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幻影の道化師「―――――――― ズ ァ ッ ! ! ! (大鎌を天高く掲げ、ツララの脳天をかち割る勢いで振り下ろす) 」
ツララ「カタ… カタッカタ…カタカタ…ッ……(戦慄による震えが刀に伝わる)……! ズギャアアァッ…!!!(一瞬で間合いを取り、幻影の道化師に二刀を構える)はぁ……はぁ…はぁ…っ……!!(すべての…元凶… この感じ…初めて会った時と同じ… 今にも押し潰されそうな覇気と、見れば見るほどに感覚が狂わされるような…この感じ……! 間違いない… 私の仲間の命を奪った…―――道化師だ……っ…)(先程の戦いで蓄積された疲労とはまた異なる重圧感に、鼓動が激しくなっていく) 」
メグ「……!(逃げた…!いや、それより今は…――――)(蛇に睨まれた蛙の様に硬直しているツララを心配そうに見つめる) 」
【マリ】:【……! シュタン…ッ…!! 】(ツララが道化師に呆気取られているのを横目に、ルリを担いでその場から逃げる様に離脱した)
幻影の道化師「 ォ ォ ォ ォ ォ ォ (疲労困憊に陥った双子には目もくれず、ただただ黒髪の剣士を嘲笑するかのように見下ろしている。肩に掛けた醜悪な大鎌が、いつにも増して三日月の様な輝きと鋭さを帯びていた) 」
ツララ「(自分自身が影に覆われていくのに気付き、ゆっくりと背後へ振り返る)――――――――!!!(太陽を遮り、逆光によって歪な存在感を漂わす黒い存在…そして凝視の末、その正体が、自身が最も恐怖の対象としていた殺戮の権化だと認知した時、非常に形容しがたいほどの感情が含まれた絶望的な表情を見せた) 」
メグ「…… …… ……ッ…!!!? ツララ後ろ…ッ…!!!(突然の登場に呆気取られ、思わずツララへの喚起が遅れてしまう) 」
【マリ】:【―――――あ、『にぃ』。】
幻影の道化師「 ド ン ッ (刹那―――ツララ自身が影で覆われる。振り向くとそこに、招かれざる道化の姿があった――――) 」
ツララ「(マリの様子を見て、何処か安心したかのような微笑みを浮かべる)…今ならまだ、間に合います… さあ……―――――(マリにそっと手を差し伸べようとする) 」
【マリ】:【…… …… ……】(呆然とツララの言葉に耳を傾けている)【………ルリ……】(その名をそっと呟き、名の主を静かに見下ろす)
ツララ「あなたたちが…互いに絆を通わせているのなら… …もう、人を殺すことはやめてください… あなたたち二人のどちらかが死んでしまったら、残された方の気持ちは…一体、どうなると思いますか……? …悲しみや…怒りに駆られて生きていくことは、辛いはずです。でも何よりも…!大切な人を失ってはじめて、その人のありがたみを知り、無常に包まれて生きていく方が…ずっと辛いんですよ。 」
【マリ】:【……!!】(傍に近寄ってきたツララに驚き恐る恐る彼女の顔を見上げる)
ツララ「はぁ……はぁ……っ……(いつの間にか紅色に染まっていた瞳に、元の黒々さが戻っていた。荒い呼吸と共に胸部を抑えつけながら少しずつ双子に近寄っていく)…はぁ…はぁ…… …心の弱い人は…人の命を…平気で奪うことができます… それでも、人の絆だけは…絶対に奪えない……! ……昔、私に剣術を教えてくれた方の言葉です。 」
【マリ】:【――――――!!?? …うそ…ルリ……??…ルリッ…!!】(得物を失いしばらく傍らで静かに観戦していたが、ルリが倒れたのを見て驚愕し、一目散に彼女の元へ駆け寄る)【ルリ…!しっかりしなよ…っ…!ねえ!ねえってば…っ…!!】(気絶したルリを何度も揺さぶりながら涙目で訴える)
メグ「……! …やった……ツララが…やったんだ…!(ルリが戦闘不能に陥った直後もしばらく唖然としていたが、我に返ってツララの勝利を確信した) 」
〖ルリ〗:〖……!!??〗(しょ…しょんな……?!……なんで… …なんでこのおねーちゃんが…―――――なんでこいつが『にぃ』とおんなじ動きを…―――――)――――― ザ ァ ン ッ ! ! (その小柄で機械の様な硬さを誇る体に強烈な一閃が描かれる)〖 …ぎ…ッ… い…ぎ…ッッ……!!! ぎぃ゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あああぁぁぁああぁぁあああああーーーーッッ!!!!!〗 (切断された巨大刃の残骸、服の切れ端、血飛沫、そして悪魔の如き断末魔が一斉に舞い上がる)〖……か…ッ…… …かは……ッ…! ぁ… ……ぁが…ッ…… が… …に、『にぃ』… ……ごめ……―― 」
