こころの気持ち

《こころの気持ち》


ヒロ「原宿はこっちや(グソクムシとクレープをぶん投げる) 」

秦こころ「………(通りかかったところに投げ飛ばされたクレープを目で追う)………(目の前に落っこちたクレープに視線を落とす。その顔は無表情)(お面:姥 感情:憂) 」

ヒロ「む、外したか…外した責任は取ろう(落っこちたクレープを拾い食べる)………?(こころを見て) 」

秦こころ「………ス……(落っこちたクレープを静かに指差す)…………食べ物…?……投げちゃ、ダメ。…もったいない。(お面:姥 感情:憂) 」

ヒロ「あ、ハイ…(クレープを完食)(こころを見て) 」

ヒロ「……すごい、お面だな…(こころのお面を見て)どこで買ったの? 」

秦こころ「………(クレープの後始末をするヒロを静観)………えらい。…でも、おちたもの食べるの、おなか、こわす。……次から、気を付けて…(汗(お面:猿 感情:困惑) 」

秦こころ「………ちがう。…これは、わたしの「感情」を具現化したお面。…私はお面の付喪神――面霊気――『秦(はたの)こころ』だ。(お面:女 感情:普)(無表情の少女。その声音も、感情無さ気な棒読みなもの。だが、付けているお面は変幻自在にころころ変わっている) 」

ヒロ「大丈夫、地面に落ちたものは養分みたいなもんだからさ。……実は土人間なんて言っても信じてもらえるかな(ククッ  ……買ったわけじゃなくて、生まれついた時からそのお面で感情を表してる……そういうこと?(こころのお面を見て)こころちゃんか。俺はヒロ…よろしくな 」

秦こころ「………土人間……妖怪、みたい。…じゃあ、心配ない。杞憂だった。(お面:ひょっとこ 感情:安堵)……うん、そういうこと。……でも、自分で言うのもなんだが、わたしの感情はかなり豊かだぞ。(お面:翁 感情:陽気)(説得力の無い顔と声音で)……ヒロ……うん、よろしく。(ぺこり、と可愛らしくお辞儀する) 」

ヒロ「まさか信じてもらえるとはな………今は機嫌いいんだな(翁のお面を見て) 」

秦こころ「……! ……私の感情…わかる……?(お面:福の神 感情:嬉)………やっぱり、普通の人間じゃないな…?……貴様、何奴…(お面:般若: 感情:警戒)(初見で自らの感情を見抜かれたことで返って変な警戒心を抱き始める) 」

ヒロ「…………いや、あの…お面の表情がそんな感じだったから…って今機嫌悪い…ってか怒りの感情みたいな?(般若のお面を見て) 」

秦こころ「……さてはおめー、人間の皮を被った変体妖怪だな…?(ぇ  神子に言われた…怪しい男には気を付けろと。…危うく騙されて連れていかれるところであった…おのれ変態、許すまじ。…この秦こころが成敗してくれるー。えいえい。(お面:般若: 感情:警戒)(絡繰り人形みたいな単調な素振りをしながら扇子でヒロの後頭部をビシバシ叩く) 」

通りすがりの猫「おまわりさん、あいつです。(こころに話しかけているヒロを通報する) 」

ヒロ「いや、待って、待って!(扇子で叩かれながら)俺は不審者じゃない!怪しい人じゃない!  通報しないで!(猫を見て) 」

秦こころ「  ピ タ  (叩くのをやめる) ……じゃあ、なんで私の感情(こころ)、すぐにわかる…?……ひょっとして、ヒロの周りに、私みたいな人がいるとでも…?……そんなわけないか、変態の妖怪だし…(お面:般若: 感情:警戒) 」

