26-264
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26-264
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 16:02:03 ID:???
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1/2
エヴァ「茶々丸!茶々丸!」
エヴァ「茶々丸!茶々丸はいないのか!」
茶々丸「呼んだ?」
エヴァ「遅いわ!」
茶々丸「(来たんだからええやん)」
エヴァ「茶々丸…今日こそはネピアのティッシュ、買ってきてもらうぞ…」
茶々丸「まだやるんですか?」
エヴァ「花粉症のシーズンある限りいつまでも続くぞ!」
茶々丸「そこまで言うならいっそ自分で買いにいかれてはどうですか?」
エヴァ「何?」
ゼロ 「ソノ方ガイイ運動ニナルゼ?」
茶々丸「今や備長炭が自分で働く時代ですから」
エヴァ「それは違わないか?」
ゼロ 「自分ノコトグライヤッテミロヨ、ケケケ」
茶々丸「では多数決しましょう。自分で買いに行けばいいと思う人ー。」
ゼロ 「ケケケ」ノシ
茶々丸「はーい」ノ
茶々丸「得票が過半数に達しましたので決定です」
エヴァ「待て!なんだその私に不利な多数決は!納得いかん!」
茶々丸「…じゃあどうせいゆうねん?」
エヴァ「もっと公平にしろ!こんな少人数でやるからいかんのだ!」
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26-265
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 16:03:27 ID:???
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2/2
3-A教室にて
茶々丸「…では28対1、満場一致で『自分で買いに行く』ということに決定しました」
エヴァ「………orz」
茶々丸「ではこれお使いのメモです」
エヴァ「…どさくさにお使いまで押し付けられてしまった…」
さよ 「そして私は忘れられてしまった…グスン」
茶々丸「みんなありがとうなー感謝するわー」
26-270
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26-270
名前:楓 守人4[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 17:08:19 ID:???
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楓 守人4
拙者、麻帆良の平和を守る陰の守人。もはや闇に生きる定めは捨てたでござる・・
裕奈 「ハッ!!!」
残り7秒、点数は30−31。ツーポイントエリアより放たれたこのシュートが入れば逆転で勝利でござるが・・
今日は体育館にて春の選抜に向けてのバスケットの予選試合がおこなわれているでござる
拙者は暇であったので、皆に誘われその応援にいったのでござる
桜子 円 美砂 「フレーフレー、ゆ、う、な!!」
楓 「なかなかの試合でござるな・・」
拙者は持参したピーナッツを頬張りながらその試合を見ていたでござる
白熱した試合、お互いになかなか点が取れず、それも接戦となっていたでござる
そんな中、試合終了間際に最大のチャンスが裕奈殿に訪れたのでござるが・・
ボールは手を離れ、ゴールに向かって飛んでいったでござる
ボールはバックボードに当たり、リングに当たる。そのままボールはリングの上をくるくると回転して・・
ダメでござる。このままではリングの外に・・相手チームの方、申し訳ないでござる
拙者は手に持ったピーナッツを親指ではじき、高速でボールに当てる
やがてその力が加わったボールはリングの中に吸い込まれていったでござる
裕奈 「やったああああ!!!!」
その2秒後に終了のホイッスルが鳴り響いたでござる。試合終了、これで予選突破でござるな
真名 「今のはお前か、あまり手を出さない方がいいと思うが・・」
楓 「何のことでござるかな?」
真名 「ふふ、それならそう言うことにしておこうか」
楓 「知らない方がいいこともあるでござるよ。さあ、裕奈殿を祝福しに行くでござる」
完
26-285
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26-285
名前:明日菜 唇 12[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 18:04:01 ID:???