ツララ「……! ヒュンッ―――――(スローモーションの世界の中、前方から襲い来る大量の刃を軽い身のこなしで避け、または刀で弾き返してルリを迎え撃つ)―――――――はああああああぁぁぁーーッ!!! ザ ァ ン ッ ! ! (巨大刃をかち割る勢いで二刀を思いっきり振り下ろした) 」
〖ルリ〗:〖スンッ―――――スタ……〗(ツララの攻撃から逃げるように跳躍後退する)〖ち゛ね゛ェ゛…ッ…!!! ドヒュヒュヒュヒュンッ!!! ズアアァッ!!!!〗(両袖から大量の刃が突出し、それらが一斉に解き放たれる。またそれと同時にツララに向かって巨大刃による刺突を繰り出そうと駆け出した)
メグ「……!(これは――――)―――危ない、ツララ…ッ!!(ルリの様子を察知し、その意味を知って戦栗し、ツララに注意を喚起する) 」
〖ルリ〗:〖ぎゃん…ッ!! ブォンッ!! ふきゃッ!! ブンッ!! ぎゃああああぁぁッ!!!〗(攻撃されると同時にツララの方へ振り返って反撃に回ろうとするがことごとく回避される。そのループを繰り返していると、やがて、悪魔の少女が初めて悲痛な叫びをあげた)〖ゼェ…ッ… ゼェ…ッ…!!―――――――お゛ま゛え゛ェ゛ェ゛…ッ!!!〗(本性を露わにした兎の顔は、もはや血に飢えた獣の如き形相だった)
ツララ「ヒュンッ――――ザキィンッ!!! ヒュンッ―――――ザギャアンッ!!!! ヒュンッ―――――ザァンッ!!!!(残像が出来上がる程の人間離れした速度でカウンターをも回避し、"カウンターからのカウンター"をルリに炸裂させる。その後も高速移動でルリの攻撃を回避しながら、死角から刀を振って攻撃する) 」
〖ルリ〗:〖ぎゃふぁ…ッ…!!?―――――ご…のぉ…ッ!!!〗(追撃を受けると同時に巨大刃によるカウンターを浴びせようとする)
ツララ「ギュンッ――――――ザギイィィンッ!!!(ルリが気づいた時には既に目と鼻の先で二刀を構えており、反撃の隙を与えずに二刀で追撃する) 」
メグ「……!?(ツララの様子に違和感を覚えたようでようにその動きを見る) 」
〖ルリ〗:〖なっ、なんで――――――あぎゃ…ッ!!!〗(刺突を受けて、それが体に突き刺さることはなかったが、その攻撃によって容易く吹き飛んでしまう)〖ズザザザァー… ふぎゅぅー……いったいなぁ~もう――――――〗(両足に力を入れることで吹き飛ばされた反動を和らげる。すぐに反撃に回ろうと視線をツララへ向けようとするが…)
ツララ「スンッ―――――ガキイィンッ!!!!(後退した後素早く一刀を構えて鋭い刺突を繰り出し、ルリを吹き飛ばす。その機敏な動きは、先程までのツララのものとは思えないほどだった) 」
〖ルリ〗:〖ふぇ―――――――ドシャアアアァーーーンッ!!!!〗(鍔迫り合いから逃げられたことで、勢い余って重い斬撃を地面にぶつけてしまった)
ツララ「(「負けない」って言ったんだ…)――――――絶対に負けるもんかああああああぁぁーーーーーッ!!! ズンッ――――――!!(大きな叫びと同時に鍔迫り合いから抜け出すように素早く後退した) 」
少女の中で 彼女に微笑みかけるたくさんの像が次々に浮かんだ――――――
ツララ「ギリリィ…ッ…!!!(―――――――負けない……) 」
キイィィィ――――――――ィン……ッ……! (ツララの黒い眼が、徐々に紅色に染まりゆき、光を帯び始めていく)
ツララ「(はぁ……!はぁ…!はぁ……ッ…!)ギリッ…!! ギャギィン…ッ…!!!(火花が激しく散る。
アンビションを纏っているとはいえ、二刀は今にも折れそうなほどに圧力がかかっている) 」
メグ「く…っ… このままじゃ……!(焦燥に駆られ、観戦しかできずにいる自分に悔しさを感じている) 」
〖ルリ〗:〖あっはははは♪♪ あはっ、あっは♪はははっ♪♪はははっ♪あっはっはっはっはっ♪♪♪〗(狂気を孕んだ嘲笑をあげながらツララを見下している)
――――――ィ…ン… ……キィィ―――ン……(ツララの眼の奥で、ある異変が起こり始める)
ツララ「(―――はぁ……はぁ……ッ…!!!)(歯を食い縛りながら筋力に力を入れ、なおも抗い続けようと踏ん張る) 」
〖ルリ〗:〖ギャリギリ…ッ…!! ギチ…ッ… ギャリリ…ッ…!!!! あっはははっ♪このまま叩き斬っちゃうぞぉー♪♪〗(黒い表情で嗤いながら巨大刃による圧力をかけ、ツララを完全に圧倒する)
ツララ「――――――――ッ! ガ ァ キ ン ッ ! ! ! ! (ルリの重い斬撃をニ刀で受け止める。しかし咄嗟に防御したことと、ルリの重い一撃により、徐々に潰されていくように沈みかけていく) く…ッ… あ……っ……!!(苦悶の表情を浮かべながら、潰されまいと必死に抗うが力が入らない) 」
