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亜場木益世SS・イラスト

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ファイル1、転校生オカマ事件・なんちゃって女子高生もあるよ!

名探偵・亜場木益世の事件簿
ファイル1、転校生オカマ事件・なんちゃって女子高生もあるよ!

キーンコーンカーンフォー!
コーンキーンカーンフォー!

「さりー、朝の連絡始まるよ」
「…うん」

机に突っ伏していた細身の少女は始業時間のハードゲイチャイムを聞きながら、
ゆっくりと顔を上げた。その病的な顔つきは学園最強の魔山アリスに少しだけ似ている。
だが、彼女にはアリスの様な力は無い。

名は斑鳩(いかるが)さり、先月この希望崎に転校してきたばかりの彼女は
体が弱く午前中だけしか学校に来れない為友達が出来るか不安だったが
大人しいながらもそれなりに可愛く性格も良いので自分の席の前後左右の人が
こうして気にかけてくれる程度には付き合いが出来ていた。

「きりーつ、きをつけ、礼。ハイ皆注目、斑鳩さんが来てから一ヶ月ですが、
ウチの組にまーた転校生が来ましたー」

朝一番の担任のそれなりに事件的な発言にクラス内がざわ…ざわ…とし始める。

「先生、転校生は美人ですか!」
「先生、転校生は魔人ですか!」
「先生、転校生は『転校生』ですか!」
「先生、始業式で会った時から好きでした。私が卒業したら結婚してください!」

一斉に飛びかかる質問乱舞に担任教師は順番に迎撃をしていった。

「佐藤ー、転校生が美人かは個人の好みによるぞー。目鼻立ちのバランスはいいとだけいっとくー。
飯田ー、愛野ー、転校生は『転校生』では無いらしいぞー、一般人かは保証できんがなー。
瓶子ー、先生は独身で嫁さん募集しているがお前は駄目だー。鏡見て発言しろこのブスー」

歓喜する前の席の佐藤、ホッとする両脇の飯田と愛野、号泣する後ろの席で仲のいい瓶子。
割と何時も通りの流れに斑鳩はまたウトウトとし始めた。
授業以外ではなるべく体を休めておきたいからである。

だが、教室内に破壊音と共に白煙が舞い上がり斑鳩の目は一気に覚める。
白煙が消えると気絶した担任の顔面を踏んづけて大柄な女性が腕を組みふんぞっていた。
その後ろにはひっくり返ったチョーク入れとまっぷたつに割れた黒板、その後ろの壁には大穴。
斑鳩は白煙の正体がチョークの粉である事と転校生が隣の部屋から壁を破壊して登場した
大馬鹿だということを理解してしまった。どこのダンゲロス子だお前は、と心の中で突っ込む。

「希望崎の諸君!私はオカマ探偵亜場木益世(あばき ますよ)だ!
この学園には女子高生に変装し、レズ行為を為そうと目論む変態がいると私は考えた!
そこでこうして女子高生に化けて転校生としてやって来たわけで―」
「生徒会役員さん、こいつ校舎破壊した上に変態です」

希望崎には警察が介入できない代わりに生徒会が治安を維持している。
なので本来なら「お巡りさんこいつです」というシーンなのだが、
既にこの学校のルールを把握していた斑鳩は冷静にやって来た生徒会の一員に
変態を指で示してみせた。

「くそっ、私は女装してレズ行為を企むオカマを探るために全ての女子の身体検査をー!」
「言い訳は生徒会室で聞こうか」
「はーなーせー!」

その日、斑鳩はいつもより1時間早く帰宅した。




ファイル2名探偵の助手にされた病弱少女へ続く

ファイル2、病弱少女名探偵の助手にされる

名探偵・亜場木益世の事件簿
ファイル2、病弱少女名探偵の助手にされる

キーンコーンカーンフォー!
フォーキーンカーンフォー!

