23-795

23-795 名前:真昼の決闘 1/9[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 04:26:31 ID:???
 6月21日午後10時。麻帆良祭2日目は中夜祭に突入し、昼間とは違った盛り上がりを見せている。
 ここ超包子でも、3−Aをはじめとする様々なグループがそこかしこで打ち上げパーティーを開いており、相変わらずの大盛況ぶりを見せていた。
 そして真名とアキラは、大騒ぎするクラスメイトから離れ、カウンターで静かに肩を並べて食事をしていた。
「きょうはお疲れさま。…真名の試合、見られなくて残念だったけど」
「ふふ、アキラが見てくれていたら、もしかしたら勝っていたかもな」
 真名の言葉に、アキラは顔を曇らせる。
「……真名、負けちゃったんだよね。…応援、行きたかったな…」
「…仕方ないさ。アキラには水泳部の屋台があったのだろう。以前から決められていたことだ、おろそかにはできないさ」
「そう、だよね…」
 二人の間に沈黙が訪れる。嫌な空気を払拭するように、アキラは少々無理をして笑顔を作り、真名に話しかける。
「…あ、あのね、私、明日は午前中なら空いてるんだ。真名さえ良ければ、いっしょに…」
 しかし今度は、真名が顔を曇らせた。
「…悪い」
「え…?」
「明日の13時まで、仕事が入っているんだ。この食事が終わったら、すぐに向かわねばならん」
「…そっか……大変だね。…がんばってね」
「…ああ」
 再び沈黙する二人。周りの喧騒が余計にそれを際立たせていた。
23-796 名前:真昼の決闘 2/9[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 04:27:55 ID:???
「なーに辛気臭い顔してるアルか、二人とも」
「くーふぇ……」
 そんな二人を見かねて、古菲がカウンター越しに声をかけてきた。チャイナ服に小さな前掛け、左右のシニョンが可愛らしい。
 彼女は料理こそできないが、皿洗い、ウェイトレス、用心棒、残飯処理、新メニュー(主に超開発)の実験台、毒味など幅広く活躍する、超包子の看板娘の一人である。
「ほれ、これでも食べて元気出すアルよ」
 そう言って二人の前に蒸籠(せいろ)を置く。中には大きなシューマイが4つ並んでおり、真っ白な湯気をこれでもかと立ち上らせていた。
「…え、でもこれ、私たち注文してないよ?」
「安心するヨロシ。これはチャオからの奢りアル。遠慮なく食うアルよ」
 古菲は厨房に立つ超を指差す。超はおたまと中華ナベを豪快に振り回しながら、アキラに向かってウィンクをしてみせた。
「悲しい顔をしてたら、どんな美味い料理もマズくなるアル。ごはんは楽しく食べなきゃダメアルよ」
「…ふふ、ありがとう。遠慮なくいただくよ」
 古菲の爛漫な笑顔につられ、アキラの顔にも笑みが戻った。
23-797 名前:真昼の決闘 3/9[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 04:28:54 ID:???
「………」
 しかしその隣では、不機嫌そうにシューマイを見つめる真名の姿があった。
「……古、何だこれは」
「何って、海老シューマイアル。おいしーアルよ」
「あ…っ」
 料理名を聞いて、アキラは思わず声を上げた。真名はますます顔をしかめる。
「…私のエビ嫌いを、知らないわけでもないだろう?」
「もちろん知ってるアル。でも好き嫌いしてると強くなれんアルよ」
「だとしてもお前よりは強い」
「今日の武道会で私に負けたのは誰だったアルかなー」
 ピキィッ、と真名のこめかみが青筋を立てる。古菲を睨みつけながら、ゆらりと席を立つ。
「…いいだろう。そこまで言うのなら、この際ハッキリさせておこう。……どちらが強いかを」
「…望むところアル」
 両者の間に火花が飛び散る。騒ぎを聞きつけた客たちが早くも賭けを始めたりしている。
「くーふぇに食券50枚!! あーでもどうしよっかなー」
 もちろん桜子も参戦しているのだがそれはさて置き。
「あわわわわ……」
 あまりの展開の早さに、気づいた時にはすでにアキラが口を挟める状態ではなくなっていた。
 まさに一触即発。今にも戦いの火蓋が切って落とされるかと思われた、その時。

 …あんた達、ここでの喧嘩は御法度だよ…!