〖ルリ〗:〖すぅきあぁりぃっ♪ ギャオンッ!! 〗(巨大刃を振り上げながら跳躍し、地上のツララに目がけ思いっきり振り下ろした)
メグ「ツララ…ッ…!(刺された部位から流れ出る鮮血を片手で強く押さえながら、離れた個所でツララを見守っている) 」
ツララ「ぎゃ…っ…!! ズザザァー…ッ……! (右頬を強く蹴り飛ばされて地面に転がり倒れるが、すぐに体制を整える) 」
〖ルリ〗:〖おねーちゃんのその黒い刀(アンビションのこと)…ルリ嫌いだなぁ~――――― ゲシィッ !! 〗(先ほどまで上げていた口角を極端に下げ不機嫌そうな表情を取ると、ツララの右頬を蹴り飛ばした)
ツララ「ッ――――!?(今の動きは…!?)(明らか人間業ではない彼女の行動に驚く) 」
〖ルリ〗:(向かってくるツララにニィっと口角をあげる)〖ほいさ…っ♪ ス―――――〗(今にも着地しようとしたその瞬間、虚空を軽く蹴って空中跳躍し、ツララの刀に跳び乗った)
ツララ「ビュッ―――――(着地隙を狙おうと全力で駆け出し、一刀による刺突を繰り出そうと踏み込む) 」
〖ルリ〗:〖よっと…!〗(跳躍後退で剣戟から離脱する)
ツララ「くぅ…っ…!やっ…!はあああぁッ!!!(二刀を巧みに振りながらルリを圧倒していく) 」
〖ルリ〗:〖あっはははは~♪いいよいいよぉ♪さっきより楽しくなってきたよ、おねーちゃん♪〗(ツララとの激しい剣戟が繰り広げられる中でも無邪気に笑いながら戦いを愉しんでいる)
―――黒の国Onyxis♞・城門前―――
ミシェル「……嫌な予感がするネ… ………ス…(椅子から立ち上がり部屋を出ていく) 」
ミシェル「(今まで露わにされなかった綺麗な碧色の瞳が、窓からさす光で反射し神々しく輝いている。やがて瞳を閉じると元の表情に戻り、「んっ」と声を漏らした)
ミシェル「(部屋に取り残された後、心配のあまり疲れ果てたのか転寝をしていた)……(何かを感知したかのようにピクリと微動し、ゆっくりと瞳を開く)」
―――黒の国・某建物の一室―――
ツララ「はぁ……はぁ……!(私はまだ… 私はまだ……)…負けられない――――――――負けられない理由があるんだぁぁッ!!!(絶叫と共に駆け出した) 」
メグ「(物体が消滅したことでゆっくりと仰向けに倒れ込む)(ツララ… あなたなら、きっと……――――)(倒れゆく際に虚ろな目でツララの姿を捉えていた)」
〖ルリ〗:〖わっ…!?〗
ザンッ―――――シュァァァ…ッ……! (一直線に伸びていた
黒い物体が切断されたことで蒸発するようにゆっくりと消滅していく)
ツララ「(メグの言葉に感化され、足元に転がっていた二刀を拾い上げる)……―――――――――――うああああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!!!(天に雄叫ぶと刀にアンビションを纏い、メグを横切り彼女を苦しめる黒い物体を叩き斬った)」
メグ「はぐぅぅ…ッ…!!(抉られる度に喘ぐ)……わだ… わだしも…っ… 仲間の想いに応えたいから…っ…!これからもずっとみんなと歩んでいきたいから…っ…!!――――――ツララ…!」
〖ルリ〗:〖ねーねー、何をお喋りしているのかなぁ~?邪魔なんだよ~。〗(黒い物体は更にメグの身体を抉っていく)
ツララ「……!!!(メグの言葉ではっと息を呑む)」
メグ「大丈夫…私はまだ死なないから… ううん、死ぬわけにはいかないの。ツララ、それは貴女も同じはずだよ…! レオハルトが、火咎病が、ギコの侍さんが亡くなった時… ツララ…一番辛かったはずだよね……!?でもあなたは今前を向いている……! 今なら私にも、わかる気がする… 仲間が仲間へと託す想いが…その絆が、残された人たちにどれだけの希望を齎してくれるのかってことを…!!」
ツララ「……!(メグさん… …みんな……)(Onyxis♞を象徴するバッジを強かに握りしめる)」
メグ「でも…ね…っ… みんな… みんな…最期は"笑ってた"… 仲間の為に…自分の為に何かをしてやれたことが…とても嬉しかったみたい… はぁ…はぁ…その時私、気づいたの。いつまでも逃げてちゃダメだって… 仲間の背に隠れちゃダメだって… 私は戦えない非力な女だけど…それでも、立派なOnyxis♞の戦士だもん…!(震える全身に抗うかのように無理矢理不敵な笑みをつくろうとしている)」
ツララ「え…――――――(
スカーフィ…それにみんな…が……?)(メグと再会した際、本当はその事実を何処かで認知していたはずであったが、いざ詳細を告げられたことで表情が絶望色に染まりあがろうとしていた)」
メグ「はぁ…はぁ…… ッ…あ…!……ツ…ララ……っ… よく聞いて… ……貴女の友達、スカーフィ…そして多くの仲間が…さっきの戦いで戦死したわ…(荒い息と血を吐きながら、背後のツララに静かに語りかける)」