「さりー、朝の連絡始まるよ」
「…うん」

机に突っ伏していた細身の少女は始業時間のハードゲイチャイムを聞きながら、
ゆっくりと顔を上げ、ない。その病的な顔つきは学園最強の魔山アリスに少しだけ似ている。
だが、彼女にはアリスの様な力は無い。

名は斑鳩(いかるが)さり、昨日の転校生騒ぎのせいで疲れきった体を休めながら
先生が来るまでもう少し寝ていることにした。

「きりーつ、きをつけ、礼。ハイ皆注目、昨日転校生として来た変態が
生徒会に連行された事は知ってますね。で、その変態帰って来ちゃいました」

朝一番の担任のそれなりに事件的な発言にクラス内がざわ…ざわ…とし始める。

「ええー!どういう事ですか!!」
「例のオカマ探偵の言ってることは本当だったのですよ。
昨日の放課後、更衣室で『オゲェェェェ』という悲鳴があり先生がたどり着くと
精神崩壊した女子高生がゲロまみれで転がっていました。これはレズ行為中に相手が
オカマだと知ってしまった時の症状として知られています。そしてその時間、
自称名探偵の亜場木益世は生徒会室で反省文を書いていた。つまり転校生は潔白、
アンド犯人は確かに居るということだ。」
「続きは私が説明しよう!」

扉を静かに開けてクルリと一回転してもっこりパンチラしつつ名探偵登場。
前回壁を破壊しての登場で生徒会に反省文かかされたので今回は控えめ。

「私が前もって仕掛けておいた盗撮カメラに写っていた女子更衣室の映像には
犯人と思われるオカマが確かに写っていた。だが、そのオカマの外見は希望崎のどの
生徒とも、もちろん教師や用務員とも一致しなかった。つまり犯人は高度な変装能力と
見知らぬ相手でも即座にレズ行為に落とす魅惑のテクニックの持ち主ということになる」

亜場木益世は斑鳩の肩をがっしりとつかみながら言葉を続ける。

「犯人の行動時間は放課後、狙い場所は人気の無い更衣室または準備室。
そうと分かれば後は追いかけっこだ。いくぞ、助手」
「ちょ、ちょっと何で私も一緒なんですか!!」
「美人名探偵にはそこそこ優秀な助手が漬物だろ。君がこのクラス内で他のモブよりは
キャラが立っている事、午後から帰宅している事、そこそこ可愛い事、そう、全ては
私の助手に選ばれる運命のフラグだったとは思わないか?さあっ、午後からは一緒に犯人を追うぞ」
「生徒会さーん、こいつ女子更衣室盗撮してましたよー!!!」

斑鳩のヘルプ要請から3秒で駆けつける生徒会の腕っこきの魔人達。

「はーなーしてー、これは調査資料なんだー!」

名探偵亜場木益世は腰がくだけスカートの中をクラスの皆に見せながらのポーズで引きずられていった。



ファイル3、調査開始に続く

ファイル3、調査開始

名探偵・亜場木益世の事件簿
ファイル3、調査開始

キーンフォー!カーンフォー!
フォー!キーンフォー!フォー!

4限目終了のハードゲイチャイムが鳴る。
普通の学生は昼休みの後午後の授業だが、病弱な斑鳩さりはこれで帰宅。
残りの授業は自宅でビデオ教材で行う事になっていた。

「やあっ、捜査スタートだよ助手のサキイカ君!」
「生徒会に抹殺されたんじゃなかったんですか、この変態。
所でサキイカって」
「君のニックネームに決まってるじゃないか。
ニックネーム効果で人気絶頂間違いなしだよ。
くー、これから私を差し置いて俺の嫁投票でいい順位になったり
レイプ魔にやられそうになっているイラストとか書かれるんだろうなー。
そうっ、助手といえばニックネーム、反省文書いてる間
君のニックネームを3時間掛けて考えていたんだよ!」

イロイロと酷い話だと思った。
とりあえず分かったのはこの変態オカマが変態行為を差し引いても
優秀な探偵なのかもしれないということ。
そうでないと生徒会が二度に渡って反省文で済ますはずがない。

「私が助手なのは確定事項なんですか」
「うん、素敵な関係になろうね」
「体弱いんで事件現場になりそうな部屋探し回るのとか無理なんですけど」
「大丈夫、君は座っているだけでいいから。名付けて安楽椅子助手!
私が集めた情報を君に聞かせる。そして君は美しい笑顔を向け、
一言気づいたことを行ってくれればいい」

