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ゼネア「――――――――――――"消失と言う名の万物"―――――――――――― ならばその希望、絶望へと塗り替えしてやる。」
Tアオ「あるさ。……あると、"信じてる"。(切先を向けたまま、自らにも言い聞かせるように)」
ゼネア「……ックックックククク…ッ!!!(腹の底から堪え切れない笑いが零れる)…青臭い塊にしか見えないな。覚悟がいくらあったとしても、すべては"力"がものを言う。……お前にすべてを護り抜ける力があるか…?」
黄色いローブの男「(戦闘の一部始終を傍観していた)…"見えた"。ヤツが求めているのは"アレ"…力は無いがそれに代わる『混沌』はある様だな…『アレを媒体にする』なんてヤツは言ってたが、何を考えてるんだろうな――――――っと(空に輝く月に手を翳すと、男の姿は光と共に粒子状に消えていった) 」
BGM 『まもりたい~White Wish~』
ルカリオ「 フン、心か…。奴も言うようになったものだな。(壁に寄りかかって見ている)」
Tアオ「そう……護るものが、俺の力になる。護りたいものが増える次第に、それは俺の心の支え、力になっていくんだ。何としても護り抜きたいものと出逢っていく――――そんな小さな奇跡の、結晶だ!!(蒼い剣を一振りし、ゼネアに切先を向ける)」
ゼネア「……。(金色(こんじき)ではない…何だあれは。そして…あの剣(つるぎ)は……)…心、だと?」
Tアオ「これは、心の力。――――心の、剣(つるぎ)。(身体が白いオーラを纏い、眼前に形成された、アオが『心の剣』と呼ぶどこまでも蒼く真ッ直ぐな剣をその手に取る)」
レド「ゼネア様には何か考えがあるのよ。あら…?(アオの様子を伺う)」
ゼネア「―――――――!!(またあの光…いや、これは…!)」
アンチ「(驚きのあまり口笛を吹く)流石ゼネア様。けどさっさとあんな野郎とどめさしてやればいいのによぉ。(高みの見物)」
アオ「(そんな、魚人まで…!?…道理で敵わないわけだ…!) ……慢心はその身を滅ぼす。…感謝するよ。俺にもう一度―――――――"希望"を、与えてくれたこと。(その言葉を口にした直後、どっと白い光がアオの足元から溢れてくる。そしてアオの眼前に細長い何かが白い光によって形成されていく)」
ジジジュゥ…ッ…!! ジィ…ッ! ジジ…ッ…!!(ゼネアの一閃された体の部位から僅かな電気が放出し、ショートしている)
ゼネア「この形態(LIQUID GADGET)はただ敵の攻撃を受け流し、防御するだけの効果ではない。この姿は水中戦において絶対的な力を発揮する…。そう、その速さは魚人をも圧倒する…!…だが、抵抗すらできないお前をあのまま殺したところで何の面白味もない。さあ立て、もう一度俺に抗う姿を見せろ。」
アオ「ガァァンッ…!! かッ……はッ……!!(鉄板に叩きつけられ、反動で身体が浮いて再び鉄板の床に横たえる。その時、
カオスエメラルドが限界だったのかスーパー化が解ける)く、そ……君の体は、本当に…便利だねッ…(水と血に濡れた身体でよろよろと膝に手をついて立つ)」
ゼネア「シュオンッ!! ガッ…!(アオの前方に出現し、胸倉を掴んで水面へと上がっていく)――――――ザボオオォォーーン…ッ…!!(巨大プールから出てSアオを鉄板の床へ投げ飛ばす)フン、常人外れの力を持っていたとしても、所詮は生身の人間。水の中では足掻くことしか出来まい。」
Sアオ「―――――――ッッッ!!!!!(絶えず襲いくる衝撃に身体が歪み、減り込み、曲がり、アオの周囲の水が血で赤く染まっていく)」
ドゥッッッ!!! ドンッッッッ!!! ドッ、ドドッッ、ドドッッッ!!!! ドガガガガガガッッッッッッ!!!!!!!(アオの周りを見えないゼネアが遊泳し、それと同時に止むことの知らない衝撃がアオに襲いかかっていく)
