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全長 | 70~80cm |
重量 | 0.8~1.8kg |
地域 | ヨーロッパ |
年代 | 14~16世紀 |
「ロングソード」が騎兵用の武器であることに対し、歩兵用の武器が「ショートソード」である。
和訳すると「短い剣」を意味しているが、特に短剣と言うわけではなく、ロングソードよりやや短い刀剣の総称を指す。
ここでは日本での「ショートソード」、本場西洋での「フットマンズソード」について記述をしようと思う。
ショートソードの定義は割と曖昧なのだが、乱戦で戦いやすい長さ、刺突に向いた刃、全体的に頑強であるという3点をクリアしているものを指す。
つまり身幅が広く、切先が鋭く、取り回しがしやすい長さで、乱戦においての使いやすさを非常に考慮した武器であるといえる。
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1 | 剣身:ブレイド(Blade) |
2 | 切先:ポイント(Point) |
3 | 柄:ヒルト(Hilt) |
4 | 鍔:ガード(Guard) |
5 | 握り:グリップ(Grip) |
6 | 柄頭:ポメル(Pommel) |
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ショートソードは14~16世紀頃に、重装歩兵が乱戦時に使った武器である。
技術的には既にロングソード 後期型が作られた…つまり鋼鉄が生成されるようになった時代なので、当然鋼鉄製で先端も鋭利に作られている。
これは相手も鋼鉄製の鎧をつけるようになったので、対抗するために当然の使用であるが、肉薄して戦うために短く、丈夫にする等の工夫をしている。
14世紀にイギリスとフランスで起こった100年戦争において、イギリスが用いた戦術に、下級の騎士を下馬させて敵を迎え撃つ戦術が登場し、これが「こうかはばつぐんだ」と評される。
この戦術の有効性がヨーロッパ諸国にも取り入れられ、同時にショートソードも広く広まっていった。
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もちろん突き刺すことが最大のダメージを与えることが出来るのだが、乱戦で振り回すことにも耐え得る強度があるので、斬りつけることにも向いている。
ロングソードと違ってタフな分、無茶が効くのが、乱戦時には重宝されたと思われる。
2008年 9月28日更新 2009年9月25日 画像差し替え
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