10000形電車
本稿では派生番台である「50番台」、「70番台」、事業用車のハイフン車(はいふんしゃ)も合わせて記述する。
概要
当形式は2001年に親会社である旧・成急電鉄が自社生産会社を設立してから初めて設計・製造された車両である。
一次車・二次車の16編成で2004年の暫定開業を迎えた。
また、10000形はすべての車両が「成急車輛」で製造されている。
仕様
2002年に登場した、東急5000系列とほぼ同じ性能をもつ。
車体
成急車輌製標準車体を採用する。概ね出資元の東急車両の通勤形車体に準拠するため同社の特徴を受け継ぎ、雨樋幅が広く車体は屋根方向に向かってわずかに内傾した台形車体となっている。
以下に本系列の特徴点を記載する
- 車体表面は全面ベルトグラインダ工法にて製造された鏡面仕上げのもの
- 先頭車前位側の扉間のみ6人掛けであるため、側窓はピラー無し
前面
特徴としては、吊り目状の前照灯が印象的である。これは、2001年に登場したJR西日本683系電車のオマージュである。
当時「高速鉄道の名に恥じない、通勤車両にも疾走感が感じられる未来的なデザインにしたい」と言うことから生まれたデザインである。
車内
当時の新型車両「東急5000系」と同様の車内となっている
寒色系のカラーリングで纏められており、座席は緑系統である。
客用扉の鴨居部には15インチの液晶ディスプレイが各2台設置されている。
諸元
| 車両名 |
10000形電車 |
| 編成 |
基本編成 70番台:6・4両 50番台:8両 0番台:10両 |
| 営業最高速度 |
70番台:140km/h それ以外:120km/h |
| 設計最高速度 |
140km/h |
| 起動加速度 |
3.3Km/h/s |
| 減速度(通常) |
3.5km/h/s |
| 減速度(非常) |
70番台:4.7km/h/s それ以外:4.5km/h/s |
| 編成定員 |
先頭車 142名(座席 48名) |
| 中間車 :153 名(座席 54名) |
| 最大寸法 |
先頭車[中間車20,000] 20,100 × 2820(01Fのみ2790) × 4050ミリメートル/mm |
| 車体材質 |
ステンレス鋼 |
| 軌間 |
1,067 |
| 電気方式 |
直流電化/直流 1,500 ボルト (単位)/V(架空電車線方式) |
| 主電動機 |
かご形三相誘導電動機]] |
| 主電動機出力 |
190/kW |
| 搭載数 |
(要作成) |
| 歯車比 |
6.21 (00:00) |
| 駆動装置 |
(要作成) |
| 台車 |
モノリンク式ボルスタレス台車 |
| 制御装置 |
日立製:可変電圧可変周波数制御/VVVFインバータ制御(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ[IGBT]素子) |
| 制動方式 |
回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ,純電気ブレーキ |
組成
斜字はパンタグラフの位置を示す。
先行試作車
| 0F |
| 導入両数 |
3両 |
| 導入線区 |
なし |
| 所属 |
岩井検車区:1編成 |
| 導入時期 |
2001年 |
製造にあたり、先行試作車の10000形3両が製造され、現在は10000系ハイフン車と呼ばれる事業用車となっている。
また、事業用車へ改造時に両先頭車両の反対側にも運転台が付けられ単行運転が可能なように、中間車は軌道と架線の検測機能をもつ車両に改造された。
■導入当初
デハ10001(Mc)
クハ10501(T)
デハ10101(Mc)
■事業用車改造後
デヤ10000-1(Mc)
サヤ10000-3(T)
デヤ10000-2(Mc)
一次車
| 1F |
| 導入両数 |
10両 |
| 導入線区 |
新宿線 |
| 所属 |
岩井検車区:1編成 |
| 導入時期 |
2002年度-(営業開始は2004年) |
先行試作車の製造から1年後の2002年度予算で10000形の01Fが落成。この編成のみにしか見られない特徴がいくつかある。
- 前面・側面共に行き先表示が3色LED、種別が方向幕となっている。
- また、先頭上部に補助全照灯が付いていない等の特徴がある。
- デハに搭載されているパンタグラフが1両につき2台搭載している。(2次車以降は1台。非搭載部分は準備工事のみ施工)
クハ10101(Tc)
サハ10201(T)
デハ10301(M')
デハ10401(M)
サハ10501(T)
デハ10601(M)
サハ10701(T)
デハ10801(M)
デハ10901(M')
クハ10001(Tc)
二次車
| 2-16F |
| 導入両数 |
150両 |
| 導入線区 |
新宿線・鎌取線 |
| 所属 |
岩井検車区:10編成/岩井検車区浦安支所:5編成 |
| 導入時期 |
2003年度 |
2003年度前半に、02F - 08Fが落成。この編成では種別幕を含めた表示系統がすべて3色LEDとなった。その後2008年に07F・08FがフルカラーLED化された。
続く2003年度末に09F - 16Fが落成。この編成から行き先表示が3色LEDからフルカラー・白色化が採用された。また16F編成は後述の特別塗装・