Sアオ「ッ!?!(一瞬の気配を感じ、振り返るもそこにゼネアの姿は無く…)」
ゼネア「――――――シュオンッ!!(アオの頭上背後に現れる)シュオンッ!!(そして刹那の如く泡となる)」
アオ「(ぁ…………えっ――――?)(何が起こったのか理解できず、ただ口から血の混じった水泡が出る)」
――――――――――ドッッッッ……!!!!!(アオの腹部に想像遥か絶する激痛が迸る。否、あまりにもそれが強過ぎて痛みすら感じず…体の隅々までピクリとも動く事はなかった) 」
Sアオ「…ゴボッ…!!(しまった、見失った…!?どこだ、どこに行った―――!?)(目を見開き、手のひらに光弾を溜めて真っ暗な水中を見回す) 」
コポコポコポ……(アオから漏れた泡が視界を遮る。泡が天へ登っていくと、目の前のあの赤い光は消えていた)
Sアオ「コポコポ……――――ゾクッ(水中でゆっくりと目を開き、爛々としたゼネアの瞳と目が合い恐怖を覚える)(くそ、いくらカオスエメラルドの力があっても水の中では分が悪い…!)」
ゼネア「“LIQUID GADGET”…!(身体の起伏をそぎ落とした状態でそのプールへ自らも飛び込む)ゴポポポ……!! (真っ暗な水中に、ゼネアの赤い瞳が不気味に浮かんだ)」
Sアオ「うぁッ――…ぁぁぁあああッ!!? ドッボォォォンッ!(投げ飛ばされ、雨水が溜まった巨大な大穴に落ちる)」
暗い大穴に見えたそれは、雨水によって溜まった巨大なプールだった
ゼネア「…ザキィーン…ッ…!! ……!!(刃により胸部から左肩にかけてまで一閃を刻まれる)―――――――!!(目を大きく見開いて背後へ振り返り、Sアオの項を掴む)ムアアァァッ!!!(残骸の山に囲まれた暗い大穴の方へと大きく投げ飛ばした)
Sアオ「俺はまだ負けてない……俺が君に負けるとすれば、それは俺の希望が潰える時だッ!!!(ただシンプルに、単純にゼネアの体目掛けて折れたナイフを振り抜く)」
ゼネア「…既に結果は決まっているようだが、違うか―――――!(ナイフを見据える)」
Sアオ「くっ…はは、確かに…今の君の力はとても強大だ…でも、決着が着く前に"自分の方が強い"だとかは…そんなのはただの戯言だ。最終的に、結果的にッ、勝った方が強いんだッ!!(引力に引かれ、ゼネアの方へ飛んでいく。この時に折れたナイフを構える)」
ゼネア「数々の戦いと時間を重ねて今がある。当初は腹立たしいものだったが…な。(初めてアオと戦いを交えた頃を思い出したのか、フッと笑む)だが新たに手にした、俺の戦闘能力を強化する能力は…純粋に最強だと思うぞ。素晴らしき力、素晴らしき俺だ…!―――ギュオンッ!!!(掌をSアオに向ける。すると、今度は逆の引力が掌から発せられ、アオを強制的に引き寄せる)」
Sアオ「あ゛ぁあぁぁ゛あッッッ!!!(斥力に圧され、建物の壁へ激突する)……かッ…(目を細めて吐血する)」
ゼネア「
“STABLE GADGET” ス……(元に戻り、アオに掌を向ける)だが今となってはどうでもいい。俺は――――『人間』になるのだから。ドォゥンッ!!!!(掌からの斥力でアオを吹き飛ばす)」
Sアオ「ギリリ…ギリッ…!!(鍔迫り合いになり、信じられない剣圧に両脚が地面を軽くえぐる)その3年前は、俺が本物だったんだ。なっ!?ガキンッ!!(上へはじかれ、無防備になる)うぐぉおッがぁッ!!(手刀を撃ち込まれていき、たまらずよろけながら数歩後退る)」
ゼネア「ギリ…ッ…!ギリ、ギリリ…ッ!! (鍔迫り合いに発展)3年前…俺とお前は此処で決した。どちらが本物であり、世界の行く末を変えるに相応しい者か、を。ガキンッ!! シュンシュンッ、シュドドドッ!!!(上へはじき、その隙を狙い更に手刀を撃ち込んでいく)」
