――――― ド ゥ ッ ! ! ―――――
虹赤丸(卍解)「 ォ ォ ォ ォ ォ … ッ … ! ! ! (背中から生えていた枝分かれの翼が、神々しい輝きを帯びた虹色の鳥の翼に変形。二刀の刀身は紅蓮の炎を纏っている)―――――― ギ ン ッ (自身を核に紅桜と火の粉が共に舞い踊る様に交錯しながら吹き荒れるが、開眼と共にそれらが吹き飛ばされ、蒼い結晶が広がる幻想世界に紅の雨が降り注いだ) 」
ヴォイド「……(地面に突き刺した雷神剣の柄に肘をつき、その世界の様を細い眼で眺める)恐ろしい程に幻想的だな……それが卍解とかいう覚醒技か(稲妻は悲鳴のように散り上がる) 」
ヴォイド「ギャインッ!(地面から剣を振り上げ、目の前にくる紅蓮を弾き落とし歯を食いしばり再度景色を視界に納める)まじでやべぇ力持っているな、これは火傷どころじゃあすまなさそうだな 」
虹赤丸(卍解)「これが俺に目覚めた"力"、これこそが俺が求めた"力"……そして――――この"力"で多くを全滅させる。(ギリィ…ッ…)(異常なまでの握力で柄を握り締める)それが、俺が刀を振る――――― 理由だ!!( ド ゥ ン ッ ! ! ! )(虹色の翼から溢れる神々しい紅色の粒子が一気に暴発する。そしてその勢いを纏った急接近からの一閃を放った) 」
ヴォイド「(――)あぁ、そうかよッ!(閃光を放つ雷神剣を下段に構え、虹赤丸の光速を視界に捉えタイミングよく振り上げる)ギャシィア!(鋼同士がぶつかり合ったにしては電子的すぎる轟音をかちならすと、彼の次の攻撃に備え防御に徹する) 」
ザ キ ィ ィ ィ ―――――― ン … ッ … ! ! (覚醒した虹赤丸の放った見えざる一閃は、そのままヴォイドをすり抜ける様に空を裂き、その閃内にある無数にそびえ立つ結晶柱が次々と倒壊していった)
虹赤丸(卍解)「―――――"ここまで来てしまったからには、もう後戻りはできないぞ"。"お前はこれから、その手にかけた者たちの返り血を浴びながら真っ暗な道を進んでいく"…!(ヴォイドに対して言っているようだが、まるでどこか、違う誰か、或いは自分に言い聞かせているかのような、余りにも不自然な発言を口にする)バチ…ッ…バチバチィ…ッ… ! ! ド ギ ュ ア ァ ッ ! ! ! (帯電した刀が鳴き、突き出しと同時に雷(いかずち)の閃光を解き放った) 」
――― "だが、それでいい…お前は、お前だけの道を進んでいけ。" ―――
ヴォイド「……そうか、戦う前にそれっぽいことは呟いていたが、《ソレ》かもな……(雷神剣で空を斬り、再度状況を見極めるように静止して防御の構えは崩さない) 」
オ オ ォ ォ ォ ォ … ッ ! ! ! ! (ヴォイドの前方から、虹赤丸が解き放った雷の閃光が大地を抉りながら迫る)
ヴォイド「――(今のはアイツの言葉か?声色はそうだが……難しい言葉を使う奴だがここまで分かりやすい煽り文句をいう奴じゃねェのは理解している)難儀なこったな……お前は一体誰なんだ、虹赤丸(苦い表情でその閃光を視界に捉え、手元にくるものは全て)雷神剣ッ!(雷神剣の伝導部にすり当てて吸収していく) 」
虹赤丸(卍解)「はぁ…はぁ…(やはり吸収されたか…)(高鳴る鼓動と共に呼吸が荒くなり始める。しかしそれは、手に入れたヴォイドの能力の使用からなる疲労によるものではないようだ…)―――バリバリバリバリバリィィイイイッ ! ! ! ! (全身から放出された雷が天空を喰らうように広がっていく。天と地を貫くように迸る雷と共に二刀を交差させ――――)俺は…俺は…―――――くッ…ああああああぁぁぁぁーーーーッ!!!!(突然の発狂と共に二刀を振り抜き、扇状の巨大な雷の斬撃波を放った) 」
――― "『アイツ』の進む先と、お前の進む先は違う。お前が真っ暗な闇を行くなら、アイツは眩しい光を行くだろう。" ―――
ヴォイド「雷神剣ッ!(再度衝撃波を吸収しようと、剣を前に構えるが)ビリビリ……グシャアアン!!(オーバフローによる大放電を起こし、雷神剣から溢れ出る稲妻が周囲の地面を抉る程の衝撃がノックバックする)どわッ!!(今迄にない雷神剣の叫びと共に、後方へと錐揉み状に吹き飛ばされる)ズサァ…(仰向けに倒れ、痛みを感じさせる表情で倒れたまま叫びだした虹赤丸を凝視)……(こいつは、誰だ、さっきまで俺と対峙していた戦士じゃねェ) 」
虹赤丸(卍解)「俺は…(力の無い足取りでヴォイドへと寄る)…俺は、"力"を手に入れなくちゃいけない…"力"があれば何もかも変えられる。"力"こそすべて、"力"こそ絶対、"力"こそ俺が俺である為に必要なもの…ッ…!!(もともと赤い身体が更に赤みを増す様に、翼だけでなく全身から紅蓮の粒子が溢れだす)…この力(卍解)は、この世に漂う霊力を吸い続け、俺自身の中で凝縮してエネルギーに変換し…それを解放することで圧倒的な力を得るもの… つまり、" 永 遠 に 強 く な り 続 け る 力 "だ…ッ!…この力で、俺は更に"力"を手に入れる…ッ!(ヴォイドの能力を行使したにもかかわらず疲弊しなかったのはこの為である)」
――― "これから先、どんな壁に当たっても、アイツならきっと乗り越えられる。だから、アイツに乗り越えられない壁を、お前が壊すんだ。" ―――
ヴォイド「……(雷神剣の代償効果が現れていない辺り、固執して”力”を豪語しているのは強がりでもなんでもねェみたいだな……対価を上回っていやがる)チートを具現化したら、てめェのようになるみたいだな(眼を細めながら雷神剣を支えにゆっくりと腰を上げる)…………他を食い尽くして己を挙げるか。確かにそれで強くなれるな……(駆け出す様な速さではないが、こちらも彼との距離を徐々に詰めて行く)お前の戦いには心がある、俺はそれを蔑ろにしねェ(その厖大さを目の前にしてても尚、闘争心に歪みは見られない)どうせ強くなるなら、俺すらも糧にしてくれ。それが出来ればだがな 」
