Rainyday Re:tribution log0.2

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クリス「(KEEPOUTと記されたテープを踏み越え現場に足を踏み入れる)ックソ、ぬかるんでるな……で?誰と合流する事になってるんだっけ? 」

フリック「アヤメだ。後政府軍本隊とCPOから派遣された奴等が何名かという予定になってる……ほら、あそこに居るぞ、あの女 」

マイク「ちきしょー……雨とかまじで萎えますわ……(クリスの後ろをついて行く形で歩いている) 」

クリス「CPO…ああ、コレか(マイクを一瞥して直ぐに前を向く)風邪ひくなよ 」

マイク「うぃっす。ありがとうございます(風邪引くなと言われて嬉しそうに返事) 」

アヤメ「(黒髪の東洋人風の女性が遺体と思われるブルーシートの隣で佇み出迎える)…遠路遥々お疲れ様、増援に感謝する。それとマイクさんは始めまして、政府軍14小隊、アヤメ・イツルギ、地位は伍長です 」

マイク「マイク・ジーザス。CPO10番連体所属、二等兵です!(アヤメに敬礼) 」

クリス「…(対象的に訝しげな目付き)(なあクリス、こいつの態度何かおかしくねえか、俺の感覚がおかしいのか) ああお疲れだな、こんな湿った日に見たくないしかめっ面だわ 」

アヤメ「そう、冷えたでしょう、臨時テントにポットがあるから暖かいお茶をお飲みになってください(にこり) それはお互い様だな、削ぐぞこのクソガキ(半ギレ) …ハイリッヒも含めて4名到着ね、後の数名もそのうち来るでしょう…早速ミーティングに移りましょうか 」

フリック「だな、テントでやってくれるか、寒くてかなわん 」
アヤメ「ええ、どうぞこちらへ(ハウス式の割と豪勢なテントへ先導して行く) 」

マイク「ハッ!ミーティング後、頂きます!(クリスよりも先を行動しないように、アヤメの誘導を待機) 」

クリス「女郎、お前の茶はまずいから飲まないからな(アヤメを無視してテントに行く) 」

アヤメ「地位を弁えてるのかあいつは!(クリスの後を追うようにテントへ入る)……君、アレに付き合ってて疲れない?(マイクに耳打ち) 」

マイク「(クリスの後をキレのいい動きでついていく) 」

マイク「…疲れる…?ハハハ、まさか(アヤメに疲れないとは口にしていないが、別の言葉で伝える返答) 」

カンプ「(熊と見紛う程の巨体で軍用の大型バイクをスクーターの様に乗りこなし、テントの前で停止)………済まない、遅れ………………………参ったな、テントか………入れない…… 」

アヤメ「…お察します(目を伏せて吐息を吐く)…さて、早速今回の任務の概要は粗方伝えたとは存じますが、准将より新たに伝えたい事柄があるようなので、まずはその件について…(投影機を卓上に置く) 」

妃菜乃「(原付きバイクでカンプの向かいから到着)うっは、いつみてもでっけーなぁカンプ伍長!(「おっす」と声をかけてレインコートを着たままテントの入り口から顔を覗かせる)ちょ~っとごめんねぇ、本部から応援呼んだのここで合ってるー? 」

フリック「ご足労感謝するよ(テントごと持ち上げて入り口を高くする)さ、入ってくれ伍長 」

イアン「うっわデカ……(目を輝かせ) あ、は、はい、多分こちらで間違いないかと思われます! 」

槭「っとぉ、みなさんお揃いか……(リフボードに乗り、空からの到着)……あれ、これもしかして俺が最後かな 」

マイク「(ゴチャゴチャした装備を一旦外し、アヤメの説明を聞いている) 」

アヤメ「全員…かはどうかはわかりませんが頭数は揃いましたね、まだ最後かは判断いたしかねるかと思いますが?(槭に微笑み)…では准将、お手短にお願いします 」

レトヴィザン「(カップラーメンを啜っている様子が立体映像で映し出される)…うお、アヤメぇ…突然写すなと念押ししておいただろう 」

槭「どうも、下官にも関わらず遅れて参上した非礼をお詫びします(リフボードから降り、アヤメに頭を下げる) 」

カンプ「燕条か、お前はもう少し大きくなれ(槭を見上げ)……あいつもか…… わざわざ気を使わせて済まんな、ありがとう(さっさとテント内に入る) 」

アヤメ「24時間スタンバイしてください(無慈悲)それより准将、お手短にお願いします 」

妃菜乃「うぃーっす!(顔は覚えてんだけど名前知らねーや)(降りてきた槭に手を振り) おー良かった良かった、ちっと寝ぼけてたから自信なかったのよねー。メンゴメンゴ(笑いながらイアンに言い、レインコートを脱いでテントに入る。コートの下ではガッチガチの装備に身を包んでいた) んな無茶言わんでーなぁ、熊でも食ったらいいの?(冗談を言いながら准将の話に耳を傾ける) 」

レトヴィザン(ホログラム)「手厳しいな… (かなしみ) ゴホン 今回の招集について手短に説明しよう。諸君等軍人が一堂に会する理由は概ね察しがつくだろう。ゴミ掃除だ。 諸君等のの駐屯地より半径20平方km以内に『亜人型エネミー・ネフィリム』が確認されている。月見浜には対亜人型エネミー経験のある兵士は少ない。不甲斐ない月見浜駐屯地の一兵卒に変わり、我々がこれらに対処することとなった」

槭「うぃーっす(誰だコイツ)(妃菜乃に手を振り返す) 」

マイク「……(質問はこれといってないかな…) 」

カンプ「(この視線にも慣れたな……)(イアンを一瞥し) ……生まれつきだからな、この体は。飯を喰えばでかくなるのは確かだが」

妃菜乃「と、いうことは……(銃が撃てるっ、発砲許可が降りるっ!やったね!!)(表情は真剣そのもの) 」

マイク「フリーフォーオールですか…やってやりますよ 」

イアン「駆逐できるんですね!やった!(妃菜乃の隣) 」

レトヴィザン(ホログラム)「今回のその討伐対象の件に関してだが、諸君等に、今回の任務外で頼まれて欲しい事項がある、単刀直入に言えばこれは追加任務ということになる 」

マイク「追加任務……ですか 」

妃菜乃「(この子は何だかあたしと似たような臭いがする…)(隣のイアンをチラリと見て) 飽くまで任務扱いになるのですね 」

アヤメ「(卓上に地図を広げる)こちらをご覧ください。月見浜町の地図ですが、政府軍の支部と、この地域で発生する例の『怪事件』の発生現場に印を入れております 」

レトヴィザン「そうだ、あくまでも我々が一貫して追跡している存在と関連性がある任務と言える。そこも含めてアヤメ、説明してくれ 」

槭「……モグモグ(ピザ食べてる) 」

カンプ「(巨大な車載機関銃を背負い、立って話を聞いている) 」

アヤメ「承りました。このメンバーですと特に槭三等兵には特に注意して頂きたい内容になりますね。命の危険も考慮されますから。 まず、こちらが応援要請を申請した際に今回の任務で我々がこの怪事件の捜査に関与した理由はご存知だとは思いますが。では、実際に例の怪事件、『不明災害』と呼称される現象が及ぼしている各地の被害状況のみ統計を… 」

『国家:1 市町村:39 死者5500名程』
ケイオス各地に発生する堕天使の投下した使い魔(ソロモン)によって奇襲を受けた地域とその被害総計。』

マイク「クリスと共に行動出来るなら作戦に支障はない 」

クリス「お前本当に大丈夫か、見てみろよ笑えねえ状況だろこれ(マイクの隣で足を組み親指を噛む) 」

槭「(命の危険……まぁ、無理しなければいい話だ。この面子の戦闘力はロクに知らないけど、弱いヤツが選ばれたりはしないだろう)モグモグ ……驚いた……かなりの犠牲者が出ていますね 」

カンプ「……予想以上に多いな 」

妃菜乃「これ、おいちゃん達の手に負えるんですかねぇ(苦い顔をしながら) 」

マイク「数値はデカすぎて確かに恐ろしいが、軍人だとこの数字に対してまだ耐性がある… 」

アヤメ「魔物の数は把握し切れませんが群体と言うには小規模ではあります、が。実際にこれが『人口の多い市街地に』出現したら。その場合の被害は想定できますか 」

レトヴィザン「補足しておくが、これは人口の乏しい地域の被害を総計してこの数値だ 」

マイク「人口が少ない地域でこれだと……?ふざけてんだろ…(流石に表情が強張る) 」

クリス「修羅離れはしているんだな…オーケー、今んとこはいい人材を寄越してくれたと思っとくよ 」

カンプ「本格的に被害が増える前に叩く、と。殲滅が前提で良いのか 」

槭「申し訳ございません、腹が減っては頭に入るものも入りませんので(モグモグ) やっぱり妖怪は生きてちゃいけない……全滅だ、全滅させないと…… 」

妃菜乃「ちょ、ちょっと。先の資料が過疎ってる地域の被害って……ヒュー、おもしろくない話ですねー(情報を聞いた途端に落ち着かなくなり、首に巻いているスカーフを締め直す) 」

