ゲーム理論の前提
1)各人は、自己の利益を最大化するように、行動する。
2)その際、各人は、合理的に判断して、自己の戦略を決定する。
3)従って、他者(競争相手)のとる戦略を予想して、自己の戦略を立てる。
ゲームの種類
0)ゲームは、協力型と非協力型のゲームに分けられる。(以下の例は、すべて非協力型)
1)最終的に、賭けマージャンのように、参加者の得る利益を合計するとゼロになる「ゼロサム(Zero-Sum)」ゲームと、そうでない(総和がゲームの前と較べて増加もしくは減少する)「非ゼロサム」ゲームがある。
資本主義社会は、常に富(利益)が増加する、非ゼロサム型の社会だと考えられてきた。
2)プレイヤーが同時に行動する同時進行型のゲームと、そうでない交互進行型のゲームがある。
囲碁や将棋は交互進行型のゲームなので、先手が有利とか、後手が有利という差が生じる。両者が同時に次の手を指すようにすれば、先手と後手のハンデは生じない。
3)参加者に全ての情報がオープンな情報完備ゲームと、各プレイヤーの持つ情報に差がある情報不完備ゲームがある。(以下の例は、情報完備型)
例1)
A\B |
× |
○ |
× |
(2,2) |
(5,0) |
○ |
(0,5) |
(4,4) |
A,B双方はできるだけ得点を減らしたいと思っている。
Aの立場から見れば、仮にBが×ならば、Aが×で2点、○で0点となり、Bが○ならば、Aが×で5点、○で4点となる。
すると、どちらにしても○にした方が得点を減らせるので、○を選択することになる。
Bも同様に○を選択するので、結局どちらも4点ずつということになり、合計した時の総得点は最大値をとってしまう。
例2)
A\B |
× |
○ |
× |
(4,4) |
(1,5) |
○ |
(5,1) |
(2,2) |
A,B双方はできるだけ得点を稼ぎたいと思っている。
Aの立場から見れば、仮にBが×ならば、Aが×で4点、○で5点となり、Bが○ならば、Aが×で1点、○で2点となる。
すると、どちらにしても○にした方が得点を稼げるので、○を選択することになる。
Bも同様に○を選択するので、結局どちらも2点ずつということになり、合計した時の総得点は最小値をとってしまう。
最終更新:2012年09月23日 13:18