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明日菜 唇 12
今の私に強敵が現れた。もしかすると最強の相手かもしれない
ああ・・あれじゃあキス出来ないじゃない。もう・・
今まで何人もの乙女の唇を奪ってきたのに・・でもこれでは手の施しようがない
うむむ・・どうすればいいんだろう
私はこんなところでつまずいているわけにはいかない
私のキスを待っている乙女がたくさんいるんだから・・
エヴァ 「へっくしゅ!!」
エヴァちゃんがつけている花粉症のマスク・・これではキス出来ないじゃない
・・・そうだ、もしかしてこれで
明日菜 「はい、エヴァちゃん。ネピアのティッシュ、しかも花粉症用のソフトタッチタイプね」
目はぐずぐず、真っ赤に腫れ上がらせて、涙をためているエヴァちゃん
鼻をかませることが出来ればもしかして・・やっぱり!!
エヴァ 「おお!!すまないな、花粉症はつらいんだ」
マスクを取り鼻をかむエヴァちゃん。かみ終わり一息ついてエヴァちゃんの口元が開けた。つまり・・
エヴァ 「むぅぅぅ!!!!」
渾身のキス、エヴァちゃんに逃げられないように咸卦法を使用。あまりのことにエヴァちゃんは合気も使えないでいる
じたばたしてももう遅いって。エヴァちゃんの唇ちっちゃくて可愛い、食べちゃいたいな
暫くして唇を離す。私は自分の唇を舌で舐めてみた
明日菜 「ずいぶんと水っぽいね、花粉症って唾液もたくさん出るの?」
エヴァ 「き、貴様人の唇を・・・しかもこれはネピアのティッシュじゃ無いじゃないか!!!」
怒んないでよ、もう一回キスしてあげるからさ。あん、エヴァちゃん逃げちゃった・・
完
26-291
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26-291
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 18:33:54 ID:???
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真名「ふふふ…可愛いなアキラは…」
アキラ「真名…もう浮気しちゃダメだよ…?」
真名「ああ…すまないな」
アキラ「刹那さんじゃなくて…私だけを見て」
真名「もう浮気なんかしないさ。さてそろそろきめるぞ」
アキラ「んっ…!強すぎるよ真名…」
真名「ああすまn…」
「ガシャーン!!」
真名「な、なんだ!?ドアが吹き飛んだ!?」
アキラ「な、なに?」
ネギ「こんにちは。指導にきました」
アキラ「ネ、ネギ先生!?」
ネギ「どうも久しぶりのアナルハンターネギです」
ネギはいつもの笑顔だが普段とは雰囲気が違った
真名「こいつは…アキラ逃げろ!」
アキラ「え?なんで?」
真名「いいから!早く!」
アキラ「う、うん!」
ネギ「前に指導したのに学習能力がないんですか?」
真名「人は死んでも守らなくてはいけない時があるんだよ」
真名「ば…馬鹿な…前よりもテクニックが上がっているだと…」
ネギ「前よりも手強かったですが僕も強くなってるんですよ?」
「そういえば最近はアスナさんが皆さんに卑猥なことをしてるらしいですね…フフ…」
26-292
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26-292
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 19:04:05 ID:???
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史伽「お姉ちゃんそろそろネジを巻く時間ですー」
風香「あ、史伽いつもアリガト」
茶々丸「私にも妹ができたのですね」
楓 「聞かなかったことにするでござる」
26-298
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26-298
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 20:53:39 ID:???
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孤島にて 1/6
―――とある南洋の孤島の砂浜、青く晴れ渡る空に透き通る蒼い海―――
この世の楽園とも思える場所で、穏やかならぬ剣戟が響き渡る。
その音を繰り出すのは、甲冑を着た騎士と、体長70cm程の2本の小剣を構えた人形であった。
人形の名はチャチャゼロ。 Evangeline.A.K.McDowellの従者である。
チャチャゼロの後ろの砂浜にはいくつもの剣が突き立てられている。
「ケケケ、ドウシタ? ソンナモノカ?」
喋りながらも、2本の小剣を操り騎士に迫る。
「くそっ! ちょこまかと、人形の分際で!!」
騎士が剣を横薙ぎに払う―――
「キャハッ♪」
チャチャゼロはわざとギリギリに、楽しそうに避け、騎士の懐に飛び込む。
「ひっ」
剣をひきつけ体の中心をを守ろうとする。
だが、チャチャゼロの刃は、騎士の左肩を甲冑の隙間から浅く切るだけであった。
「アメェアメェ、モット動キヲ見ナキャ駄目ダゼ?」
「なめるなっ!」
口では強がってみせたが、騎士自身はもう勝機を見出せない。
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26-299
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 20:54:22 ID:???
