ごきげんよう、シルビアです
政府軍に所属、中尉をやらせていただいてます。
私(わたくし)の日課と言えば、自由気儘に外を散策することなわけですが…
シルビア「じゃ、お願いしまーす・」
異性としては一番お付き合いの深い藤林さんに仕事を押し付けてしまう手前、あまり良い顔はされません
せめて何かしてあげたいものですけど…
シルビア「あら、そう言えば今週末って…」
良い事を思い付きました!
*
人に愛されるにはまず自分から愛を!
最近言われた言葉です
シルビア「あの藤林さんでも、誕生日プレゼントを差し上げればさすがに喜ぶハズですわ!」
仕方なくメモ書きと大量の書類を置いておく
うん、仕方ない仕方ない
栄養ドリンクも補充しておこう
さて、さっそく何が良いか探してこなきゃ
*
シルビア「では、いってまいりまぁす・」
藤林如水「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
さて、今日も色んなところに回ろう
そう思って歩いていると、小さな足音を立てながら、私の意中の人が歩いてきた
クレア「む、これはシルビア中尉…」
私と目を合わせた瞬間しかめっ面をされる、やはり嫌われているようだ、とほほ…
シルビア「ごきげんよう、クレアさん」
クレア「…なにやら機嫌が良さそうですな」
シルビア「えぇ、実は藤林さんに誕生日プレゼントをしようと…そうだ、せっかくだから相談に乗ってくださいます?」
ベタベタ
クレア「それは構いませんがなぜ密着するのですかええい鬱陶しい!」
ベタベタ
ベタベタ
*
ふふっ、藤林さんの喜びそうなプレゼントも買いましたし、絶対喜んでもらえるはず!
楽しみですわ…ふふっ、人が喜ぶ姿も存外悪くないものです
その日の夜
シルビア「藤林さぁん♪」
疲れている様子が見えたから出来るだけ明るく話し掛ける
シルビア「ねぇえ、報告書ばっかり書いてないで私の話を聞いてくださいな♪」
おや?私の想像以上に疲れているのかな…?
シルビア「・・・?藤林中尉?」
シルビア「え?」
シルビア「え、えーっと・・・」
藤林さんはゆっくりと椅子から立つ。
藤林如水「アクセサリーショップ・・・ゲームセンター・・・本屋・・・色々行っておられましたな?仕事をさぼってでもいかなければならないのですかな?そこらは?」
シルビア「・・・えー、実はですね・・・」
シルビア「え?」
藤林如水「いい加減にしろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
思わず怒鳴られ身体と顔が硬直してしまう
藤林如水「いったいあなたは何を考えている!!!?いつもいつもいつも仕事を人に押し付けて!!!!ああん!!?ロクに働きもせず鍛えもせず毎日毎日ダラダラダラダラと!!やる気がないのなら今すぐ辞めろ!!」
その後も罵声を浴びせられ、思わず哀しくなってしまう、何度も酷い何度も何度も何度も何度も何度も…。ひどい言葉を浴びせられるたびに、どんどん心が痛んだ。とうとう涙が流れ始めた。
嗚咽が止まらない、何で、何で…
シルビア「・・・・く・・・ひっ・・・・・・・・ぅぅ・・」
藤林如水「はっ!!まぁた嘘泣きですかな?いいですなぁアナタは!!女だからという理由で泣けば大抵のことは許してもらえるのですから!!」
罵声を聞き終わる前に、泣きながら走り去ってしまった
もう、何が何だか分からない
良いことをしようとしたはずなのに!
私は良い事をしてもダメなの!?
豪雨の中、身体が濡れても雷が降っても構わなかった
お気に入りのパラソルも広げずただ、走って走って走って…
項垂れて、歩いた
あぁ、また嫌われてしまったのだろうか
シルビア「もう、慣れましたわ…」
その後の行動の記憶はない
唯一覚えているのは、止まらなかった涙だけ…
「シルビア視点 END」
最終更新:2024年04月11日 00:45