イアン「そうだ、一匹残らず駆逐しないと…(槭に便乗し床ドン) 」

マイク「クリス、俺はその、なんちゃらっつー魔物は見たことないから、いい人材ではないさ、足は引っ張りはしないけどな 」

アヤメ「つまり、多くの村などが壊滅させられていることになります(目を伏せる) ええ、カンプ伍長。本来ならそうしています。ただ、それはあくまでも討伐対象が『テロリスト』や『生息地の把握しやすい動物』であった場合のみになりますね 」

クリス「だったら尚更問題ねーよ、ほぼ人みてーなもんだ、アレは いちいち回りくどいんだよアヤメ、言っちまえよ。出現場所が予測不可能だってな 」

槭「殲滅だ!全滅だ!見つけ次第撫で斬りだ!(バンバン 」

カンプ「つまり捉え難い相手で、逃げ足も速い、という事だな 」

フリック「ゴソゴソ…食うか、最近知ったんだが美味いんだぞコレ(槭にソイジョイ) 」

妃菜乃「よ、予測不可能って……んあー、おいちゃんらはどうあがいても後手に回るしかないんですね。それも迅速な対応が求められる、と。(髪をぽりぽりと掻きながら) 三等兵くーん、台パンはいけませんよー 」

槭「もっとガッツリ食いたい…… 自分の名は槭です、以後よろしくお願いいたします(三等兵と呼ばれたのを聞き、上官であると認識する) 」

アヤメ「(カンプに頷く)的確です ご指摘の通り我々がこれまで行ってきた対処は全て『事後処理』に過ぎません が、三日ほど前丁度この月見浜町で、奴らの行動パターンを裏付ける事態が発生したのです(そこで再び地図を指して強調) 」

妃菜乃「(三等兵で合ってたか、あの人の言ってたこと聞いてて良かったわー)おっと、こりゃご丁寧に。おいちゃんは政府軍五番分隊、分隊長のー燕条妃菜乃です。階級は伍長。以後よろしくマンボーっつって!あっはっは(一人で笑いながら槭に) 行動パターンの裏付けって、すっごいアドバンテージじゃないの(食い入るように地図を見る) 」

槭「(月見浜……)それは、どのような…… ふふっ……面白いお方の様で(社交辞令で微笑む)よろしくお願いします、一燕伍長殿 」

梓「何やら・・・楽しそうなお話をされてますね?(テントの入口から槭に) 」


──指令支部と事件現場の二箇所が線で結ばれている


カンプ「そこで連中を叩く、と……成程な  飯くらい食ってから来るものだろうが… 」

クリス「こんなとこに支部ってあったのか、ここがどうかしたのか 」

フリック「(女…?いや、あいつ確か…)イアン、そこの女性を早くお入れして乾いたタオルを差し上げろ、外は雨だからな 」

梓「あら、入れてくださるんですか?助かります。(フリックに。隠れて見えなかったが、梓の右手には人の腕が握られていた。) 」

槭「あぁ、梓……こらこら、これは政府軍のお仕事だ。勝手に入ってきちゃ駄目だぞ……あぁいや、許可が下りたか。ならいいけど……うぅん…… (うるせぇなぁ、だからお役所勤めは嫌なんだ) 」

アヤメ「ええ、充分袋叩きにできます(カンプに対して微笑) この司令部ですが…ここ(司令部と結ばれた事件現場)から被害者の遺品を持ち帰ると同時に奇襲され崩壊したのです 」

妃菜乃「(あ、あり?ツッコミ待ちだったんだけどー…まいっか)一緒にやんのはお初だよね、一緒に頑張りやしょーや(机越しに握手を求める) 一般人?やーこの辺物騒だからねぇ。雨宿りしてけしてけー(梓に) うげ、明らかに狙われてません?(奇襲と聞いて) 」

カンプ「此処も安全じゃない訳だな ……おい、部外者が何人も入っていい所じゃない、追い出せ 」

梓「(右手に持っている人の腕をムシャムシャ食べながら全員を見渡す) 」

槭「被害者の遺品……何かの因果関係があるのでしょうね はい、微力ながらお手伝いします(にこやかに握手する) 」

フリック「(腕を黙視するが気に留めない)…反魂師の妹だな? 」

アヤメ「ええ、間違いなく我々というより、その『遺品』が目的ではないかと思われます。現に崩壊した地域の捜査したところ、過去に今現在発生している事件と似た現象が多発していた事が判明し、それらが、この月見浜町で発生する殺人事件との関連性があるのではないかと推測できるからです 」

妃菜乃「前言撤回、んでカンプさんにサンセー……こいつヤバイよ(拳銃が収まっている脚のホルスターに手を添える) はいよ、爽やかでよろしー。(握手を終えて笑いながら槭に)」

梓「あら、義兄さんを御存じで?(フリックに)・・・食べます?ここへ来る途中で拾ったんですが、おいしいですよ? 」

槭「その遺品と言うのは……持ち去られてしまったのですか?陽動などに役立ちそうではありますが…… 梓……控えなさい。ここは我儘が通せる場所じゃない(少し厳格さのある口調を出す) 」

カンプ「あのイカれた女は捕えなくて良いのか?(梓を一瞥し) 似た現象?この町でか… 」

梓「(政府軍兵士に一枚の封筒を見せる、そこには刀仙のサインが書かれた許可書が入っている) 」

フリック「とりあえずだ、その腕は印象良くないからその、しまってくれると助かる 」

梓「そうですか・・・すみませんね。(ポイッと外へ捨てる)・・・・あとですね、もう一人ここへお越しになります。・・・今度はこの事件の関係者と言える方です。 」

槭「梓……お前、偶然此処に来たんじゃないのか? 」

アヤメ「いい質問です槭さん、その遺品ですが目撃情報によれば、それを手に取るや否や生存者など目もくれず姿を消したのです ええ、向こうで発生したのもここ最近、5年ほど前です 」

梓「(刀仙・・・・あの女のことです。・・・どうせ、この事件でのたれ死ぬことを望んでいるんでしょう・・・。)(封筒をしまう) 」

妃菜乃「なーんか、うっすらと事件の輪郭が見えてきた。まさか、この月見浜町でねぇ…(アヤメの発言を聞き) うっは、マジかい……(梓、そして骨を砕くフリックを見て驚きを隠せない) 」

槭「それはまた、本格的に怪しいですね……その遺品は、その、つまり……何なのですか? 」

レトヴィザン「……つまり、だ。敵の行動が単なる破壊目的ではなく、何かを回収するためだとしたら… 」

梓「偶然と言えば偶然ですね、義母よりこれを受け取り・・・ここらを歩き回るよう言われました。そしたら・・・先輩たちがここにおられたのです。ここへ来る途中・・・・何やら政府の関係者を探し回っているかたも見つけました、さっきまで一緒にいたのですが、はぐれてしまいました(槭に) 」

フリック「もう一人か、信用のおける人物なのか?(梓に対し物腰柔らかに) 」

梓「信用できるか否かは私では判断しかねます。ただ、シスターの方でしたのでおそらく信用できるのでは?(フリックに) 」

槭「……なるほど。……許可はあくまで、許可だ。あまりこの事件に首を突っ込むなよ、危険だからな 」

梓「よしなに(槭にニッコリと) 」

フリック「……それはもしや、最近大天使がスーパーの買い物袋を持って降臨していると噂の協会…の、シスターか(汗) 」

華峰「そのまさかですわ、・・・どうも政府の皆々様(ニッコリとシスタースマイルでテントの入口に立っていた) 」

梓「あ、来られましたね。こちらの方です(華峰を見て) 」

槭「さて、シスター殿……早速で申し訳ないが、貴女が事件にどう関係しているのか、簡潔に説明をお願いしたい。……梓の登場でフリック殿は庇っていらっしゃるが、カンプ殿と一燕殿は警戒していらっしゃる。これ以上部外者を相手にするのは良くないので…… 」

フリック「あ、ああよろしく頼む …と、いうことは奴も来てるんだろうな 」

妃菜乃「なーんて安直な…(汗笑)ま、いいよ。雨が止むまではここに居ればさ。テントの隅のほうならダイジョブダイジョブ(椅子に座ったままピカ中をテントの隅に来るよう促す) その遺品とやらさえ見っけちゃえば、奴らを迎え撃つことが出来るってことかな? も、モノホンのシスター…!? 」

