、槌頭がくちばしのように鋭利な棘が付いた「ベク・ド・コルバン」という派生も存在している。 &bold(){部位別の呼称} ---- #image(warhammer01-02.jpg,blank,left) |1|槌頭:ハンマーヘッド(Hammer Head)| |2|錨爪or鉤爪:フルーク(Fluke)| |3|柄舌:ランゲット(Langet)| |4|柄:ポール(Pole)| |5|石突:バット(Butt)| &bold(){時代背景} ---- #image(warhammer01-03.jpg,blank,left) 当初は2m程の長柄武器として歩兵に使われたのが始まりで、槍にいくつかのスパイクをつけたものが当初のウォー・ハンマーだった。 15世紀ごろには金槌のような形状になり、80cmほどの長さになる。 この金槌状のものがCGのタイプのものであり、下馬した騎士達に使われたり、トーナメントにおいて使われたと言う。 &bold(){使用用途} ---- メイスと似た性質を持っているので、どちらかの槌頭で殴打するといいだろう。 金属鎧を凹ますほどの強烈な打撃か、金属鎧を突き破って貫通する打撃、どちらも強力である。 金属鎧全盛期の時代において、金属鎧に対して有効なダメージを与えられるこの武器は、戦場において心強い武器だったであろう。 &bold(){参考文献} ---- ・ウェブサイト [[wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/]] ・文献 |新紀元社 ||武器事典 ||市川定春 著| |新紀元社 ||武器と防具 西洋編 ||市川定春 著| |新紀元社 ||図解 近接武器 ||大波篤司 著| |ダイヤグラム・グループ||武器―歴史、形、用法、威力||田島優 北村孝一 著| |幻冬舎コミックス ||図説 武器だもの ||武器ドットコム 著|