 この場において、間違いなく最強の女神が降臨した。
23-798 名前:真昼の決闘 4/9[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 04:29:54 ID:???
「…それじゃアキラ、大至急仕入れてくるから、その間よろしくね!」
「わかった。お願いね」

 6月22日午後0時45分。麻帆良祭最終日ということもあり、お昼時の屋台村はいつにも増して盛り上がることが予想された。
 が、現在の状況は、その予想をはるかに上回る異常事態となっていた。
 どの店の前にも長い行列ができており、その対応に追われキリキリと動き回る店員は、さながらネズミ花火のようだった。
「…はい、ちょうどお預かりします。ありがとうございました。……うーん、材料、もうすぐ無くなっちゃうな…」
 アキラの所属する水泳部のたこ焼き屋も例外ではなく、あまりの繁盛ぶりに食材が足りず、急遽他の部員が買出しに出かけるという有様だった。
「ふう……それにしても、すごい人だな…」
 客の流れが途切れたのを見計らって、アキラは目の前の人だかりを見つめ、ため息をついた。

 昨夜の決闘は、超包子の全面バックアップのもと、後日改めて行われることとなった。
 舞台は食堂棟屋台村・超包子前特設ステージ、開始時刻は午後1時。つまりもうすぐである。この人だかりは全て観客だ。
「超さんもすごいこと考えるよね……そのおかげでうちも大繁盛してるんだけど…」
 人ごみの中央付近を見つめる。そこにはこの後、真名が闘うステージが設置されているはずだ。
 しかしその周りを観客席がぐるりと取り囲んでいるため、アキラのいる屋台からは確認できなかった。
「…私も見に行きたいけど、みんなが帰ってくるまでお留守番してなきゃいけないし…」
 アキラは再びため息をついた。たこ焼きから立ち上る湯気がふわりと渦を巻く。
 と、そこへ新たな客が声をかけてきた。
「よ。邪魔するよ」
「あ、はいっ、いらっしゃ…い……ま、真名!?」
23-897 名前:真昼の決闘 5/9[sage] 投稿日:2006/01/24(火) 17:23:51 ID:???
「ずいぶん繁盛しているようだな、アキラ」
 そこに現れたのは真名であった。アキラはしばらく口をぱくぱくさせていたが、何とか気を取り直すと真名に問いただした。
「な、なんでここにいるの?」
「はは、なんでとはご挨拶だな。もちろん、たこ焼きを買いに来たに決まっているじゃないか」
「それは、うれしいけど……これからくーふぇと戦うんじゃないの? 1時から試合があるんでしょ?」
 アキラの心配をよそに、真名はにこりと微笑むと、

「ないよ。」

 あっさりとトンデモナイことを口にした。
「な、ない…って……ど、どういうこと!?」
「どうもこうも無いさ。決闘なんてない。お互い戦う理由もない。ま、アイツは喜んで勝負を挑んで来そうだがな」
「そんな……だって、昨日あんなにいがみ合ってたのに……」
「それに言ったろ。今日は13時まで仕事があると。終わるまでまだ十数分ある。そんなヒマないさ」
「……わ、ワケわかんないよ……」
 ますます混乱するアキラ。それを見かねて真名はついに真相を語り始めた。
「簡単に言うとだな、昨日の古とのトラブルも仕事のうちなのさ」
「ええっ!?」
「古が私にあえて海老シューマイを差し出す。それから超の合図を待って、私が言いがかりをつける」
 アキラは昨夜の出来事を思い出す。あのとき超さんがウィンクしたのは、私じゃなくて、真名だったのか…。
「ケンカが発生し、四葉が止める。それで収まる私たちではないから、超が立会人となって後日決闘が組まれる。そうすれば人が集まる。人が集まれば超包子も繁盛する」
「は、はぁ…」
「で、その売り上げの1割をもらうのが、私の仕事だ」
「……はああぁああぁぁあ……」
 話を聞き終えたアキラは、大きなため息をつき、へなへなと座り込んだ。
23-898 名前:真昼の決闘 6/9[sage] 投稿日:2006/01/24(火) 17:24:51 ID:???
 真名は手を差し延べ、アキラを立たせてやる。
「…大丈夫か?」
「大丈夫じゃないよ……心配したんだよ、すっごく…」
「…すまん。お前にだけは話しておきたかったが、任務の性質上、口外は厳禁だったんだ」
「…うん、それはわかる…」
 真名の腕にすがりつき、アキラはなんとか立ち上がった。そのまま上目遣いで真名を見つめる。
「……けど、残念だったな。真名の戦うところ、見たかった…」
「…あまりいいものじゃないさ。古は強い。怪我だけでは済まないかもしれん」
「それでも、知りたいな……真名の全てを……。…強い真名も、弱い真名も。かっこいい真名も、かわいい真名も、全部…」
「……アキラの全てを教えてくれるなら、考えてもいいかな…」
 真名がアキラの頬に手をそえる。
「……教えてあげる……」
 アキラが目を閉じる。
 二人の距離が、ゆっくりと縮まっていっ