アヤメ「ええ、まさにその通り、迎撃するにはうってつけの餌です。今回の任務は今現在の現場に残された遺品の早期発見、そしてそれを利用して町の外れへ敵を揺動し殲滅する事。そしてこの怪奇事件そのものの調査。この二つになります 」

フリック「確かにコイツは利用価値があるかもわからんしなぁ…ついでに聞きたいんだが、お前さんには何ができる 」

槭「遺品がどういうものであるか、という…具体的でなくても良い、何か情報はありませんか?盲目的に探しているだけでは成果は得難いものですが 」

カンプ「うまくいけば一網打尽、か………正直、面子には不安があるが 」

華峰「そうですねぇ・・・同僚が殺されました。無残に、ね。しかもこの私の眼を掻い潜っての犯行です。ただの化け物にここまでの知能があるとは驚きですよ。(語りだす) 」

妃菜乃「い、いいっていいって。おいちゃんはフリック中尉の判断に従うよ(慌てて槭に) 面白くなってきた…えぇ、了解(アヤメの発言に反応する) 」

アヤメ「それがまた不可解な代物ですが…ノートの切れ端や日記、ぬいぐるみ……なんにせよある特定の人物の『遺品』なのだそうです」







トワイス「・・・さて、これだけ買えば十分だろう(スーパーから出てくる) 」

名も無き覚者「(天地一体化)・・・食べ物ばかりですが、一体どなたに? 」

トワイス「・・・あぁ、あるプロジェクトのメンバーに差し入れと思ってね。今度からそこの医療班になるから・・・・お近づきに、と思ってね。 」

名も無き覚者「(天地一体化)・・・また、命が潰えるのですね・・・。(悲しそうに) 」

トワイス「あぁ。相変わらずの殺し合いだ、胸糞悪い・・・だが、その殺し合いによってもたらされる成果は否定できない。わかるだろう?『セフィリア』 」

名も無き覚者「(天地一体化)・・・その名で呼ばないでください。・・・・もう、その名は捨てたのですから・・・。 」

トワイス「そうか、すまないね。・・・・もう少しで着く、君は私の指示通りにしていればいい(共に歩いていく) 」

──月見浜町石橋下河川付近・事件現場 天候 雨── 」

トワイス「(傘をさし、食べ物や飲み物が入ったスーパーの袋を片手に歩いてくる) 」

フリック「(遺体がかつてあった場所と思われる人型のマーキングが地面に記された場所へ足を踏み入れる)はーい現場検証班の皆さんお疲れさん…ちょいとここら漁るが構わないよな? 」

鑑識課「あー、14班の方でしたっけね?本部の事ようわからんけんさかい、指揮は任せますわ、ほな…殺風景なとこやけどゆっくり見とってつかーさい(他の職員を引き連れテントの中へと姿を消して行く) 」

マイク「カチャカチャ(装備している戦闘服(ボディアーマー)と、スナイパーライフルの中の備品が音を鳴らす)クリス一等兵、何故よりによってこんな雨の中作業しなくちゃあならないんだ…(鑑識課がテントへと入った所でぶつぶつ言いだす) 」

回の事件担当のメンバーかな?(マイクに) 」
トワイス「・・・やぁ、今

クリス「(トワイスに横目をやりすぐに現場に目線を戻す)今日もこんな天気か…早いとこ切り上げてアパートに戻りてぇな 」

フリック「(答えになってねぇぞお前…!)あ、あー…ホラ、仮定だが敵勢力の狙いが遺品である可能性がある以上、なるべく早く回収しておきてぇだろ、今回の任務はソロモンの陽動及び討伐も含まれてるしな 」

マイク「雨だと作業効率が悪いんじゃあないっすか?雨ン中の訓練や実践は体験した事ないんすよ俺…(私事である)マイク二等兵です。よろしく(トワイスに) 」

トワイス「トワイス・I・ピースマン。政府軍本部少佐だよ。ま、私は学者上がりで自分自身の戦闘能力は皆無だがね。今回私もメンバーに加わることになった、パソコンワークや医療できみたちをサポートする。よろしく。 」

クリス「…イアン、そいつに資料渡しておけ(トワイスを一瞥し) まーな、普通は雨天にこんな事やらねぇが降り出したもんは仕方ねぇだろ、いつ黒雨に変わるかわかんねーしな 」

イアン「そいつって…! あー、すんません少佐殿、責任は全部あいつ自身って事で、俺は関係ないんで(クリアファイルに挟んだ事件概要等の書類をトワイスに手渡し) 」

マイク「少佐殿でしたか!失礼致しました!(ビシッと姿勢を整え、トワイスに瞬間的な敬礼後、クリスの発言に嫌そうな表情と姿勢)あーあー…この雨がビールならなぁー。ならさっさと終わらせましょーや 」

カンプ「………こういう作業は苦手なんだがな……ん、ああ………カンプ、伍長です。トワイス少佐も此方の任務に? 」

トワイス「構わないよ、そういうところが可愛いような雰囲気だからね(ぇ・・・・あぁ、資料か。拝見させてもらうよ。(受け取り目を通す) 」

トワイス「あぁ、もっぱら私はデスクワークや治療が主になりそうだが・・・・。あぁ、そこに差し入れがあるから、みんなで食べてほしい(カンプ達に) 」

槭「( ˘ω˘)スヤァ…(こっそりテントでサボってる) 」

クリス「だな、風邪引きそうだ お、伍長おはよう さて…受け取った資料によれば遺体の状態は目立った外傷なし、死因は溺死と思われる、か…。会社から自宅へ帰宅している最中に突き落とされたのか故意だったのか、川に転落した模様で、上着やスーツケースが見つかっていない……ふーん、遺品とやらもそん中と考えるのが妥当か 」

リヴァイエ「チクショー・・・なんで小生がこんなとこまできて雑用しなきゃなんねぇんだ・・・・・(テント内を掃除・整理している) 」

アヤメ「にっこり(槭の隣でハリセンを手に座っている) 」

妃菜乃「(装備の音を鳴らしながら歩き、事件現場をうろちょろしている)ふーん…わっけわかんねーな… 」

トワイス「う~ん・・・これだけでは、わからないね。(資料を見ながら) 」

槭「( ˘ω˘)スヤスヤァ…(熟睡) 」

マイク「……(クリスの斜め後ろに飽きもせずずーっと突っ立っている、途中装備の確認や、待機モーションのように肩をトントンと叩いたりしている) 」

クリス「一つ良いか?…俺もさっぱりわからねぇ、ほんっとにわかんえーから(真顔) なぁフリック 」

アヤメ「(槭の向かい側に椅子を移動し寝顔を真顔で観察)ジー 」

トワイス「ん?槭はそこで寝ているのかい?・・・任務中にけしからんな、ここはおとぎ話のように私の接吻で(ぇ 」

槭「( ˘ω˘)スヤスヤスヤァ……(爆睡) 」

フリック「いや俺に振るなよ!? そ、そうだなー…まずは足元から探ってみるか?鑑識のテントとか、遺体の周辺とか? 」

カンプ「差し入れ有難うございます、後で頂きます。おはよう、一等兵。………収穫なしだ、こっちは…ったく、雨も降って来たってのに 」

アヤメ「ペシペシ(槭の額を掌で軽く叩く) 」

マイク「(装備をカチャカチャ鳴らしながらフリックとマイクの会話を聞き、遺体の周辺に視線を向ける)この天候だ、先に遺体調べておいた方が証拠の出も速いかと… 」

槭「ピクンッ(刺激で身体が少し跳ねる)んっ……んぅ…………( ˘ω˘)スヤァ…(一時起きかけるがまた寝る) 」

クリス「それこそ俺に聞き返すなよ… お、マイクがいいこと言ったな、フリックよりかは頼りになるな、うん(真顔) 」

トワイス「(槭の顔の真近くでじーっとみつめる) 」

フリック「さり気無く俺を卑下するのやめてくれないか、よしわかった、鑑識の方へ行って遺体を見せてもらおう 」

名も無き覚者「(天地一体化)やめなさい(トワイスにだけ聞こえる声でトワイスをペチンと叩く) 」

槭「( ˘ω˘)スヤッスヤァ……(安眠) 」

アヤメ「(槭の鼻と口の間に割り箸を挟んでじーっと眺める) 」

妃菜乃「んーったくぅ、下っ端だからって仕事がないと思ったら大間違いだってのにー…(寝てる槭を横目に、マイクの発言を聞く) 」

マイク「お褒め頂き感謝感激……フリック少尉、この事件で何か…ゲリラ的なものは発生しますか?もし少しでも危険性があるなら私が独自の狙撃ポイントで待機致しますが…(飽くまで軍人) 」