ヒロ「……いるさ。その子の名前は天王寺 璃奈。紙に書いた表情とかボードで感情を表す子が…髪の色とか、表情とか、君に似てるかな。 」

秦こころ「………てんのーじ…りな……(自分へ言い聞かすようにその名前を繰り返す)…………会って、みたいな……(お面:福の神 感情:好奇心) 」

ヒロ「………ん、機嫌が変わったな(福の神のお面を見て)きっと気が合うと思うよ。まぁ、アイドルやってるからなかなか会えるかわからないけどね…(糸目) 」

秦こころ「……あいどる……それって、なに…?おいしいの……?(お面:福の神 感情:好奇心) 」

ヒロ「んー、簡単に言えば…踊って歌う人…みたいな感じかな?綺麗な歌だったり、美しい踊りだったり…多くの人を魅了するんだ。(福の神のお面を見て) 」

秦こころ「踊り…歌……わたしの好きな能楽みたいなもの、か… ……その、「りな」って娘、わたしにそっくり、なんでしょ…? …それなのに、よく、人前でそんなことできるんだ……きっと、わたしなんかよりも強い妖怪なんだろうな……(お面:大飛出 感情:驚き) 」

ヒロ「いや、妖怪じゃなくて人間だよ。ライブの時は、そのお面みたいに感情によって表情が変わる機械のボードを使って感情を表現しているんだ。…驚いたかい(お面を見て) 」

秦こころ「……………びっくらこいた。(お面:大飛出 感情:驚き) …らいぶ…ぼーど……?片仮名ばかりで煩わしい…さてはそやつ、未来人だな(ぇ ……でも、興味はある。わたしも、能楽の勉強に励んでいはいるが、いかんせん人前に出るとやれ「お前は感情の起伏がなさすぎる」だの、やれ「お面の下も能面か」だの…やれやれうんざりだよ…(お面:姥 感情:悲哀) 」

ヒロ「あの技術は、俺からしても未来人だな。機械に詳しくて、すごいよ。あの子は(フフッ …表情の起伏が無い人は、大体そういうこと言われがちだよな。………多分、表情を出せる人からしたら……表情が変わらないのが不気味なんだろうな。人が、人ならざるものを恐れるように…自分と違う者を恐れるのは、よくある事だ……(何かを想うかのように目を瞑り、天を見上げる) 」

秦こころ「……ふーん…… ……かなしいことだね。(お面:姥 感情:悲哀)(ヒロに釣られるように天を見上げる)……きっと、その娘もいろんなことで、悩んで、苦しんできただろうね…そんなことがあっても、人前で、堂々と、自分の感情(こころ)を曝け出そうと歌い踊り続けるその姿……憧れるな。(お面:ひょっとこ 感情:喜) 」

秦こころ「……ありがとう。良いことが聞けて、ちょっとだけ、"希望"が持てた――――(お面:福の神 感情:嬉)(ヒロが顔を下ろした時には既に、そこにもう少女の姿は消えていた…) 」

ヒロ「…………!(目を開けた瞬間、こころが消えたのを見て)………希望、か(ベンチに座り込む) 」



あいさん「あいさんは止まんねぇからよ…みんなが止まんねぇかぎり、その先に大江戸温泉物語はいるよ…!だからよ…止まるんじゃねぇぞ……(キボウノハナー) 」

ヒロ・ヤマト「やめてよね…本気で喧嘩したら僕があいに敵うはずないだろ?(謎キレ) 」

ヒロ「僕がどんな思いで希望を絶たれたかわからないくせに!(ちゃちゃまる宅に壁パン)りなりぃは、優しかったんだ。ずっとついていてくれて…(ついていない)抱きしめてくれて………(抱きしめていない)……アスラァァァァン!!!!(アスランに謎の特攻) 」

通りすがりの巫女さん「(ヒロ・ヤマトにお札を貼り除霊。にょぽむには何もせずに去っていく) 」

秦こころ「アーメン…つけ麵…僕、能面… ナンマイダーナンマイダー…(お面:姥 感情:哀)(除霊されるヒロに手を合わせる) 」

ヒロ「ぐっ、ぐっ…俺は、何を…(起き上がる) 」

秦こころ「……ヒロ、悪霊憑いてた。…ヒロ、きっと憑かれやすい気質、だと思う。(お面:猿 感情:疑問)(ヒロの頬を扇子でぐいぐい突きながら) 」

ヒロ「……マジか、どうりでなんかよく意識失うなぁって思ったら………いてて、また会ったねこころちゃん。(頬を突かれ糸目になる) 」

秦こころ「こんばんちゃ…(お面:女 感情:普) …そういえばさっき、「りなりぃ」がなんとかって、言ってた。…もしかして、昨日言ってた「りな」って娘のこと…?…ヒロ…「りな」のこと…そう、馴れ馴れしく呼んでる… ……やはり、変体妖怪だな貴様。(お面:猿 感情:苦手)(ヒロからささーっと退く) 」