「…なんか、焦げ臭くないか?」
「…え? ……わあっ!!」
 たかと思われたが、たこ焼きプレートからもくもくと吹き上がる白い煙に遮られ、我に返った二人の距離は光の速さで元に戻るのだった。
23-899 名前:真昼の決闘 7/9[sage] 投稿日:2006/01/24(火) 17:26:06 ID:???
「あ、ああ、もったいない……もう材料が残り少ないのに…」
 急いで後始末をするアキラ。それを見て、真名は大事なことを思い出した。
「…そうだ、忘れてた。最後の仕事が残っていたんだ」
「仕事?」
「ああ。たこ焼きを5皿…いや、6皿欲しい。材料は足りるか?」
「………」
「…アキラ?」
 しかしアキラの様子がおかしい。何か思いつめた表情で、両手をきゅっと握りしめている。
「……真名、きょう、たこ焼きを買いに来てくれたのは、……仕事だから?」
「…ああ。超たちが、ぜひ食べてみたいと言っていたのでな」
「………真名は……」
「………」
「…真名は、食べたいって、思ってた?」
「今は、それよりも優先すべきことがある」
「…っで、でも、残りの材料だと、6皿しか作れないよ? それだと、真名の分が…」
「問題ない。依頼主へ届ける分が確保できればそれでいい」
「……っ…」
 アキラはうつむき、下唇を軽く噛んだ。真名は腕時計をちらりと見やり、告げた。
「………すまないが、時間が無いんだ。調理に取り掛かってくれるとありがたい」
「っ………、……かしこまりました……」
 おぼつかない手つきで、アキラはプレートに生地を流し込む。焼けたプレートの表面で、生地が跳ねる。
 ゆらゆらと立ち上る白い湯気が二人の間に立ちふさがり、互いの姿を不鮮明にさせた。
23-932 名前:真昼の決闘 8/9[sage] 投稿日:2006/01/24(火) 23:59:17 ID:???
「…お待たせしました。…1,800円になります」
 真名は黙ってたこ焼きを受け取り、千円札2枚を渡す。アキラは黙ってそれを受け取り、百円玉2枚を真名の手に握らせる。
 アキラは真名の手を両手で包み込んで放さない。真名は何も言わず、アキラの手のぬくもりを味わう。
「………」
 しばらくして、握った手をそっと放す。それを合図に、真名が別れの言葉を切り出した。
「…それでは行くよ。超たちが、こいつを待っているからな」
「…うん」
 アキラは胸の前で両手を軽く握り、うつむいていたが、小さくうなずくと、笑顔と共に顔を上げた。
「……あは、お、お仕事、がんばってね。応援してる。…私も、たこ焼き、がんばるね」
「ああ。…それじゃ」
 真名は自分の唇に人差し指と中指を押し当て、それを今度はアキラの唇にそっと触れさせた。
「あ…」
 自分が何をされたのか、アキラが理解するより先に真名は背を向け、振り返らずに歩いてゆく。
 その背中が人ごみに消えるまで、アキラはじっと見つめ続けた。