トワイス「痛っ!・・・はぁ仕方ないな・・・私も遺体の方へ行ってみるとするかな。(立ち上がり、遺体のある方へ歩いていく) 」

槭「ふがっ……(ビクッとなる)ん、くぅ……(うっすらと目を開ける) 」

リヴァイエ「あん?槭のやろー、寝てやがんな?よし・・・・小生がたたき起こしてやる(手枷についた鉄球をジャラリと) 」

フリック「あっ…槭どうすっかな……まぁ良いか、好きにさせておこうぜ(和み) 妃菜乃行くぞー あり得る…が、狙撃で致命傷を与えられる相手ではないな、孤立させておくと危険だ、極力団体行動を心がけた方がいいっていうのが俺の判断だ 」

アヤメ「くすくす…おはよう槭三頭兵君(なでなで) 」

トワイス「・・・・・・・。(セフィ・・・セイヴァー、君はどう思う?この事件。どうやらただのイレギュラーではなさそうだ・・・・) 」

マイク「了解(OK)、少尉…貴方の判断に従います(安全装置(セーフティ)を外し、ライフルを勇ましく構える) 」

槭「ん、ぅぁ……(なでなでされてまったり顔)おはようございますぅ(寝ぼけ眼) 」

名も無き覚者「(天地一体化)私からは何も言うことはありません。(トワイスにだけ聞こえる声で) 」

カンプ「雨………そういえば、黒い雨の時に現れるんだったか………(腰に下げた超大型拳銃を抜き、弾丸を確認する)………ストルム、良し。ヴァイゼン………鋏も、良し。試作のアレはテントに置いてあるが、まあ………大丈夫か 」

リヴァイエ「(あっぶねぇえええええええ!!!ばれるところだった・・・・!) 」

クリス「よし、移動だ移動、菓子は700円までに抑えておけよ(真顔) …勇ましいのは良いがくたばらないようにな 」

妃菜乃「あ、うぃーっす(「よっこいせ」と声を漏らしてボックスマガジンの散弾銃を腰に提げ、フリックについていく) 」

トワイス「・・・・・。(そうかい、わかった。) 」

マイク「録画して溜めるに溜めたドラマ全部見た後じゃあないと俺ぁくたばれませんよ(スコープの確認を終え、装備を戻し、クリスの後ろを歩く) 」

フリック「普通の雨から黒雨化するっつーのが定パターンらしい、何か起き忘れたのか?イアンに取りに行かせたらいいんじゃないか(そう言いながら鑑識班のテントに顔を突っ込む) 」

クリス「おいおいフラグ臭い事言うなよ(苦笑)頼りにしてるぞ (テントに入る)…誰もいねーな、鑑識の奴ら、さっさと引き上げやがったな 」

アヤメ「皆さんとっくに出勤ですよ?…今コーヒー入れますね(槭ににこりと微笑み) 」

トワイス「・・・・ここにホトケが・・・。(鑑識班のテントに入る) 」

カンプ「移動、了解。………誰も居ないのか?ったく 」

槭「くぁ……(あくびをする)お願いしますぅ……(ねむねむ状態) 」

妃菜乃「げーっ、鑑識班もう撤収したのー?はぁ、おいちゃんも熱いシャワーが恋しいよ(雨に濡れたポニーテールを揺らし、テントに入る) 」

テント内部にはまず大台の上に泥水で汚れたサラリーマンの遺体、周囲に医療器具他、ダンボールなどが置いてある
マイク「はい(一返事で、テントの内部に入る前に周囲を確認し、クリスに続いて入る) 」

トワイス「(遺体の近くにより目視で状態を確認すると同時に何かないかを調べる) 」

クリス「全くだよ伍長、俺ら真面目過ぎんのかね(苦笑)ああ、俺もベッドが恋しいなぁ 」

トワイス「確か資料では・・・『溺死』だったね?(クリスに) 」

マイク「……女がそんな装備しているなんて気にくわねえ…(妃菜乃の外見を見て一言葬ったあと、テント内部を銃口を向けながら舐め回す) 」

フリック「んだよあのサボリ魔共…お、少佐殿どうしました!早速閃いちゃいましたか! 」

クリス「足元気をつけろーマイク、かっなり散らかってんぞこれ …ええ、目立った外傷なし、肺に水が溜まっており溺死であるとのこと 」

カンプ「真面目すぎるんだろうな………我ながら損だと思うよ(段ボールを開け、中を確認)鑑識の連中、本当に何やってやがる……… 」

アヤメ「あら、どこぞのおサボり中将よりかは仕事してますよねー(笑いながらコーヒーをか槭の前に置く)疲れ溜まってるんじゃないですか 」

マイク「(クリスに無言の返答後、銃を降ろして遺体に視線を落とす) 」

トワイス「・・・誰かに突き落とされたのか・・・故意なのかは、今の状況ではわからない・・・ただ。少し妙だ。(クリスに) 」

ダンボールの中から厚手のコートが二着、どちらが着用されていたかはわからない ビニールに包装された例の血染めの封筒が見つかった

槭「ズズ……(コーヒーを啜る)んく……え、えぇ、申し訳ございません……なにぶん色々と掛け持ちをしているもので……ご迷惑おかけします(コーヒーの苦みに顔をしかめるが、眠気が晴れた様子になる) 」

クリス「(マイクと同じ部分に着目しながら返答)…妙、と言いますと? 」

妃菜乃「だーよねークリスくん…ひとまずは、目の前の仕事を済ませるとしようかねー(首元のスカーフの位置を直し、遺体に目を閉じて合掌する) ちょーっと聞き捨てならないなあ、マイク二等兵さん。装備は装備。男が着けたって女が着けたって変わりゃしないよ、本当に差が出るのは『腕』、でしょ?(マイクを一瞥する。マイクとそう変わらない装備を身に着けている) 溺死、ねー…(あっちはまた血染めの封筒か…) 」

アヤメ「お察ししますよ…けどそれ以上に、何か悩みでも抱えているのでは? 」

槭「……人は誰でも、一つや二つは悩みを抱えていますよ。なに、大したことじゃありません(苦笑) 」

トワイス「・・・誰かに突き落とされたとするならば・・・何故、わざわざ川へ突き落したのか。確かに水温による体温低下を望めるが・・・・これでは生存確率が高い。そんな方法よりもナイフや銃で殺した方が一番手っ取り早い。だが、わざわざ突き落とした。また、故意だったとしても・・・不自然だ。 」

カンプ「……………こんなもん放ったらかしにするか、普通……(封筒を手に取り)開けるぞ、中身を確認する(包装を破り、中の封筒を取り出す) 」

クリス「早く済ませること済ましてお互いリフレッシュしたいな、お互い(微かに微笑む) …確かに、効率的な殺し方ではない。事実この事件では他の被害者のケースを検証すると刺される、頚動脈切断と言ったものがあるのにこれは確実とは言えない…ですが、それは今回に限ったことではないようですね 」

マイク「妃菜乃伍長、戦場では男尊女卑だ。戦場に立たずに参謀側へ回ったらどうです。それに狙撃の腕じゃあ俺には勝てませんよ。大将殿に見ていたらければ間違いなく俺のスナイプは大尉レベルですぜー(自慢気) 」

マイク「……(あまりクリス達の話題に口出しする事はなく、ただしっかり耳を立てて聞いている) 」

アヤメ「…でしょうね、ただ職務に対し真面目な姿勢で着、然とした態度で望んでいた君がこうなると私も少し気になってね 」

トワイス「あぁ、どれもこれも、効率が悪い。そして、そのたびに”何か”を残していっている。我々は誘い込まれている・・・おそらく、これからもヒントを残していくだろう・・・・この事件のイレギュラー達は。 」

封筒は封筒そのものの重量のそれ以上でも以下でもなかった、光に飾されると中が透けて見えるが何も入ってはいない事がわかる 」

トワイス「マイク二等兵、その言葉、ウィキッド中将にも言えるかな?(いたずらっぽく笑みながら) 」

フリック「ってーと…俺達の存在が既に認知されtるって事ですかね、それは考えすぎじゃ…(冷汗を流し苦笑い) 」

カンプ「全くだ、旨い飯でも食べに行きたいよ…… 中身は入って無い、か。仏が持ってたただの封筒止まり、か……? 」

槭「それにつきましては、自分の不注意です。今後このようなことが無いよう努めますので、なにとぞご容赦を…… 」

妃菜乃「はは、まったくだね(クリスに微笑を向け) ほら、アレですよ。物的証拠を残したくなかったの、で、は……あぁ、そうだ…刺殺もあったんでしたっけ…(クリスの発言を聞き) ささ、参謀?嫌だよ、おいちゃんが兵士になった理由はちゃんとあるんだから。腕に自信があるなら、さっさとおいちゃんを追い越して見せてほしいね(階級の意味を含め、マイクに) 」