新手のナンパなのかこれはと斑鳩は思った。
とりあえず適当な情報を与えてこの変態から逃れたいと一生懸命頭を捻り、
ある人物の名前が浮かんでくる。

「そういえば…、変態ランドの設計者の桜木だか桜井だか言う女装者が
以前この学園内で痴漢行為を繰り返していたと聞いたことがあります」
「それだ!こういうのが欲しかったんだよサキイカ君!」

ヒントになるのかよくわからない斑鳩の言葉を聞いたとたん、
亜場木は元気になる。巨大に勃起したアレがスカートを持ち上げている。

「とてもいいヒントに私の謎レーダーも全開だ!その情報は誰から聞いたんだね?」
「えっと、隣の席のいつも私に話しかけてくる瓶子さんからだったと思います」
「あのモブのブスだね。オッケ、それで他には?」
「それぐらいしか…」
「うおっしゃー、名探偵夜をイク!レッツラごー!」

ばひゅーんと走る音を立てながら廊下を激走し午後の授業をしている科学室へと
亜場木は去っていった。変態が居なくなりホッとする斑鳩、

「あっ、私も急がないと」

授業は午前だけとはいえ決して午後は暇というわけではない。
斑鳩もまた帰宅するために教室を後にした。

ファイル4、犯人のターゲットは助手に続く

ファイル4、犯人のターゲットは助手

名探偵・亜場木益世の事件簿
ファイル4、犯人のターゲットは助手

フォー!フォー!フォー!フォー!
フォー!フォー!フォー!フォー!

「ウチのチャイムって最初からこんな音だったけ」

午後3時ごろ、
家でやる為のテキストのほかにアンパンやら捜査ノートほか色々を入れた
バッグを抱えながら斑鳩は再び学校に戻ってきていた。

「あ、斑鳩じゃん」
「佐藤君?」

校門で声をかけてきたのは前の席の佐藤だった。

「いやー、それにしても転校生があんな変態で残念だったぜ。
ところで斑鳩は何で学校に?」
「か、勘違いしないでよね。今日は使っていない準備室で
勉強したい気分なだけなんだから。あの変態探偵の助手なんて
まっぴらゴメンなんだからね」
「ほー、まあ恋愛は人の自由だ。んじゃ俺はバスケ部行ってくるわ」
「だから違うったら!」


場面は変わって授業が終わって放課後の教室。
亜場木益世が転校生として編入するはずだったあの場所で
亜場木は斑鳩の後ろの子にドアップで話を聞こうとしていた。

「おい、ブス。話があるんだが」
「ひぃぃぃっ!変態が私をターゲットにー!!!!」
「安心しろ。私は変態ではなく名探偵だ。捜査中不覚にも
勃起してしまうこともあるがイエス女子高生・ノータッチの精神を持っている」
「そんな事言われてもはいそうですかって安心出来ないに決まってるでしょ!
私だって普通の女の子なんだし!」

そういえば生徒会に通報した斑鳩以外はみーんな自分を見てあっけにとられ
恐怖で動けなくなっていた。エロ本とかで巨チンニューハーフのチンチンを
自らシャブリにくる高校生達というネタは多数見受けられるが所詮はフィクション
だったのかと亜場木益世はがっかりする。

「仕方ない、秘孔『新一』!」
「あじすあべぱ!」

瓶子の即頭部に指を根元まで突き刺す。

「新一を突いた。これからお前は自分の意思とは無関係に質問に答える。
さあ、桜木だか桜井だかの話をサキイカ君にしたのはお前だな」
「ひぃぃぃ、勝手に口が動く~。そうよ、斑鳩さん可愛いし変態が
ほっとかないだろうから学校でも有名で注意すべき奴らがいるって教えたわよ~」

真摯な説得によりモブキャラから情報を引き出した名探偵。
曰く、この学校には肉皮ゴーイングというあらゆる女子に変身して
全裸オナニーをする変態や桜木ユウという男っぽい女装で堂々と風呂や更衣室に
潜入する変態がいる事を転校してきたばかりの斑鳩に話したらしい。