――― " 彼モ、そしてその刀たちモ、キミと出逢った奇跡を喜んでいタ。彼等にとってキミといることハ、"生きている証"そのものダ。だからキミに未来を託したんダ。 " ―――
ツララ「―――――!!!!メグ…さん…ッ……!!? ……!(メグのとった行動に驚愕する。その時ツララの中である言葉が横切った)」
メグ「――――あぐ…ぅッ…!!(両腕を広げてツララの盾となるように刃をその身で受け止める)はぁ……はぁ…… ポタ…ポタポタ…(突き刺された部位から鮮血の滝が流れ落ちる)」
〖ルリ〗:〖ズ ア ァ ッ … ! ! 〗(背後で黒い霧状の物体が飛散する)〖じゃーまだよっ♪ ジャキンッ!!ズォ…ッ!!!〗(物体は鋭利な刃へと変形し、メグを襲うように指示する)
ツララ「メグ…さ…っ……!(ぐぐぐと力を入れて起き上がろうとする)」
メグ「……! タッ――――――ツララはやらせない…(ツララを庇うようにルリの行く手を阻む。しかし全身は恐怖に慄き震えている)」
ツララ「はぐ…っ… ぁ……(ダメ…力、入らない……)(ルリの接近に伴い焦燥感が溢れ出す)」
〖ルリ〗:〖タッ…―――――スタ…スタ…〗(着地後、ゆったりとした足取りで地面に横たわっているツララの元まで進む)〖――――「いままでうごいていたものはいつかはこわれてしまう。せーめーってなんだろう、どこにせーめーがあるのかな。」は…ははは…!〗(その言葉を呟いた際の瞳はあまりにも無機質で、あたかもルリではなく別の誰かが喋っているかのような奇妙な感覚を思わせる)
メグ「……! ツララ…ッ!!!! 」
ツララ「(…次はどう来――――)――――――!!??(ルリの姿を認識した時には既に体が「く」の字に曲がっており、声を上げる間もなく吹き飛んでいく)かっ…は……ッ…!!(地面に打ち付けられるように倒れ、青い空に吐血する) 」
〖ルリ〗:〖グッ―――――ドゥンッ!!!〗(思いっきり両足を踏み込んでからミサイルの如き突発力でツララの目前に迫る)〖とりゃー―――――――メゴォ…ッ…!!!〗(ツララの腹部に砲弾の如き一撃を誇る飛び蹴りを炸裂させる)
ツララ「(右肩に走る痛みを手で押さえ込む)はぁ…はぁ… んっ……大丈夫です…っ…(メグを安心させるように無理矢理笑顔をつくる)」
メグ「(――――彼女はずっと前を見ている――――)ツララぁ…ッ!!(非戦闘員であるがためにただ彼女を見守ることしかできない)」
ツララ「――――――"命尽き果てるまで"…ッ…!!! ガキィンッ!!カキィンキンカンッ!!!(ニ刀を振って刃を弾き返していくが、幾つかが体の至る部位をかすめていく)くぁ…ッ…!(右肩を切り裂かれ歯を食いしばる)」
〖ルリ〗:〖あっははははは!死んじゃったら全部お終いなのにねっ♪ ジャキャァ…ッ…!!!〗(袖から大量の鋭利な刃を突出させ、それらを一斉に解き放った)
メグ「……!(ツララ… ♚Chess♛との戦いの後で、肉体的にも精神的にもあんなにボロボロになったばかりだというのに… 本当はわかってる、ツララ自身が一番辛いんだ… でも彼女はそれを乗り越えようとしている。仲間の死や、国のピンチなんかで絶望に追い込まれて尚…彼女をここまで駆り立てるもの… ツララに何が起きたのか分からないけど、ただ一つだけ言えることは――――――――)」
ツララ「(そんなメグの様子を窺い心境を察したようにぎこちない微笑みを浮かべた)…そうですか… ……ですが今は、前を見なくてはいけません。私も今、私にできることを精一杯やり遂げます。たとえ死を覚悟してでも…守りたいものが、ここにありますから…!」
メグ「……それが… …っ……(あまりの辛さ故に言葉にさえできないような、悔しい表情を浮かべる)」
ツララ「メグさん…!(彼女の姿を捉えた時、彼女自身が無事だったことに安堵を覚える)向こうの戦況はどうでしたか…?(ルリの様子を一瞥しながら) 」
メグ「(
エクストリームギアに乗って城門前に現れる)――――――!ツララ…っ…!(彼女が得体の知れない二人組と交戦している光景を見て、慌ててツララの元へ近寄る)」
【マリ】:【うっ…うっ… ぐずっ…ずびっ…… いたい…】(精神が安定していたかと思えば、傍らで泣きじゃくっていた)
ツララ「はぁ……はぁ……!(動きがだんだん激しくなってきた… ただの人間じゃないってことは分かっているはずなのに… どうして、この娘たちはこんなにも――――)(苦い表情を浮かべながらルリを見つめる)」