Sアオ「シュッヒュンヒュンッズサッ―――ガキィィィンッッ!!!(人間の肉眼では捉えきられない速さで手刀をかわしていく。そして折れたククリナイフを両手で支え、手刀を受け止める)」
星野桃「うん、ちょっとピンチになっちゃったらよろしくね♪」
アンチ「お譲ちゃん~、とんでもないところに来ちゃったねぇ~。まあ何かあったら俺に任せなってウヒヒッヒッヒヒッwww」
星野桃「えっ、僕は…散歩をしていただけだよ♪それで何か凄い音がするから来て見たんだけど…」
アンチ「(んげっ、やっべ!ww)(小声で) ところでお譲ちゃん、なーんだってこんなところにいるのかなぁ?(ニコニコ)」
レド「あんた喋り過ぎだよ、私もだけど…。(小声でアンチに)」
ゼネア「(奴の体に異変が…まあいい、何処まで付いて来れるか…。)…
“Black・Out”!シュドドドドドドッ!!!!(見切れる筋もないほど素早く振るう手刀で青に攻撃する)」
星野桃「あれ?もしかしてアレの部下の人なの?部下でも分からないなんて…秘密を大事にしてるんだね」
Sアオ「どうせくたばるなら…大事なものの傍らで、ナイフを振り回してくたばるさ。生憎――ここに守りたいものはなくてね(浅い呼吸を繰り返し、赤い目でゼネアの変身を見る。金色の身体には白い蒸気のようなオーラが薄くかかっている)」
アンチ「おうおう!w勿論だぜぇ~♪(キャッキャッ) にしても、ゼネア様の体ん中、どうなってんだか…。想像できねえぜ。」
レド「現代では生み出せない物を、あの方がそれを修復した…確かに、かなり高い技術を持っているわね。そして、その永久機関の力が…あれ…。(ゼネアを見る)」
ゼネア「(復帰したアオの方へは振り返らず)生きてたか、あのままくたばっていれば痛い目に遭わずに済んだものを…。……
“BRUTAL GADGET”。ガキンッ!」
星野桃「わぁ、本当?きっとだよ~♪ …古代兵器?それって、もしかしてアレに関係するのかな…(ゼネアを見て)」
アンチ「うっひょーww可愛い譲ちゃんがなんだってこんな戦場にいるんだ?ていうか、後でお茶しなーい?(桃に。実はチャラ男だった)…その古代兵器の他に、あるものが運よく眠っていたんだよ。それが、後のエターナルサイクラーだ。だが当時は戦争による衝撃で大部分が破損。その状態のまま長い年月が過ぎていった訳だ。……ゼネア様は、何かの出来事でそのポンコツサイクラーを見つけ、自力で修復したんだろうよ。あの方の技術は、『Dr.』にも引けを取らねえらしいし。」
アオ「―――…『信じる力』か……俺を信じて待ってくれている人が居るんだ、俺も―――信じなきゃ(崖にぶら下りながら、自分に言い聞かせるように呟く)……いくぞ、ゼネア。まだ試合は終わっちゃいない(深呼吸をし、亜光速で地上へ姿を現す)」
レド「だが…?だがなんだ?」
アンチ「古代
カオス文明の古代兵器の話は知っているだろう?あの時代は科学の進歩が劇的に進行していて、今の時代では到底作り出せない、高い技術がそりゃあたくさん存在していた。しかし戦争によりその技術が抹消され、残されたものは例の古代兵器どもってわけだ。だが……」
星野桃「わ、アオが…大丈夫かな?無事だといいけど・・・」
星野桃「(スタッ)ねぇ―何、笑ってるの?(アンチに)」
アオ「(その頃――地割れで出来た谷、焼け焦げた体で岩石に掴まっていた)……えほっ、ごほっ…ゼネア、まさかまだあんな隠し玉を…!(激痛を感じながら)」
レド「永久機関……エターナルサイクラー…?(傾げる)」
ゼネア「ドッギン、ガシャンッ!(体内でまた金属音が鳴り、元の形態に戻る)言ったろう、"次元が違うのだ"と。(地割れの穴を見下ろしながら呟く)」
アンチ「―――――――無限のエネルギーを生み出し続ける永久機関『エターナルサイクラー』さ。(ゼネアを見ながら不敵な笑みを浮かべる)」
