(22)殺害現場の位置
・連れ去られた直後の約1時間後に殺害され、この間に車で移動できる範囲内に殺害現場がある可能性が高い 読売 07-12-2
■(コメント)
殺害現場については見当すらつかない、というのが実情。
初期には遺棄現場付近の山林ではないかとの下野などの報道があったが、今では誤りがはっきりいているので省略した。
(23)死因
・死因は胸を深く刺されて心臓を傷つけられたことによる失血死と分かった。 朝日05-12-4
・有希ちゃんの死因は心臓を刺されたことによる失血死・・・即死に近い状態だった 茨城新聞05-12-4
・死因は心臓を刺されたことによる失血死 読売05-12-4
・死因は心臓を深く刺されたことによる失血死。 (時事通信) 05年12月4日2時0分更新
・女児の死因は心臓を鋭利な刃物で刺されたことによる失血死で、ほぼ即死だった。 西日本新聞05-12-6
・「心臓損傷」による失血死 下野 05-12-09
(24)遺棄時刻
・1日のうちに殺害し、常陸大宮市三美の雑木林まで車で遺体を運んで2日朝以降に遺棄 毎日05-12-5
・夜間は真っ暗となって急斜面を下るのは困難なことから、・・・犯人は2日夜明け以降に遺体を捨てたとの見方をさらに強め 毎日05-12-7
・遺体に、血がまだ乾いていない状態で付着していたことが10日、わかった。・・・合同捜査本部は、殺害から短時間のうちに有希ちゃんの遺体が現場に遺棄され、発見されたとの見方を 読売05-12-10
・二日未明までに茨城県内の山林に遺棄された可能性の高いことが、 下野06-6-1
・十二月二日早朝、遺棄現場周辺には住民がいたことなどから、その時間帯以前の同日未明までに遺棄されたとほぼ断定 下野06-6-1
・2日の日の出前後に遺棄現場付近を訪れていた人物がいたことが判明、人も車も目撃しなかったと話したことから、それ以前に遺棄された可能性が高いと判断した。 読売06-6-1
・2日午前6~8時ごろ、遺棄現場のすぐそばで野鳥捕獲の下見に来た男性がおり、この間、不審者はいなかったことが新たに判明。 朝日06-9-30
・・・・遺体は、遺棄現場の山林の斜面の形に沿うように死後硬直した跡が残っていた。殺害後、硬直するまでの数時間以内に遺棄されたと推測できるという。
朝日06-9-30
・12月2日の日の出(水戸市=午前6時31分)前後に遺棄現場の山林付近を訪れた人が「人も車も見なかった」と証言した。このため、捜査本部は、1日夜から2日未明に遺棄された可能性が高いとみる。 読売・追跡 今市事件(06年11月30日~12月29日)(11)殺害・遺棄時刻
■(コメント)
(20)殺害時刻 で、殺害時刻は、1日PM4時~2日AM1時となった。これを基にするなら、遺棄時刻はおよそ、
「1日PM4時+約2時間~2日AM1時+数時間程度」、つまり「1日PM6時~2日未明」
の区間にあることになる。「+約2時間」というのはすぐ運び出した場合の運搬時間、「+数時間程度」というのは死後硬直が進行する前までの時間という意味。
(25)遺棄行動
・遺体が発見された地点と斜面の間の草の上に複数見つかった。つま先が斜面を上る方向についていた。 毎日05-12-7
・足跡は複数あったが、鑑定の結果、第一発見者以外のものが含まれている疑い 読売05-12-7
・林道脇の斜面に複数の種類の足跡が残っていたことが7日、栃木、茨城両県警の合同捜査本部の調べで分かった。 共同05-12-7
・発見者3人の靴跡以外に運動靴の跡を確認した。この靴跡は遺体が発見された地点と斜面の間の草の上に複数見つかった。つま先が斜面を上る方向についていた。・・・犯人は遺体を・・・斜面を下りて遺棄現場まで1人で運んだものとみて 毎日05-12-7
・足跡は遺体周辺にあった。・・・ 現場周辺から血痕が発見されていることから、捜査本部では、犯人は林道から遺体を投げ捨てたのではなく、遺体を抱えてしばらくうろつき、その後、斜面に置いたのではないかとみている。足跡はその際についた可能性が高い。 産経05-12-7
・遺体の第1発見者である男性3人の足跡以外には1種類の足跡しかなく、同本部は犯人の足跡である可能性が高いと見て、分析を急いでいる。足跡はスニーカーの跡で、つま先が斜面を上る方向で残されていたという。 日刊スポーツ2005/12/8
・現場では数種類の足跡も見つかったが、足のサイズや履物を特定できるようなものは採取できなかった。 共同05-12-10
・捜査本部は、犯人が車から女児の遺体を運び出して斜面を約10メートル下り、遺体を遺棄。車に戻って約50メートル手前の分岐点までバックし、県道に戻ったとみている。 共同05-12-10
・遺棄現場の林道斜面に下りる手前の未舗装路で、車がバックした際にできる特徴的なタイヤ痕がいくつか採取された。 共同05-12-12
・林道から採取した血痕の一部は、・・・有希ちゃんのものであることが14日、わかった。・・・
捜査本部は、犯人が遺棄現場近くまで車を乗り付け、遺体を抱えて斜面を下り、遺棄したとみている。 読売05-12-15
・遺棄現場周辺のタイヤ痕や女児のものとみられる血痕の状況などから、犯人は遺体が見つかった斜面の直近まで林道を車で進入したとみられる 共同05-12-20
・林道上に女児のまとまった量の血痕が残され、犯人が遺体を一度置いたか落下させた疑いがあることも判明。 下野06-6-1
■(コメント)
ここでわかることは、犯人が遺体を抱えて林道から遺棄地点まで運び下ろしたということ。
その前の行動だが、犯人の車は、林道上を遺棄地点のすぐ上あたりまで進入した。それは女児の血痕が遺棄地点のすぐ上の林道にしかなかったことからも推定される。その後、車は林道をバックして逃走したことになる。
夜間のこの行動は、犯人がこの現場をよく知っていて、真っ暗な夜の現場で、車をどうするか、遺体をどうするか、あらかじめ想定していたことを意味する。行き当たりばったりの行動でもなければ、また手際が悪いわけでもなかった。そういう流れからも、遺棄現場近くの県道21号線で目撃された不審なセダンを犯人車だとする見方は弱くなる。不審なセダンは間抜けすぎる。