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2/6
血が薄く流れる。 左肩だけじゃない、さっきからこの人形は甲冑の隙間を狙って切りつけてくる。
それも、ごく浅くだ。 殺す気ならとうの昔に、自分は死んでいる。
ケタケタ笑いながら、何の感情も見て取れないガラスのような眼で見つめてくるその人形は、明らかに自分をなぶっていた。
くそっ、小さい体にあの速度… どうやったら捕らえられる…?
息が切れる。 甲冑を着て砂浜で戦うのは想像以上に消耗を強いられる。
相手は魔力で動く人形、しかも中空を舞う。 体力など関係があるとは思えない。
先に行った仲間たちが、魔力の源であるEvangeline.A.K.McDowellを追い込むか、消耗させればあるいは…
「勢イヨク来タ割ニハ、歯ゴタエガネーナ」
「うっ、うるさい!! 貴様ら悪の魔法使いを倒すために来たのだ!! まだまだこれからだ!!」
「ワザワザ虎ノ尾ヲ踏ミニ来ルトハ、御苦労ナコッタ」
「だっ、だま… れ…?」
人形の後ろ―――丘の上にある森の上空に、一つの小さな点が見えた。 かすかにたなびく金髪、そしてその上にある巨大な―――
「魔法、なのか…?」
「オッ」
ここからでもはっきりわかるほどの巨大な塊、きらきらと光を反射させながらさらに大きくなっていく。
氷なのか? だとすると、アレは魔法で、その下に見える金髪の持ち主が悪の魔法使い…
Evangeline.A.K.McDowellなのか!!
そうはっきりと認識した瞬間、巨大な塊が落下した。 スローモーションのように、ゆっくりと見えた。
それは夢のように思えたが、次の、島全体を揺るがす地響きが、現実を体に伝える。
「ケケケ、決マッタカ?」
「くっ、くそっ!!」
皆があそこで戦ってる、急がないと!
「オット、オ前ノ相手ハ俺ダ。 仲間ト共ニ死ニタキャ俺ヲ倒シテミナ」
「どけっ!!」
「ケケケ」
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26-300
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 20:54:56 ID:???
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3/6
「ドウシタ、ドウシタ。 カスリモシネーゾ」
まだ丘の上の森では魔法の攻撃らしき光が見える。
早く、早く行かねば… 動きを止めるには………
「!」
よし、やってみるか… 呼吸を整えて… 剣を逆手に…
「オッ、ナニカ思イツイタミテージャネーカ。 イイネェ」
惑わされるな! 動きを良く見て…
「ドーシテクレルンダ!?」
相手はリーチが短い。 そうやって飛び込んでくる! そうしたら右手の剣を、掌に貫通させて!!
「オオッ!!」
人形の手を掴む! そうしたら、左手の剣の内側を!! 切り上げるっ!!!
キィ―――ンと、澄んだ音が響いた。
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26-301
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 20:55:38 ID:???