虹赤丸(卍解)「――― 黙れ、人間ッ!!(突然鋭く睨みつける)俺の事を…さも知っているかのように口にするなッ!!(怒号と共に、その小さな眼から乾いた「雫」が流れ落ちた)お前はただ俺の前に朽ち果てるだけでいいッ!!破道の五十四『廃炎』(はいえん)ッ!!(ボオゥッ、ボオゥッ、ボオゥッ ! ! !)(円盤状の炎を三つ放つと、それらに続く様に駆け出してヴォイドに刺突を繰り出そうとする) 」
――― "アイツのいるところにお前がいなくても、お前のいるところにアイツがいなくても、互いの中には互いが傍にいる。" ―――
ヴォイド「涙が溢れりゃ俺はそいつを否定しねェ、アンタの力の誇示もな(剣の構えが変わり、首元に柄を持って行き)風は風に!(そのまま横薙ぎを繰り出すと雷属性ではない純粋な小竜巻が発生させると、竜巻が炎を吸収してそのまま消滅)飛んでけ!!(目前の虹赤丸の刺突に下段振り上げで対抗して、彼の剣を弾くと同時)そぉりや!!(気合いの入った雄叫びと共に、大降りな振り下ろし) 」
虹赤丸(卍解)「ぐああぁぁッ…!!(斬撃によって片翼が斬り落とされる)まだ…だ…ッ…!俺が負けるはずが…ない…負けていいはずがない―――――負けるわけにはいかないんだよッ!!!(グルングルングルンッ――――ズザザァァー…ッ…! ! !)(回転跳躍しながら退行し態勢を整え直す)破道の九十二 ――― 『絶閃鉋』(ぜっせんかんな)ッ!!!(数多の光刃が四方八方より現出し、ヴォイドの一点のみを狙うように降り注いだ) 」
――― "アイツが心の底から助けを求めるなら、お前はその為に"力"を振え。弱さも、迷いも、罪も、償いも…すべてをその手にしたまま、"力"を………" ―――
ヴォイド「――ッ!?(死角から含めたその神秘的な方陣に一瞬焦燥すると、前方に守護雷神による防壁を生成)くそッ!!ギャインギャインッ!グシャァ(後方の刃の対処に、剣を振るうも腹部に刃が一つ内蔵を抉り去る)ゲホッ……や、やるじゃねェか……(鮮血を掌に、雷神剣をしっかりと握ったまま虹赤丸に視線を向け)いくぜ、《嘗て鳴き閃光》ライトニングストレートォォ!!(防壁からそのまま、虹赤丸へと貫通性大の光線を放つ) 」
虹赤丸(卍解)「はぁ…はぁ… げぼッ…!(有り余る力が暴走し、肉体にも影響が及んでいる。全身から湧き出る紅蓮の揺れが歪みを帯びていく)はぁ…はぁ…ッ…(もう…意識を保てない…この一撃で…終わらせてやる―――――) ス チ ャ ン (二刀を焔の鞘に納刀し、十八番の居合の態勢に入る)―――― 二刀居合『七色ノ空』 ――――(自らその閃光の中に身を投げ出し、二刀を振り抜いた) 」
――――― ド ギ ュ ア ア ア ァ ァ ァ ァ ン ッ ――――――(互いの一撃がカナンの空に響き渡った)
虹赤丸(卍解)「―――――――――(真っ青な空を漂っている) 」
なんだ…そんなところにいたのか…『桃』… ……お姉ちゃん、捜したんだからな…
虹赤丸(卍解)「 ド ッ ―――――――(真っ逆さまに地上に落下する。二刀もまた離れた個所に突き刺さり焔となって消滅した) 」
バカ、心配なんかしてない…っ… …ただ、お前が傍にいないと落ち着かないんだ。
虹赤丸「シュゥゥ…(全身が元の姿に戻っていく) 」
パパもママも帰りを待っている。さ、家(ウチ)に帰ろう… あの、桜並木の道を辿りながら…―――――
虹赤丸「……(もう動く気配はなく、呼吸音すらない状態で地面に横たわっている) 」
ヴォイド「何度でも言うさ、アンタの戦いには心があった。俺はそれを蔑ろにしねェ(血液が蒸発する雷神剣を地面にすりつけながら歩き、倒れている虹赤丸を横切っていく)じゃあな、鮮紅の剣士さん――ゲフォァ!ゴッホゴフ……(最早腐食寸前の血液を地面にブチマけながら、雷神剣を杖に道を辿る) 」
虹赤丸「………… 」
…俺には妹がいた… かけがえのない、たった一人の妹… 純粋で、真面目で、可憐で、優しくて…「姉」の俺とは真逆だった…
アイツは恵まれるべき存在だった…なのに、この世界が齎した「非情」が、いつだってアイツを苦しめ続けた…
我慢できなかったんだ…アイツだけが苦しい思いをするのを… 姉として、あいつの傍にいてやれなかったことも…
アイツを守れるだけの力が欲しかった…だから俺は剣士を目指した。誰にも負けない力を手に入れ、誰も妹を傷つけられないようにしてやろうと思った。
けど、その道半ばで俺は命を落とした…まるで、自分の力に溺れて死んでいったかのように…
死んでも俺は力に固執した。でもその時は、ただ力を得ることだけに必死になっていたから…本当の目的を見失っていた…
妹は、アイツは…それでも一人でやってのけてきたんだろうな… 姉なのに、肝心なところを見逃していたよ…
…今日、誰かに蘇させられて、ここであの男と戦って…ようやく思い出したし…目が覚めたよ…
虹赤丸「ヴォイド…って、いったかな… 『桃』にも…会わせてやりたかったな… ああ、確か…お兄ちゃん欲しがってたしな…あの男なら、きっと『桃』も好きになるはずさ……(体が徐々に灰色の砂に変わっていく)…俺もお前も、違う道を進んでいく。それでいい…それでいいんだ……サアァァァ―――――――(風に吹かれた砂は、空の彼方に消えていった) 」
ヒロ「…貴様は何としても倒す!土に埋れて地獄で後悔するといい!!(巨大な土の波を
命令者に向けて繰り出す) 」
命令者「……――――――― な る ほ ど 。(納得したように頷くとそのまま土の波に呑まれていってしまった) 」
… ズ ズ ン…――――― ド パ ァ ッ ! ! ! (その後、ヒロの土の波により土塗れとなった結晶大地の真下から、土の塊が盛り上がる。その後その塊が弾け飛び、中から命令者が姿を露わした)