「………」
 真名はやさしい。が、自分と仕事に対しては厳しい面も持ち合わせている。それは知っている。知っているけど……。
 唇に指をあてる。ほんの数秒前、真名の指が触れた唇。そのぬくもりはもう消えてしまった。
「……こんなキスじゃ、イヤだな…」
 何かの終わりを告げるかのように、麻帆良全域に午後1時を報せる鐘の音がひとつ、鳴り響いた。

23-812

23-812 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 12:43:12 ID:???
昼休み、学食で食事を終えた美空がつらつらと腹ごなしの散歩していると呼ぶ声が
カフェの方で手を振って呼んでいるシニョンヘアの少女、史伽だ
「美空さーん、一緒にケーキ食べるですー」
確か史伽は風香と学食で食事しているのを見た、まだ食べるのかと美空は呆れる
「史伽、いくらなんでもお腹壊すって」
「大丈夫です、甘いものは別腹です」
口元にクリームをつけながら嬉々として語る史伽、見た目通りの子どもだ。
見ると目の前にはかなりの数のケーキが並んでいる、いくら好きでも食後のデザートにはちと多い
「ね、これは多すぎるよ。太るよ」
「大丈夫ですー、毎日お散歩してるですー」
「いや、そういう問題じゃ・・・」
美空の言葉も気にせずぱくぱくとケーキを平らげる史伽、食べっぷりに美空も釣られてしまう
「うーん、じゃあ私ももらおうかな」
「そうこなくっちゃです、あすすめは・・・」
そんなこんなでかなりのケーキを美空は食べる事になった、部活もあるし大丈夫と高をくくっていたが・・・。
「増えてる・・・」
「・・・?」
風呂上り、体重計で美空は絶句する。隣で体を拭くココネが不思議そうに見ている。
その頃史伽は
「あー、ケーキおいしいですー」
「これだけ食べてぼくと変わらないって・・・」
相も変わらずケーキを食べていた

23-830

23-830 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 19:00:40 ID:???
分かりやすいネタで、アメリカンジョークをネギまキャラでやるテスト。
人物がちょい強引かな。

まき絵が瀬流彦に質問をした。
まき絵「瀬流彦先生、論理学ってどういうのなの?」
瀬流彦「えぇ?そうだな……。あ、明石教授!教授の家に芝刈機はあります?」
教授 「はい、ありますよ」
瀬流彦「ということは、広い庭があるわけですね?」
教授 「はい、うちには広い庭があります」
瀬流彦「ということは、一戸建てですね?」
教授 「その通り、一戸建てです」
瀬流彦「ということは、ご家族がいますね?」
教授 「娘がいますね」
瀬流彦「ということは、あなたはホモではないですね?」
教授 「はは、ホモじゃありませんよ」
瀬流彦「分かったか?つまりこれが論理学だよ」
まき絵「なるほどー」

感心したまき絵は、翌日新田に言った。
まき絵「先生!論理学を教えてあげる。先生の家に芝刈機はある?」
新田 「いや、無いな」
まき絵「と言う事は先生はホモね!」

23-833

23-833 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 19:45:21 ID:???
ココネ かたぐるま


楓 「変わった組み合わせでござるな・・」
背後からかけられた声に気が付き、私は振り返った
振り返った先には、盟友、楓がいる

ココネ 「・・こんにちは」
私より先に、私に肩車されているココネが楓に声をかけた
楓 「こんにちはでござる」
ニコニコと、楓の場合はいつもの顔で十分ニコニコしているように見えるが・・その笑顔でココネに答えた
真名 「変わっているか?私たちは?」
あごに指を当てて、楓はうーんと唸った
楓 「あっているといえばあっているような・・いつもの人はどうしたでござるか?」
しばしの沈黙の後、ココネは悲しそうに答えた
ココネ 「・・・折檻されている。聖水の瓶に日本酒入れてたのがばれて・・」
真名 「アホだな・・」

暫く私と楓と談笑していたとき、頭の上のココネが私の頭を触って何かのサインを出し始めた
真名 「?どうした?」
ココネは顔を私の耳に近づけ、ぼそぼそとした声で語りかけてきた
真名 「そうか・・楓に・・」
楓 「拙者がどうかしたでござるか?」
真名 「肩車して欲しいそうだ。楓に」
楓はちょっと驚いた様子であったが、すぐにそんな気配は失せ、優しい言葉でココネの願いを受け入れる
楓 「そんなことでござるか。良いでござるよ」
今、ココネがどんな顔をしているのかは私から見えない。しかし、楓の反応から察するに、微妙に笑顔なんだろうと思う
そしてココネは私から勢いよく飛び降りると、楓に向かってぺこりとお辞儀をしたのであった