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4/6
「あ…」
トスッと、砂浜に小剣が突き刺さる音。
人形は切り上げる剣に対して、左手の小剣を当てると、その反動を利用して避けた。 武器を捨てて。
「一張羅ガ台無シダゼ」
服の端かよ…
「悪カナカッタゼ? タダ、ヤッパリアメーヨ。 …オッ!」
他に… 他に手は…
「…御主人カラ連絡ガ来タゼ。 向コウハ片付イタソウダ」
…丘の上の森はもう、何の光も見えない…
「遊ビハ終ワリダナ」
遊びかよ…
膝が落ちる。 左手が痛む。 もう…
「殺シニ来タンダ、殺サレテモ文句言エネーヨナ」
人形が手をかざすと、自身の倍以上ある剣が砂浜から飛んで来て、その手に収まる。
「モウ、嬲ラネーヨ」
ゆっくりと近づく。 死が。 確実な死が、小さく、砂を踏む音を立てて。
ああ、ここに来るまでの事が頭を駆け巡る。 騎士になるために訓練した日々、噂で聞いた悪の魔法使いを倒そうと、
仲間と共に誓った日、この島に来る時、
『何でもいいから、無事に帰ってきておくれ』
と、言ってくれた…
「アバヨ」
「母さん…」
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26-302
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 20:56:34 ID:???
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5/6
…目を閉じて待っていた、この世と別れる瞬間を。
だがそれはいつまでたっても訪れない。
目を開けると、剣は首の真横で止められていた。
「ナンダソリャ?」
「えっ?」
次の瞬間、横頬を物凄い勢いで叩かれ、吹っ飛ばされる。
砂が口に中に入って、血に混じりじゃりじゃりする。
「テメェ! 殺シニ来テ、ヤバクナッタラ”まま”カヨ!!」
剣の腹で殴られたらしい。 しかし、あの人形は何であんなに怒っているんだ…?
「ケッ、少シハ覚悟ノ決マッタ野郎カト思ッタラ… 只ノガキカヨ!!」
「あっ、ああ…」
「悪人デモナケリャ、英雄デモネー。 マッタク…」
人形はため息を一つつくと、剣を砂浜に突き立てて、その上に座った。 こちらに背を向けて。
「帰レヨ」
「へっ」
「モウ興味ネーヨ。 オ前ナンカニヨ」
その言葉が、なんだか深く、自分の心に突き刺さる。
「来タ時ノ船ガアルンダロ? ソレニ乗ッテままノ所ニ帰レヨ」
「なっ、なんで…」
「ナンデモ糞モネーヨ、死ニタキャ続ケルゾ? 俺ガ振リ向イテマダ居タラ―――殺ッテヤルヨ」
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26-303
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 20:57:20 ID:???
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6/6
「チャチャゼロ、そっちは片付いたのか?」
「…逃ゲラレチマッタ」
「ハッ、お前らしくもない。 珍しいことだ」
「ソッチハドーダッタンダ?」
「少しは使える奴も居たが、井の中の蛙だな。 功名心で来る奴など、所詮敵ではない」
「ソーダローナ…」
「まったく、向こうからわざわざ死にに来るのだから、世話はない」
「マッタクダ」
―――夜の浜辺、大きな月と絶え間ない波音の中、チャチャゼロは剣の上にポツリと座る―――
「……ラシクネーゼ、マッタクナ……」
完
26-305
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26-305
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 20:59:09 ID:???
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1/4
膝の上
冬の、空気は乾いているが、日差しが暖かいその日。
Evangeline.A.K.McDowellは、人形であり、従者でもあるチャチャゼロと共に、
屋敷の外に椅子を並べて太陽の暖かさを楽しんでいた。
「アー、退屈ダゼ。 隠居シタジジィジャネーンダゼ?」
「五月蝿い。 お前の虫干しも兼ねてるんだ」
「マッタク… ン?」
屋敷の前の林から、のそりと、灰色の小さな影が歩み出る。
「お前は…」
「ケケケ、懐カシイ顔ジャネーカ」
毛もバサバサで、切れかけた片耳を持つ一匹の老猫。
「な゛ー」
エヴァンジェリンの前に座ると、一声、かすれた鳴き声を上げた。
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26-306
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 20:59:40 ID:???