「ふぅむ、つまりは…そういう事か」

顎に手を当て左手はタマタマを揉みしだきながら
亜場木はこれまでの情報をまとめる。
その時だった。

ガッシャァァァァァン!!!!!
「キャアァァァァ!!!!助けて!」

どこか遠くでガラスの割れる音、そして聞きなれた声の悲鳴。

「この声はサキイカ君!どっちだ!?」
「多分科学室の方だと思う!あの子学校に残って勉強する時は
あっちの方の空いてる部屋使ってるから」

言うと共に瓶子は猛ダッシュで広い廊下を走る。

「モブの癖に足早いな君!」
「これでも陸上部エースだから!魔人以外の女子じゃ校内一の自信があるよ」
「なるほど、ブスではなく鍛えていてボーイッシュだったのか」

チンチンが邪魔でどんどん置いて行かれる亜場木。
希望崎の校舎は魔人被害拡散防止の為各教室間も廊下も非常に広く作られている。
その為、瓶子の姿は何度か階段を昇り降りした時に見失い、仕方なく
近くの生徒に道を聞く。

「秘孔『解亜門天聴』質問に答えないと体に激痛が走るぞ。ここから一番近い科学室はどっちだ」
「ウギャアアアアア!まっすぐ行って廊下三回右折、手前の階段を2つ上がって左の突き当たり
500メートル先ですぅ!」
「遠いな、声の感じから直線距離は短いと思ったんだが」
「希望崎の防犯システム上よくある事ですよ、あいだだだだだだ」

などと探偵パワーフル活用して科学室につくと、そこでは既に全てが終わっていた様であり
呆然と立ちすくむ瓶子と床に散乱するフラスコのガラス辺、そして大量にぶちまけられた精子。
間違いなく犯人がこの部屋で事を行なったという証拠である。

「…サキイカ君はどこだ!」
「私が着いたときここには居なかったわよ、一体犯人と彼女はどこに」

二人で部屋の中と廊下を探していると―

「ハーハハハハハ!おっそいぞ名探偵!私はここだ!君の追うオカマレズ男はここだぞー!」

窓を挟んで反対側の廊下からこちらを呼ぶ声がする。

前髪で顔を隠した女子高生が片腕に白濁液まみれの少女を抱えて
亜場木と瓶子に手を振っている。
そして、回りの生徒が驚いている中、少女を抱えて廊下を猛スピードで走り去って行った。

「変態探偵、あの抱えられた子は斑鳩さん?」
「状況的にはそう考えてもいいだろう。追うぞ!」

かなり早く動き回っているとはいえ相手は少女を抱えた女装男。
二人で追えば捕まえられるはずだった。だが、ついに男を見つけることは出来ず、

「斑鳩さん!しっかり!返事をしてっ!」
「瓶子…ちゃん?」

斑鳩さりは廊下で犯人を発見してから一時間半後女子トイレの用具入れで発見された。
電池の切れかけたバイブ・破裂したダッチワイフ・ピンクローター・精液の詰まったコンドーム・
そして斑鳩が持ってきていたテキストやノートと一緒に彼女は用具入れに乱雑に放り込まれており
その胸にはマジックで『探偵への挑戦状』と大きく書かれていた。

「サキイカ君は無事だったのか?」
「うん、多分文字通り今回の事件は『挑戦状』だったんでしょうね。
今までの被害者と違い精神も壊れて無かったし、精液もぶっかけられただけと
本人が言っていたわ」
「犯人の顔は…聞くだけ無駄か」
「変装していただろうしね」

スカートに手を突っ込みチンチンをいじりながら考え込む。
解説しよう、名探偵亜場木益世はオナニーによって賢者になることが出来るのだ。

「謎は、全て解けた!(ドピュピュ)」
「生徒会さんこいつ変態です。人前で女装してオナニーしました」
「またお前か、ちょっとこい」

今回は斑鳩が保健室の為、瓶子が代役で通報。
パンツがずり落ち股間をブラブラさせたまま魔人にひっとらえらえてドナドナされる名探偵だった。

「今回で最後ですから、もう事件の謎解けましたからー!」

捕まった亜場木益世の言い訳ではない。彼は本当にここまでの情報でこの
連続オカマレズ事件の犯人を突き止めたのだ。
さあ読者諸君、名探偵に挑戦の時間だ。

1:今回の連続オカマレズ事件の犯人は誰か。
2:探偵に挑戦状を送った時、少女を抱えたままどのようにして逃げたのか。
3:名探偵は犯人をどうやって捕まえるのか。

答えは解決編の後!