トワイス「・・・というよりも、我々は”欠片(ピース)”だ。この事件の完成図(しんそう)をかたどるための、パズルのピース・・・・。(フリックに) 」

マイク「ウィキッド中将がどれほどの腕から分かりません。それ故にご返答はできませんが、スナイプの腕なら私は政府一になれる自信がある。今じゃあありませんが、何れなってやりますよ。中将の前でも言えるようにね 」

半開きした封筒から光を虹色に反射する水晶の粒が、黒い水と共に零れ落ちた

トワイス「ふ、君のような人材がいることは非常に誇らしい。戦いの中でその闘志をさらに磨いてくれ(マイクに 意外と好印象) 」

トワイス「・・・・!(水晶の粒と黒い水を見て) 」

アヤメ「…そう…ごめんなさいね、余計なお世話だったかも(ケーキを卓上に置き丸呑みする) 」

マイク「殉職(二段階級繰り上げ)は無しですよ伍長、といっても、戦場で死にに行く人の顔じゃあないか……(妃菜乃にため息混じりで) ……我々の行動が認知……ッ!?(銃口を前にむけながらテントの外に除かせる)チッ…神経使うなぁ… 」

槭「!?(目の前の光景に少なからず驚愕する)い、いえ……イツルギ伍長が自分を案じてくださったことは、とても嬉しいですよ(笑顔) 」

フリック「興味深いですな、あなたの中でこの事件の全体像がどういう風にイメージされているのかは知りませんが、だとしたら不気味なことこの上ない…ん?(粒を見て中腰になる)これは… 」

カンプ「(段ボール箱に封筒を直そうとした瞬間、水晶の粒と黒い水に気付く)……………水晶……いや、それより………黒い、水………?(手袋をはめ、黒い水に触れる) 」

マイク「(脇目で粒を認知する程度で満足したか、そのまま外の背景と睨めっこしている) 」

…カラッ、カカラッ、ポカラッ…(遠方から馬の走行音が聞こえてくる)

イアン「(槭とアヤメがいるテントに息を荒上げ掛けこむ)…はぁ…はぁ…!ほ、い、イツルギさん!槭!今すぐ俺と一緒にクリス達と合流してくれ!まずいことになった! 」

妃菜乃「黒い水、ってーと…(黒い雨が脳裏を過り、腰に下げる散弾銃のグリップを握る) さて、ね。骨は拾ってくれたまえよ?あっはっは(笑いながらマイクに) 」

トワイス「・・・迂闊にさわらないほうがいいかもしれない。(黒い水をみて) 」

カンプが黒い水に触れた瞬間、深海に投げ込まれたかのような重圧が一瞬テント内部に広がり、水音が響いた 」

槭「っ……!?どうした、なにがあった!?(駈け込んで来たイアンを見て) 」

トワイス「・・・・!(セイヴァー、いつものように君の加護を私に纏わせてくれ) 」

イアン「なんかわかんねぇんだけどヤバイんだよ!おかしいんだ!鑑識の奴らが全員『溺死』してる!原因不明な事が起きた以上じっとしてるのはやばい気がするんだ!俺バカだから冷静な判断とかできねーんだどやべぇって! 」

カンプ「馬………?………うちに馬に乗る奴は確か………居なかっ……!なんだ………この、重み……か……?? 」

名も無き覚者「(天地一体化)了解です(トワイスにだけ聞こえる声で) 」

オォォォォォン…(スピーカーの音割れのような音が反響し、雷が落ちたかのような閃光が外で迸る) 」

槭「な、なんだそりゃ……そ、そんな状況俺だって理解できねェよ!一体何がどうなって……イツルギ伍長!とにかく合流しましょう! 」

ピカチュウの中の人「(日本刀を研いでいる)…?(テント外から駆け込んできたイアンを見る) 」

フリック「!…お出ましか! 全員外に出ろ!いいか指揮はしねぇぞ!確実事故判断で動け!テントを死守する事と自己の保身を最優先だいいな! 」

トワイス「・・・・戦闘は君たちに任せる。私はデータを守る。 」

アヤメ「え…ええわかりました(立ち上がりレールガンを背負う)槭三頭兵、ハイリッヒ三頭兵、状況が掴めない以上自己防衛を最優先にしてください、いいですね 」

槭「了解!家族を残してやしませんよ! 」

マイク「上司の骨持ち帰る部下の心情を察してほしい――ッ!?(テントから飛び出て水から逃れると、走りながら銃器の装弾、ロックの解除など、瞬時に戦闘準備に入る) 」

外の光景は至ってシンプルだった、先程とは何も変わらない現場に、有に5mはあろう、白骨に僅かな肉を継ぎ足したかのような巨人が佇んでいる、ただそれだけ 」

妃菜乃「―――ぃ…ッ(顔をしかめ、割れた音に片耳を塞ぐ) 了解!自己判断ってことは、発砲許可は降りたも同然と解釈しますよ!!(フリックの掛け声に応答し、散弾銃の安全装置を外しグリップを握って左右を警戒しながらテントの外へ出る) 」

アクシル「はッ! ヒヒィーーン…(手綱を強く引っ張ってテント前で止める)よーしいい子だ…あ、政府軍准尉・アクシル、只今――――――――ッッ!?(閃光に一瞬目を眩ます) …どうやら、今のタイミングは絶好みたいですね(政府軍であるにも関わらず、その身体に装備は"一切無かった") 」

トワイス「・・・・さぁ、始まりの鐘はなる。一人一人の信念と深淵をかけた・・・・聖杯戦争・・・己の願望を・・・叶える戦い・・・。(巨人を見上げ) 」

アヤメ「よし!その言葉を信じる!地獄行きと思いなさい!(テントの外へ駆け出し直様レールガンを構える)…!鑑識のテントが襲撃されている…!) 」

クリス「5mのネフィリム一体…いや、背後に二体いるな…この人数相手に必死だなおい 」

カンプ「(黒い水が付着した手袋を投げ捨て、テントの外に転がり出る) ……………ああ、くそっ、案の定襲撃か 」

白骨の巨人「(動きは恐ろしく鈍く糸に吊るされた人形のようにぎこちない動き方をしながら鑑識班テントへ歩み寄る) 」

マイク「指示無しなんて訓練ではやらなかったぜ俺…(歯を食いしばり、狙撃ポイントである近くの木造の建物の上まで移動し、狙撃銃を固定)ビッ、クリス、こちらは狙撃ポイントに到着しました、援護します (無線でクリス含めた14班に応答) 」

槭「家族も守れず地獄行き、は勘弁だな……!(どちらにせよ実力派揃いのこの小隊、俺の出番なんざ身を守る時くらいしか無いけどな…!信じてますぜ、上官がた!)(アヤメに付いてテントの外に駆けだす) 」

妃菜乃「…3体、目視……ハハ、まるで…まるで、お伽話の巨人のような、堕天使さんだ―――(巨人を見上げ、驚愕する。脂汗が頬を伝い少なからず恐怖を覚える) ジッ、援護要請、了解。くれぐれもおいちゃん達の頭ふっ飛ばさないでね(テントへ歩み寄る巨人から目を離さず、散弾銃の銃口を上げる) 」

クリス「(無線を取り出し駆け出しながら応答)マイク、俺の経験からすれば恐らくアレは、眉間を打ち抜くか首を切断すればほぼ動けなくなる…目の前の一体は俺が引き付ける、お前は眉間の狙撃を頼む 」

マイク「了解(OK)…(妃菜乃への返答も含め、クリスの指示に従いスコープを除いて唾を飲む) 」

フリック「おし!アクシル来たぞ!(ガッツポ) いいかお前ら!奴らは行動不可能の状態にして一定時間がたたねぇとくたばらねぇ!眉間!首!これのいずれかを破壊するんだ!やり方は…どうにかしてくれ!(背後の2体に突っ込んで行く) 」

白骨の巨人「(三体共にテントだけを目視しゆっくりと触診している、メンバーには気付いていない) 」

カンプ「三体、か………こっちは後衛が複数、となると………(臆する事無く、超大型拳銃「ストルム」を抜きながらネフェリムに歩み寄る)前に出た方が良さそうだ 」

アクシル「あぁ、君は―――フリッツ…だったかな。宜しくね …ここはまずい、一旦馬と一緒に離れよう(手綱を握って林の中に馬を隠す)えーと、無線無線…は、無くしたか…じゃあいい、一人でもやってやる!(自身の手"だけ"を巨人に向けて構える、真剣な顔つきである) 」