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2/4
―――十数年前、麻帆良学園に来て、やっとこの生活に慣れ始めた頃―――
「? おい、チャチャゼロ、ここにあった豚肉を知らんか?」
「サッキ、猫ガ持ッテチマッタゼ」
「な゛、何故止めん!!」
「無茶ユーナヨ御主人、動ケネーンダゼ?」
「ええい、この役立たずめ! いつもの奴か!?」
「イツモノ灰猫ダナ」
「くぅぅぅぅ〜、下等生物めが… 許さん!!」
「御主人来タゼ」
「待てコラアァァァァァァ!!」
「御主人、今ノ体ハ10歳ト…」
「へぶぅっ」
「アーア…」
「この罠を使えば…」
「コレハ鼠取リジャネーノカ?」
「フッ、所詮下等生物。 餌に釣られて大人しく捕まるだろう」
「…何故だ。 餌も無いし扉も閉まってるのに、何故奴はいない!」
「引田天功ミテーダナ」
「こうなったら毒だ! この錠剤を口にすればイチコロ… ククク、コイツを餌に…」
「クッ… 毒だけが残って…」
「期待ヲ裏切ラネー奴ダ」
「そうだ、糸だ! 糸を使えば奴など…」
(気付クノ遅スギネーカ?)
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26-307
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 21:00:24 ID:???
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3/4
「おっ、来たぞ…」
「サッサト殺ラネーノカ?」
「フフフ、糸は餌につけてある。 奴がねぐらに戻って安心した所を、じわじわと…
この私に対する無礼の数々を思えば、当然の事だ」
(悪… ジャネーヨナ…)
「ここが貴様のねぐらか… もはや逃げ隠れも出来んぞ。 と言っても、糸で動けんだろうが…」
「フゥー!!」
「フフ… まずは耳から切り落とすか… ほらほら、後半分だぞ? ククク…」
ガサ
「ニー」
「なっ!?」
「ニー、ニー」
「この仔猫たちは…」
「オ、ドウダッタ? 殺ッタノカヨ?」
「…やめだ」
「ハ?」
「真祖たるこの私が、たかが猫一匹にムキになるなど、ありえん!!」
「…」
コソコソ
「…御主人、猫ニ青魚ハ良クネーゼ」
「なっ、わ、私は別に…」
「アト、油ガキツイノモ駄目ダ。 油抜キシネートナ」
「そ、そうなのか?」
「…なぁ、この家の前にあったモグラの死体は何だ?」
「オ礼ダロ」
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26-308
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 21:00:57 ID:???
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4/4
あれから十数年、たまに会っても一声鳴くだけで、決して懐こうとしなかったな…
ここ最近姿を見なかったから、とっくにくたばってるかと思ったが、まだ生きていたか。
「フフフ、久しいな。 随分とみすぼらしくなったものだ」
「な゛ー」
抗議とも取れる声を上げ、老猫はひらりと、エヴァンジェリンの膝の上に飛び乗った。
「フフ…」
膝を通して老猫が喉を鳴らす音が伝わってくる。
その音に以前の快活さは感じられない。
初めてだな、お前が私の膝に乗るのは…
風が吹く。
冬の、乾いた冷たい風が。
奪われる体温の中で、膝の上の温かさは奪われることはなかった。
日差しが翳り、冬が本来の姿を見せ始める。
老猫は地面に飛び降り、エヴァンジェリンを見上げた。
「…行くのか?」
「な゛ー」
短く返事をすると、老猫は来た時と同じく林の中へと消えていく。 一度も振り返ることなく。
そうか… 逝くのか…
「最後ノ挨拶カ… 義理堅ェ奴ダナ」
「そうだな」
「ケケケ、泣イテンノカ?」
「泣くか!」
ただ…
体が冷えていく。 膝の上も。
先ほどの暖かさはもう、記憶の中でしかない。
「いつになっても、慣れることなどないな…」
膝の上 完
26-316
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26-316
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 21:20:58 ID:???
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ぎゅうっ
「だ〜っから!なんでお前はすぐ抱きついてくんだよ!!」
「……。」
「…その無言のクセに上目遣いで見てくんのやめろ」
「………」
「ちょ…ッ?!おま、やめ…っ!!」
「………
てか、…するなら事前に言え
…くちびる切った」
「(コクコク)」
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26-338
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 23:07:11 ID:???