⊂●⊃⊂●⊃ 「また出番が・・」

23-837

23-837 名前:『SNS第1回リレーSS』第1話[sage(途中参加不可)] 投稿日:2006/01/23(月) 19:59:23 ID:???
超「ついに完成ネ!」
葉加瀬「できましたー」
超「これぞ科学の神髄を尽した魔性の宝薬ネ!」
密やかな謀りに満ちた笑みが、研究所を狂人の棲み家に変える。マッドサイエンティストらしい興味の暴走は倫理道徳を遥かに上回り、万人が驚異に魂を揺さぶられるだろう品をこの世に送り出した。
葉加瀬「誰で実験しますかー?」
超「もう考えてあるヨ」
超は邪悪な表情に顔を歪めると、紫の煙を吐き続ける液体の入ったフラスコを手に取り、机から持ち上げて眺めた。
わずかに容器を揺らしながらガラス越しに踊る水面を見つめる超は、まさに悪魔の申し子そのもの。
超「紙パックに包んだだけで、何の疑念も抱かずに試飲してくれる人がいるネ。彼女にしようかと思てるヨ」
葉加瀬「綾瀬夕映さんですかー?」
超「その通りネ。この"肉体性別転換薬"の効果を試すならば、那波サンあたりで実験してみたいところだが…あまり目立つと厄介なことになるネ」
葉加瀬「確かに綾瀬夕映さんなら変化が大きくなく、驚きつつも冷静に行動してくれそうですー」
超「面白いことになてきたネw」
葉加瀬「まずは効果有効期間を2時間に設定しておきますねー」
超「やはり、そのくらいが適当カ…、嗚呼、それとハカセ。もう一人、試してみたい人がいるネ」
葉加瀬「誰でしょうかー?」
超「桜咲サン、彼女の戸惑う姿も見てみたいヨ(本音:人外にも効くか試してみたいヨ)。桜咲サン用の薬は24時間有効に設定しておくネ」
葉加瀬「明日が楽しみですー」
超「クックックッ…」
深夜、研究所に悪魔二匹の笑い声が木霊した。

つづく>

23-852

23-852 名前:3−Aとりえリレー 第4走[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 21:39:41 ID:???
美砂「…おっと、次はあたしね。ラクなのがいいかなぁ。」
新田「さぁ、どうかな。それは運次第だ。」

新田「……さて、引けたかね?」
美砂「…自信ないな、この子のは…。」
新田「どれ?……ふむ、『明石裕奈』!!!!」
裕奈「ふぇ?あたしなのかにゃー?」
新田「どうやらそのようだ。ということで柿崎には、これだぁぁぁぁ!!」


3−Aとりえリレー
第4走『決めろ 柿崎 フリースロー!!』


美砂「やっぱりー…あたし運動は苦手なのよ…。」
新田「柿崎にはフリースローをやってもらう。
   とりあえず、練習と本番とも5本投げて、3本入ればクリアとする。
   ダーツ同様、練習には明石がついてもいいぞ。」
23-853 名前:3−Aとりえリレー 第4走[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 21:40:26 ID:???
美砂「ということで明石さん、よろしく頼むわ。」
裕奈「こちらこそ。さて、まずボールはこう持ったほうが…。」
美砂「……こう?」
裕奈「そうそう、いい感じ!」
美砂(……やば、明石さんちょっと…かわいく思えてきた…。)

亜子「……」
アキラ「どうしたの亜子?元気ないみたいだけど…。」
亜子「へ!?う、ううん。何もあらへんよ。
   心配せんでも大丈夫やって。」
まき絵「ホント?」
亜子「うん。
   それに今、心配するなら柿崎さんに心配せなあかん。」
アキラ「……ん、そうだね。柿崎さんを応援しないとね。」
亜子「そ、そうや。ウチらは運動部、応援も試合のうちや!
   頑張って応援しよな!」
まき絵「うん!
    …そうだ!椎名さんとかからポンポン借りてくるよ!」
アキラ(…気のせい…?
    亜子が裕奈を見てため息ついてた様にみえたけど…。)
23-854 名前:3−Aとりえリレー 第4走[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 21:42:02 ID:???
裕奈「そうそう!いい感じだね。
   あとはその距離感を失わないで、同じスローが出来ればOKだよ。」
美砂「…よーし、頑張ってみる。」
新田「…よし、では始めるか。」

新田「1投目!」
美砂「……」

ひゅっ……ガガン!!