ネフィリムA「かパッ(妃菜乃、アクシルに対し大口を開け中腰になりゆっくり顔を近付ける) 」

クリス「きったねぇ顔してるな…(真顔のまま踵からバーナーを噴出し園を描くようにネフィリムBの頭上を飛ぶ)) 」

アクシル「(―――――――――)――――来た 『爪弾』ッ!(ネフィリアAの顔面にある種の"回転"がかけられた爪を2、3発発射する) 」

妃菜乃「ガガガンッ、ガガガンッ!ガガガンッ!ガガガンッ!!(ネフィリムAの顔面へ即座に散弾銃を構え、アクシルに続いてボックスマガジンに装填されている全12発を全て撃ち込む) 」

ネフィリムC「(カンプ、フリックに対しても同じように口を開け接近してくる) 」

マイク「――ダンッ!(まず一発、クリスが狙うネフィリムの脚を貫き、動きを鈍らせようと試みる) 」

カンプ「(ネフェリムCを「ストルム」の射程距離内に捉え、頭部目掛けて発砲)ゴッガァァァァ……ン! 」

ネフィリムA「(爪弾により顔の3分の1が消し飛び、12発のうち1発が眉間に食い込んで動きが更に鈍る) 」

ネフィリムC「ガボォッ(ストルムが目を含む顔半分を砕きゆっくりと仰け反って怯み隙が生まれる) 」

ネフィリムB「(クリスを目で追いかけている間に足を貫かれ片膝をつく)ァァ…オァ… 」

クリス「グッドだマイク、お前と組んで正解だった(空かさずコマのように回転しながらネフィリムBの両目を一振りで潰す)…今だ、顔に三つ目の目ん玉開けてやんな 」

アクシル「…さすが僕の『爪弾』と『回転』だ、堅牢な壁であろうとこの2つさえあればほぼ敵なしだ…!(発射されて無防備の指に爪が新たに生え、馬から降りて戦闘体勢を整える)来るなら来い、どちらにしろぶっ飛ばしてやる(回転する爪弾をネフィリアAに3発、後頭部にホーミングさせる) 」

フリック「おぉらッ!(ネフィリムCの足の腱を切断する)でけぇの倒れんぞ! 」

マイク「カチャン、カチャカチャ、チャキン(ボルトアクション型の狙撃銃の為、一発うったらすぐに空弾を抜き取る)――キリキリキリ…(重力、温度、湿度、雨の要素全てを考え、方向を調整し)ダンッ!(すかさず、ネフィリムBの眉間のど真ん中に弾を打ち込む) 」

ネフィリムA「メギャンッ(後頭部を破壊されほとんど動きが鈍り、マトモに立つことすら出来なくなる) 」

ネフィリムB「(眉間をストレートに貫かれ、完全に機能停止し俯せに倒れる) 」

妃菜乃「効いてんじゃないの、この調子で一気に制圧するよッ!カチャカチャッ、ガチンッ(銃を構えたまま後退し、空弾倉をダンプポーチに突っ込んで新たな弾倉を再装填する)ナイスプレイ、アクシル准尉ッ!ガガガンッ!ガガガンッ!!(アクシルに続き、動きの鈍ったネフィリムAの眉間を重点的に狙い散弾を発砲する) 」

カンプ「ナイスサポート、フリック(銃口から紫煙を吹く「ストルム」に劣化ウラン弾頭を装填、ネフェリムCの眉間目掛けて撃ち込む)ゴガォォン! 」

ネフィリムA「(眉間も含む顔面を蜂の巣にされ頭部が崩壊、それと同時に、口に含まれていたと思われる『何かを』を落とし仰向けに倒れた) 」

マイク「カチャン、カチャカチャ、チャキン(没露アクション後、妃菜乃の狙うネフィリムに銃口を向ける)(伍長が仕留めてくれれば、ラスト一体にぶち込むだけだ…) 」

アクシル「命中ッ…さて、とどめの一発…喰らってもらおうじゃないかッ!!(一方の手にある爪を全て束ね、束ねたものにまるごと回転をかけてネフィリアAの額に穴を開けようとする) 」

アクシル「おおっと、砕けろ!(発射した爪弾を砕く)…ん?なんだありゃ…(落とされた『何か』を目に付ける) 」

ネフィリムC「┠゙ムンッ!(見事弾丸が命中し劣化ウランの威力によって下顎だけ残し断面が跡形もなく吹き飛んだ) 」

妃菜乃「やった、目標沈黙!(仰向けに倒れたネフィリムAからしばらく銃口を向けたまま周囲を見渡し、全目標の撃破を確認する)―――クリア!……にしても、何か落ちるのが見えたけど……(『何か』を探しにネフィリムAへ近づいていく) 」

ネフィリムA「ギギ…ギ…(糸に釣られるかのように立ち上がり、おぼつかない足取りだが落としたそれを奪い返そうと腕を伸ばすが…) 」

マイク「総計2弾のみ…エコロジーに済んだぜ(戦闘中は一切言葉を述べなかったが、終わったと確認すると狙撃銃を持って口を開く)クリス、生命反応はありませんか? 」

アクシル「…どうやら危険は過ぎ去ったみたいだ、あの物体を確認しに行こう(馬に騎乗し何かに近づく) 」

妃菜乃「しつこい―――ガァンッ!(ネフィリムAへトドメの一撃を放つ) 」

クリス「ああ、多分全滅したんじゃ……(咄嗟に撃ち抜かれたネフィリムAの残ったわずかな頭部を駄目押しと言わんばかりに『一太刀』で切り落とす)…ねぇんじゃねぇの 」

アクシル「こいつ―――――ッと、僕より先にか、ありがとう(妃菜乃に感謝の敬礼を贈る) 」

ネフィリムAの落とした物体、一冊のアルバムと…ファイリングされたノートの切れ端だった

カンプ「………片付いた、か?他に敵影は無いな、今のところ……(ストルムをホルスターに仕舞い、ネフェリムCに近寄る) 」

マイク「了解(OK)(狙撃ポイントから帰還していき、クリスの後ろ、定位置に戻る)見た目は化け物でしたが…14隊の人間の方が化け物でしたね… 」

ネフィリムC「(トカゲの尻尾が切断されても動くように残された身体が痙攣しているが襲い掛かる気配はない) 」

妃菜乃「ぅわ、鮮やかなお手前で…(クリスの剣捌きを目の当たりにし、目を見開く) あぁ、いえいえ。こちらこそ助かりました、アクシル准尉(散弾銃に安全装置をかけ、腰に下げて微笑しアクシルに敬礼を返す) ……アルバム、かね?これは(アルバムを拾い上げる) 」

クリス「よく言われるが実際化け物と対面して、結局自分は人間だと思うわけ …(横目でアルバムや切れ端を見る) 」

アクシル「え、敬語――――あぁ、そういや僕は准尉だったんだ…(結構忘れっぽいタイプ)…それじゃあ本題だ、その切れ端とアルバムは…? 」

マイク「伍長、危険です。そう易々と拾い上げたら!!(妃菜乃へ敬意ある怒号を放ちながら、ネフィリムCの痙攣状態を蹴る)こんな化け物相手に素手で戦う人がよく言いますよ、本当 」

カンプ「この分だと落とし物は燕条の獲物だけか………一応死亡確認 」

妃菜乃「だぁーいじょうぶだって、ほら。例の遺品っぽいよ。コレ(アルバムの表紙に視線を落としながらマイクに) あっはっは、今日はおいちゃんツイてるよ~(カンプにも応答し) 2003年…月見浜、この町にある学校か。もう10年も前の代物だよ、これ(アクシルや皆に見えるようにアルバムを掲げる) 」

アクシル「…月見浜、ッつーことはあの高校で…その切れ端の名前の人物は女性とみて間違いはないだろう(まだまだ子供みたいな詮索) 」

マイク「……(証拠とわかり、銃を下げる) 」

フリック「アルバムなんて始めて聞いたぞ、’こいつぁ大収穫なんじゃねーか?なぁクリス!よくやったぞ結婚しよう!(冗談めかしく) 」

妃菜乃「あ、おいちゃんもそう思う(アクシルの意見に同意)でも…その細かい文字の方が気になっちゃうなあ…何か怖いし。」







月見浜高校 旧校舎



ルーシー「(石畳の廊下、炭を水面に浸したような雨空を見上げる)……雨、かぁ…う~病み上がりには応えるなぁ、間接痛いし……(本部の兵士を召集しての会議だなんて、長引かないといいんだけどな) 」 