通りすがりの猫「そうだヨ!(こころに便乗してヒロを蔑むように指差す) 」

ヒロ「…いや、えーっと、何言ってたかは特には覚えてないけど……いや変態じゃない!変態じゃないから!(あたふた 」

秦こころ「じー……(お面:狸 感情:疑い)………うん、"わかった"よ… 妖怪ではないけど変態ということはわかった。(ぇ(お面:猿 感情:苦手)……やはりまだ除霊しきれていないのかもしれない…わたし、面霊気だけど、代わりに何とかして祓ってやろう。クソアーメン。(デフォ目を浮かべながら扇子でビシバシ叩く) 」

ヒロ「………そういう意味でのわかったってこと!?(こころの扇子を見て)……まだ何か取り憑いてる……? 」

秦こころ「お前には祓っても祓い切れない何かがありそう……知らんけど。……しょーがない、最近やってる「アレ」で見てみよう…… ヒロ、何座?(お面:天狗 感情:疑問) 」

ヒロ「正座。………というのは冗談で獅子座だけど? 」

秦こころ「 しばくぞ (お面:般若 感情:怒)(ヒロの頬を扇子でしばいた(過去形))………ふむふむ、ふむふむ…(違うお面を取り出して何かを読み取っている)……うん、読めたぞ。…こころちゃん特製の悪霊占いによれば…今日の獅子座に憑きやすい悪霊は「キ〇・ヤマト」だってさ。で、その悪霊は桃色の髪をした少女を見ると再び発作を起こすそうな……? ……… (お面:天狗 感情:疑問)(ここで自分の姿を確認する) ………わたしのせいだと言いたいのか?(お面:般若 感情:怒)(ヒロに謎キレして扇子で二度しばく) 」

ヒロ「すんません!(しばかれた)……桃色の髪をした少女?璃奈ちゃんはそこに………あっ(こころの姿に気づいた瞬間しばかれる)そんなことはありませんげふっ(しばかれる) 」

秦こころ「嗚呼、なんということだ…今宵わたしに会ってしまったが運の尽きだったなヒロよ… 許したまえ、世の桃色美少女の為、変態は駆逐せねばならぬ運命(さだめ)なのよ… だが案ずるには及ばない…二度と悪霊が憑くことのないよう、依り代となるお前の肉体(からだ)をこの世から滅してやる… サヨナラ参画また来て四角。お前のことは忘れない……3秒くらいは…(お面:姥 感情:哀)(薙刀を構える) 」

通りすがりの猫「殺っちゃいなよ!そんなヒロ野郎なんか!(連邦に反省を促すダンスを踊っている) 」

ヒロ「…………いや、待って!?俺の身体なくなったら俺どうなるのさ!(薙刀を見て)…命だけは勘弁してくれぇ! 」

秦こころ「悲鳴を上げるな…神経が苛立つ……!(お面:偽マフティー 感情:苛立)(ヒロの首元に切っ先を突きつける) 」

ヒロ「…いや、そんなお面もあるのか!?(切っ先を突きつけられ)(や、やべぇ…) 」

秦こころ「連邦政府閣僚各位に申し上げる…私はマフティー・エ〇ンだ…!…しかし、今回の作戦は粛清ではない。諸君の命と引き換えに、至急ヒロの財布から軍資金を調達する…!(ヒロのポッケに手を伸ばして財布を奪う) 」

秦こころ「 ポイッ (ヒロから離れてカボチャマスクを脱ぎ捨てる) ………んべっ…♪ (無表情でありながら可愛らしく舌を出し、ヒロの財布を持って幽霊のように姿を消した) 」

ヒロ「…………………占い代か!?占い代のつもりか!?(財布を持って姿を消したこころを見て)…いくらくらい入ってたかなぁ、あれ… 」


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最終更新:2024年01月24日 21:29