COD

CODは水中の有機物の量を、それを参加するのに必要な酸素の量[mg/l]であらわしたものである。

CODを求めるためには、まず水1L中の有機物を消費するのに要したO_2の物質量を求める必要がある。
今、還元剤には0.01mol/Lシュウ酸ナトリウムNa_2C_2O_4を採用する。
また、酸化剤の濃度はC[mol/L]で、用いる水槽の容積は100mLとする。

まず、溶液中に酸化剤とシュウ酸ナトリウムを、酸化剤の影響が小さくなるように入れる。

[1]KMnO_4を酸化剤に用いる場合

(a)純水による比較実験を行う場合
有機物を溶かした溶液中で必要となった過マンガン酸カリウムの量をV[L],
純粋溶液中で必要となった過マンガン酸カリウムの量をv[L]とすると、
有機物の酸化に要した過マンガン酸カリウムの量はx=V-v[L]である。

また、先に多量の過マンガン酸カリウムを入れておいてから、
純粋において水中に溶け残っている過マンガン酸カリウムと、
有機物溶媒において水中に溶け残っているか過マンガン酸カリウムの量の差を
シュウ酸などの還元剤で滴定して読み取る場合もある。
この場合は、有機物溶媒において過マンガン酸カリウムが消費されることから、
純粋の方が還元剤の滴定量は多く、有機物溶媒の方が滴定量は少なくなる。
シュウ酸の滴定量の差が、V'-v'[L]である場合、
有機物の酸化に使われた過マンガン酸カリウムの量x[L]は、
0.01(V'-v')\times 2=Cx\times 5
でも求められる。

(b)比較実験を行わない場合
有機物の酸化に使われた過マンガン酸カリウムの量をx[L]
反応の終点までに必要となった過マンガン酸カリウムの量をV_2[L],還元剤をV_1[L]とすると、
C(V_2-x)\times 5=0.01 V_1\times 2
この式から、有機物の酸化に要した過マンガン酸カリウムの量x[L]を決定する

この値x[L]を用いると、有機物の酸化に用いられた過マンガン酸カリウムは
Cx[mol]であり、したがって、有機物の酸化に用いられた酸素は、
Cx\times \frac{5}{4}[mol]であるから、
COD[mg/L]=Cx\times\frac{5}{4}[mol]\times 32\times 1000[mg/mol]\times\frac{1000[mL]}{100[mL]}



[2]K_2Cr_2O_7を酸化剤に用いる場合
(a)は全く同様である。
(b)においては、
C(V_2-x)\times 6=0.01 V_1\times 2
となる。

この値x[L]を用いると、有機物の酸化に用いられたニクロム酸カリウムは
Cx[mol]であり、したがって、有機物の酸化に用いられた酸素は
Cx\times \frac{6}{4}[mol]であるから、
COD[mg/L]=Cx\times\frac{6}{4}[mol]\times 32\times 1000[mg/mol]\times\frac{1000[mL]}{100[mL]}


<理由>
C_2O_4^{2-} \rightarrow 2CO_2 + 2e^-
MnO_4^-+8H^++5e^-\rightarrow Mn^{2+}+4H_2O
Cr_2O_7^{2-}+14H^++6e^- \rightarrow 2Cr^{3+}+7H_2O
O_2+4H^++4e^-\rightarrow 2H_2O

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最終更新:2012年08月16日 14:31
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