〖ルリ〗:〖(―――――!!)ギュルルルルル…ッ!!! ガシャアアァァーーーンッ!!!!〗(そのまま受け流されて城門付近の壁に激突する)〖パララ… あっははは… とっても楽しいや…♪ なぁんだ、おねーちゃん、あの時全然本気じゃなかったんだねっ♪〗(土煙と瓦礫の中から姿を現す。先程の怒りに満ちていた表情は嘘の様になくなり、代わりにいつもの「殺し合い」を愉しむ、純粋にして狂気の姿に戻っていた)
ツララ「(これは…ッ…!)ふんっ――――――ギャリギャリギャリィィ…ッ!!!!!!(避ける間もないため止むを得ずニ刀に切り替え、アンビションを纏ったままルリの猛撃を受け止める)くっ…うぅぅ…ッ…!!!(誤れば確実に死を刻まれると身の危険を感じるが…)(一か八か……!!)てやあぁぁぁ…ッ!!! ガァインッ!!(横へ受け流すように高速回転するルリを弾き飛ばした)」
〖ルリ〗:〖ニタリ―――――ジャキャァ…ッ…!!―――――ギュルルルルルルルラァッッ!!!! 〗(もう片方の袖から同じ巨大刃を突出させる。縦に高速回転することで自らチェーンソーのようになってツララを切断しようと猛撃を仕掛ける)
ツララ「くッ…! ガキィィインッ――――――し…しまった…!!(ルリの回転斬りを四刀で受け止めることには成功したものの、あまりにも強烈だったためか片方の二刀が弾き飛ばされ手放してしまう)」
〖ルリ〗:〖 死 ぬ の は お 前 だ ! ダッ――――――ガキャァンッ!!! 〗(爆発的な脚力で一気に間合いを詰め、凄まじい回転斬りを繰り出す)
ツララ「痛い?そうでしょうね… それがあなたたちに殺された人が感じたものですから…!(ルリの怒号に返すように憤怒をむき出す)痛みを知りなさい…!それが本当の"死"の怖さです!!」
〖ルリ〗&【マリ】:【はっ……はっ……!な…にゃんで… マリ…痛い…から…だ… いたい……】(突然身に起きた状況に興奮しているようで、口をパクパクさせながら焦点のない目で青空を仰いでいる)〖マリ! …よくもマリを…!〗(怒りを露わにしながらツララと対峙する)
ツララ「はぁ…はぁ……! やっと……届きましたね…っ…!(肩で息をしながら、してやったりとはにかんだ笑みを見せる)」
〖ルリ〗&【マリ】:【ひぐぅ…っ!?あッ!い…ッ?!ぎゃ…ッ!ああぁ…ッ…!!!】(斬撃の効かないはずの身体が傷ついていくことに驚き隠せず、今までにない叫びをあげながらツララの剣撃に叩き込まれていく)〖ま…マリ…ッ!!? ス…シュバンッ…!〗(流石の事態にルリ自身も驚愕しており、マリを担いでツララから離れる)
ツララ「―――――ああああぁぁぁッ!!! ズァンズァンズァンッ!!! ズギャアアアァンッ!!!!(強烈な横薙ぎを連発しマリにあらんかぎりの剣撃を叩き込んだ)」
【マリ】:【このぉ~! ジャコンッ―――――ザァンッ!!! ……!!?】(銃身を元に戻し落下するツララに照準を合わせようと構えた瞬間、銃身が真っ二つに切断されてしまう)【―――――――まだだよっ! ジャカァ…ッ…!!】(得物を失った刹那、もう片方の袖から同じ銃身を突出させ、再びツララに銃口を向ける)
ツララ「(私に力を貸して下さい…!)―――――――“アンビション” 硬化!! ドッギンッ!! (両手と四刀が黒く変色し硬質化する)はああああああぁぁぁーーーッ!!! ザァンッ!!! (着地と同時にマリ目がけ刀を振り落とした)」
〖ルリ〗&【マリ】:『ふぁ…!?』(宙へ跳んだツララを見て驚く)
ツララ「(前回の戦いを通じて新しく得た力… まだ体得したばかりで十分に慣れていませんが――――いや、もう使うしか…!)……もう誰も失いたくない… 火咎病さん…ギコさん… …レオハルトさん……―――――――ッ…!!(何かを決意したかのように強い眼差しを見せ、ミサイルをぎりぎり引きつけてから跳躍回避する)」
〖ルリ〗&【マリ】:【今度はマリからいくよ?ルリ!】〖うんっ! シュバッ…!!〗(ルリが跳躍することで隠れていたマリの姿が露わになる)【派手に吹き飛んじゃえっ♪ カチャン―――――ボムッ! 】(銃身の半分が屈折するように開くと中から兎の落書きをあしらったミサイルが放たれる)
ツララ「……(そうだ… この娘たちはただの人間じゃない。私や、幸一郎さんの刀ですら傷ひとつつけることのできなかった頑丈な体… まるで機械を相手にしているかのような変な感じになる…)(以前の戦いを思い出しながら)どうすれば…―――――――!(ぴくりと何かを閃いたように微動する)」
〖ルリ〗&【マリ】:〖ふーんー… でも、おねーちゃんにルリたちは倒せないよ。〗【倒せない。】〖だっておねーちゃんの刀、全然痛くないんだもん。〗【マリも痛くないね。】
ツララ「逃げも隠れもしません。今度こそ、あなたたちを倒しますから!チャキ…(四刀を構えたまま微動だにしない)」
