《神々の償い編/Part of the Gods Atonement》 |
2006年6月4日 夕刊より
4日午後10時半頃、××県××市、××街にて何者かによる放火事件が発生。
村上家 夫の××さん、嫁××さん、小学生の息子××君が重傷を負い、病院で手当てを受けたが、間もなく死亡。
中学生の娘の「村上のん」さんは、うさぎの散歩に連れていて不在であった為、無事が確認された。
近隣の住人から119番通報があった。当初は事件性のない民家火災と思われたが、室内の灯油を撒いた跡や遺体にも
損傷の痕跡があったことなどから、××県警はすぐさま殺人放火事件の捜査に切り替え、捜査本部が設置された。
犯人の侵入経路は正確には分かっていない。玄関、1階の窓は全て鍵が閉まっており(高熱で変形し確認できない窓もある)、唯一
2階の部屋の窓は網戸だったことから入ることは可能だったが、2階に上るための梯子をかけた跡など犯人の侵入した形跡は見つからなかった。
灯油の撒かれた跡は遺体周辺の他、被害者宅の広範囲に及ぶが、一方で被害者宅には灯油が元々なかったとされており、犯人が持ち込んだものとみられている。
被害者宅から散乱したマッチの燃えかすや灯油が染みこんだ新聞紙も発見されており、火を着けて逃走し逃げる時間を稼いだ可能性も考えられる。
唯一、現場に残ってた物は返り血のついた“うさぎの人形”であり、××県警はこの人形の指紋を採取するが、犯人を特定できなかった。
尚、このうさぎの人形は過去の放火事件でも同様に現場付近にあり、過去38件中、38個の人形を押収するが、これまでに犯人は見つかっておらずのまま。
無事が確認された村上のんさんは、友人の「泰冬白夜」さんと同居することに。
被害者宅周辺は住宅街ではあったが、事件当時は街灯が少なく夜は比較的暗かった。
後にこの放火事件は、『うさぎ事件』と呼ばれるようになったという……。
今からちょうど5年前の出来事
とある幸せな家庭に、予期せぬ悲劇が襲い掛かった。
その事件で、大切な家族を失ってしまった少女がいた。
犯人の決定的な証拠は見つからない、暗闇に消えたまま…。
唯一、犯人が残したのは……返り血の付いたうさぎの人形。
あれから5年 再び…あの悲劇が舞い戻ってきた……。
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the HIATUSより『Bittersweet / Hatching Mayflies』。
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主な登場人物
本編の主要人物。
ラテーネの為に一人、事件を解決に導こうと犯人を探し続けている。
5年前の『うさぎ事件』で家族を失った少女。
ミシェルの友人。
事件の真相を追っている彼を陰ながら協力している。
本名不明の謎の少年。
容姿は黒いベレー帽を被った紫目の青年で、黒シャツ、ズボンを身に着けている。常にナップサックを持ち歩いている。
何の目的を抱いているのかは不明だが、次々ととある家庭に放火し続けている。
ミシェルとクラビスたちに、仕掛けた爆弾を解除するという『課題』を与えている。
その正体は、オリオン星出身の神。
正確には「半神族」で、職業は「
透明の神」。
自分の体を透明にすることであらゆる物をすり抜けることができる。しかし半神族なので、その程度の能力しか使用できない。
サリットと共謀し『うさぎ事件』を引き起こした黒幕。
過去から次々ととある家庭に放火し続けている。
母は自分を産んで死去し、父親に引き取られるが虐待を受けるのが日課だった。
それ故に幸せな家庭を見ると嫌気がさし、潰したくなる。
ミシェルとクラビスに捕らえられ、木に縛り付けられていたが、彼らに自身がしかけた5つの爆弾を解除するという『課題』を与える。
彼らが全ての課題をクリアしたという事実を受け入れる事が出来ず、もともとターゲットにしていた
ミシェル宅を狙い、ラテーネの命を奪おうとする。
しかしクラビスの策案によって彼女たちは別の場所に予め移動していた為、無意味に終わる。
その後、少し心を開けたのか
ミシェルに「また会える?」と聞くが、彼の答えを聞く前に宇宙警察に連行された。
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後に分かった出来事。
うさぎ人形を放火地に置く理由は、兎が嫌いだったから。
過去に兎を飼っていたが、父親による虐待で顔が腫れ、兎に怖がられて嫌われたからだ。
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本名、サリット・P・ゲラス。オリオン星出身の神。
容姿は暗緑の短髪で灰色のローブ服と、眼鏡を身に着けている。
職業は『影の神』で、人の影を奪って寿命を増やすことができる。
元々は死人の影を奪って、それを仮死状態の人々に分け与えるのが仕事であったが、ここ最近は仕事場に顔も出していない様子。
Purple 0と共謀していた。
オリオン星にて宇宙警察に連行されたが、その謎はまだ明かされていないまま。
最終更新:2021年02月01日 02:28