チェックメイトの基礎6

KPvsK

ここでは、自分がキング一個とポーン一個だけ持っている場合にどう勝つのか解説します。


メイトの手順

基本的にはポーンがクイーンに成ってから相手のキングをメイトにします。
そこで、ここではポーンがクイーンに成る方法を解説します。
初心者向けに基礎の基礎の部分だけ乗せておきます。
もしかしたら理解できないかもしれませんが、理解する努力をするだけでも勉強になるはずです。
強くなってくれば自然と必要なる技術なので、身につけておいて損はないでしょう。

では始めます。


図1
最も基本的なこのポジションから始めます。

1. Kd2!
Kf2 でもかまいません。重要なのは、キングをポーンの前に出すということです。
駒の価値でも書きましたがキングは終盤戦では非常に強い駒です。
特に今回の場合、盤上最強の駒はキングです。キングを活躍させないことには勝利はありません。

1. Kd1? なら、1...Kd7
2. Kd2 Ke6
3. Kd3 Kd5
4. Ke3 Ke5=(図2)

図2

で引き分けになってしまいます。
相手のキングがオポジションを取っているために動けません。
オポジションはキングが向かいあった位置にいるような関係のことで、終盤戦では最も重要な用語のひとつです。
オポジションを取って相手に手番を渡すことを、このサイトではオポジションを取ると表現することにします。
なぜオポジションを取ることが強いかは今の段階では考える必要がないので、オポジションは強いということだけ頭に入れておいてください。

では、ポーンをついたらどうでしょうか?
1. e4? Ke7
2. Kd2 Ke6
3. Ke3 Ke5
4. Kf3 Ke6
5. Kf4 Kf6
6. e5+ Ke7
7. Kf5 Kf7
8. e6+ Ke8
9. Kf6 Kf8
10. e7+ Ke8
11. Ke6=
やはり引き分けです。

1... Kd7
2. Kd3 Ke7
3. Ke4 Ke6 (図3)

図3
相手のキングがオポジションを取ってきました。
しかし、それを返す上手い手段が白にはあります。

4. e3!
これによって、白はオポジションを取り返しました。
図2と比較すればなぜ1. Kd1が悪手なのかがわかります。

4...Kd6
5. Kf5 Ke7
6. Ke5 Kd7
7. Kf6 Kd6
8. e4 Kd7
9.e5 Ke8
10. Ke6!(図4)

図4
ここで再びオポジションを取ります。
黒キングは左右どちらかにしか行けません。

もし、10. e6? なら
10...Kf8
11. e7+ Ke8
12. Ke6=(図5)

図5
ステイルメイトです。

10... Kd8
11. Kf7 Kd7
12. e6+ Kd8
13. e7+ Kd7
14. e8Q++-

後はチェックメイトの基礎2に従って、相手のキングをメイトしましょう。

補足

ポーンが相手キングに追いつかれず、キングの力無しでもプロモートできる場合があります。
図6を見てください。

図6
ポーンのいるマスから斜めに線を引いて、赤の四角形のように区切ります。
このとき、黒のキングが赤枠に入っていなければ、白のポーンは成ることができます。
図6は、白先でクイーンが成ることができます。
黒先だと、キングが赤枠に入ってしまうので、白のポーンは成ることができません。

次に図7を見てください。

図7
端のポーンが残っていますが、これはドロー。つまり引き分けです。
基本的には、端のポーンだけが残ると引き分けになります。
この場合はオポジションをとっても無駄なので、ドローにしましょう。




最終更新:2010年08月07日 00:54
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