ファイル5、真相を聞かされる助手サキイカに続く

ファイル5、真相を聞かされる助手サキイカ

名探偵・亜場木益世の事件簿
ファイル5、真相を聞かされる助手サキイカ

「サキイカくーん、起きてるー?」

保健室、ベッドの中で目を閉じている斑鳩さりに名探偵は声をかける。
斑鳩は本当は起きていたのだけれど、目を閉じたままでいた。
別に先程の事件による精神的ショックで誰にも会いたくないという訳ではない。
ただ単に返事するとこのオカマがろくな事しないと思ったからだ。
助手として働こうと思った少し前の自分を殴りつけたい。

「サキイカくん寝てる?仕方ないな」

ドムっと狸寝入りをしている口の上にテニスボールサイズの生あったかい物質が置かれる。
それは亜場木のタマタマだった。

「~~~~~~~~~~!!!!!ぶはぁ!」
「ふっ、私の推理通り起きていたか」
「…何しにきたんですか、事件の時にあった事は生徒会に話しましたよ」
「いや、それはいい。もう事件の真相は分かった。後は犯人を捕まえるだけさ」
「じゃあ、さっさと事件解決して来てください。さっきの行為通報しますよ」
「待て待て待て待て、うん、流石の名探偵の私もこう何度も生徒会にしょっぴかれては
犯人を捕まえられない。さっきの起こし方は悪かった、でも私がここに来たのは犯人を
捕まえる為さ」
「どういう事ですか?」
「犯人は今日中にこの保健室に現れる、君がここに居る限りね」

それを聞いた斑鳩はすぐにここを出ようとしたが、起き上がろうとしたところを
踏み切りの様に降ろされた亜場木のチンチンに阻まれる。

「逃げちゃ駄目だ。私の推理した犯人の性格と性癖から言って君の見た目は犯人の
ドストライクだ。ぶっかけだけで終わらせるハズがない。どこへ行っても君は
犯人に付き纏われ続け、逃げる程他の人にも被害が及ぶよ」
「じゃ、じゃあどうすればいいんですか」
「電気を消して、ここでさっきの様に寝たフリを続けていて欲しい。
私は部屋の外で犯人を捉えるチャンスを待っているから」

斑鳩は考える、このオカマの言葉を信用していいのか。
ちらりと壁の時計を見る、現在5時半。
ややあってから、斑鳩は口を開いた。

「私が助けを呼んだらすぐ来てくれますよね?」
「名探偵は事件解決の情報が揃うまでは犯人のターゲットを救える確率はほぼ0%だが
現在、私には全てが揃っている。8割ぐらいは間に合うはずさ」
「…後30分だけ保健室にいます。部活動の無い一般生徒は
6時に帰宅を推奨する放送がありますので」

亜場木を廊下に待たせて、再びベッドに潜る。
元々、6時には帰宅する予定だったのだ。
あそこで亜場木の提案を却下して万が一にも犯人扱いされたらたまったものではない。
………




誰かに監視されながらの30分は随分長いと感じていたその時だった。

フォー!フォー!フォー!フォー!

一般生徒帰宅推奨、6時のチャイムが鳴る。
何事も起こらなかったと安堵仕掛けたその時、突然闇の中に体格のいい女の影が現れた。

「…瓶子さん?」

ベッドから立ち上がり電気のスイッチに手を伸ばそうとするが、
それよりも早くその人物は斑鳩にのしかかり体を押さえつける。
ハーハーと荒い息が顔に掛けられる。

「やっ、ヤメテよ!瓶子さんどうしたのよ!」
「フッフフ」

斑鳩の下半身を体重で押さえつけ動けなくした瓶子は自分のスカートをパンティごと
一気に下へとおろした。ビヨヨーンとバネのように巨大なチンチンが現れる。
そのサイズの形状に斑鳩は見覚えがあった。

「亜場木益世!」
「呼んだ?」

瓶子が自分の頭部をつかみ、上へと引っ張ると顔の皮が伸びカツラごと剥がれ落ちた。
その下にはご存知名探偵の素顔。

「この程度の変装なら名探偵は簡単に出来るというわけさ。驚いたかい」
「何しにきたのよ変態っ」
「この状況、君を犯すのに決まってるじゃないか。他に何が?
私はね、この学校に来た時から君をずーっと狙っていたんだよ」
「生徒会、早く来てーっ」