AT(車内広告統一列車サービス)編成として導入された。また車端部が特急「サエール」と同じ座席を使ったクロスシートを設置している。
現在は、02F - 06F編成は岩井検車区浦安支所に、07F - 16F編成は岩井検車区に所属している。
クハ10100(Tc)
サハ10200(T)
デハ10300(M')
デハ10400(M)
サハ10500(T)
デハ10600(M)
サハ10700(T)
デハ10800(M)
デハ10900(M')
クハ10000(Tc)
三次車
| 17-26F |
| 導入両数 |
100両 |
| 導入線区 |
新宿線 |
| 所属 |
岩井検車区:10編成 |
| 導入時期 |
2004年度 |
2004年度予算で製作された車両。暫定開業後に落成し、同年12月の横浜までの開通と当時に営業運転を開始した。
編成表は2次車と同様。
四次車
| 27-28F |
| 導入両数 |
20両 |
| 導入線区 |
新宿線 |
| 所属 |
岩井検車区:2編成 |
| 導入時期 |
2005年度(前半) |
検査時の予備車確保の為、2編成が作られた。なお仕様に変更は無い。
五次車
| 29-34F |
| 導入両数 |
60両 |
| 導入線区 |
新宿線 |
| 所属 |
岩井検車区:6編成 |
| 導入時期 |
2005年度(後半) |
2006年3月に新宿線・鎌取線(舞浜リゾートライン)の部分開通に伴い必要本数をそろえるために製造された。
仕様に変更は無い。
六次車
| 35-38F |
| 導入両数 |
40両 |
| 導入線区 |
新宿線 |
| 所属 |
岩井検車区:4編成 |
| 導入時期 |
2008年度 |
5次車から実に3年のブランクを経て製作された。
2009年度に開通予定の鎌取線全線開通と新宿線内の運用増発用に製造された。主な特徴として、袖仕切の大型化、スタンションポールの増設・戸当たり部分を黄色いステッカーによるマーキングなどのバリアフリー対策の強化と、客用扉窓が複層化や、客用扉内側が化粧板仕上げとなった。
これをもって0番台の製造が終了となった。
派生系列
50番台
| 運用線区・所属 |
新宿線、川崎市営地下鉄線 岩井検車区所属 |
| 在籍数 |
8両編成16本 128両 |
- 川崎市営地下鉄直通用に製造された車両。他の10000系と区別するため、同じ吊り目ライトではあるが、形状は少し異なる。
8両編成のため、川崎市営地下鉄線内は基本的に急行運用のみとなる。(大蔵 - 宮前平間の区間各停を除く)また、先頭上部には8両編成であることを示すステッカーがつけられている。
クハ10150(Tc)
デハ10350(M')
デハ10450(M)
サハ10550(T)
サハ10750(T)
デハ10850(M)
デハ10950(M')
クハ10050(Tc)
70番台
| 運用線区・所属 |
新宿線、下館線、東北線(一部)岩井検車区所属 |
| 在籍数 |
6両編成15本・4両編成12本 138両 |
- 140km/hの高速運転を行う関係で、非常時減速度が4.7km/h/sとなっている。(以下要作成)
今後の予定
2015年度に西線区では初となる9000形30000番台を導入することが決定した。
これに伴い70番台が一部
東川口線に転属予定で、15000形を全撤退させる予定。また、新宿線内でも導入予定のワンマン運転・ATOを導入予定(時期未定)なので、従来車と能が異なるトップナンバー01Fについても置き換え予定となっている。
そのほかの車両については順次、ATO設置・ワンマン運転等の準備工事と同時に床下機器の交換が行われる予定であるが、詳細はまだ不明。
10016F(AT)編成について
先述の1次車の16Fはデビュー当初から特別塗装で走っている。ちなみに現在の塗装は4代目である。
- 【2004年5月22日~2008年6月初旬】:サエール塗装
文字通り特急型車両20000形と同じ塗り分けが施され、異彩を放っていた。
新宿線・鎌取線の開通時の一番列車として使用されるなどの特別運用に入っていた過去があるが、基本的には他の車両共通運用となっている。
また、AT編成ということで全体ラッピングが施されたこともあり、必ずしもサエール塗装で走っていたという訳ではない。
- 【2008年6月下旬~2011年1月3日】:モダン塗装
2008年の検査入場時に「白・紺・金」の3つのラインカラーを纏った塗装に変更された。
この当時のみに使われた専用のロゴマークが存在したが、こちらはセラコム移行時に消滅した。
- 【2011年1月中旬~2013年3月下旬】:セラコム標準塗装
セラコム以降後もしばらくは変わらずに運行を続けていたが、2011年に塗装が変更されたが、新しい塗りわけが登場するかと思われていたが、他のセラコム新塗装と同じもに「AT」のロゴが入ったものに変わり、合理化を求めてのこの塗装になった。
しばらくセラコム標準塗装で走っていたが、2013年にADトレインの活用強化を目指して「新緑を模したさわやかなイメージ」を基に、新緑が風に靡くデザインとなった。
- 室内広告欄を廃し、各戸袋部と妻面、車体鴨居部全体に有機ELディスプレイ(デジタルフォトフレームタイプ)を設置
- ディスプレイ設置に伴う、室内照明の間引き
- 一部網棚の廃止
- 中吊り広告の廃止
- 車体に専用のラッピングを張り付け
備考
最終更新:2013年06月08日 01:54