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これはただの仮定に過ぎない。
これはただの仮称に過ぎない。
けれども、これを記録する事には、確かな意味があると信じて、私はデータに残す。
私が碑文を解読してから、かれこれ2年が経った。
あの日から、まるで日々は加速したようだった。
一日は半日に、半日はそれにも満たず。
ただ過ぎ去っていくだけの日々だった。
このままではいけないと思い立ち、私はひたすらにあの石碑を探し求めた。
あの石碑に関わる事を調べ続けた。
結論を述べよう。
あれは武器だ。
来るべき時を待ち、持つべき者を待つ武器だ。
確かにあれは碑文だった、けれどただの碑文じゃあない。
あの碑文は、主を選ぶ。
そして、選ばれた者の武器となる。
これは施設の名誉顧問に聞いた話だが、彼の使うガントレットも碑文から齎されたものらしい。
碑文を見る限り、神々を打倒するための武器と推測される。
しかも、最後から二番目の文は、石碑によって差があった。
幸運なことに、あの石碑と非常に似たものを発見したのだ。
ただ、残念ながらその石碑のデータは写真のみだ。
解読は何ら問題なかったのだが、回収班が全員失踪してしまったのが残念でならない。
他にも、何かしらの共通点を見つけられるかもしれないが、如何せんサンプルが不足しすぎている。
私は、あの石碑の名称を、仮称『星片封具』とする。
もしかしたら、名誉顧問以外にも既に星片封具を使用可能な者がいるかもしれない。
せめて、あの石碑に秘められた謎の全てを究明する事が。
私にできる唯一の、恩師への感謝なのだろう。
我が恩師、ワイスカード・クァスタリア、どうか無事でいてください。
星暦観測記憶施設ポルックス副管理者 アカシ・シュウジロウ
System_Exit...Bye
最終更新:2024年04月11日 03:27