ラストファイル、さらば名探偵へと続く

ラストファイル、さらば名探偵

名探偵亜場木益世の事件簿
ラストファイル、さらば名探偵

「何事だぁーっ!ってまたお前かオカマ探偵!」

生徒会メンバーが保健室にたどり着くと、既に大惨事となっていた。
服を脱がされ両手両足をベッドの柱に縛られた斑鳩が大股開きで全員を出迎える。
その横には一仕事終えた凄くいい顔の亜場木がハンカチで汗を拭いていた。

「オカマレズレイプ事件の被害者に何をしている!やはりお前が犯人か!」
「まあ落ち着きたまえ諸君。サキイカ君の体の下の方をよーく見るんだ」

言われて斑鳩の裸体に視線を移す。
シミひとつない真っ白な肌。
無駄な肉のついていないウエスト。
そして体つきに反してぷっくりとした肉付きのいいアソコ。

「おおっ…これは役得…!」「斑鳩さんって結構モリマン…」「エロい!少女とは思えない程の膨らみ…」
「触ってごらん、面白い事になるよ~」

言われるがまま生徒会役員は斑鳩の股間に手を伸ばす。

「い、いやっ、やめてっ、触らないで!早くそのオカマを捕まえてよ!そいつが犯人なのよ!」

縛られた手足を振りベッドの上で体を揺らしながらヒステリックに斑鳩は叫ぶ。

「し、しかし…うん。そうこれは捜査の一環なのですよグヘヘヘヘ」
「そうそう、ちょっと確認したらすぐこのオカマ捕まえるから」

斑鳩の股間、体格と比べ大きめの股間に手が重なる。
グニュンとした柔らかく暖かい感触が生徒会役員の手に伝わってくる。

「…あれ?何か感触に違和感が」
「うわーん、もう離してよぉ」

身をよじって生徒会の手を股間からどけようとした斑鳩。
その時偶然にも役員の手が割れ目に引っかかりアソコがゴムの様に真横に伸びる。

「し、しまった」
「えっ?」

驚きの声と共に観念したかのような顔をする斑鳩、その途端広がった股間の穴から肉棒が一気に飛び出してきた。

「ゲェーッこれはチンチン!」「おげぇぇぇ!!!!」
「皆さん見ての通りです!彼女、いや彼こそがこの事件の犯人斑鳩さりこと肉皮ゴーイングなのです!
さて、説明しましょう。私がなぜ彼を犯人と思ったか、そしてこれまでのトリックを」


亜場木が斑鳩を怪しいと思ったのは生徒会室でこれまでの事件の内容を聞かされたときからである。
斑鳩の転校してきた時期と最初の事件発生日の一致、そして事件は全て授業終了後であり
午後からはアリバイの無い斑鳩。

決め手となったのは瓶子の発言との食い違いである。瓶子は斑鳩に肉皮ゴーイングと
桜木ルイの話をしたのに斑鳩が亜場木に言ったのは桜木の話のみ。
今回の事件の内容を知っているのならば肉皮の能力の話を忘れるハズがない。
すなわち、斑鳩さりが犯人でその正体が肉皮ゴーイングなのだ。

そうと決めてかかれば渡り廊下での消失事件も簡単に理解できる。
トイレの用具入れにばら撒かれたアダルトグッズに混じっていた破れたダッチワイフ。
別人に変装していた斑鳩がダッチワイフを自分に見立てて担ぎながら走り、
視界から消えたところで穴を開けて割っただけの事である。

そして、必ず一旦帰宅してから犯行に及んでいる斑鳩の行動パターンから
変身の時間制限を推測した亜場木は彼が学校から出ている間に校内の時計と
チャイムを操作し時間を誤認させ変身時間の限界まで保健室に居させたのだった。
股間を多少いじられただけで簡単に化けの皮が剥がれたのもそのためだ。