命令者「バサバサバサ…(土の塊を弾き飛ばした衝撃で生じた風でローブが靡く)…なるほど…なるほど、それが貴様の能力か。"前菜"としてはちょうど良い。(クククと怪しく笑みを零し)…貴様に圧倒的な力の差を見せつけてやろう。(人差し指を天高く突きあげる) 」
グ グ グ グ グ … … ッ … ! ! ド ッ ! ! ! (突然、結晶剣山の一部が自然歪曲し、鋭い先端部でヒロの背後から急襲をしかけた)
ヒロ「………やったk……!!!(あの波に飲まれてる生きてる……だと…)…あっ…!(急に攻撃が来たため避けきれず、左肩に突き刺さる) 」
命令者「驚嘆したか…そう、それはもはや凡人の思考力では理解できない“領域”だ。我だけが持つ絶対能力“拡張する命令形”(スプレッド・コマンダー)――――― 光栄に思いながら、受け取るがいい。( ド ド ド ド ッ … ! ! ! )(両腕を広げるとそれに呼応するように周囲の結晶剣山が再び歪曲し、鋭利な矛先を持った無数の剣山がヒロに向かって襲いかかった) 」
高野レン 「 ズサアァァァアア!(見事なスライディングで舞台へと赴き、状況の理解、把握等を無視して)せりゃァ!(命令者の創造した結晶へと手元のボールを投げつけ)ギンギン!(幾度も拗曲する魔球でいくつか結晶を打ち砕いて行く)貴方さっき居た野球好きよね。随分危ない眼に遭ってるじゃない 」
ヒロ「……チッ…!(こんな大量の剣山なんざ避けられるわきゃあねぇ……!こうなったら…一か八か……!!(土を盾のように自身の周りに盛り上げさせる) 」
ヒロ「……あっ!あんたは、確か……!!(レンを見て)援護に来てくれたのか!? 」
命令者「(陰から現れたレンを隻眼で睥睨する)這いずる粗鼠がまた一匹か。我に抗うその姿勢…酷く醜い。そこの愚民と共倒れになるがよい。(両の掌を広げると砕け散った剣山の破片が周囲に浮遊する)土を操るだけの貴様如きに、我には到底及びはしない―――摂理の空間を歪める力を持つ我は"周りにあるものすべてを操る"ことができる。土も水も木も、無機物のすべて!果ては――――――― 「生命」までもな。(その発言の終わりと同時に鋭い刃を持つ破片は雹の様に二人に降り注いだ) 」
高野レン「そんなトコかしら。一緒にいた二足歩行の猫もどっか行っちゃうし……それと、さっき戦った奴(
閲覧者)と随分と似ていた影も見えたわ。ビンゴみたいね――えいっ!(バックステップで距離を図りながら、自らを襲う刃を空間から生成した氷柱で弾き落としていく)随分と数が多いのね、容易に近づけないわ…… 」
ヒロ「……土を操るだけにも、様々なバリエーションがあるんだよ!!(土を銃の形に変える)……いっけえええ!!!!(銃からマシンガンのごとく大量の土弾が出てきて、破片に向けて飛んでいく) 二足歩行の猫…(あぁ、あの子か)近距離が無理なら遠距離攻撃しかあるまい 」
ドッ ドッドッ…! ! パリッ パキャァーンッ ! ! ! (ヒロとレンの応戦によって降り注ぐ破片が更に砕け散り、神々しくも美しい光の礫が辺りを舞った)
命令者「(二人の様子を見て失笑する)我が直接手を下すまでもない、か。ならば―――― 出でよ、我が従順なる「番犬」よ――――― パ キ ィ ィ ー ー ン … ッ … ! ! (両の掌を合わせる) 」
―――― ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ! (命令者の背後の地面から、長い身体を持つ一体の影が現出する) ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! ボ グ ゥ オ ン ッ ! ! ! (だがその直後に更なる影が後を追うように現出する)
サイバーレックウザ×3「―――― ア オ オ オ オ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ー ー ー ー ン ッ ! ! ! ! ! (命令者により召喚された三匹の機龍は、いつでもヒロたち獲物に食らいつこうと身震いしながら見下ろしている) 」
ヒロ「………はぁっ!?…あいつ一人だけでも手こずるってのに3匹も番犬増やしやがった………召喚には召喚だ!いけっ……!(土で巨大な獅子を3頭形成させる) 」
高野レン「 ――(その巨体に流石に言葉が詰まり、冷たい体に冷汗と、一瞬の震えが見られる)見かけ倒しよ、そうに決まっているわ……(氷柱を片手に、苦い表情でその龍達を見上げてどうすればいいのかと小さな頭の中で回路を只管巡る) 」
サイバーレックウザ×3『 コ キ ュ ア ァ ァ … ッ … ! ! ! (口内に粒子が集束し…)―――― ド オ ゥ ッ ! ! ! ! (三獅子が届かない天空より、口内から閃光を放ち瞬く間にヒロの召喚獣たちを消滅させた)』 」
命令者「我を前に余所見とは笑わせる。(機龍に唖然としているレンの不意を突くかのように、地面の結晶床が盛り上がり棘となって彼女を襲った) 」
ヒロ「……なっ……!(指示を出す前に瞬殺……!?)……あっ…!(唖然としているレンを抱え、結晶床から飛び退く) 」
高野レン「うわっ!(ヒロに抱えられながら、生成した氷柱を命令者へと投げつける)助かったわ、ありがとう(再度手元に氷柱を造り上げ、彼に移動を任せ周囲状況確認) 」
命令者「―――――『 砕 け ろ 』。( パ キ ャ ア ァ ー ン … ッ … ! ! ) (その口上と共に目前に迫った氷柱が自然に砕け散ったのだった)フン…ついでだ、余興を楽しませてやる。集いて交われ獣共よ…"地獄の番犬"と成るがよい。(パチンと指を鳴らす) 」
サイバーレックウザ×3→サイバーギドラ「――― キ ュ ガ ア ア ァ ァ ァ … ッ … ! ! ! (命令者の合図で三体に異変が起こり、一斉発光する。三つの眩い光が、徐々に一つに集合していく…)――――― ズシャアアアアアァァァァァァァァアアアアアンッッッ ! ! ! ! ! (光の中から巨大な一つの影が姿を現す。それは、三本首に四足の胴体を持つ巨大な機械竜だった) 」
