「虚無(ヴォイド)」の化身“リンクジョーカー”の力により、存在を歪められた「ルミエル」の姿。
改変世界での星輝大戦において、正史世界と同じく部隊が壊滅し、レミエルが反転させられてしまった瞬間、
無力な自分に絶望し打ちひしがれた隙を狙った「カオスブレイカー・ドラゴン」によって虚無を打ち込まれてしまう。
注ぎ込まれた虚無は彼女に内在していた黒翼の力と混ざり合い、かつてないほど強力な力へと変貌し、「ルミエル」を飲み込んだ。
彼女の内側に潜在していた、自分たちとは全く異なる暗い力を見抜いていた「カオスブレイカー・ドラゴン」は、
この力に虚無を混ぜ込めば、更に凶悪な何かが生まれ、それを自分たちの思うままに操れると企んだ。
結果的にその目論見は成功したが、誤算だったのは、産まれ落ちた力が自分たちの想像以上に強大すぎたこと。
そして、支配下に置いたと思い込んでいた「ルミエル」が自分たちに牙を剥いたことであった。
虚無と混ざり合った黒翼の力は、虚無の本質をねじ曲げ、”リンクジョーカー”からの支配から彼女を解放した。
そして、彼女の中で反転したのは、自らへの絶望。即ち、自分に対する絶対の自信。
正しいのは己のみ。楯突く者は容赦なく排除し、否定する者は跡形もなく滅する。
溢れくる力を躊躇うことなく解き放ち、ルミエルは真っ先に「カオスブレイカー・ドラゴン」を葬った。
”リンクジョーカー”が持ちうる力、"呪縛"。そしてそこに加わった黒翼の力。
混ざり合った二つの闇に、およそ力と呼べるものすべてを封じられ、道化はあっけないほど簡単に砕け散った。
『あなたたちに許されるのは、私に与えられる絶望だけよ』
道化の残骸を踏み砕き、黒輪と黒翼を従えた死天使はこの世の全てに対して言い放った。
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