レド「……?(『アレ』とは何だと言わんばりにアンチに振り返る)」
アンチ(ヤミラミ)「おうよ。更には身体を高速改造する能力まで身に付けた。いや、身に付けたというよりは…元々体に『アレ』を搭載したから。それによって『Dr.』も驚きを隠せない、飛んでもねえ化け物に仕上がっちまったんだとよ。」
レイヴン「…とは言ったものの、あの少年にゃあなんだかんだで世話ンなったりしちゃったりなんかしちゃってるからなぁ。やれやれ…どうしたもんか(観戦しながらぶつぶつ)(声‐竹本英史)」
星野桃「ポケモン…かな?でも―なんだか雰囲気がぜんぜん違うかなぁ」
レド(ニューラ)「あの体に…数え切れないほどの兵器を…!?(目を細めゼネアを見る)」
アンチ(ヤミラミ)「わーりぃ、わーりぃww(頭を掻く)ははっ、おめーゼネア様の力はあんなもんじゃねーさ。あんなのは核兵器でも出来る。ゼネア様は自らの身体を極限まで改造したんだぜ?搭載された兵器、武器、んなの数え切れねえくらいの物を、一つの身体に凝縮してんだ。」
レド(ニューラ)「はぁ…来てるなら早くそう言ってよ。それにしても…ゼネア様のあの力、なんて絶大なの…。」
星野桃「それに、何だか色んな人が偵察してるみたいだけど…ちょっと怪しいかも(レド達を見て)」
ゼネア「(業火の壁により火の海と化した
エッグマン本拠地を中から見下ろし、そして着地する)…確かに、お互いあの頃と違うな。クハハハハハハッ!!!!」
レイヴン「(ん…?Σうお、ゾンビまで見えてきちまうとなると、さすがにヤベーな…。) うおっぷ!こっちもこっちで、てぇーへんなことンなってきやぁった。こんなおっさんが被害こうむるのはさすがにごめんだぜ、退散退散っと…(現状を見ていて少し離れる)(声‐竹本英史)」
???→アンチ(ヤミラミ)「てめぇーが『Dr.』と連絡してた時からずっとな。あー、移動するのだるかったんで影に入ってたんだよな。ウヒヒヒww」
レド(ニューラ)「まったくだ…って、「アンチ」!あなた、いつの間に…。」
???(ヤミラミ)「あーあー、あの方わりと容赦ねえなぁー。(いつの間にかレドの隣にいてその光景をへらへらと笑いながら眺めている)」
ドオゥッ!!!!!!―――――――ボッカアアアアアアァァァァァァアアアアアアーーーーーーーンッッッ!!!!!!!!!!!!!!!(小さな閃光が地割れの中へ飛び込んだ後、しばらくしてとてつもなく巨大な業火の壁がそこから噴出する)
ゼネア「“FLYING GADGET”。(足裏のジェット噴射により、天高く飛躍する)ガチャンガチャンガチャンッ!!!(右腕が砲台になり、地割れという小さな穴に向けて焦点を合わす)―――――――這い上がってみせろよ。キュインキュインキュインキュイン……(粒子が砲口に集束していく)――――――ドオゥッ!!!!!!(砲台から放たれた小さな閃光を地割れの中へと放つ)」
Sアオ「(―――あの時、咄嗟に目の前で光弾を爆発させてられてよかった…ああして結晶の弾道を逸らせなかったらと思うと、ぞっとする…)……!?何だッ!!?地割れっ―――うわぁぁぁあぁっぁあッ!!(消耗していて咄嗟に飛行が出来ず、地割れに飲まれ落下する)――――(集中なしじゃ、飛べないッ…!)」
レド(ニューラ)「――――ッ!!(これは不味い…!)(慌てて遠くへ避難する)」
――――――――バッギャアアアアアアアアアァァァァァァーーーーーン……ッッッッ……!!!!!!!!!!(ゼネアの一撃により大地が徐々に大きく震えあがり、エッグマン本拠地の機械の建物が次々と崩壊し、大きな地割れがアオを襲う)
ズッズズズズッ、ズズズズ…ッ…!!!!ズッズッズズズズ…ッ、ズゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッッッ…!!!!!!