ヒ ュ ォ ッ ––––––––(衝撃波にも似た一陣の風が遥か遠方から吹き抜け棘となった決勝床に亀裂が走る)
命令者「……?(亀裂が生じた地面を見下ろし隻眼が微動する) 」
ヒロ「いいってこった!無事でよかったよ!(……なるほどっ…!)(抱えたレンが氷柱を投げつけているのを見て狙いやすいように移動しつつ、空中で作り上げた土弾を、命令者に向けて放つ) 」
高野レン「 一個体になって本来の力を発揮するみたいね、ここでいいわ(ヒロから抜け出し、バッと着地)物量が違いすぎる。私ではあの大きな傀儡はやれない……氷柱は消滅したけれど、勝機があるなら命令している方ね(なんとか掻い潜らなきゃ……)(標的から外れる為、サイバーギドラの視界に入らないようにと拓けた場所から離れながら、命令者方面へと分かりやすく一直線に駆け出す) 」
ォ オ ン ッ !! (一筋の紅い光線がサイバーギドラの眼前まで迫る。実態のないはずの光線とは異なり、その先端には明るさまに一つの実態があり) 」
レミリア 「 ––––––––最初はご挨拶の『グー』だ。(その光の正体は、某特撮ヒーローのように拳を前に突き出して、その速度ゆえにほぼ音を立てずに飛来してきたレミリアだった) 」
サイバーギドラ「 ド ギ ャ ァ ン ッ (流星の如く飛来したレミリアの拳に一頭の顎が勢いよく殴り飛ばされる) 」
ヒロ「……!(駆け出したレンを見て)……(あの子が奴をやるなら……俺はあのバケモンの気をひくしかねぇなぁ!!)(サイバーギドラの前に現れ、土弾を乱射) 」
命令者「無様な醜態を晒しながら我に立ち向かうか…滑稽なことこの上ない。(向かってくる土球が直撃する前に『砕けろ』と呟くと、それらが自然に崩れ落ちていく)クハハハ…来るなら来い、この我が相手を相手になってやろう。(クルルル…ッ…)(無色透明の三又槍型のカオスソードを振り回しながらレンを待ち構える) 」
サイバーギドラ「ギャインギャイン… !(しかし堅い装甲を持つ機竜にヒロの放った土は全く通用しておらず、無傷を保っていた)――――― ズ オ ッ … ! ! ! ! (ヒロを踏みつぶそうと襲いかかった) 」
ヒロ「……(なんでぇ、砕けろって言ったら砕けるっちゅうのかよ……!)(いや、しかし…あの手がある…!) 」
レミリア 「 ごめんあそばせー(ケラケラと八重歯を覗かせながら笑み勢いのまま滑空し、吹き飛んだサーバーギドラの首を鷲掴みにしてまじまじと見つめ小首を傾げる)うー…、どうも趣味が悪いね。せめてシャア専用カラーにすれば持ち帰ったかもしれないのにさ(苦い顔をしながら首を振り上げ)白黒を連れて帰るついでだ、スクラップにして河童にでも売りつけてやろう(上空からその首を隕石のようにサイバーギドラ本体へ投げつける) 」
高野レン「 (吸血鬼……!?なんでこんなところに――いや今はいいわ。心の中だけだけど感謝しておくわ)スタタタッ!(走行の勢いをつけたまま命令者へと飛びかかり)えいっ、それ!(槍との中間距離を避けて間合いを一気に詰め、命令者前上方から氷柱を投げつけたすぐに薔薇状の鈍器のような氷柱を命令者に振り下ろす) 」
ヒロ「……くっ…!…やはりこっちを使うしかねぇようだ(対戦車用の弾丸に切り替える)……うおっ…!(踏み潰そうとしたのを見て飛び退く) 」
サイバーギドラ「 ゴ ォ ッ ――――― ズシャアアアアァァァァァァーーーーーン…ッ… ! ! ! ! (投げつけられた一頭に全身を圧迫され、巨大なクレーターが生じるほどに結晶大地にめり込んだ) 」
命令者「グルン…ッ… ! ! (カオスソードを振り回し氷柱を叩き落とす。だが隙を許してしまい、今にもレンの斬撃を受けようとした…その時だった―――――)―――――――― 『 跪 け 』 ―――――――― 」
―――――― ズ ン ッ ―――――― (その時、レンの全身に凄まじい重力が働いたかのように彼女の身体が急落下する。そして、命令者の下した「命令」に従うように身体が勝手に動き出したのだった)
レミリア「 よっしゃこれで1ピチュねっ!(結晶石にめり込むサイバーギドラを見てガッツポーズを決め八重歯を見せて笑む)さぁてさて、それじゃぁ早速破片でも持って帰ろうかしらねー。溶接して食器にでもしたら咲夜喜ぶかしら(ご機嫌で完全に油断しきったままサイバーギドラの近くへふわりと降り立つ) 」
高野レン「 もらっ――(――)ズンッ!(無様な格好で地面に叩き付けられ、体全身が地に張り付く)う、ぎっ…ぐゥ……ッ!(抵抗の表れか、立ち上がろうと膝を付き両手で体を持ち上げようとするも、土下座に近い格好で重力と力比べをする姿勢に) 」
ヒロ「……つえぇ……!(レミリアの姿を見て)………あっ……!(レンと命令者を見て) 」
命令者「愚かな…愚かな粗鼠よ。(目の前で跪くレンの脳天を踏みつけ地面に着けさせる)言っただろう、我が能力“拡張する命令形”が操るのは無機物だけに留まらず、"生命さえも操る"と。我の「命令」は絶対だ。故に誰も我に抗うことはできん。我の前ではすべてが無能に等しい。……『我を解放せよ』。(その発言と同時に、赤コートの人物の呪縛から解放される) 」
ヒロ「………野郎っ!(レンの脳天を踏みつけた瞬間、サイバーギドラ用に用意していた対戦車用土弾を乱射) 」
赤コートの人物「(その頃…)………!?…ホ、ホホホ… 私としたことが、これは驚きました。まさか調教した手駒が、自ら主から離れることになろうとは…(ズレた眼鏡をクイッとかけ直す)…ですが…フフッ…これくらいの予想外は面白みがありますねぇ…(フードの内側で愉悦そうに嗤い上げている) 」
命令者「…『還るがよい』。(その発言と同時にヒロが放った対戦車用土弾の動きが一度停止し、ヒロの元へ跳ねかえる様に彼に襲いかかった) 」