クレメンティーネ「(ガチャ、と理科室の扉を開けて、その中から廊下に出てくる)・・・あら、ルーシーじゃない、体、大丈夫? 」

セコンダ「(バァン!と力加減を間違えたかの様に扉を開け、ゆっくりと廊下に出てくる)本格的に行動に移るんだろうが……他に場所を用意しても良かったろうに 」

ルーシー「ひゅい!(弛んでいたためか板で固定したように背筋が張り慌てて振り向く)ク…クレメンポンさ…くれぽんさん… ええ、御陰様で日常生活を不自由無く送れる程度にはなんとか(苦笑し肩を竦める)くれぽんさんの方はどうです?研究、捗っていますか 」

イアン「タッタッタタラリラーイッツミーマリsゆっぐりじでいっでね!!(セコンダの開けたドアの辺りを丁度歩いていたためドアがクリーンヒットしぶッ倒れる) 」

クリス「(その隣のドアを開け暗がりから姿を現す)一部の政府軍本部兵や傭兵も召集されるらしい。俺は”ここ”でブリーフィングする事に意味があるのではないかと考えてるんだがどう思う 」

クレメンティーネ「クレメンポン・・・ッ、ッ・・・ッ、。(妙な呼び名がツボに嵌ったらしく、口を手で抑えて声を押し殺しながら笑っている)そ、それは何よりね・・・ああ、研究はぼちぼちって所かしら、ちょっと材料不足と試行回数が足りないのは否めないけれど・・・。 」

ルーシー「サッ(風切り音を鳴らす速度で振り向きイアンだったものを見て、すぐにクレメンティーネに向き直り張り付いた笑み)しらみつぶしに弱いネフィリムを討伐するぐらいの任務ばかりであまり素材回収できませんでしたしねー…ネフィリムを瞬殺する程度の毒は既にあるしー、いっそのことロノヴェ級でも出てくればいいサンプル取れそうなのに……あっ(セコンダ、クリスの姿が視界に入り手を振る) 」

セコンダ「……あれ?イアン?ああ、ぶつかったのか……すまん、大丈夫か  本部はともかく、傭兵連中ともなると……まあ、状況が動くなら良いか… 」

クリス「ボスの考えはどうにも読みにくい、また趣味の悪い奇策を考えてなければいいがな……それはさてき10分後大図書館、歴史文献書庫の前に集合だ、俺は先に行っている 」

クレメンティーネ「あまり試験体が弱すぎると効果を実感できない、っていうのもあるけれど、危険と表裏一体なのが悩ましい所ね・・・私、正直弱いし。(自覚はあるようだ)・・・あまり頻繁にケガしないでもらえると嬉しいのだけれど・・・。(ぶっ倒れたイアンを見て、ため息混じりに心配する) 」

ルーシー「あはは…まあ私でも機動力を削げる程度ですいねー、クレポンさんにとっては歯応えが無いのも当然かも。そだ、ソロモンを感知できるレーダーでも作ればいいんじゃないですか……(指を立て微笑むがクリスが肩を透かして歩いて行き表情が陰る) 」

セコンダ「趣味の悪い奇策、なぁ……全うかどうかには最早期待はしていないよ、墓穴さえ掘らないで居てくれれば良いさ ……私も先に行くとしようか(クリスの後ろに着いて行く) 」

クレメンティーネ「感知できるレーダー・・・ねぇ、私薬には詳しくても機械とか結構ダメなのよね・・・。(うーむ、と頭をひねる)・・・そろそろ行きましょう、ルーシー。(セコンダについて行く) 」

ルーシー「………(じっと離れて行くクリスの背を見つめクレメンティーネへの反応が送れる)えっ……あ、ああはい!そうだ行かなきゃ、置いてけぼりくらっちゃう!やーこの学校迷路だから見失ったら迷子になっちゃいますもんね!あははは…はは……–––– 」

–––––【大図書館】 bgm.  'Lullaby' - Triangle OST

レトヴィザン「(広辞苑程の負熱さのある古ぼけた書籍を片手に一同を出迎える)よく集まってくれた、ご苦労だったな。埃の絶えない場所だがハウスダストアレルギーは居ないな、結構……聞いてはいるだろうが本部を『避けて』の会議だ、これが何を意味するかは……話すより『見て』『体感して』貰った方が早いだろう 」

セコンダ「(そういえば古いサイクルディーゼルエンジンの本を探すのを忘れていたな……早めに確保しておくべきか…いかん、仕事中だ…)……避けて、か…まあ間違いなく碌な物でもないんだろう、体感が気になるが 」

クレメンティーネ「・・・体感、ねぇ・・・。(あまり荒事じゃなければいいのだけれど・・・) 」

ガウェイン「正直ゾッ……とする体験だよ、化け物と四六時中ドンパチランデブーやらかしているが向こうはココ(頭を軽く突き)がお留守な分可愛げがある。”ああいうもの”を存在させてしまう思考の持ち主が居るってだけで俺は当分飯が喉を通らん(レトヴィザンの隣で身振り手振り彼らしくなく感情的な口ぶりで) 」

レトヴィザン「そう言ってくれるな、少なくとも”ここにいる我々”にとっては”吉良”となる事には違いない…–––今の所はだが(手に持った書籍を本棚に納めてある全く同じ寸法の本を押し込むように納め、重厚な金属音が鳴る) 」

本棚に施された『仕掛け』が作動し、本棚の隣にある螺旋階段が回転しながら競り上がって床から離れ、隠されていた地下への隠し通路が姿を現す。円形状の入り口から下へ向かう螺旋階段は暗がりの奥底まで続いていた

レトヴィザン「(鉄仮面を被ったような機械的な無表情のまま首をクイと捻り)––––––入りたまえ 」

セコンダ「(……サイクルディーゼル…?何だそれは……いかん、落ち着いて仕事に集中……)……らしくないな、随分と感情的……隠し通路か、此処まで厳重だとは 」

クレメンティーネ「ああ、成る程、そういう―――うっ、カビ臭・・・(お肌に優しく無さそうだわ・・・) 」

レトヴィザン「正直私もこの仕掛けに気付いた時は同じ感想を抱いたよ、あれは私が大佐…そうだな、君がクレメンティーネが入隊するよりも更に前だったか、あの頃はまだ増税もされていなくて生活に余裕があったな……最も、コイツをここに隠した輩は当時から、よっぽど切羽詰まっていたのだろうが––– 」


水滴のしたたり落ちる音が響く地下室、レトヴィザンがカンテラを翳すと”ソレ”はただ沈黙して彼等を見据える 」

レトヴィザン「これを諸君の前に晒すのには2年という歳月をかけて上層部を黙らせる必要があった……我々は畏怖の念を込めて『コレ』をこう呼んでいる–––––– パ ン ド ラ の 遺 体 、 と 」

光を宛てると虹色の光沢を放つ黒い水晶。双葉麗奈の髪に付着していた水晶や、血染めの封筒に包装された水晶、それらが巨大な十字架のような形を成し、鎖で縛られて聖堂の中央に固定されていた。水晶の中には微かに『人の形をした何か』の影が微かに見える 」

セコンダ「………(パンドラの遺体、と呼ばれたものを呆然と眺め)…態々地下室まで拵える訳だ……で、”コレ”は……一体、何なんだ…?どうも頭が理解をしてくれないんだが 」

クレメンティーネ「・・・パンドラの・・・遺体、これはまた大層なお名前で・・・。(遺体、といっても、何かしら・・・人の形の、何かが・・・いや、人じゃない可能性も・・・) 」

レトヴィザン「……(カンテラを手にし照らされた無表情を一同に向け)……そうだな、それを説明する前に諸君は”幸福”というものについてどう考えるか。価値観によって様々だとは思うが私が思うに共通した幸福とは肉体が『健康』であるコト、そして予定もしていない『不幸』に見舞われない事だと思う……誰か負傷した者はいないか、感知していない怪我でも古傷でも構わない、該当する者は前に出ろ 」

セコンダ「(前髪を軽く払い、額の傷跡を見せ、歩を進める)……こんな仕事をしているんだ、古傷は一箇所や二箇所ではない、が……私はそれでも幸福だよ、一応は未来が見通せている……からな、アレを見て少し怪しくなったが 」

レトヴィザン「『今』はな……君程の究竟な精神の持ち主ならともかく凡人はそうは行くまい…… 触れてみろ。何心配はいらない、遺体に手を添えるだけだ、触れてみろ 」

クレメンティーネ「(前に出て、右手の僅かに切れた人差し指を出す)この前、試薬を作っている途中で割れたフラスコで、指を切ってしまって・・・苦難はあっても、薬を作れて、それが誰かの役に立つならば私は幸福よ。 」