ズズズズズズズ……ッッッ!!!!!
ゼネア「―――――ぬッ…!?(光弾が腹に直撃して後方へと吹き飛ぶ)フン、クククク…ッ!それでこそ俺の知るアオ。その顔、虫唾が走る…ッ!“BRUTAL GADGET”!ドギャンッ!!(体内で金属音が響く)ス―――――ドゴォッ!!!!!(地面に拳による一撃を入れる)」
Sアオ「―――――三流なところは、俺と変わりないようだね(左腕で煙を掻き飛ばして血塗れの身体を晒し、右腕で光弾を放つ)」
レド(ニューラ)「ピッ(連絡を切る)……。(そして二人の戦いを観戦する)」
ゼネア「何―――――――(煙の方へ振り返ろうとする)」
――――ねえ。標的の死体を確認しないのは三流がする事だよ(煙の中から声が聞こえる)
レド(ニューラ)「シュンッ…(エッグマン本拠地跡に着き、機械で造られた高台から高台へとを伝って戦場を見る)こちら「レド」、目的の場に到達いたしました。現在、ゼネア様が英雄アオと交戦中。ゼネア様が彼を討ちとりし次第、至急招集命令をお伝えいたします。(ヘッドマイクを装着しており、誰かに連絡を送っている)」
ゼネア「…フン、速さなど、こうして適当に撃てばどうってことはない。(横へ振り返り瞼を閉じる)」
辺りに結晶弾によって生じた煙が発生し、アオの姿が煙で覆い隠される
Sアオ「(この音…まさか、落ちてきて――)――――ッッ!!(肉眼では見えないレベルの速さで動き、勘で結晶体の弾丸を交わしていく)――あ゛っ……ダダンダダダダンッ!!(見えもしない弾丸を避け続けられる訳もなく、一発被弾して動きが鈍った後、次々と被弾していく)」
ゼネア「――――“Diamond・Dust”、だ。」
――――――ヒュゥゥゥゥウウウーーーー……ッ……!!!!(無数の結晶体の弾丸が雨の如く、アオに向かって降り注ぐ)
アオ「ああ、お互いあの頃とは違うんだ…ッ(ゆらりと折れたククリを持ち直す)…!?な、何をッ…!(天に放たれたクリスタルショットを注視する)」
ゼネア「グッ…!! ガッシャアァーーンッ…!! (付近の金属の残骸の山に激突する)……ガチャ、ガッシャーンッ…!!(残骸を吹き飛ばし起き上がる)……早いな。当時の俺では到底追いつけまい速さだ。(掌を天へ向け)だが―――――ドュン、ドュン、ドュンッ!!!!(そのまま掌から“クリスタルショット”を放つ)」
Sアオ「(『信じる力』…そう、絶対に俺は……ッ!!) うぉぉおおぉッ!!(折れたククリで"殴りつける"ように振り抜く)」
ゼネア「……!!(懐に現れたアオに若干遅れて反応する)」
Sアオ「あの時のように、そううまく行くと思わないでねッ!!シュンッ――ズザァ(高速の動きでエネルギー弾をすれすれで回避し、折れたククリを片手に持ってゼネアの懐に現れる)」
アオとゼネア――――――互いに、3年前の激闘が脳裏を横切った
ゼネア「(スーパーアオの全身を舐めるように見て、不敵な笑みが零れる)その姿……ク、クカカ… …あの時を思い出す…!“Rising・Wheel”。ギュルルルル…バシュ、バシュゥッ!!(手中に生み出したエネルギーに車輪のように激しい高速回転をかけることで、切断を可能とするエネルギー弾として二発放つ)」
アオ「(目を閉じて呼吸を整える。するとカオスエメラルドが円を描くように回り、やがて金色の光に包まれていく)―――さぁ、ここから延長戦だ(赤色の目をかっと開き、ゼネアを見据える)」
ゼネア「―――――――!(七色の光を目の当たりにする)」