ヒロ「……なっ!!(土弾を体に受ける)……なるほどねぇ……砕くだけではなく、跳ね返すことも可能ってわけかい……(土弾をまともに受けたにもかかわらずなぜか無傷) 」
レミリア「うん、軽く規格外のサイズだな。わかってはいたけどバラしてくしかないかぁ(コンコンとサイバーギドラの本体を叩きながら小首をかしげ)–––––それ、で(踵を返し命令者、跪くレンを流し目で順に視界に収め)面白い力だね。運命のままに選択するのであれば紛れもなくお前は"敵"な訳だが……。 その前に、紅白の巫女、白黒の魔女を見なかったかい(面々が苦戦知っているにもかかわらずマイペースに命令者へ問いを投げ) 」
高野レン「うがっ!!(地面に強く叩き付けられ、血飛沫が周囲に散る)――(その眼は死んでおらず、歯を食いしばり変わらず抵抗を示し)凍ってッッ!!(自分共々、隣接した命令者を凍結させようと地面一辺を一瞬で凍結させる) 」
命令者「この我に命令するなよ小娘。我は命令者、世界に君臨する絶対存在ぞ――――――!!(レンの捨て身の攻撃に全身が瞬く間に凍結する) 」
ヒロ「…(…しかしどうすりゃいい……!?攻撃したとしても跳ね返されるなら、ダメージは受けないにしても、相手にダメージは与えられねぇ…!)……やってみる価値はありそうだな……(レンの姿を横目に見て)……(俺はどうなってもいい…だが、この子は絶対に守ってみせる!!) 」
高野レン「 パリンッ!(自身を凍結状態から解放すると、凍った彼を攻撃せずに後ろに退避)貴方の命令行使、有り得ない程下衆な能力だわ、私の顔に血まで塗りたくって…… ちょっと、さっきは助けたと思えば今度は達観?空気ってもんを読みなさいよ、吸血鬼(息切れ混じりにレミリアへと乱暴に投げかけ、手元に氷柱を生成) 」
ヒロ「………無事だったか!(凍結状態から解放したレンに) 」
……ビキィ…ッ… ! ビキッ…ビキビキ…―――――― パ キ ャ ア ア ァ ァ ー ー ー ン … ッ … ! ! ! (凍結したはずの命令者の氷塊が砕け散る)
レミリア「 なんだ、見せ場を献上したかったのか? それはそれで私は別に構わないけど(腕を組みながらご機嫌な様子で羽をパタパタさせ)しかし見事だ人間、このまま冬のナマズのように大人しく–––––(砕けた氷を横目に見めを丸くする)なってくれないか。 仕方ない、"軽く走る"ついでだ、手伝うぞ(手元に赤い閃光を迸らせ、真紅の槍、【グングニル】を生成する) 」
命令者「―――――(砕け落ちていく氷の破片と共に氷塊から出現し、前のめりの身体をゆっくりと元に戻した)……愚民風情が……この、愚 民 共 が あ゛ あ゛ あ゛ あ゛ ぁ゛ ぁ゛ ぁ゛ ー ー ー ー ッ゛ ! ! ! ! (怒号と共に凄まじい気を全身より放出させる)…舐めた真似をしてくれたな。ここまで我をこけにしたのは…我を討った忌々しき『あの男』以来だなぁ…!?( ザグンッ ! ! !)(傍らにカオスソードを突き刺す) 」
ヒロ「………なっ……!?(命令者の姿を見て) 」
高野レン 「 ”全力”でやって。精々助けなさいよ(苦い表情で氷柱を握りしめ、轟音を響かせる命令者を凝視) 」
レミリア 「 くっくっくっく(ゆっくりボイス)それはお前が頼るになるかどうか次第だなぁ(冗談めかしく薄くえむが、目を細め命令者を見据える姿には緊張感が垣間見える)–––––(とは言ってみたけど、アレの能力は確かに厄介ね。ここは霊夢よろしく"効率的"に行くべきか) 」
命令者「ッ…ッ…ッ…ッ…ッ…!!(込み上げてくる嗤いに全身が身震いする)… グ ォ ン ッ (そして、隻眼だった眼が力強く開眼した)…人も、虫も、獣も、空も、海も、大地も、宇宙も、運命も、万象も…この世に存在し得るものはみな我の命令に従えばいい。そして、我に命令を下して良いのは――――― こ の 我 だ け だ ―――――(片腕を天高く掲げる) 」
ゴ ゥ ン ッ … ! ! オ ゥ ン ッ … ! ! ! ゴ オ ゥ ン ッ … ! ! ! ! (結晶空間で地響きが勃発する。脈打つようにうねりを上げる地響きにより、周囲の結晶剣山や高台が崩れ、転倒していく)
高野レン「 ち、ちょっとぉ!何よこの揺れ!地形が変わっていくわ!(氷柱を放棄、あまりの揺れに地面に伏せる) 」
ヒロ「………(あの目は、飾りじゃなかったのか!)………くっ……!!(地響きに耐える) 」
命令者「――――― “ 絶 帝 王 聖 ”(ジ・オール・オブ・ミー) ―――― 」
ボ ゴ ォ ン ッ … ! ! ! ズ ズ ズ … ―――― ガ ア ァ ン ッ ! ! ! (揺れる大地の随所が盛り上がり、岩石と結晶、そしてサイバーギドラの残骸までもが命令者に引き寄せられるように彼の元へ次々と集結し始める)
高野レン「 グッ……何この不吉な感じ、あいつの命令一つで空間すらもそれに従っているみたい……ッ!(地面に伏せ、歯を食いしばりながらその命令に逆らうべく必死にしがみついている) 」
カ ア ア ア ァ ァ ァ ァ … ッ … ――――――― ズ シ ャ ア ア ア ア アア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ー ー ー ー ー ー ー ン ッ …… ! ! ! ! (一度神々しい光に包まれ、それが消滅すると、一同の前に姿を現したのは――――結晶で生成された巨体を持つ三つ首の化け物に変貌を遂げた命令者だった)
命令者(クリスタルギドラ)「―――…見よ、この…圧倒的にして神秘的な、究極にして完全なる姿を…!!これぞ我が我自身に命令を下し、解放された真の姿!(否…実際は彼自身が変貌を遂げたのではない。命令者自身は、化け物の胸部にあるコアの中に潜み、戦士たちを見下していたのだった)そうだ…すべては我が意のまま。我の命令に抗うことはできん。人も、神も、自然も、宇宙も、運命も…!皆等しく、我の下に跪くのだ…!(三つ首の竜がそれぞれ咆哮する) 」