〖ルリ〗&【マリ】:〖ばぁっ♪ ズギャアァンッ!!〗(ツララの前に立ち塞がるように、巨大刃を振って行く手を阻む)〖おねーちゃん、今度は逃げられないよ?〗【だってここはおねーちゃんたちの国なんだもんね。】(ルリの背後で重い銃身を地面に下ろし、何かを弄っている)
ツララ「……! やっ…あぁ…っ!!(どちらも厄介だけど… まずはあの娘から…!)(横ステップによる回避と弾き返しを交互に行いつつ、マリとの距離を縮めていこうと試みるが…)」
【マリ】:【後ろにもいるんだよ~?♪ ダンダンダンダァンッ!!!】(銃口から銃弾を乱射する)
ツララ「う…っ… ガキャァン…ッ!!!(四刀を振って弾き返す度に体が吹き飛ばされそうになる)」
〖ルリ〗:〖あっははははは~♪ ギャギィィインッ!! 〗(荒々しい動作で巨大刃を振りツララを圧倒する)
ガキィンッカンキィンッカンッ!!!! ガッガッガッキャァンッ!!!! ギッカキカァンッ!!! カンキンカキンッカンッ!!! (凄まじい剣激の軌跡が飛び交い、その中を無数の火花が舞っている)
その頃、城門前では―――――
―――――――― ブシャアァ…ッ…!! (光の差さない牢獄が、真っ赤に染まった)
幻影の道化師「ズァ――――(何処からともなく取り出した醜悪な大鎌を高く掲げ、そして…)――――― ブ ォ ン ッ ! ! 」
アウシュビッツ「ぐ…ァッ……! ドサァ…!!(ぐらりと倒れ込み、胸部を強く押さえつけ、荒い息を上げながら道化師を睨む)ゼェ……ゼェ…ッ… 何故私を拒む…ッ…… 貴様、誰だ……!?この私を殺したこと、それが何を意味しているのか分かっているのだろうな…ッ……!(なおも体から赤いものがどくどくと溢れ出す)
幻影の道化師「グッ――――ドグシャァ…ッ…!!(アウシュビッツの心臓ごと手を抜き出した。暗い室内であるにもかかわらず、仮面に付着した血糊が怪しい輝きを帯びている) 」
アウシュビッツ「フフ――――――――――!!?? ごはぁ……ッ…!!(綻びた表情から一変し、勢いよく吐血した)……が… ……ァ…ッ…! …なんの……真似だ……ッ…(道化師の腕をか細い両手で強く握りしめながら、ゆっくりと睨みあげる) 」
幻影の道化師「……ス…(檻をすり抜けて牢獄内にいるアウシュビッツの目前まで近寄り、差し出された手に握手をしようとこちらも手を差し出すが―――――)―――――― ド ス ッ ―――――(差し出した手は、そのままアウシュビッツの胸板を貫いた)」
アウシュビッツ「来たか。(やれやれと言わんばりに緩慢とした足取りで数歩近寄り、道化師と見つめ合う)さあ、早く私を連れ出してくれ。いつも室内に籠りっぱなしの私でも、このような場所に居続けると退屈過ぎて気がどうにかなりそうだ。(にこりと微笑み手を差し出す)」
幻影の道化師「 ォ ォ ォ ォ ォ ォ (アウシュビッツの前に姿を現し、静かに彼の姿を見つめる)」
ギ ュ ァ ァ ァ ァ ァ (突如、檻を隔てた向かい側の空間が渦を巻くように歪んだ。やがてその歪みは徐々に赤みを増していく―――――)
アウシュビッツ「さて…(腕時計を見る)(
エクロシアさんには「報道により♚Chess♛の敗北が宣言された時、私は幽閉されるであろうからその際は迎えをよこしてほしい」と言ったからな。)この事態だ、そろそろ来る頃だが…―――――」
アウシュビッツ「かつて私が『緑』にいた頃、(王の命令で)他国を攻め落とす為に造った兵器だが… この時の為に取っておいて正解だった。(フンと満足そうに鼻で笑って立ち上がる)切り札は最後まで取っておくもの…そうだよね、二条伏見。貴女との勝負には負けた、だけど、計画は完成した。この国の末路は私のシナリオ通りとなった。これから先どう足掻こうと、このOnyxis♞に未来などない。」
アウシュビッツ「(砂塵をやり過ごし、頭部を手で払って赤く鋭い目を露わにする)どうやら順調に事は進んでいるようだ。(クククと狡猾そうに口角を上げる)」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ……(地上で起きた大爆発による衝撃で、薄暗い牢獄内の天井から砂塵がぱらぱらと小音を立てながら降ってくる)
―――黒の国Onyxis♞・牢獄―――
ツララ「―――――ッ!(止めなきゃ… この娘たちを止めなきゃ、私が…っ……!!)―――――やああああぁぁぁぁーーーッ!!! (殺戮兵器と化した二人に四刀を構えて迎え撃つ) 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖ころす――――ジャキャァッ!!〗【ころす――――ジャカァッ!!】(それぞれの袖から銀色の得物を突出させる)〖人をころしちゃダメなわけがないよ。〗【もっといっぱい人をころそう、人が人をころすように。】(得物で地面をコツコツと叩きながらツララへと歩み進める。無機質な声と目から察することのできる、底知れない"狂気"が二人の中で渦巻いている)〖ころす。〗【ころす。】〖ころす。〗【ころす。】〖ころす。〗【ころす。】『――――― こ ろ す ―――――』(両者とも地面を蹴って空からツララに襲いかかった) 」