アオ「……ッ!…こんな、物騒な物をまた拾われでもしたらッ……たまらないからね…(顔を歪ませながら薄く笑いクリスタルナイフを抜いて踏み付ける)……―――すまない、また力を借りるよ(手を横にブンと振る。すると七つのカオスエメラルドがアオを囲うように出現する)」
ゼネア「……馬鹿な、回避しないのか。」
アオ「(瞳孔が開き、瞼も大きく見開いて掌を前へ突き出す)―――グシャァッ…(透き通った透明のナイフなのでうかつに動けず苦渋の決断。眉間にしわを寄せ、ギリギリと音がするほど歯を喰いしばっている)」
ゼネア「…結果が見え過ぎているのでな。俺は“七神衆”、もはや俺お前とでは次元が違い過ぎるのだ。スン…ッ!(跳躍し、アオから一定の距離を置く)終わりだ…アオ。シュンッ!!(クリスタルナイフをアオに目掛け投げ飛ばす)」
アオ「……(切り裂かれたククリを手放し、ゼネアの方へ振り向く)……どうした、もんかな…(残ったククリを握り直す)」
パキィーン…ッ…!!(ゼネアの繰り出した一閃により、アオのククリの一本が切り裂かれる)
ゼネア「愚かな――――ザキィーーン…ッ!!(ナイフによる一閃を繰り出す)」
アオ「(何を握った…?見えない…あれは刃物か…?)よほど自信があるようだ――ねッ!(一本のククリを上方から斜めに振り下ろす)」
ゼネア「言っておくがアオよ、これまでの様に当たって砕けるようならば止めておけと忠告しておく。シュルル…パシッ!(懐から水晶の様に透き通った透明ナイフを取り出し、その場で身構える)」
アオ「ゼー…ゼー……(肩で息をしながら立ち上がる)お前に弱点が無かったとしても…俺は絶対に諦めない…どれほど無様にしがみ付き、喰らい付いてでもお前を倒すッ!!(声を張り上げ、ククリを握り直して駆け出す)」
ゼネア「…俺は今、究極の体へとパワーアップを遂げた。見ただろう、俺はどんな悪状況も体を高速改造することで転機に変える。もはや弱点などない…!」
アオ「…え…ッ!!?(目を大きく開き驚愕する)ぐぁあッ!!!(大振りで隙が出来、成す術もなく吹き飛ばされる)」
ゼネア「“LIQUID GADGET”!(身体の起伏をそぎ落とし、摩擦力を0にすることでアオの攻撃を滑らすように受け流す)…フッ、“STABLE GADGET”。(元の形状に戻り、アオを遠くへ蹴り飛ばす)」
アオ「がっ…ガハッゴホッ…(激痛にたまらず吐血し、よろよろと立ち上がる)なっ、速ッうっそ―――だろッ!!?(二本のククリを同じ方向から横薙ぎに振り、目の前に接近してきたゼネアを迎撃する)」
ゼネア「あの程度の攻撃で浮かれるとはな…。ガション…! “FLYING GADGET” ドギンッッ!!!(軽く跳躍すると足裏から小型バーニアが展開される)ボォッ!!(ジェットでアオの元へ飛びだし、今にも追撃をかけようとする)」
アオ「あ゛ぁッッ!!(大きな音を立て、廃墟の建物の壁を破って床を滑りようやく勢いが止まる)」
ゼネア「(なんと先程吹き飛ばされたゼネアが瞬時に復帰し、アオに目に留まらぬ正拳突きを繰り出してた)―――――“JET-Bullet”ドオオォォーーーンッ!!!!(呟くと同時に浮いたアオが目に見えない速さで吹き飛ばされる)」
アオ「が…あッ…!?(何だ、何が起こって……?)(重い一撃がめり込み、体が浮く)」
――――ドゴォ…ッ…!!(途端、アオの腹部に重い一撃がめり込んだ)
アオ「まだいけるッ!(追撃しようと機械の残骸の方へ一歩踏み出す)」
ゼネア「……!ズガァーンッ!!(右頬に強打され機械の残骸に激突する)」
アオ「ピッ…(横方向へ僅かに顔をずらして避け、頬に一線の傷が出来る)はぁッ!(裏拳を繰り出し、ククリのつかで殴ろうとする)」