「なるほど、そういう事だったのか。しかし、一つ気になることがあるんだが」
「何かね生徒会諸君?」
「斑鳩、いや、肉皮は全裸でないと女に変装出来ないし変装を維持出来ないはずなのだが」
「ああ、その事か。私が独自に調べた所、今から少し前、レズ対非レズの戦いで校舎が破壊された頃
全裸にボディペイント、その上マフラーまで装着して変装している肉皮の目撃情報があった。
今回の事件は魔人能力の成長に伴う暴走の一環と見れるな」

そう言い、亜場木は保健室を去っていった。謎は解いた、後は彼をどうするかは生徒会の仕事だ。
まだ見ぬ次の事件を追い名探偵は希望崎から消えていった。

連続オカマレズ事件・完

裏設定集

【亜場木益世】
名探偵、性別男(オカマ)。チンチンは隠さない主義。
めだかボックスのヒロインみたいに、キメの時に「珍っ!」という効果音を
付けようとしたがボツになった。こんなだが俺の嫁である。
誰にもやらないぞ。

【名探偵】
上位の世界とでも表現すべき場所からそれぞれ分割された世界へと召喚される
転校生と似たような存在。能力や召喚条件が転校生とは異なる。
名探偵は転校生の様な無限の攻撃力や防御力は無く、自らの魔人能力も弱い。
その代わりに事件を解決する7つ道具と呼ばれる力を持っている。

【探偵7つ道具】
名探偵とよばれる人物の殆どが所持している能力のこと。
魔人能力とは別枠であり、条件を満たせば発動率は全て100%である。

【事件発見のルーペ】
召喚される世界における事件発生の可能性を見逃さない力。
その世界に召喚されると同時に事件の原因となる要素が情報として脳内に流れ込んでくる。

【事件発生のペン】
事件発見のルーペにより知った事件の可能性をたぐり寄せ、
召喚される世界に事件が起こった事に書き換える力。
事件解決のために名探偵が召喚される時、大抵がその世界に遊びに行きたい
名探偵が自らの手で事件を書き込んでいる自演状態であると転校生の間で言われている。

【絶対調査のコート】
名探偵でないとこの事件を解決できない、名探偵なら解決できない事件はないと
思い込ませる力、この力が発動している限り名探偵以外は事件を解決する事は出来ない。

【存在示すベレー帽】
名探偵の存在を世界に融和させる力。事件解決までの間、名探偵は何者によっても
召喚された世界から追い出される事及び殺される事は無い。

【煙に巻くシガー】
名探偵以外の人々の事件に関する思考能力を低下させる力。
生徒会は無能かつ名探偵を嫌いながらも彼のいいなりとなり、
犯人は名探偵の世界介入以降、必ずボロを出してしまう。

【後付のバリツ】
犯人との肉体戦において名探偵が絶対犯人に勝利する力。
ただし、解決パート以降の犯人以外には一切の力を発揮しない。

【締めくくるファイル】
事件の解決後に世界を穏やかな状態へと戻す力。
名探偵の帰還後、事件による被害は最小にまで縮小し、名探偵が同じ世界に
再召喚されるまではこの事件が元で新たな悲劇が起こることはない。

【肉皮ゴーイング】
今回の犯人。亜場木の『女装子が生徒会の皆の前で正体バレて大恥かくのが観たい』
という欲望の為利用され、事件発見のルーペ及び事件発生のペンの力によって
亜場木が召喚される数ヶ月前に能力の強化が行われ完全な着衣変装が可能となった。
加害者であるが最大の被害者でもある。

【肉皮の犠牲者達】
亜場木の帰還後に発動した締めくくるファイルによって全員正気を取り戻す。
生徒会を説得し死刑になるところだった肉皮を助け、その代わりとして今までの分
彼を全員で逆レイプしている。

【生徒会】
亜場木の帰還後、煙に巻くシガーの効果が切れ無能ではなくなる。
肉皮も誰かに利用されていたのではないか、そもそもあんな怪しい
オカマ探偵をなぜ信頼していたのかと考え直し、回復した被害者の説得に答え肉皮を許した。

【瓶子】
今回の真の助手。亜場木はあらかじめ事件の筋書きは全部知っていたのだが、
この世界で情報を収集し推理という形に昇華する必要があったためにモブから抜擢された。
事件後は再び足の速いだけの一般人に戻り、この世界の物語からフェードアウトする。

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