ツララ「……!(二人から感じられない覇気に戦慄を覚え、一瞬掴んでいた刀を落としそうになる) 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖…… …… ……『にぃ』はこんなことも言ってた。〗【 「きょうごーとどくぜんにかられたきょしょくのりんねはしゅーえんをむかえる」って。】〖人はおねーちゃんみたいにはなれない。〗【なれない。】〖結局みんな、最後には騙し合う。〗【だから殺しを止められない。】〖そんな人間を殺す、ルリたちはとても楽しいよ。〗【とっても楽しい。もっといっぱい人を殺そう。いっぱい人を殺す人を殺そう。】(無機質な眼でツララを見つめる) 」
ツララ「私たちは、私たちを変えない限り"殺し"を止めることはできない。だから私は… 人を殺すことを否定するために戦―――(そう言いかけて首を振う)いえ…『私たち』は誰もが苦しまないために戦い続ける…!たとえ道を外してしまっても、『彼ら』のぶんまで生きて、それを叶えなきゃならない…!(亡き同胞たちの像を思い出しながら) 」
ツララ「っ…―――――(唐突に下された重苦しい問いに対し、独善的なあるいは罪悪感のような、言いようのない何かが込み上げてくる)…私…たちは…(言い淀みかけていたが、固唾をのんで真剣な眼差しで二人に向き合う)…確かに間違いばかりを犯している…。国々は安寧の為に戦争を起こし、そしてたくさんの命を奪う。でも、そんなのは間違っていると私は思う。いえ、私だけじゃない…きっとすべての人たちもそう思っているに違いない。 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖『にぃ』は言ってたよ、「よくぼーにまみれたこのせかいで、おろかなひとびとはおかねやこくせきでおたがいをさべつしてる」って。〗【「りけんやしゅぎしゅちょうでころしあうひとびとに、いきるかちはない」とも言ってた。】〖"人を殺すことはいけない"んだったよね?じゃあ、なんでおねーちゃんたちは人を殺すの?〗【マリたちは人を殺すのが楽しくていっぱい人を殺している。でもマリたちとおねーちゃんたちは"違う"よね?おねーちゃんたちは何のために人を殺すのかな?】〖かな?〗【かな?】『――――――――かなぁ?』(機会の様な無機質な声でツララの心を突き刺す) 」
ツララ「え…(二人の一変した態度に硬直する) 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖――――ふぇ、なんで?〗【でもでも、おねーちゃんたちも"人をたくさん殺してるよね"?】(二人の表情からあどけなさが消える) 」
ツララ「人を殺す目的がわからない… けれど、どんなことがあっても人を殺すことなど許されることじゃない!"殺し"を平然と行うあなたたちはもはや人じゃない…! 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖わぁ、ルリたちのこと知ってるんだー♪〗【『にぃ』のことも知ってるんだねー♪】(面白そうに笑いながら) 」
ツララ「あなたたちのこと、調べさせてもらいました。あなたたちは他国の戦士を無差別に殺害する犯罪集団≪
ダウト≫の一味です。そしてあの道化はあなたたちの仲間だ…!(この世のものとは思えない、あの凶悪な気質を醸し出していた道化師の仮面がフラッシュバックする) 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖ふぇー、ルリたちが人間じゃなかったら何なのかなー?〗【何なのかなー?】(ツララを不思議そうに見つめて嘲笑する) 」
ツララ「――――――許さない… 絶対に…っ!!!(顔を上げると同時に二人を鋭く睨みつける)…以前会った時は、まだ幼いからと容赦していました。でも違う…!あなたたちは『人間』じゃない…!! ジャキィンッ!! (四刀を振り抜き、敵意から殺意へと切り替えて対峙する) 」
〖ルリ〗&【マリ】:『ほえー?』(ツララの声が聞き取れなかったのか、小首を傾げて不思議そうに見つめる) 」