ヒロ「…チッ、とんだ怪物が目覚めちまったようだな(命令者を見ながら、周りの土を足に集め、固定させる) 」
レミリア「(咄嗟に両翼で身を包んで神々しい光を遮り)ふん、無神経にバカバカといらんことしいな演出をしてくれるな…(翼を腕で押しのけて視界を開き、原型のない巨体に比例して小さな体で地に佇み、苦し紛れに微笑を浮かべる)変わり者だという自覚はあるけど、これはどうも好きになれそうにないな。ほざけよゲテモノ。少なくとも吸血鬼は、美も尊厳もない支配者の存在などカス程度にしか思わん 」
高野レン「あんな処に居ると……現状だととてもじゃないけど狙撃出来そうにないわ。何か方法を考えださないと……(冷汗で感触の悪い頬を拭い、キッとその巨体を睨め付ける事によって己を鼓舞するも、命令者に対する攻撃処置の着地点が思い浮かばずやはり苦い表情) 」
命令者(クリスタルギドラ)「我が絶対の力の前に慄け、愚民共よ!( ズ ギ ャ ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ア ー ー ー ン ッ ! ! ! ! )(四足の内の前足を踏み鳴らすと、足場の大地が波打つ海のように揺れ始める。そして大地の津波が引き起こされ、今にもヒロたちを呑み込まんと襲いかかった) 」
レミリア –––––––!!(瞬く間に変貌する地平、歪な畝りを上げて迫る波に笑みのかけらすらも消え無意識に後ずさってしまう)っつ……!全体攻撃か–––––(咄嗟に隣立つレンの片腕を掴み上げ)舌ァ噛むなよ!人間ンンッッ!(鷲掴みにしたそれを上空へ放り投げ後を追うように上空へ直線上に飛翔し波から逃れようとする) 」
ヒロ「…なに、こいつも土を……!?(レンの前に立ち、土を波のように浮き上げさせ、津波に向けて放つ) 」
高野レン「ち、ちょっとぉー!攻撃範囲がケタ違いじゃない!!って、どっはーーー!(レミリアにより宙に華麗に投げられ、不規則に自分を軸に回転しながら)ピキピキッ(氷を掌に生成すると、安定しない体勢から狙いを精確に定め命令者のいるコア部分へと)えいっ!!(貫通性を重視した細長氷柱を槍のように投げつける) 」
命令者(クリスタルギドラ)「凡人の考えを我には理解できぬと思っていたか?"そこ"へ逃げることは読めているぞ!! ド ォ ゥ ッ ! ! ! (三つ首それぞれの口内から、被弾した個所を結晶化させる光線を放ち、上空のレミリアとレンに攻撃を仕掛ける。その際、レンの投げた氷柱がコアに直撃するが、罅一つ入らなかった) 儚く散れッ!!(攻撃を相殺し防御したヒロを巨大な前足で吹き飛ばす) 」
高野レン「な、なによ!貫通力重視した氷柱よ、皹の一つぐらい入ってもよろしいんじゃないの!?(キレ気味に声を荒げると、先ほどのお礼と言わんばかりにレミリア含め自身の周囲に氷壁を造り上げ)グチチチ…(結晶化光線を壁に打ち当て自分たちの結晶化を防ぐ)ぐぐぐ……どうしよう 」
ヒロ「しまった、前足が……ぐおぉぉぉっっ!!!(吹き飛ばされ、岩に叩きつけられる) 」
レミリア「抜け目ない奴め……慢心はまだしも余裕を持ってもバチは当たらんと–––––("ミゼラブル・フェイト"。背後に赤い魔法陣を六つ展開させそこから大蛇のように出現した鎖の内二本を命令者の頭部へ、二本をレンへ向かった光線へ、残る二本を自らに巻き付けるようにして防御しようとするが) ┣¨ ゥ ツ (文字どおり"糸"のように光線はそれを切り裂きレミリアの腕を刺しうがち瞳が縮小して眼球の中を泳ぐ)–––––!! 」
命令者(クリスタルギドラ)「 ド ッ (一体の首が、自身に向けて投げられた鎖を頭突きで薙ぎ払う)次元の違いは一目瞭然…もはや貴様等愚民が我に触れることなどできん。ひと思いに葬ってやろう―――――― “ 朕 圧 の 掟 ”(ディグル・ディ・デュオ・デュー・ディラン)!!(ズ ギ ャ ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア ー ー ン ッ ! ! ! ! )(再び大地を踏み鳴らすと、今度は地面から結晶剣山が大量突出し戦士たちを串刺しにしようと苛烈な攻撃が襲いかかる。その攻撃範囲は広く、何処までも戦士たちを襲い続ける) 」
レミリア「ギチチチ…ギチィ(先ほどの光線をモロに受け右腕から結晶化の侵食が始まっており、平静を保つも鬼気迫る表情を浮かべ)やれやれ、ハリーの災難っていう映画があったな。あいつはなんで、こういう目にあったんだっけな––––フォン…(空中で結晶化した右腕を真一文字に振り抜くようにして一回転し) ズェェェアァッ!!!!(空中で遠心力と紅色の魔力を上乗せした鉤爪の一閃を放って突出した剣山の一部を相殺、その際に右腕が血飛沫すら上げず粉々に砕け散る)ハッ、荷が軽くなったわ 」
高野レン「被弾しても焦らないで!アンタが今頼りなんだから!(浮遊状態から落下していき、一旦地面に降りようと下部から襲い来る剣山と対峙する形になり)いつっ…!(皮膚を抉られ血飛沫も飛び交う中結晶から束の間、逃れる)いつつ……ッ!(命令者の死角で再び氷を掌に集中させ、再び襲い来る結晶から逃れながらも果敢に厖大な標的と共になった命令者へと駆け出す) 」
ヒロ「…………こいつで防御するだけで、手一杯だ……!(レンと自身の前に土の壁を作り出す) 」
命令者(クリスタルギドラ)「愚かな…実に愚かな人間よ。運命さえも牛耳るこの我に抗いを見せたところで、何が変えられる?我直々に葬られることを光栄に思いながら―――――散るがよいッ!!!!( ズ オ オ ォ ッ ! ! !)(向かってくるレンを巨大な足で踏みつぶそうとする) 」
