個体の溶解

  • 飽和溶液
(1)溶解度Sの飽和溶液M[g]中に溶媒は、
M\times \frac{a[\%]}{100}=M\times \frac{S}{100+S}[g]
だけ解けている

(2)一定温度Tで、飽和溶液W[g]w[g]蒸発させるとする。
このとき、溶解度をSとして、析出する物質の質量を求める。

もともと飽和溶液だったので、析出するのは蒸発しw[g]に含まれていた溶質である。
したがって、x=\frac{S}{100}wで求められる。
<証明>
初めの溶液の質量をW、蒸発した溶媒の質量をw、析出した溶質の質量をxとすると、
100+S:S=W-w-x:W\times\frac{100+S}{S}-x
\iff x=\frac{S}{100}w

(3)温度をT_2からT_1に下げる。
このとき、それぞれの溶解度をS_2,S_1として、
もとの飽和溶液W[g]中の溶媒の析出量は、
100+S_2:S_2-S_1=W:x

(4)水をW[g]蒸発させた後、温度をT_2からT_1に下げる。
初めの全体の質量をM[g],沈殿した質量をX[g]とすると、
\frac{\frac{S_2}{100+S_2}M-X}{M-W-X}=\frac{S_1}{100+S_1}

  • 水和物
有名なものでは、CuSO_4\cdot 5H_2O(160+90=250)とNa_2SO_4\cdot 10H_2O(142+180=322)がある。
ここでは前者を扱う。

(1)水200gに対してx[g]加えると飽和水溶液になる。
200+x:\frac{160}{250}x=100+S:S

(2)温度T_2で600gの飽和水溶液の温度をT_1に下げると、x[g]が析出する。
初めに含まれているCuSO_4は、600\times \frac{S_2}{100+S_2}[g]
温度T_1のときも、液体部分である600-x[g]は飽和水溶液のままなので、

600-x:600\times \frac{S_2}{100+S_2}-\frac{160}{250}x=100+S_1:S_1


水をx[g]蒸発させた場合は、
(a)一般的な場合では、溶媒および溶液が-x
(b)飽和水溶液では、溶質が-\frac{S}{100}x、溶媒が-x,溶液が-\frac{100+S}{100}x
y[g]析出した場合は、
(a)一般的な物質では、溶質および溶液が-y
(b)M・18nの水和物では、溶質が-\frac{M}{M+18n}y、溶媒が-\frac{18n}{M+18n}y、溶液が-y

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最終更新:2012年09月10日 19:42
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