美砂「あっ!?」
新田「失敗だな…」
裕奈「柿崎さん!落ち着いて!!」
美砂「うん!……落ち着け、あたし……。」

新田「2投目!」
美砂「今度こそ…っ!」

ひゅっ…ガン!!

美砂「うそっ!?」
裕奈「…っ!?」
新田「あとがないな…フフ。」
裕奈「落ち着いてっ、柿崎さんっ!!」
美砂「………」
裕奈(まずい…耳に入ってない…。どうしよう…)
23-855 名前:3−Aとりえリレー 第4走[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 21:43:07 ID:???
桜子「いくよ…せーのっ!」

……ゴーゴーレッツゴー、レッツゴー!3人集まれば!♪

美砂「!?」
裕奈「え……?」

……まずは基本よ、腰に手を当てましょ♪
美砂「チア練習用の…応援歌……」

L・O・V・E ラブリー♪
美砂「…本日も両手に…」
ポンポンあればー♪
美砂「……私たち満足!!」

桜子「フレー、フレー、柿崎!!」
円「フレー、フレー、柿崎!!」

美砂「……終われない…」
新田「…3投目!!」
美砂「必ず……!!」

ひゅっ……
美砂「行けぇぇっ!!」
23-856 名前:3−Aとりえリレー 第4走[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 21:43:49 ID:???
すぱっ……

裕奈「いよっし!!一本いった!!」
美砂「…ふぅ。」

新田「よし……4投目!」
美砂「……」
ひゅっ…
裕奈「いけっ!!」

ガコン!!
美砂「入ってっ!!」

…すぱっ。
裕奈「ふぅ…あぶなー…。」
美砂「よっし、あと1本!!」

新田「チッ……ラスト!!」
美砂「……うりゃぁぁ!!」
裕奈「いっけぇ!!」
ひゅっ…
23-857 名前:3−Aとりえリレー 第4走[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 21:44:22 ID:???
すぱっ…
桜子・円「「やったぁぁぁ!!」」
美砂「よっし!!」
裕奈「やったぁ!!ナイス柿崎さん!!」
美砂「明石さんのおかげよ!ありがとう!!」

裕奈「……あまり喜びにも浸ってられなかった!次は私だね。」

23-861

23-861 名前:五月 くいもん屋[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 23:22:06 ID:???
五月 くいもん屋


1/2
疲れたとき、癒しを求めるのは当然のこと
私は、そんな人たちを癒してあげたくてここに立ちます
私は五月、人を癒す、くいもん屋のおかみさん


五月 いらっしゃい
暖簾をくぐって現れたのは桜咲さんでした
刹那 「こんばんは・・」
どうしたのでしょうか、桜咲さんはうつむいて元気がありません

五月 どうしたんですか?元気がないようですけれども
暫く刹那さんは黙っていましたが、我慢しきれなくなったのか突然テーブルに伏せて泣き始めました
五月 さ、桜咲さん。何か悲しいことでもあったんですか!?
泣き止まない桜咲さんをなだめるのは一苦労でした