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「…ちうー」
「ん〜?」
「ちうはザジのこと、好き?」
「ぶほっ!!
ちょ、おま、いきなり何言い出すんだよ
紅茶吹いたっつーの…」
「……きらい?」
「んな訳ないだろっ
て、てかはずかしいコト言わすな!!」
「(ニコッ)」
「(か、可愛いなコイツは…)
じゃああたしも聞かせてもらうけど、ザジさんは誰が好きなんですかー」
「ちう!」
「…少しは照れろ」
「?」
「まぁいいや。
…あたしも好きだよ、ザジ」
26-330
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26-330
名前:夏美 ロールキャベツ[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 22:51:13 ID:???
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夏美 ロールキャベツ
1/2
夏美 「出来たぁ!!」
くつくつ煮えるお鍋の中、赤色のとろりとした液体の中にそれはある
挽肉をキャベツで巻き、じっくりと煮込んだそれ。きっと美味しいはず
千鶴 「どうかしら・・」
母の味、もといちづ姉の舌で確認してもらう。どうだろう・・
千鶴 「うん、おいしいわ。きっと喜んでくれるわね」
良かった、美味しくなかったらどうしようかと思ったから
早速熱いままの鍋にふたをして、私は工学部に急いだ
ここ最近、葉加瀬は工学部につめて何かの研究をしています
私にはお手伝いは出来ないけれど、ご飯くらいは作ってあげたいと思いました
でも葉加瀬ってお料理も出来る、だから美味しくないのを作るわけにはいかないのです
だから、ちづ姉に教えてもらって美味しいのを作ったつもり・・です
葉加瀬は工学部の自分の部屋にいました
葉加瀬 「はーい」
インターホンから葉加瀬の声が聞こえてきました
夏美 「あ、葉加瀬?私、ロールキャベツ作ってきたから食べてよ」
葉加瀬 「あ〜夏美さんですか、今あけますのでちょっと待っててください」
ぷしゅう・・
空気が漏れるような音がして、SF映画に出てくるような扉が左右に開きました
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26-331
名前:夏美 ロールキャベツ[sage] 投稿日:2006/03/07(火) 22:52:50 ID:???
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2/2
葉加瀬 「夏美さん〜ようこそ・・」
奥から葉加瀬が階段を下りてきて私を出迎えようとしています
夏美 「ねえ、これ食べてよ。おいしく・・」
私はつまずきました。そうなれば当然、鍋の中身がこぼれます
葉加瀬 「危ない!!」
ガシャーン!!
床に半分ほどロールキャベツが散らばりました。ぴかぴかに磨かれた床の上に私のロールキャベツが転がります
夏美 「あ・・」
絶望感が私を襲いました。何で私って・・
夏美 「何で・・私ってこんなにドジなのかな。一生懸命にやっても・・だから私、自分が嫌いだよ」
私は視線を落とし、床を見つめました。だんだんとその視界が涙でゆがんでいきます
葉加瀬 「おいふいですよ。このロールキャベツ」
そんな声が聞こえたので私は顔を葉加瀬の方に向けました。葉加瀬は床に落ちたロールキャベツを食べています
夏美 「汚いよ!!食べちゃダメだって!!」
でも葉加瀬は食べるのを止めようとはしません
葉加瀬 「おいふい。それにほら、まだ鍋の中には残っています。これを一緒に食べましょうよ」
夏美 「でも・・」
葉加瀬 「私は夏美さんが好きです。ドジでも貧乳でも・・あと、身体のほうは大丈夫ですか?」
そう言っては葉加瀬は私を優しく抱きしめてくれます。嬉しいけど、何だか自分が惨めです
夏美 「痛くはないよ。ありがとう・・ごめんね・・」
私の涙は止まりませんでした。悔しいなあ、何で私こんなんなんだろ・・でも葉加瀬の優しさ、嬉しい
完
最終更新:2007年10月13日 17:44