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全長 | 50~100cm |
重量 | 0.6~0.8kg |
地域 | ヨーロッパ |
年代 | 6~11世紀 |
サクソン人固有の戦闘用ナイフとして使われたのが「サクス」という短剣であり、その中でも特に大型のもので刀剣サイズのものをスクラマサクスと呼ぶ。
「scrama」とは短い、もしくは傷つけるという意味があり、「sax」は剣、もしくはナイフと言う意味がある。
ショートソード、もしくは戦闘用ナイフといった意味合いとしてこの名が付いたものと思われる。
サクスは細かくバリエーションがあるが、大きく分けると短剣であるサクスと、刀剣であるスクラマサクスに分類される。
刃が垂直で、峰側の刃先部分が先端に向かって湾曲しているのが特徴で、柄はサクスと同様で木や象牙などの有機物が使用されている。
また、柄頭が無いものが多く、サクスよりもある意味では包丁に近い構造であるといえる。
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1 | 剣身:ブレイド(Blade) |
2 | 切先:ポイント(Point) |
3 | 血溝(樋):フラー(Fuller) |
4 | 柄:ヒルト(Hilt) |
5 | 鍔:ガード(Guard) |
6 | 握り:グリップ(Grip) |
その名の通り、サクスが元となっている。
中世以前の暗黒時代において、サクスの使いやすさが大いに評価されて武器として使用されるようになり、大型化をさせたことによって生まれた武器である。
西洋では片刃の剣は珍しいと思われそうだが、そういうわけでもなかったようだ。
「ファルシオン」の原型であるという説があるとも言われており、ヨーロッパでは広く使われ、また西洋の片刃刀剣に大きな影響を与えた武器であろう。
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サクスのように切ることはもちろん、刺突を想定した血溝もそのまま受け継いでいる。
また、サクスよりも戦闘用に改良されてるだけあっていくらかタフな造りとなっている。
2008年 11月1日更新
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