ツララ「――――――!(「黒い猫」と聞いてピクリと疼く)…やっぱり…あなたたちがギコさんを…っ…!(憤怒に声を震わせ二人を睨みつける)(…スカーフィさんから聞いた通りだった… この娘たちは、火咎病さんを殺したあの道化の仲間。そして今度はギコさんにも手をかけた…―――)……許さない…(俯いたまま小さく呟く) 」
〖ルリ〗&【マリ】:〖そんなのどーでもいーじゃん。〗【いーじゃん!】(ツララの警戒を一蹴するかのように更に歩み寄っていく)〖もう観てるだけなんて退屈しちゃうね。おねーちゃん、ルリたちと遊んでよ。〗【前に遊んだ"赤い"おねーちゃんと"黒い"猫さんはつまらなかったけど、おねーちゃんはマリたちを楽しませてくれるのー?】 」
ツララ「――――――!!!(見覚えのある姿に驚き、咄嗟に距離を取って四刀を抜いた)なっ……なんであなたたちがここに…!?(かつて幸一郎と共に戦った二人組に、明らかな敵意を持って睨みつける) 」
〖ルリ〗&【マリ】:(黒煙の中から姿を現したのは、二羽の兎――――)〖ねーねー、ルリたちも混ぜてよー。〗【混ぜてよー。】(にこにこしながらツララに歩み寄る) 」
ツララ「……!(全滅…!あの数を一瞬で倒すなんて…)あ、あの… 増援、ありがとうございま―――――(その二つの影に声をかけようとした瞬間だった…) 」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ……(広がる爆煙の中に、その二つの影がはっきりと映し出される―――――)
ヴォルキル564 Mk-2「(爆散していくアンドロイドたちから離れていく)敵襲デ―――――ザキィンッ!! ガンガンガンッ!! ボッガアアアアアアァァァァーーーーンッ!!!!(体が真っ二つに切断され、宙へ舞った上半身に無数の銃弾がめり込んで爆散した) 」
ズギャアアアアアアァァァッッ!!!!!(
ヴォルキル564を除き、軍勢は瞬く間に全滅した)
ツララ「えっ……!?(次々とやられていくアンドロイドたちを見て唖然としている)(これは… もしかして、仲間の増援…!)(表情に輝きが戻る) 」
アンドロイド兵E「ピュンピュンピュンッ――――――――バシュンッ!! ボッカアアアァァァーーーンッ!!!!(同様にビーム弾を放って迎撃しているようだが、突然機体に大きな風穴が開いて爆散した) 」
アンドロイド兵D「ドッドドドッドッドドドドッ――――――――ザキィンッ!! ボッカアアアァァァーーーンッ!!!!(見えない何かにガトリングを乱射しているようだが、その得体の知れない何かによって瞬間的に斬り刻まれ、成す術も無く爆散した) 」
ヒュン――――――ヒュン――――ヒュン―――――――――ヒュンッ――――――(アンドロイドの軍勢の中で、目に見えない速度で二つの影が蠢いていた)
ツララ「(でも敵の数が多すぎる… 正直、私ひとりじゃ―――――)……!!?(爆発音を聞いて) 」
ヴォルキル564 Mk-2「……!!(爆発のした方を「何事だ」と言わんばりに確認する) 」
――――――ボガアアアアアァァンッ!!!! ボッカアアアァァァーーーンッ!!!! ボッガアアアアアァァァァーーーーーーンッ!!!!!!(両勢力が睨みあう中、突然アンドロイドの軍勢の一部で大爆発が発生する。まるで誘爆するかのように次々とアンドロイドたちが爆散し始めていく)
ツララ「くっ…―――――(今ここには私しかいない… なら、私一人で……!)(覚悟を決めたかのように四刀の柄に手を添える) 」
アンドロイド兵 軍勢『 ジ ャ カ ッ … ! ! (ヴォルキル564の合図で一斉に武器を構え戦闘態勢に入る) 」
ヴォルキル564 Mk-2「抹殺シマース!(軍勢の先陣に立ち、現れたツララにナイフの切っ先を突きつける) 」
彼女は驚愕した――――――城門前に、大多数のアンドロイド兵の軍勢が待ち構えていたのだった
ツララ「門を開けてください…!(門番に城門を開けるように乞う)―――――――――!(軋む音を立てながらゆっくりと開く門をじれったそうに見ており、開門と同時に駆けようとした時、前方に映る光景に足を止めてしまう)」
ガシャン ガシャン ガシャン…ッ……!!!!(一方城門前にて、謎の軍勢が城へと進行しようとしていた)
ツララ「きゃっ――――!!(轟音、激しい閃光、それらのよる衝撃により廊下の柱に激突し、そのまま凭れかかる)…ぃ…今の…は……?―――――!(衝撃が治まったのを確認して窓の外を見やる。そして、目に映る変わり果てた国の光景に酷く絶望した)そんな…っ……! ……と、とにかく向かわなきゃ…!(そう言って廊下を駆けて城を出る)」
ゴ ッ ! ! ! ! ! ! (黒の国の南西で起きた猛烈な閃光の大地を喰らった轟音が国中に渡った)
最終更新:2015年11月09日 23:44