レミリア「ほう、それはそれは。 結構、では頼られるなりの(グングニルを気体状に消滅させ)–––––報酬がいるな(パチンと指を鳴らす、するとレンの手元に彼女の身の丈の倍はあるグングニルが出現し)–––––上等なァ…ッ、"
プリン"をもらうぞッ!!!!(片腕にもかかわらず一切の躊躇を捨て矢のように命令者へ向かっていく) 」
ヒロ「……あっ……!!!……潰させは、せんっ………!!!(土でジェット機を作り、その上に乗る)……もう、誰も俺の前で誰も失わせたくねえんだ!!!(移動と同時に土で形成したバットを極限まで硬度を上げ、命令者に向けて振りかざす) 」
高野レン「圧倒的な物量で、ものすごい勢いね。自信満々、厚顔無恥な人――だからこそッ!(急停止と同時、地面に両手を付け目の前に一本の図太く強靭な氷柱を生成)命令ばっかりするアンタが転ぶ所を私は見たいの! 」
命令者(クリスタルギドラ)「むっ…(向かってくるレミリアに目を配る)ぬぐぅ…ッ!小賢しい人間風情がァ!!(ヒロの覚悟の籠った一撃と衝突し合い)なん―――(生成された氷柱に、目に映る世界が反転したかのように巨大な身体が転倒する)――ズシャアアアアアアァァァァァァアアアアアンッッッ ! ! ! ! ! (倒れた衝撃で凄まじい轟音と土煙が舞い上がる) 」
高野レン「随分と無様に寝てくれるわね。正直想像以上に盛大に転んでくれたわ(若干の余裕からか、クスリと笑うと倒れたクリスタルギドラの装甲上に飛び乗り、命令者のコア部位手前に上り詰める)チェックメイト 」
レミリア「 ニッ(ベジータよろしくレンに一瞥をやりながら指を立て微笑を浮かべ) 先程、運命すらも操るとか抜かしてくれたなァ–––––(命令者の倒れた位置よりも上空から直角状に進路を変え真っ逆さまに急降下し) ガッ ┣¨ ゴ ォオン…ッ (落下の勢いに任せ再生しかけの赤黒い左腕で顔面を押さえつけるようにして八重歯をのぞかせた笑みを浮かべ)どうだ、そんな貴様ですらもアリのひと噛みでつまづくだろう!"運命"を操ると言うことを、その業の難しきを知る私の前にはッ!!飛んだ戯言に過ぎんかったなァァッ!!!!(押さえつけたまま真紅に染まり周囲の結晶がルビーのように染まる輝きを放つ右の拳を降り下ろさんとする) 」
命令者「ッ…!!(レミリアに顔面を掴まれ、ぐうの音を出す)おのれ…おのれ…おのれ愚民共…我を…よくも我を貴様等と同じ大地に跪かせたな…ッ…?―――― 万 死 に 値 す る ッ ! ! ! (キ ュ ガ ア ア ァ ァ ァ … ッ … ―――――― ドグゥオオオオオォォォォォーーーーンッ ! ! ! ! !)(レミリアが拳を振り下ろした瞬間、開眼された眼が血のように真っ赤な閃光を放ち、自身を核にエネルギーを暴発させ、周囲にあるものすべてを瞬く間に吹き飛ばした) 」
高野レン「え、ちょ(やばい)(厖大なエネルギー量を感じ取ると、とにかく命令者から離れるべくとクリスタルギドラから飛び降りるが)――キ ャ ア アアッ!(悲痛な叫び声をあげ熱風と共に遠方へと紙のように吹き飛ばされる) 」
ヒロ「ぐおおっっ………!!??(吹き飛ばされる)………あっ、嬢ちゃん!!!(腕の周りを土で覆い、レンの方まで土の腕を伸ばさせ、彼女をキャッチ) 」
レミリア「終わ––––––––……!!(拳が直撃する寸前、コンマ一秒の差でエネルギー波が一瞬にして骨が露になるほどの速度で右腕が焼かれるのを視界に入れ)く……この死に損ないが––––ッ!! (熱風の第一陣を堪えながらも距離を置こうとするが)––––––(一秒とまたず襲いかかる光に飲まれる寸前、命令者同様縮小した瞳を赤く光らせ)ギュアァァァ…!!!(瞬く間に光に飲み込まれる) 」
命令者「 ボ フ ―――――― ド ン ッ ! (土煙を割って上空へ飛んだのは、身体を翼の生えた巨大なスパイクボールに変形した命令者だった)…それで我を跪かせ…追い込んだつもりか?自惚れるな愚民ッ!!!所詮貴様等は我の上に台頭することはない!我こそ正義であり、我こそ世界であり…我こそ"運命"そのものなのだッ!!!何者も運命に抗うことなどできぬ。なぜならば!"運命たるこの我こそ"が、貴様等の命運を牛耳る絶対存在だからだッ!!!(球体の中で高らかに両腕を広げながら)生殺与奪… 貴様等を完全に葬り、新たな世界に我は君臨する!(翼をはためかせると全身に力が集束する) 」
火愚病「おお、やっぱりやってやがんなぁオイ!・・・・・派手なセレモニィじゃん、一体どこのお偉いさん主催だ?(ギチギチと空気を震わせ歩いてくる) 」
高野レン「グググッ……(火傷を負わないよう、氷で皮膚下体温管理を施していた為、擦り傷等の外傷を残して上半身を起こす)何形態まであんのよーあの変なの――ッ!(大きいの来るわね。小細工は通用しないわ、何か、補助だけでも――ッ!)(臨戦態勢は取り、離された戦場へ向う) 」
ヒロ「………くっ……まだ形態があったとはね………!!!(土の戦闘機の上に乗りながら戦場へ向かう) 」
火愚病「(む、力が奴さんに集中してるな・・・よっしゃ)―――支援攻撃はなぁ・・・俺の十八番やでぇ♡(破魔の矢を弓に携え、ギリギリと弦を引っ張る、矢の尻尾をもつ左の義手が怪しく光り始める)喰魔喰魂、応用編だコラぁ・・・。(狙いをじっと定める、目を細め、スナイパーが対象の頭を撃ち抜こうとするように) 」
命令者「我が全身全霊全開全力全知全能の力を以て完全なる終焉を迎える。最後の命令――――― “ 大 千 の 禁 命 ”(デファンデュ・ディ・ディミリオン・ディアマン) ――――― 」
――― ドッ ドドドッ ド ドド ドッ ドドドドッ ドォッ ドッ ドドォッ ドッ ! ! ! ! ! (命令者を中心に四方八方へ巨大結晶剣山が突出される。それはカナンの地そのものを押し潰す勢いで放たれ、地上にいる戦士たちを串刺しにしようと全力で襲いかかる)