刹那 「最近・・襲われるんです」
あまりにも重いその告白に私は戸惑いました
五月 警察には言ったんですか?先生とかにも・・
刹那 「そうじゃないんです。お嬢様とか、龍宮とか気が向けばセクハラされるんです」
セクハラ・・えっちなことを刹那さんはされている。しかし相手が・・困りましたね
五月 辛いんですか?
刹那 「辛いときもあります。でも・・みんな好きだから・・それに行為が嫌いなわけじゃないんですけれども・・」
それは複雑ですね・・
23-862 名前:五月 くいもん屋[sage] 投稿日:2006/01/23(月) 23:24:57 ID:???
2/2
五月 ちゃんと木乃香さんとかには言ったんですか?
またうつむいて黙り込んでしまいました。どうやら、言いたくてもいえないという状況が彼女を追い詰めているようです
刹那 「なんだかもう・・私、あきらめたほうがいいのかなって感じで・・」
五月 そんな態度だからいつまでたっても襲われるんじゃないですか?もっとはっきりしたほうがいいですよ!
刹那 「でも・・」
おそらくは否定することで、今の仲の良い関係が崩れるのを恐れているのでしょう
でもそれは・・
五月 勇気をもって!あなたの言葉はきっと相手に伝わります!
刹那 「五月さん・・」
五月 本当に好きなら相手もわかってくれるはずです
刹那 「・・・」

まだ、勇気が出てこないようです
こんな彼女には・・スピタリスをストレートで!
 ※ スピタリス・・アルコール度数世界一のお酒、ウォッカの一種

五月 これ、サービスです。これを飲んで元気を出して!
刹那 「五月さん・・ありがとう」
桜咲さんは渡されたグラスを一気に飲み干してしまいました

10分後・・
刹那 「このらん(このちゃん)・・たるみや(龍宮)・・いつもウチばっかりいじめれ(いじめて)・・」
表情が少し硬いようですが・・いい気合が入っているようです
刹那 「きょうはウチがいれれやる(入れてやる)!ねりりこんでやる(捻りこんでやる)!あはははは・・」
桜咲さん、ちょっと元気が出ました。よかったです

23-872

23-872 名前:少女A[sage] 投稿日:2006/01/24(火) 02:13:26 ID:???
正座を長くしてても 私、足が痺れない
夜更けにコンビニにある 本とか読み耽るの
そもそも足がないから 教室では浮いていた
発音は正しく言うの 誰も聞いてないけど

私はここに在る 鏡に映れない
少しだけ化粧した 幽霊の少女A 少女A

※謎めく乙女に みんな〜(愛YA愛YA、YA、YA、YA、YA〜)
 恐怖な視線で 過激〜(愛YA愛YA、YA、YA、YA、YA〜)

誰か私を見つけてよ(見つけて 私を見つけて)
誰か私を見つけてよ(見つけて そっと 見つけて)

家から校門までは 飛んでけば3.2秒
こんにちはという挨拶 血文字で壁に書くの
ポルターガイストで4周 本当はまだまだできる
俳句を時に詠んでは 季節を切り取るの

私はここに在る 夕陽に透けている
遥か遠く見つめる 幽霊の少女A 少女A

飛び回る本に みんな〜(愛YA愛YA、YA、YA、YA、YA〜)
感激、衝撃、不気味〜(愛YA愛YA、YA、YA、YA、YA〜)

誰か私を憑かせてよ(憑かせて 私を 憑かせて)
誰か私を憑かせてよ(憑かせて そっと 憑かせて)

※repeat

私の理想は朝倉よ(あくまで、あくまで理想は)
私の理想は朝倉よ(いやなの、見えないままじゃ)

23-875

23-875 名前:刹那 酔っ払いの復讐[sage] 投稿日:2006/01/24(火) 03:14:13 ID:???
刹那 酔っ払いの復讐


1/3
草木も眠る丑三つ時
復讐のときは今宵なり
せっちゃん、ケダモノのように参ります


ギギィィィ
無気味な音を立ててその扉は開かれた。廊下の蛍光灯の光が、まず復讐者の影を部屋の中に入れた
都合の良いことに、何故か部屋には木乃香一人である
千鳥足で刹那は木乃香のベッドに近づいてゆく
時折、ヒックっとしゃっくりをしながら、刹那は木乃香の枕もとに立った
やがて刹那はにやりと笑うと手に持ったロープをゆっくりと木乃香に巻きつけていった


木乃香 「な、なんや!うわ、酒クサ!」
自身に降りかかった災難にはまだ気が付いていない木乃香
もぞもぞとする感触で目が覚めて起きてみれば、酒臭い人物が自分のベッドにもぐりこんでいたのである
木乃香 「だ、誰や!!せ、せっちゃん!助けて!!」
その声を聞いた侵入者は声を荒げてこう言った

