2010.8.31 05:00
政府は30日、経済関係閣僚委員会を開き、円高・株安を受けた追加経済対策の基本方針を決定した。「踊り場入り」が懸念されている景気の下支えを図るとともに、デフレ脱却を当面の目標に設定した。新卒者の雇用確保策や企業の設備投資促進策、住宅や家電のエコポイント制度の期間延長に加え、首相を議長とする「新成長戦略実現推進会議」の新設も盛り込んだ。
日銀が追加の金融緩和策を決めたことを受け、31日に予定していた決定を前倒しした。基本方針を踏まえ、9月10日に追加経済対策を閣議決定する。
同日の関係閣僚委員会に先立ち、菅直人首相は日銀の白川方明総裁と会談し、円高傾向が日本経済に与える影響など経済情勢について議論した。
基本方針は、就職先が決まらない今春卒業の新卒者を一定期間、雇用した企業に奨励金を支払う「体験雇用事業」の拡充のほか、住宅や家電のエコポイント制度の期限延長などの消費刺激策を掲げた。
円高で工場の海外移転が進む産業空洞化を避けるため、環境関連の生産拠点などを建設する場合に税制上の措置を講ずる制度を設け、企業資金の国内投資を促進する。首相や日銀総裁、経済界、労働界の要人らで構成する「新成長戦略実現推進会議」の設置も盛り込んだ。
6月に閣議決定した新成長戦略は、デフレからの早期脱却や過度の円高回避を明記しており、政府と日銀が一体で成長戦略の実現に取り組む姿勢を打ち出した。財源は迅速性を重視し、予備費約9200億円を活用し、景気動向を踏まえて補正予算の編成も検討する。
閣僚委員会後に記者会見した荒井聡国家戦略・経済財政担当相は「今回の対策はスピード感を重視した。今後も経済動向に注意を図り、機動的、弾力的に対応したい」と強調した。(橋本亮)
ソース:SankeiBiz(サンケイビズ) http://www.sankeibiz.jp/business/news/100831/bse1008310501002-n1.htm