火愚病「―――その魂、その精神を破壊する。無苦集滅道・・・・今だッ!(命令者が技を発動すると同時に破魔と喰魂の摂理を得た矢が飛翔する) 」
高野レン「ヒ ュ ッ !(迫り来る結晶を駆け出しながら、サイドステップを組み込んだ華麗な移動で回避していき)アンタの命令に従わない、私の命令済みの氷柱よ!!そーれッ!!(陸上選手の槍投げさながら、綺麗なフォームで命令者へと意志を込めた図太い氷柱を遠投)グサァ!(次々と襲う結晶に手足を拘束され前のめりに倒れ込む)うぐっ…ッ! 」
レミリア「ピキッ––––– ボゴォッ(結晶の大地に小さな亀裂が迸り、死霊の手のように骨と肉がかろうじて残った腕が這い出て)パァンッ… ヒュー…ッ ヒュー…ッ(右半身が黒い蒸気を放つ再生が不完全な状態の彼女が姿を表す)くくっ……"辛うじて生き残る"。そういう"運命"にした。しかしあれだ、スカーレデビルがザマァないな……(伏見がちに肩をすくめ、丁度自分の頭上、遥か上空に構える命令者、襲いかかる巨大結晶剣山がを見上げ苦笑地味にため息を零す)––––ならば運命たり得る貴様を操るまでだ。(機能するのは両足と右の片翼に片腕のみ、それでもなおグングニルを手に毅然として佇み、迫り来るそれを前に構えたまま微動だにしない) 」
ォ ォ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ ッ ! ! ! (巨大結晶剣山の一本が、レミリアの前方より迫る――――)
レミリア「 キ ィ ン ッ (真紅の槍を1回転させたまま身構え、静かに瞼を下ろし視覚、聴覚などの一切の情報を取り払い) オ ォ ン ・ ・ ・ ッ (彼女を包むように赤い気と稲妻をが瞬いて周囲の砂利のような細かい結晶が浮かび上がって時にそれは破裂音を立てて砕ける)因果操作も、この吸血鬼の眼も耳もお前の前では役に立たん。残るは–––––––(静かに目を見開き視界に映る剣山の一本でもなく、自身の槍でもなく、ただ一点を見据え、大地を踏み砕く一歩を踏み出し) 」
ヒロ「………貴様なんぞに串刺しにされてたまるものかああああああ!!!!!(土のバットを巨大化させ、ブンブン振り回し、氷柱を弾き返さんと試みる)…あっ、レン!!!(振り回した腕を止めずに彼女の方を見る) 」
命令者「ぬぐッ…!!?(火愚病の放った矢が結晶の壁を突き破り、そのまま胸部に突き刺さる)なん…だこれはぁぁああ…ッ…!我の…我の生命が…零れ出てゆく…ッ…!!(魂を貪る矢に悶え苦しみ)が――――ふァ…ッ…!!?(そして追い打ちをかけるように飛んできた氷柱が更に胸部に突き刺さる)ぬ…ァ… アアアァァァッ…!!!ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ア゛ァ゛ァ゛ア゛ア゛ァ゛ッ゛!!!!(鮮血を垂れ流しながらよろめく。能力を維持できないのか、次第に結晶の身体に亀裂が生じ、硝子の様に砕け散る)…ご、ごん゛な゛…ッ…!ごん゛な゛ごどがあ゛あ゛あ゛あ゛ァ゛ァ゛ッ゛!!!我は…我は"運命"なんだぞ…貴様等の越えられぬ、絶対の壁ェェエエ…ッ!!!(嘆き叫びながら地上へと落下する最中、手中に生み出したカオスソードを構え、今にも彼らに襲いかかろうと迫るのだが―――――) 」
ズ ァ オ ッ ツ ! ! ! ! (直接剣山をゼロ距離で殴り抜くかのようにグングニルを投擲し、一直線の閃光が螺旋状の電流を纏って過程に存在する剣山全てを刺し貫き、命令者へと突き進む)
命令者「 ズ ッ ―――――――(レミリアの放った赤い閃光が、その身体を抉り貫いた)――――――― …ぢ…ぢぎじょ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛ォ゛ォ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛………――――――(宙で砂となり、瞬く間に消しとんだ) 」
ヒロ「…ぐおっっ……!!(しかし、バットを振り回しただけでは限界があったのか、数本が体を貫く。…しかし、急所はガードしていたのか、貫かれずに数cm刺さったのみで止まる)……(レミリアと命令者の姿を見て、レンの方へ駆け寄る)……大丈夫か!(彼女を拘束している結晶を破壊) 」
火愚病「・・・ふん、製作費及び術式込みで4000万の矢ぁなんてそうそう味わえるモンじゃあないぜ。じゃあなお偉いさん。(消えゆく命令者に) さてさて、皆大丈夫かねぇ、ここで恩うっといて後々喧嘩に役立てるかも(ぇ まぁええわ、おーい、オタクら大丈夫ー? 」
ヒロ「……死んではいない(結晶を土の腕で引き抜きながら火愚病に) 」
レミリア「 –––––己の魂一つのみよ。 ふん、けったいな花火ね(その場に唾を吐き捨てるようにして散り際を最後まで見ることなく背を向け) ぽ て っ (情けない音を立ててうつ伏せに倒れる)うー。や、やばい血が、血がドバドバ出て止まんない 」
その頃、カナンの某所…
赤コートの人物「(戦いの一部始終を水晶玉を通じて観戦していた)…あらあらあら…せっかく私の呪縛から逃れたというのに…惜しかったですねえ…(そして、盤の上の駒の一つが粉々に砕かれる)…さて、残すは彼(
ワイズ)だけとなってしまいましたが…流石の英雄様も、彼に勝つことは至難だと思われます。 存分に、楽しませてくださいね―――――!(その時、何者かの存在を察知したかのように全身が微動する) 」
赤コートの人物「…ホ…ホ、ホホホホ!!素晴らしい…素晴らしい集いですよ!!まさかこの地に『あの方』も現れようとは…!んんんっ…素晴らしいですよ…!
ラプンツェルさんがこのことを知ればどうなることか…ここは"あえて"邪魔をせず、彼らの行く末を見物することに致しましょう… …フ、フフフ…フフフフ…!(フードの内に狂気を孕ませ、嗤い続ける) 」
最終更新:2016年11月21日 01:27