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全長 | 25~35cm |
重量 | 0.2~0.3kg |
地域 | ヨーロッパ |
年代 | 11~20世紀 |
広義の意味では、両刃で肉厚な短剣を指し示す。
現代では大振りの戦闘用ナイフを総じて言う場合もある。
ダガーは対人武器として作成されたもので、ナイフは一般に多目的切断具を指し示す。
対人戦闘用では無い場合は両刃はあまり意味が無いので、多くのナイフは片刃である。
(単純に両刃短剣=ダガー、片刃短剣=ナイフと思って間違いは無い。)
中英語の時代(1050~1450年)から現在に至るまでの短剣の総称として使われている。
その語源は古フランス語の「ダグ(dague)」に由来し、中世ラテン語の「ダグア(dagua)」、ラテン語の「ダガエネシス(dacaensis)」に遡る。
「ダカ(daca)」はダキアのことで、「エネシス(ensis)」は「~人の」という意味があり、直訳で「ダキア人の刀剣」という意味になる。
ダキア人とはルーマニア人の祖先であり、上記の説明の通り、ダガーとは彼らが使っていた短剣から来ている。
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1 | 剣身:ブレイド(Blade) |
2 | 切先:ポイント(Point) |
3 | 柄:ヒルト(Hilt) |
4 | 鍔:ガード(Guard) |
5 | 握り:グリップ(Grip) |
6 | 柄頭:ポメル(Pommel) |
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日用品から発展した「道具」であるナイフとは違い、ショートレンジ(至近距離。手を伸ばすだけで相手の身体に触れれる距離)用に作られた、まさに「武器」である。
片手剣や長柄武器が壊れたりしてなくなったときのための最後の武器として、常に携帯されていたと言う。
現代でも、弾丸が尽きたときの最後の武器として考えて、戦場で携帯されることが多い。
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強度はそんなに無いので、突くことだけを念頭に使用した方が無難である。
もちろん斬りつけることも可能だが、傷は浅くしか残せない。(刃の長さがたかが知れているため)
また、投げることにも優れているが、どうせ投げるなら投擲専用ナイフやダガーがあるので、そっちを使ったほうがいいだろう。
もちろん、過去から現代にかけて、野外で穴を掘る、木々をなぎ払ったり削る、動物を解体するなど、戦場での日用品代わりとしても使われたと言う。
2007年 10月7日更新 2009年 9月20日情報分割及び画像差し替え+文章加筆
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