レトヴィザン「代償を幸福と言えるなら君もまた、一歩並大抵の人間から離れた事になる、君達のような人間には”これ”は必要ないだろうが……一度触れて体感してみるといい 」

セコンダ「高尚な人間でも無ければ凡人でも無いよ、私はただの飛行機好きの変人……(触れてみろとの台詞にやや顔を顰め)……触れる機会があるだけ、幸福だと思わないとな(握り拳で軽く遺体に触れる) 」

クレメンティーネ「並大抵の人間・・・ね。(ああ、血がまた出てこなければいいんだけれど・・・血を見ていると何だか、嫌な事を思い出しそうになる・・・)それじゃあ、お言葉に・・・。(右手の中指と人差し指で、恐る恐るだが、そっと触れる) 」


唐 突 な 耳 鳴 り 脳裏を過る過去、その傷を受ける直前のフラッシュバック。あたかも歴史が改竄されるかのように記憶の中の映像では傷を受ける原因が回避され–––––今現在に意識が戻ると、二人の受けた傷は何も無かったかのように消失していた 」


クレメンティーネ「―――!!!!(脳裏を過る過去、自分の存在というもの、血を恐怖する理由が、頭の中を突っ切って行き―――)ぁ、ぅぁ・・・あ、いや、嫌・・・嫌だ・・・や、やだ・・・わ、わた、私は・・・わ、私は・・・(涙目になり、地面にへたり込み、パンドラの遺体に向って両手を突き出して視界に映らぬようにしながら、恐怖で後ずさりする) 」

セコンダ「……なあっ!?(どうなってる……?あの時も、あの時も……避けられなかった傷、だった…状況その物を、変え……)……ッ!!(慌てて手を離しつつ『遺体』から距離を取り、先程まで『遺体』に触れていた手で傷があった額に触れる)……無い、ナイフを止めた時の傷が……無い… 」

レトヴィザン「(恐怖、動揺する二人の様子を暫く視界に入れるが何も反応を示さずすぐに踵を返し、予め地下室に配置しておいた麻酔漬けのグレムリンを持ち上げる)体験して初めて理解できるだろう、言葉で伝えるよりも直接的にな。そうだ、これは異常にして存在そのものが忌まわしい産物、そして––––(そのままグレムリンの体を水晶に押し当てる) 」


クシャリという音を立ててグレムリンの中指に切り傷、そして顎に深く抉られた後のような傷が出血も無く刻まれ、音も無くして絶命した 」


レトヴィザン「……これが、こいつの危険性を熟知した私がこの事件に着手し執着した理由。セコンダ、お前では耐えられた傷でもこのグレムリンにはそれができなかったようだな。ご覧の通り、月見浜町の殺人鬼が必ず使う手段はこの遺体の力を要いたものだ 」

セコンダ「……(恐怖に怯えるクレメンティーネの手を掴み)…落ち着け、私も冷静にはなれないが、大丈夫だ……多分、な  おい、待て、これ以上何……を…(グレムリンが遺体に触れ、絶命する様が目に入り)……答えろ、あの『遺体』は何だ 」

ルーシー「……––––!?…ッ!!?(口元を抑え膝を突き壁に手を付け目を逸らしてしまう) 」

クレメンティーネ「フーッ、フーッ、フーッ・・・、ヒッ、・・・。(涙を抑えながら、荒い呼吸だがレトヴィザンの説明を聞いている、頭に入ってきているかはおいておくとして。) 」

レトヴィザン「全貌は把握しきれてこそいないが、確定している事実だけ答えよう(越に当てたナイフを遺体を覆う水晶に突き刺し、破片が床に落ちる)この破片は双葉麗奈やヘンリーワグナー、こ事件の犠牲者や被害者に付き纏う物質であり黒い雨の『元凶』ソロモンの『根源』……そして、触れた者から『幸運』だけを残しあらゆる『不幸』を吸い出し『身代わり』になり続ける不滅の遺体。二度触れた者にはその倍の『不幸を返す』殺戮兵器であると 」

セコンダ「全貌は分からなくとも、元凶と分かっていてこんな所に置いているのは……対処の仕様がないからか、それとも……別の使い方を考えているのか……そいつにもう一度触れたら、私は死ぬと考えていいんだな……(かつて派手な傷跡があった額に手を当て) 」

レトヴィザン「死ぬな。ハッキリとこの際言っておくが『破片』に触れれば即死では無いにせよタダでは済まない ああ、処理所かここで厳重に放置するしかないと考えている。月見浜町の急速な発展もこの遺体による加護だと考えればこいつはかなり昔から相当な量の災害を溜め込んでいる筈だ。それを破壊し万が一全て解き放ってみろ……君達が想像を遥かに上回る事態に発展する事は言うまでもない 」

クレメンティーネ「スン、グスッ・・・、た、ただでは、す、済まないのね・・・ヒック・・・。(一瞬、触れたときの事を思い出してしまい、また目が潤んでくる) 」

セコンダ「分かった、極力そいつには近寄らないとしよう…… いっそ入り口を完全に塞いでも良い位の代物だな、何かの拍子にこの一帯が消し飛ぶなんてことも有得てしまうという事か……この事を知っているのは、この場に居る人間だけか 」

レトヴィザン「(クレメンティーネの前に片膝を突いて頭を軽く撫でる)済まない事をした、必要事項ではあったが この場にいる人間のみならここを埋め立ててこの件は終了だ。だが先程も言った通り、月見浜町に潜む殺人鬼は遺体から採取した破片を所有している。この遺体の性質も我々より熟知している以上、凶行は単なる殺戮だけ留まらないだろう。このまま事が進めばヘンリーワグナーのような犠牲者の増加、今保護している双葉麗奈の身柄等どうでもよくなる事態に発展する危険性が高い 」

クレメンティーネ「(赤くなった目を薄く開いてコクコク、と頷く、ちゃんと話は聞いているという意思表示らしい) 」

セコンダ「そう……だったな……駄目だ、まだ思考が纏まらん……だが、此処に呼ばれた意味は…理解できた。月見浜の殺人鬼についても 」

レトヴィザン「ガウェイン、後始末は任した(クレメンティーネの両肩に手を添え)大丈夫か、立てるな 今後我々はこの遺体の解明と『殺人鬼の討伐』を最優先に行動する、この件に堕天使の介入が始まる前に片を付けなければならない。今日は以上だ、ここに居ない作戦参加メンバーには追って詳細を伝えるとしよう……気分直しと言ってはアレだが上でコーヒーとケーキでもごちそうしよう 」

クレメンティーネ「(レトヴィザンの問いにこくり、と頷き、壁に手をかけながら、よろよろと立ち上がる)ぅ、う・・・フーッ、フーッ・・・。(そして、深呼吸) 」

セコンダ「了解した、追う相手の情報が少しでも手に入るのは有難いからな……ケーキ…よし、貰おう  (トラウマをモロに刺激されたのが相当堪えたのか……)まだ落ち着けなさそうだな、私も手を貸そうか 」

レトヴィザン「無理はしなくていい、安静にしていろ 済まないな、彼女を頼めるかセコンダ そうだ、付添人があと一人ぐらい必要だな––––アヤメ 」

アヤメ「(声をかけられ螺旋階段にもたれかかりながら敬礼)……グレムリンの遺体は有毒性です、私が始末をしますので准将がクレメンティーネに付いてやっては如何かと 」

レトヴィザン「私は『お前に』『ここから』連れ出してやれと言ったのだが、何か不都合があるのか 」

アヤメ「………(返答はせず目を逸らし無言でクレメンティーネに歩み寄り肩を貸す)申し訳在りませんがセコンダ先輩、この娘に落ち着かせるよう声をかけ続けてくれまうsか、今の私じゃ気の利いた言葉をかけてやれそうにない 」

セコンダ「……隠し事か後処理か知らんが、程々に頼むよ  気の利いた言葉………ケーキとコーヒーが待っているぞ、それで少し落ち着こう 」

クレメンティーネ「・・・(あの、一人寂しく、眠り続ける少年、あれは一体、でも、あの少年を、考えると、それだけで・・・それだけで、私の全てが、否定されるようで、怖かった・・・これ以上、もう、何も考えたくない・・・。)怖かった・・・。(肩を貸されて、それに甘んじながら、零す一言はとても彼女らしくない弱音だった) 」

アヤメ「ハハッ…さあなんの事やら、ルーシーとだけの秘密が多過ぎてどれのことを言っているのか検討もつきませんな  ……悪い『夢』だよ、いつかは覚めて終わるただの怖い夢だ……(乾いた笑いを零しクレメンティーネを担いだまま階段を上って行った) 」





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最終更新:2021年12月28日 23:17