ゼネア「シュドゥンッ!!(脚のジェット機を利用し勢いをつけたパンチを繰り出そうとする)」
アオ「ダンッ!!(背中のククリを二本とも抜き、こちらも一直線に駆け出す)」
ゼネア「―――――ダッ…!!(アオに向かって一直線に駆けだす)」
アオ「(お前が見て、聞いてきた記憶も…所詮は全てデータでしかないのか…)俺も、3年間ずっとじっとしていたわけじゃあない。お前に抗うのが無理で無駄で無謀かどうか、試そうじゃないか(“混沌神下七神衆”―――…)(紋章を見てぎりと歯を噛み締める)」
ゼネア「何を驚く必要がある?俺は『人間』にへと生まれ変われればそれでいい。これまで蓄積してきたデータ(記憶)など不要だ。…フン、実のところ『第二の女神』などどうでもいい。ただ奴を利用することで俺の夢は容易く実現するのだからな!…そうか、ならば俺に抗ってみせるといい。3年前の様に、だが、俺が七神衆に加盟している以上、貴様にとっては全て無理・無駄・無謀だがな!!(掌を開く。そこには赤い太陽と月が合わさった様な醜悪な紋章(エンブレム)――――【混沌神下七神衆】の紋章が刻まれていた)」
アオ「消、滅……?おい、それはどういう…!(前方へゼネアが降り、発言を聞いて言葉を呑む)……前へ進もうとしている君を阻むのは苦しい。だけど…第二の女神のする事は、間違ってる。彼ら(創造神)が創り、みんなで築き上げたこの世界を絶対に消させはしないッ!」
ゼネア「(不敵な笑みを浮かべアオを見下す)そういえば先程の質問にまだ答えていなかったな。俺が人間へ生まれ変わった後…その後の事は考えてはいない。いや、考える事は出来ないだろう…何故ならその時、"今の俺は消滅している"のだからな。……さて…御託はこの辺で良いだろう。ダンッ!(跳躍しアオの前線に降り立つ)お前を殺し、機械の世界を創造した後(のち)……『第二の女神』が全てを無に帰してくれる。俺も死に、機械世界も崩壊し、そして俺は『人間』となる。もう何者にも縛られず、己で己の使命を見つけ出す…!」
アオ「…君が最後の悪だったならば、俺はゼネアを救う為に…人間にさせる為に喜んで死んでいた。でも…まだまだ俺の手で救える未来があるんだ。だから―――君の使命は果たさせない。」
ゼネア「(アオの発言を聞いて呆然となる)…フッ、フフ…クハハハッ!!クハハッハッハハハハッ!!!!……アオ、お前は何か勘違いをしているな。それでも、“使命を与えられた”ことに変わりはない。故に、俺はこの二つの使命を果たそうと思うのだ。でなければ、もしもこの使命を果たさなければ…俺は『人間』として生まれ変われない、そんな気がして不安がままならないのだ。『人間』として生まれ変わる為には、使命を終えずに残すことは許されない。故にアオ、貴様を殺す。そして世界は俺の手により変えさせてもらう!」
アオ「……ゼネア…(苦い表情をし、若干俯く)(こいつは、前に向かってる…世界を壊す道じゃない。これは正しい道だ…) じゃあ、俺が君の周りの人間になろう。」
ゼネア「人は人生を送ることで、何もないところから使命を与えられる。それに気付いていないとしても、何処かでそれを達成させようとしている。…だが俺たちは違う、誕生したその瞬間から使命を与えられた。そんなものに何の意味がある?思うように生きていけぬ人生に何の意味がある?俺たちは何処かでそれを疑い続けた。…俺に与えられた使命は、主(今は“元”)の野望を実現させる事…即ち「機械世界の創造」。もう一つは…晴辿蒼、「お前の抹消」だ。だがその二つは俺の生きる意味ではない。強制的に、何者かに与えられた虚空の使命に過ぎない。」