刹那 「ウチがせっちゃんら!!このたん(このちゃん)!よ〜くみれ!!!」
確かに木乃香がよく見ればそれは刹那であった
起き抜けの頭で木乃香はよく考えた
よっぱらい?せっちゃん酔っとるん?ちょっと怖!
23-876 名前:刹那 酔っ払いの復讐[sage] 投稿日:2006/01/24(火) 03:14:51 ID:???
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木乃香 「せっちゃん・・こんな夜中に何しとるん?それも酔っ払って・・」
ロープで縛られた木乃香はベッドの上に転がされ、さらにその上に刹那が乗りかかっていた
刹那 「いるもいるも・・ウチのことおかひて(犯して)・・きょうはふくすう(復讐)するんや・・」
呂律が回らず、その上目がすわっている。正気ではないことだけは木乃香にもわかった
木乃香 「ごめん・・せっちゃんが可愛かったから・・つい」
それを聞いた刹那はいきなり激怒し始めた
刹那 「なんやろ!!かわええからやて・・かわえかったらなんでもしてええんちゅうんか?ええんか?」
激怒しつつも刹那は泣いていた
木乃香 「な、なあ・・落ち着いて・・な?」
刹那 「おちついてられるかぁー!はんへい(反省)してへんな。おひおき(おしおき)や」
いつもは何か変なことをされている刹那。その反動はすさまじそうだ

刹那 「まずはこれ・・へっとほとる(ペットボトル2?)や」
どう見ても無理である。こんなのを入れられた日にはお嫁にいけなくなります
木乃香 「無理やで!!なあ、謝るから勘弁して〜」
だが、木乃香の頼みも刹那は聞いてはいなかった
刹那 「あれ?へっとほとる(ペットボトル2?)はろこ(どこ)?」
刹那さん、手に持ってます
刹那 「かくふ(隠す)なんて・・この卑怯もん〜!」
ペットボトルを手に持って木乃香を責めます。大変不条理です

ここで木乃香は何かを思いつきました
木乃香 「な、なあ?ウチもペットボトル探してあげるから・・この縄ほどいて、な?」
しばらく、思考が停止したように考えていた刹那。やがてふるふると震えだし、木乃香に抱きついた
刹那 「このちゃんはええ子やね。捜そ、一緒に捜そ!!」
そういうと、刹那はもたつく手で木乃香のロープを解いてしまったのです

残念ながら、この酔っ払いは自分で禁断の門を開いてしまいました
23-877 名前:刹那 酔っ払いの復讐[sage] 投稿日:2006/01/24(火) 03:16:09 ID:???
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やがてロープが外れ、木乃香は自由の身となりました
刹那 「ほな、たのむえ・・」
本来?の目的も忘れ、刹那はふらふらとそのあたりを捜し始めました

暗い部屋の中、きゅぴーんと、木乃香の目が光りました
木乃香はロープを持って、背後から刹那に近づいてゆきます
やがて、横山や●し師匠のネタの”メガネ、メガネ”のように床に手をついてペットボトルを捜している刹那の後ろに立ちます
木乃香 (ニヤリ)

刹那 「な、なにすんの・・へっとほとる(ペットボトル2?)さがさなきゃ・・」
そんなことをいっている場合ではありません
哀れにも捉えられた刹那に起死回生の手段はありませんでした
木乃香 「ようもまあ・・なあ、せっちゃん?」
縛り終えた木乃香は、床に落ちたペットボトルを拾い上げると、ぽんぽんと叩きながら刹那を見下ろします
刹那 「うちのへっとほとる(ペットボトル2?)かえひて(返して)〜」
それは危険な一言でした
木乃香 「返せばええんやな?返せば・・」

木乃香は寝っ転がっている刹那の足元に座り込むと、両膝を持ちゆっくりと左右に開いていきます
刹那 「な、なに?このたんなにふるの(するの)?」
木乃香は悪魔の笑みを浮かべると、ペットボトルを刹那の××に・・・


五月 桜咲さん、うまくいったかなぁ・・
ふと見上げた夜空はとても綺麗でした

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最終更新:2007年10月10日 00:21