ゼネア「そう、俺たちは機械でありながら―――――人間の思考力の一つ、『疑う』事を身に付けた。…結局、前者の答えは出なかったがな。」
ゼネア「フン…まあ待て、再開の時を果たしたのだ。少し話をしてやる。――――俺は、生まれた時から使命を与えられた殺戮型
ロボット。俺を造った元・主「
Dr.エッグマン」は、自らの野望を達成させんが為に俺を生み出し…そして奴からオリジナルであり、同時に世界の英雄と称されたお前「アオ」の存在を抹消しろという、その使命を受けて生きてきた。だが…
ダークマスターが死に、かつての俺も死に、地獄へ送られた。そこで俺は、同じように生み出された仲間と考えたのだ。俺たちはただ、誰かに尽くす為に生み出されたのか、殺傷を繰り出す為に生み出されたのか、その為に何故「オリジナル」共の体を元に造られたのか…自分等の存在を初めて、疑った。」
アオ「……っ(『人間』に、生まれ変わりたかった…?)人間になって、その後はー…どうするの 」
ゼネア「(しばらく間を置き)―――俺の目的……いや、夢と言った方が格好がつくな。…過去にお前と戦った時、俺は機械の世界を創造する事を掲げていたが、あれは今となってはどうでもいい。機械だけの世界、そして俺がその王となる…今では皆無。俺は見つけたのだ……真なる夢、これが俺の求め続けてきた夢―――――――俺は『人間』に生まれ変わりたかった。」
アオ「(あの頃以上に強くなったっていうのか…!?)くっ…やっぱり、そう簡単に第二の女神の情報は得られないか……そこまでして、お前は何を成したいんだッ!!」
ゼネア「(アオの一変した表情を見て不敵な笑みを零す)驚くのも無理はない、俺の身体は究極の完全体となった。外見はおろか、性能も飛躍的に向上されている。……『第二の女神』、俺は奴の姿を一度も目にしたことはない。だが、それでも奴の元に下る理由がある。全ては目的の為に…!」
アオ「!?(まるで鏡でも見てるのか、俺は…!?)…双子になって、俺の兄か弟になってみるかい?…第二の女神とか、色々聞きたい事もあるし……ね、ゼネア(第二の女神、の単語を聞き目付きが鋭くなる)」
藍コートを覆った人物→ゼネア「ブワ…ッ…!(藍コートを脱ぎ棄てるとそこには、"ほぼ"アオそっくりに修正された人型ロボットがいた)……俺は、俺の目的を実現する為、自らの身体を改良し続け…今に至った。そして俺は『第二の女神』の声を受けて七神衆に加盟し――――『ゼネア』という新たな名を貰った。」
アオ「なっ、それは…どういう意味なんだ(冷静を装った声色)」
藍コートを覆った人物「
メタルアオ…その名で呼ばれたのは懐かしい。実に3年ぶりだな。……だが、お前の知るメタルアオはもうこの世にはいない。いかにも俺は、かつてその名で呼ばれた殺戮型ロボットだが…今は違う。」
アオ「……ああ、会いたかったよ。メタルアオ(どこか苦みを含んだ表情を見せ)」
藍コートを覆った人物「(俯いた顔をゆっくりと上げ、下方にいるアオの姿を確認する)……久しぶりだな、晴辿蒼。」
アオ「―――…アルセム国で、彼から伝言を受けてたんだ……どうも、因縁があるようだね…エッグマン本拠地……(閑散とした廃墟の中、ゆっくりと建物の上に立つ人物を見上げる)」
藍コートを覆った人物「(崩れた建物の突起部分に器用に立っている)…………。(夜の世界に輝く三日月をバックに、凄まじいオーラを漂わせている)」
ォォォォ……ッ… !!
~エッグマン本拠地(現:廃墟)~
最終更新:2013年09月24日 22:46